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おいしい薬膳で始める。 お手軽インナーケア

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薬膳は意外に身近で簡単。 体が欲するものを選べば フルーツ1個でも薬膳食

体調不良をきっかけにメディカルハーブや漢方など、自分を癒やすための知識を身につけるようになったモデルの明希知美さん。彼女がたどり着いた、一番身近で、体への負担が少ない癒やしの術が「薬膳」だったといいます。

「薬膳って難しそうなイメージがあるけれど、自分の体質や体調に合ったものを食べて体を整えることなんです。体調が優れないときに、体が自然と欲するものを食べるのも薬膳。だからフルーツ1個でもいいんです」

聞けば聞くほど、薬膳は意外とライトに取り入れられそう。明希さんがプロデュースするナッツブランド「otomonuts(オトモナッツ)」も「薬膳を身近なおともに」がコンセプト。明希さんが考える薬膳の魅力と、そこから生まれたotomonutsの開発秘話を伺いました。仕事もプライベートもかんばりすぎてしまうあなたにこそ知ってほしい、明日の元気をつくるおいしいインナーケアのヒントです。

  1. 旬の食べ物を選ぶだけで立派な薬膳
  2. 一番大事なのは、おいしい、楽しい、ハッピー!
  3. かんばりすぎる現代女性へ、ぜいたくなおやつ時間を
  4. ふだんの生活でできることから始めよう

旬の食べ物を選ぶだけで立派な薬膳

明希さんプロデュースのフレーバーナッツ

そもそも薬膳とは「生薬を使った料理という訳ではなく、身近な食材で取り入れることができる手軽で日常的なもの」と明希さん。「薬を飲むのではなく、自分の体のバランスを整える食べ方のことです。なんか元気が出ないなと思ったら、例えば今日はご飯のおかずにパクチーいっぱい入れちゃおう!とか、そういうレベルの取り入れ方でOK。特別な食材は必要なくて、スーパーにあるものの中で自分の体が欲しているものを選んで食べるといいんです」。ただ、自分の体が何を欲しているのかなんて、専門知識がないとわからないのでは……? そんなときは「まず旬のものを食べるのがおすすめ」なのだそう。「旬の食べ物って、ちゃんと意味があるんです。その時期に、弱くなりやすい体の部分を補う働きをする食べ物が多いんですよ」

明希さんインタビュー風景

ふだんから食べているもので、自然に体調を整えることができる。そんな薬膳の魅力に明希さんが気づいたのは、体調を崩した経験からでした。

「昔から体が弱くて。10代で始めた仕事を少しがんばりすぎたみたいで、20歳になる頃には貧血気味で顔色も悪かったし、夏でも長袖を着るくらい冷え性だったんです。それをなんとかしようと、ハーブや漢方などを勉強するようになりました。実際に、治療のために処方された漢方で体調が回復している実感もあって。即効性は感じないけど、その分負荷が少なくて、自然に自分の体がもとに戻っていく感覚があったので、すごいなって。ただ、勉強すればするほど漢方は奥深くて(笑)。もっと身近で簡単に、漢方的な考え方を実践できるものがないかと探したときに、たどり着いたのが薬膳だったんです。漢方と並行して薬膳を取り入れるようになったら、平均体温も上がって調子も良くなってきた。改めて、体って食べたものでできているんだなって思ったんです」

一番大事なのは、おいしい、楽しい、ハッピー!

otomonutsを食べる明希さん1

もっと知りたくなった明希さんは薬膳の学校に1年半通い、薬膳の知識を暮らしに落とし込むコツを学びました。そこで、もともと好きだったナッツが漢方でいう「血」(体をつくるための原料・栄養)を補う力があると知ります。

otomonutsの定番フレーバー

「貧血対策にもいいと聞いたので、ナッツを積極的に食べていました。自分の子どもにも食べさせたかったんですが、子どもたちはナッツの渋皮が苦手っていっていて。もっとおいしく食べられるナッツがあったらいいなと。それがotomonutsをつくるきっかけになりました」

バイオプラスチックに切り替えたパッケージ

以前所属していた事務所が経営するジューススタンドで捨てられていたしょうがの皮をもらいフレーバーとして試してみたり、こだわりを持って素材作りをしている農家さんを見つけては、実際に農場を見に行って商品に使いたいと交渉したり……。otomonutsを通して、手軽に質の良いものを食べてほしくて、試行錯誤を重ねたそうですが、そこには単に「体にいいものを食べてほしい」という想いだけでなく「食べておいしい、楽しい、ハッピーな時間を大事にしたい」という明希さんのこだわりがあります。「おいしくなかったら、いくら体に優しくても毎日食べようと思わないですからね」

