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芦名佑介さん×CUBIC『成功するための決断力』|イベントレポート

芦名佑介さん×CUBIC『成功するための決断力』|イベントレポート

「アメリカンフットボールu-19日本代表」「大手広告代理店のコピーライター」「外資系保険会社のトップ営業マン」という極めて多彩なキャリアを経て、現在はアメリカでハリウッドスターを目指している芦名佑介(あしな ゆうすけ)さん。その生き方や、ご自身のブログ『ASH LIFE』や『動物的Twitter』で発信されるシンプルで力強いメッセージが、多くの人の共感を生んでいます。今回は芦名さんの熱烈なフォロワーであるキュービックの社員の働きかけでスペシャル・トークセッションが実現。その熱い内容をダイジェストでお届けします。

【常にワクワクする決断を】

---芦名さん、キュービックホールディングスへようこそ!今日はよろしくお願いします。

さっそくですが、ブログなどを拝見してまず感じるのは、芦名さんの決断力のすごさです。ご自身が何か決断するとき大事にしているのはどういうところでしょうか?

芦名さん(以下、敬称略):僕が大事にしているのは論理や確率ではなくて、「自分の感情がどこまで高ぶるか?」ですね。何かを決断する際に、人が勧めるかどうかとか、成功する確率が高いかどうかとかで判断するのはあんまり賛成できないんです。僕は、誰が何を言おうが自分の興奮することならいける!と思っているんです(笑)

---超大手の広告代理店から、全く未経験の保険業界に飛び込んだのも「感情が高ぶった」からなんですか?

芦名:コピーライターを1年ほどやっているうちにプルデンシャル生命保険から声をかけてもらったのですが、そこは強烈的な向上心を持った”動物的に強そうな”人たちがたくさんいたんです(笑)そんな環境で働くことにすごくワクワクして、転職を決めました。いろんな人から止められたんですけどね。

---”動物的な強さ”ですか(笑)

芦名:いやおれのほうが強いだろ、って思ったんですけどね(会場笑)

---転職されてすぐ営業マンとして結果を出し、史上最年少で営業所長に抜擢されるまでになったわけですよね。そこからどうして今度は俳優を目指そうと思ったんですか?

芦名:僕は営業所長というマネージャーの立場になったわけですが、マネージャーとしてのゴールを考えた時に、MBAを取ってプロ経営者になるとか、自分で起業して断トツでお金を稼ぐとかは自分に無理かなと。

でも1コだけ断トツで負けてないなと思ったのは、”雰囲気”なんです。ビジネスの世界ではここは負けてないなと(笑)

---確かにこうやってお話ししていても、すごい”雰囲気”というかオーラを感じます(笑)

芦名:それで、次は芸能界か?とアホなことを思ったのですが(会場笑)「いやいや、さすがにちょっと待て、芦名落ち着け」と自分でも思って(笑)

そうしているうちに、LAでプロスポーツのチアリーダーを目指している僕の友達が、芦名くんもこっち来なよって言ってくれたんですね。「いやいやお前とLAとか……アリだな」って思っちゃったんですよ(会場爆笑)

でもこれまたさすがにアホすぎる、芦名落ち着けと思って2週間くらい考えたんです(笑)そしたらその2週間ずっとワクワクが止まらなかったんです。で、これは行くしかないなと思って、英語も喋れないのに行きました。それですぐにオーディションを受けて、舞台に出させてもらったりしています。

【ワクワクの見つけ方】

---ワクワクする気持ちが芦名さんの原動力なんですね。そのワクワクの基準って何かあるんですか?

芦名:あります。それは”自分ががんばったらできるワクワク”であることです。たとえばワクワクするからといって僕が今からジャニーズを目指したらおかしいわけですよ(笑)

マジメな話、大事なのは自分の能力を見極めることだと思います。そして自分の能力を見極めるためには、人と比べること。たとえば地元では一番でも、東京に出てくればもっとすごい人はいっぱいいます。そんな中でこそ自分にできることが見えてくるんです。

---自分に何ができるかを見極めるわけですね。

芦名:そうです。そして自分にできると思ったらたとえ他の人からどんなに無理だと言われてもやればいい。可能性は人に決められるものじゃない。可能性というのは自分の中にしかないんですから。

---でも心からワクワクするくらいやりたいことってどうすれば見つかるんでしょう?

芦名:たとえば、自分が心からおかしいぞと感じることがそれに当たると思います。僕の場合、日本を離れてみて一番ストレスを感じたのは、実は日本人に対してなんです。それまで日本人って真面目で勤勉で素晴らしいと思っていました。だけど向こうへ行って感じたのは、日本人てなんでもすぐ上下関係で決めるなと。年が上か下かとか、英語を話せるかどうかとか、上司か部下かとか。そして下は上の言うことをなんでも聞かなきゃいけない。マジでおかしいだろうと思いました。心がすごく貧しいなと。アメリカでは上司の指示だからといって、部下が無条件に従うことはありません。言うことを聞かせなきゃいけないんです。だからアメリカはマネジメントという概念が発達したんですよ。

---なるほど!

