【タイプ別】圧力鍋おすすめ9選!圧力鍋専門家と料理研究家が初心者向けの選び方や使いやすい人気商品を紹介

圧力鍋研究家・さいとうあきこさんに聞く、圧力鍋の魅力 圧力鍋は、鍋内部の蒸気圧を高めることによって、高温調理を可能にしてくれる調理器具。圧力鍋があることで日常生活はどう変わるのでしょうか。「圧力なべ協議会」公認の圧力鍋研究家として活動するさいとうあきこさんにお話を伺いました。 圧力鍋があると、生活はこう変わる ――圧力鍋を持っている人には、「一度使うと手放せない」と熱く語る人が多いようですが、その魅力について教えてください。 圧力鍋での調理は、とにかく「火にかけている時間が短い」のが助かります。たとえば、豚の角煮などを作るときも、普通のお鍋なら下茹でだけで1〜2時間かかるところが、圧力鍋なら、加圧時間がわずか20分ほどと、火にかけている時間は、半分以下になるのです。 その他、ごはんも炊飯器よりも早くて、ふっくらつやつやに炊き上がります。しかも、圧力をかけて調理することで、普通の100度の調理では出せない味・食感が引き出されるので、手間をかけないシンプルなお料理でも、おいしくなるんですよ!だからこそ、お料理が苦手な人や初心者さんにもおすすめしたいです。 <さいとうさんお気に入りの圧力鍋> アサヒ軽金属 ゼロ活力なべ(M)(S) 圧力鍋というと深くて大きいものを想像されますが、私が愛用しているのは浅型のMとSの2台。Sでごはんを炊いて、Mでおかずを作るというように、普段から2台使いしています。赤と白のおもりを付け替えることで、わかりやすく高圧・低圧の使い分けができます。作動圧力が世界最高クラスなので驚くほどの時短調理ができますし、ステンレスとアルミの5層鋼を鍋本体に使用しているので、熱周りがよく、むらなく調理できるのも魅力です。 ――圧力鍋があれば食生活も変わりそうですね。 圧力鍋は火にかけている時間が短いのですが、火を止めた直後は、まだ圧力鍋の内部は、120度前後の高温になっています。そこから、徐々に温度が下がっていくなかで、食材にしっかりと火が通っていきます。 そのため、基本的には、火を止めてすぐにふたを開けることはできません(急冷という方法を使えば開けられます)。その時間が待てない、という方もいらっしゃるのですが、実はその時間は火を止めていても圧力鍋が料理をおいしくしてくれている時間。そう思えば、待つのも苦になりません。火を止めているので、その間にもう一品用意したり、シャワーを浴びたり、お子さんのお迎えに行ったり、ということも可能です。 圧力鍋に特化したお料理教室をしているのですが、いらっしゃる生徒さんたちは、もともと圧力鍋を持ってるけど使えないというお悩みを持たれていました。今では、毎日圧力鍋を使うようになり、鍋を収納している暇がなくなったそうです。圧力鍋を使えば、シンプルなお料理でも、楽しておいしく作れるからご家族からも好評なんだそうですよ。 圧力鍋のトレンドを知る 圧力鍋は、密閉した鍋の中に蒸気を閉じ込めることにより、蒸気圧が高まり沸点が上昇するという仕組みを利用したもの。この仕組みを利用することは変わりませんが、時代に合わせてより安全に、より使いやすく進化しています。 ここでは、最近のトレンドについてさいとうさんに聞きました。 いまやIH対応がスタンダードに オール電化の住宅が増えてきたのに合わせて、圧力鍋もIHを含むオール熱源対応のものが主流です。以前は、アルミ素材やIH非対応のステンレスを使ったものが多かったのですが、最近はほとんどがIHに対応しています。 とはいえIH非対応のものもありますので、ご購入前にはかならず確認してください。また、昔の圧力鍋を大切に使っている方も多いのですが、圧力鍋の安全性については、日々進化しています。古い圧力鍋よりも、今販売されている圧力鍋の方が、圧力鍋メーカーが研究を重ねた結果、より安全に使えるようになっています。 現在販売中の圧力鍋は、IHを含むオール熱源対応が主流 食材や料理に合わせて圧力が変えられる! 圧力鍋といえば、どれも同じと思われる方も多いのですが、実はメーカーや製品によって、かかる圧力が異なります。