クラッシュキューブ
完熟ぶどうとナッツ

食べて楽しくなるほどのおいしさにこだわっているだけあって、明希さん自身が工房で手づくりしているotomonutsはどれも軽い食感のナッツと、味が濃くて食べ応えのあるドライフルーツ、そこに足されたジンジャーやカカオ、ローズヒップなどのフレーバーが絶妙な味わい。甘味にはメープルシロップのみを使用したシンプルさですが、子どもにも食べやすく、明希家のおやつとしても大人気なのだそう。「食べすぎもよくないので、子どもには小分けのパックに入れてもたせたりしています。毎日、片手のひらにいっぱい分くらいがちょうどいい量です」

小分けパック

Recommended Item!

携帯用ボトル/otomonuts

携帯用ボトル/otomonuts ¥605(税込)

間食用にもち運べる携帯ボトル。環境への配慮からビニールの小袋での販売をやめ、その3倍の量が入るバイオプラスチックのパッケージに切り替えたotomonuts。大容量のパッケージだとついつい食べすぎてしまうので、この専用ボトルに入る量を1日分として考えるとちょうどいいそう。明希さんはアウトドアのシーンでもこちらを携帯するのだとか。

HP:https://www.otomonuts.com/

がんばりすぎる現代女性へ、ぜいたくなおやつ時間を

otomonutsを食べる明希さん2
ソファでくつろぐ明希さん

まずおいしいこと、そして安全でシンプルな素材でつくることにこだわったotomonutsには、明希さんが現代女性にこそ大事にしてほしいという薬膳の考え方が生かされています。「冷え性の女性が多いので、体を温めるといわれているしょうがを入れて、スパイシーアップルのラインナップをつくりました。しょうがって生とドライでは薬膳的な使われ方が異なるらしくて。生は熱を発散させるけど体にとどめておく力はなくて、otomonutsで使っている干したしょうがは体の中をずっとぽかぽかさせてくれる効果があるといわれています」

モンキーバナナ

「モンキーバナナは疲れたときにおすすめです。現代の女性は働きすぎなんですよ。パソコンを使うと目に血を使うんですけど、生理や出産で血を失う機会が多い女性が、働きすぎることでより血不足になっている。だから、現代女性には血を補う食事がすごく大事だと私は思っているんです。モンキーバナナは血を補うナッツに血を巡らせてくれるカカオ、便通を良くするバナナを合わせたフレーバー。体の中の流れをスムーズにしてくれます」

otomonutsが大事にしている薬膳の考え方は、ふだんの暮らしにも取り入れやすいものばかり。明希さんが学んだように、どの食材にどんな効能があるかがわかるとおもしろいですが、それができなかったとしても、質が良くて、おいしいと感じるものを食べて自分を大事にすること。現代の女性にはこの意識がもっと必要なようです。「日々がむしゃらに働いていると、私みたいに気がつかないうちにピークを超えてしまったりする。だからふだんの食事で少しでも自分に優しくしてほしい。体にいいものを食べるぜいたくな時間を意識的につくってほしいんです」

ふだんの生活でできることから始めよう

otomonutsを食べる明希さん3

仕事もしながら、2児のママでもある明希さん。体に良い食べ物を食べることの大切さはわかっていても、忙しくてそこに意識を向けられない日もあるといいます。「いくら体に良いからって、その考え方にがんじがらめになるのは嫌。だから余裕がないときは、自分の負担にならないやり方でいいって思ってます。子どもにご飯をつくるなら、何を食べたい気分なのかを聞くだけでも薬膳になっていると思う」と、聞いていて心が軽くなるスタンス。お子さんにも薬膳を押し付けるのではなく、体に良いものとそうでないものの両方を経験させて、その後何を選ぶかは本人に任せているといいます。

夏にはスイカ、秋には秋刀魚など……四季ごとに食べたくなるものがあなたにもあるはず。まずはその食べたい気持ちを大事にするところから、ライトな薬膳インナーケアを始めてみるのはいかがでしょうか?

Profile

明希知美(あきともみ)
モデル

広告やCM、ファッション雑誌などで活躍。薬膳コンシェルジュ協会®︎にて薬膳の資格をもち、YAKUZEN CREATOR®︎として薬膳フレーバーナッツ「otomonuts®︎」をプロデュースしている。

取材・文/赤木百(Roaster) 撮影/藤井由依(Roaster)

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