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熊谷祐二さん講演会『やりたいことの見つけ方』|イベントレポート

熊谷祐二

大学時代にITベンチャー企業を立ち上げ、ITとともに歩んできた熊谷祐二さんを招き、学生向けの特別セミナーを開催しました。テーマは「やりたいことの見つけ方」。膨大な量の情報が飛び交い、選択肢も増え続ける現代で「本当にやりたいこと」を見つけるのは難しいもの。今回のセミナーでは、そんな時代に育ち、大学卒業という人生の岐路に立つ学生たちが大勢集まりました。彼らに対し、やりたいことを見つけて実現してきた熊谷さんはどのように語りかけるのでしょうか。そして熊谷さん流「やりたいことの見つけ方」とは?

1.やりたいことを見つけるのは意外と難しい?

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熊谷祐二氏:今日は「やりたいことの見つけ方」を中心にお話ししていきたいと思います。
僕は大学生の時、ちょうど皆さんと同い歳くらいの時に会社を立ち上げ、そのあと様々な形でWebの世界に携わってきました。
やりたいことを見つけて事業化したわけですが、今日集まった皆さんの中にも「起業したい」という方がいるようですね。でも、実際には「何をしていいかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。やりたいことを見つけるのは、意外と難しいものなんですよね。そこで今日は、やりたいことを見つけるためのヒントをお話ししていきます。

2.タグを100個、書き出してみよう

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やりたいことを見つけるために、僕も実践したおすすめの方法を紹介します。ぜひ皆さんも挑戦してみてください。

『あなたのタグ、100個教えてください』
タグというのは、Tシャツとかパーカーとか、洋服に必ず付いているあの「タグ」です。そのタグが自分自身に100個付いていて、自分自身が好きなもの、興味があるもの、今までやってきたことなど、自分の特徴を表すものが一つ一つ書かれていると考えてください。僕で言えば旅行が好きだから「旅行」、野球をやっていたから「野球」、埼玉県出身だから「埼玉」などですね。
そんな調子で、100個のタグを書き出してみてください。

書き出したタグは、例えば趣味、仕事、夢だとか、好きとか嫌いとかににカテゴライズできると思うんですけど、それとは別に「やりたいこと」「やるべきこと」「やれること」に分類できるんです。「やれること」に関しては、学生の皆さんはまだ少ないと思うんですね。それは当然のことです。仕事などを通じてスキルを積むのもこれからですから。そこはあまりこだわらなくていいです。
逆に僕は30歳ですから、「やれること」はそれなりにあるんですね。ただ、逆に言うと「やれることを元にどんな仕事をしていくか、というビジョンが固定されている」とも言えるんです。学生の皆さんは「やれること」に固執する必要はありません。
純粋に頭の中から出てくる興味を探すことから始めてみましょう。その手助けになるのが「タグ」を書き出す、ということなんです。どんどんタグを書き出して、自分の中にある興味・関心をしっかり意識してみる。その中から「やりたいこと」が見つかると思います。

3.いろいろな経験を積んで引き出しを増やす

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とは言っても、学生の皆さんはタグを100個出し切るのは難しいかもしれません。50個くらいからだんだん苦しくなってくる。理由としては、学生の皆さんはまだ人生経験が少ないから、ということがあると思うんです。これを克服するには、当たり前のことですが色々な経験を積む以外にないと思います。未経験のアルバイトにチャレンジしてみるとか、今まで会ったことのないタイプの人に話を聞くとか、海外に足を伸ばしてみるとか、色々な経験を積むしかないですね。僕も起業を考えていた学生時代、「死ななければなんでもやる」と自分の中で決めて、色んなところに出向いて行きました。それくらいの気持ちで経験を積んで引き出しを増やせば、自分が本当に興味があることも見つかりやすくなるし、結果的に「これがやりたい!」という気持ちが芽生えてくるはずです。
ちなみに、僕もつい最近まで世界一周をしていたんです。アフリカではシマウマとヌーの大群に遭遇したり、タンザニアではマサイ族の子供たちと遊んだり、インドではガンジス川に行ったり、日本では決して体験できないことがたくさんありました。皆さんも海外に行くなら、東南アジアとかアフリカとか、なるべく非日常を感じられる国をおすすめします。

4.「3つの軸」から導き出す

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「タグ集め」以外でオススメなのが「3つの軸」からやりたいことを見つける方法です。
一つ目は「人」という軸です。この人みたいになりたい、どうすればあの人みたいになれるんだろう、という気持ちからやりたいことを見つけるわけです。
二つ目は「スキル」。何かをできるようになりたい、使いこなせるようになりたい、もっと知りたい、という軸からやりたいことを導き出す方法ですね。
三つ目は「やりたいこと」。これは、理屈抜きでとにかく純粋にこれをやりたい、という気持ちから始めてみる、というやり方です。
僕自身の起業のきっかけは、学生時代に活躍されていたITベンチャーの経営者たちです。それは「人」の軸からやりたいことを見つけたわけです。iemoで共同代表取締役に就任した時は、スタートアップで結果を残したい、スタートアップの会社経営について経験者から学びたい、という「スキル」軸がきっかけでした。

5.起業する上でもっとも大事なのは「情熱」

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最後に、起業する上で僕が大事にしていることをお伝えします。
ポイントはたくさんあるとは思いますが、結局大事になるのは「情熱」だと思います。仕事だと思ってやるんじゃなくて、四六時中そのことを考えていても苦じゃない、むしろ楽しいという境地に達するのは、やはり「情熱」があればこそだと思うんです。
スタートアップ企業への支援で世界的に知られるポール・グレアムが「他人にとっては仕事のように思えて、自分にはそう思えないものがあるなら、それがあなたに適した仕事なんだ」と言っていますが、まさにそういうことです。
また、情熱が大事だと思う理由として、「情熱がある人は言葉の厚みが違う」ということです。相手が「わかっていない人」であれば上辺だけのトークで納得させられる可能性があります。でも、相手が「わかっている人」だと、言葉の浅はかさというか、魂がのっていないことがばれてしまうものです。これは採用、営業、プロダクト開発、資金調達、すべてに通じることです。
「仕事だから」という姿勢ではなく、心から情熱を注げる仕事をする。そういう思いで作られた成果は、絶対に人の心を動かすことができると僕は信じています。

もう一つ、学生でも磨ける能力として「コミュニケーション能力」が挙げられます。人の心をいかにつかむか、街に出て研修を行う企業もあるみたいですが、とても大事なことだと思います。それもやはり経験が大事になってきますよね。
とにかく、学生の皆さんには外に出て色々な人と話し、色々な経験をして引き出しを増やし、自身のタグをどんどん増やしてほしいと思います。その中から、必ず情熱を注げるような「何か」が見つかると思いますよ。

熊谷祐二

——-熊谷 祐二さんのプロフィール——-

熊谷 祐二(くまがい ゆうじ)
1985年生まれ。学生時代に華々しいITベンチャーの世界を目の当たりにし、大学在学中に検索エンジンを自社開発する株式会社フォリフを創業。2014年にはインテリアまとめサービス「iemo」の共同代表取締役COOに就任。2015年11月現在、新規事業立ち上げのため西へ東へ飛びまわるWorld Traveler。

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