芦名:断言しますが、日本の組織で起こっているほぼすべての問題の原因は、上下関係にあると思います。それを僕は変えたい。日本の組織で本気でもがいている人を助けたい。僕が次にやりたいと思っているのはそれです。2-3年後にはアメリカから帰ってきて絶対やりたいと思ってます。

【幸せにフォーカスするマネジメント】

---芦名さんがそう考えるようになったのは、アメリカで何かきっかけがあったんですか?

芦名:向こうでロバート・アッカーマンという有名な演出家に出会うことができたのですが、彼がこう言ったんです。

「僕は最高な演出家かもしれないけど、君を最高にすることはできない。」

それを聞いた時に僕は「あ、自分がやらなきゃな」と思いました。自分を成功させるのは自分で、自分を変えられるのも自分だけだと。これがマネジメントと呼ばれるもののファーストステップだと思いました。組織で言えば、上司は部下の責任をもってはいけないんです。

---え?上司が部下の責任を持たない?

芦名:はい。上司が部下の責任をもってしまうと、部下は育たないんです。

たとえば営業のチームで「10件取ってきます」と言った部下が、結果的に6件しか取ってこれなかったとします。よくやっちゃうのが「10件って言ったんじゃなにの?なんで6件なの?」っていうパターン。でもアッカーマンなら部下に対して「素晴らしい。6件おめでとう!」ってめっちゃ褒めます。「だって君はベストを尽くしたんだろ?10件取れるところを6件しか取らなかったわけじゃないんだろ?なら素晴らしいじゃないか」という風に言うんです。

そうすると部下は「あ、自分の全力は6件だと思われてる。もっとやらなきゃ」と自然に感じます。そして自分から頑張るようになるんです。そして次にまた10件に届かず7件だったとしても、上司は同じように褒めます。「1件増やせたのか。素晴らしいじゃないか。」と。

---部下としてやる気がすごく出そうです。

芦名:はい。これは部下の幸せにフォーカスするマネジメントです。数字という結果にフォーカスするのではなくて、メンバー一人ひとりの幸せや個性にフォーカスするやり方ですね。このやり方だとチームの雰囲気がよくなるんです。そして雰囲気がいいと人が集まってきます。仕事における一番わかりやすい幸福度というのは、「自分が働いている環境に自分の親友を連れてきたいと思えるか?」ですからね。そういうマネジメントを僕は日本の組織にも広めていきたいと思っています。

【大切なのは自分の幸せを自分で決めること】

---今日は会場に学生もたくさん来てくれています。就職活動を控えているみんなへ何かアドバイスをいただけますか?

芦名;こう見えて就活はめちゃくちゃ本気でやったんですよ(笑)その時から思っていたのですが、面接の場では「御社にこんな貢献ができます」っていうのは別に話さなくていいかなと。学生なんだからヘンなプライドは持たなくていいんです。

それよりも、自分が過去に何をしてきたかを正直に話せばいい。過去の行動に、自分の信念や軸がきっとあるはずです。たとえばこのキュービックでインターンをするのにも、何か理由があるでしょう?適当にバイトして合コンしているのとは違いますよね?(笑)そこに自分の個性や価値観が現れています。だからまずは自分に向き合って、きちんと自己紹介ができるようになるといいと思います。自分の価値観や志をしっかり伝えられる人こそ、企業も欲しがると思いますよ。

---(会場からの質問)芦名さんが何かに後悔する時ってどんな時ですか?

芦名:僕は後悔したこと一度もないんです。それはなぜかと言うと、ぜんぶ自分で決めているからです。もちろん人に相談することはあります。でも最終的に決めるのはぜんぶ自分。

おそらく後悔する人は、自分で決断してないんじゃないでしょうか。上司や親に決められたことだから、後悔したり愚痴が出たりする。そういう人は決断するときにも、「失敗しても人のせいにできる」っていう余裕を持ってしまっているんですよ。だからとにかく自分で決めることが大切かなと思います。

あとは自分の将来を信じること。自分は最後には絶対成功するというゴールイメージを持っていれば、途中でどんなにハチャメチャなことになっても大丈夫だと思います(笑)


ーーーそれでは最後に日本でもがいている人たちへのメッセージをぜひお願いします。

芦名:ぜひ自分にとってなにが幸せかを考えてみて欲しいです。それはお金でも家族でも趣味でも何でもいいです。

僕自身、今が一番幸せです。自分ですべて決断してきたと言いましたが、それでも前は幸せの価値観を人に決められていた部分がありました。「一番じゃなきゃダメだ」とか「とにかく稼がなきゃ」とか。今は自分のやりたいことがはっきり見えているので、すごく幸せですね。

ぜひみなさんにも、自分の幸せを自分で決める勇気を持っていただきたいなと思います。ありがとうございました。

---今日は貴重なお話をたくさん聞かせていただいて、ありがとうございました!

——-芦名 佑介さんのプロフィール——-

芦名 佑介(あしな ゆうすけ)
1989年 川崎生まれ
2010年 慶應大学アメフト部主将に就任
2011年 電通へ入社。コピーライターとして活躍
2012年 プルデンシャル生命保険入社。営業職として活躍
2014年 史上最年少でプルデンシャル生命保険の営業所長に就任
2015年 俳優になるためロサンゼルスへ

【SNSアカウント】
Instagram @ashina.ashina
Twitter @ASHINA_ashina