また、1つの製品で「高圧」と「低圧」に使い分けできるタイプのものも増えている印象です。 圧力の使い分け方法は、「おもりを付け替える」「ダイヤル設定を変える」「圧力表示を見て調整する」など、製品によって異なります。かたまり肉や玄米ごはんを炊くなら「高圧」、野菜を煮崩れさせずに仕上げるなら「低圧」など、自分好みの仕上がりに調整することができます。 アサヒ軽金属の「ゼロ活力なべ」は、赤(高圧)白(低圧)のおもりを付け替える フッ素加工製品はお手入れが簡単 圧力鍋でご飯を炊くと単時間でふっくらつやつやに炊き上がるので、「炊飯器を手放した」という方も少なくありません。でも、圧力鍋の鍋肌にご飯粒がこびりついてしまうというお悩みも。 最近増えてきた内面フッ素樹脂加工された圧力鍋なら、そのお悩みも解決します。まだ、取り入れている製品数は多くはありませんが、今後増えていくのではないかと期待しています。 フッ素樹脂加工されている圧力鍋なら、ごはんだけでなく、カレーやシチューなどもスルッと汚れが落ちるので、お手入れが簡単になるのがうれしいです。フッ素樹脂加工は、圧力調理での高温では影響ありませんが、たとえば、圧力調理前に鍋で炒めたり、焼いたり、という作業をする際、熱しすぎると耐熱温度を越えてしまうことがあり、劣化につながります。また、お手入れの際も固いものを使うと傷ついてしまうことがあるので、注意が必要です。 鍋の内部にフッ素樹脂加工をすることで、食材の焦げつき、こびりつきを防止する 圧力鍋研究家・さいとうあきこさんに聞く、圧力鍋の選び方 興味はあるけれど、自分はどんな圧力鍋を選べばいいのかわからない。という人のために、さいとうあきこさんに圧力鍋を選ぶときのポイントを教えていただきました。 【圧力鍋選びの3つのポイント】 加圧方式で選ぶ 容量で選ぶ 作動圧力で選ぶ 1.加圧方式で選ぶ 圧力鍋は、鍋の内部が設定した圧力値になったタイミングで火力を調整する調理道具です。圧力値になったことを知らせるサインは、圧力鍋によって異なりますが、この加圧方式は大きく分けて「おもり式」と「スプリング式」の2タイプがあります。 おもり式 スプリング式 「おもり式」は、鍋ブタ上部の蒸気口に付けた圧力調整おもりで、圧力を調整します。設定された圧力に達すると、シュシュっとリズミカルにおもりが振れたり、シューっと蒸気が出るタイプがあります。視覚だけでなく、音でも圧力がかかっていることがわかるので、初心者の方におすすめです。 「スプリング式」は、圧力が上がってくると鍋ブタについた圧力表示ピンが上がり、その表示ピンの目盛りで圧力状態を確認します。設定圧力を知らせる目盛りが見えたら、火力を弱めるので、加圧調理中はほとんど蒸気音が出ず、静かなのが特徴です。 <「おもり式」「スプリング式」のメリット・デメリット> おもり式 スプリング式 メリット ・おもりが振れるタイプのものはおもりの振れ方と音、蒸気が出るタイプのものは、蒸気の出方と音で加圧のタイミングがわかる ・圧力の使い分けができる製品は、おもりの付け替えやダイヤル設定で、簡単に圧力の使い分けができる ・加圧調理中は、ほとんど音が出ないので、とにかく静かに調理できる デメリット ・加圧調理中はシュっと蒸気音がするので、音が苦手な人や静かに調理したい人は注意が必要(火力を弱めれば、蒸気音はさほど大きくはない) ・加圧スタートのタイミングが、目視でしかわからないので、目が離せない ・設定圧力を知らせる目盛りが見えたら、すぐに火力を調整しないと、安全装置がかかって蒸気が出ることがある ・火力を弱めすぎると、決まった目盛りよりも下がっていることがあるので加圧調理中は注意が必要 2.容量(サイズ)で選ぶ 圧力鍋を選ぶ時に気にしてほしいのが、容量(サイズ)です。リットル(以下L)で表示されますが、これは「満水容量」を指しており、実際に調理できる量はこの容量の2/3(豆類は1/3)以下なので注意が必要です。 … Continue reading 【タイプ別】圧力鍋おすすめ9選!圧力鍋専門家と料理研究家が初心者向けの選び方や使いやすい人気商品を紹介