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“着まわしサラダ”で 野菜も洋服のように コーディネートを楽しむ!

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サラダの既成概念を捨てて 野菜をスタイリングすれば 食卓が華やぎだす!

できることなら毎日野菜を食べたいけれど、毎日となると食べ方がワンパターンになりがちだし、結局食材を余らせてしまうことが多いもの。もっと持続可能でワクワクするような野菜の楽しみ方があれば……。そう考える人におすすめしたいのが、アパレルディレクターの原田沙奈子さんが提案する「着まわしサラダ」です。

毎日クローゼットを開いて洋服のコーディネートを考えるように、冷蔵庫にあるいつもの野菜の組み合わせも工夫すれば、レストランさながらのおしゃれサラダがいくつもつくれる! バリエーションも何倍にも広がって日々の食卓がぐんと豊かになります。

そこで今回は原田さんに、あっと驚く野菜の使い方やかんたん万能ドレッシングのレシピなど、「着まわしサラダ」のアイデアをレクチャーしていただきました。読めばサラダの概念がきっと変わるはず!

  1. マンネリ化しがちなサラダこそ、ファッションを楽しむように“着まわし”て
  2. 野菜の切り方や盛り付けにも楽しい工夫をプラス!
  3. ニンジンを使った着まわしサラダレシピ3選
  4. ドレッシングも手づくりすれば、さらに自分好みに!

マンネリ化しがちなサラダこそ、 ファッションを楽しむように“着まわし”て

原田さんの提案する「着まわしサラダ」とは、冷蔵庫にある野菜を洋服感覚でコーディネートすること。見た目も味わいもバリエーションに富んだ「着こなし=レシピ」を気軽に楽しもうという、新しい野菜の楽しみ方です。

「野菜は昔から大好きでしたが、ひとり暮らしだと食べきれないことも多いので、そんなに買う機会はなかったんです。けれど結婚して子どもができたのをきっかけにしっかり野菜を取りたいと思うようになって。ちょうどワンプレートのデリサラダがはやりだした頃で、こんなふうに見た目にもこだわって、定番の野菜をうまく使いまわしてつくれたら、毎日楽しく野菜が食べられると思いました」

サラダのバリエーションを広げるには、まず「サラダとは葉物にドレッシングをかけるもの」という概念を取っ払うことが大切だと、原田さんは言います。「ドレッシングをかけるサラダって、どうしてもレタスなど生で食べる葉物がメインになるから、味付けを変えてもワンパターンになりがち。だから、いつもは生で食べる野菜を焼いてみるとか、切り方を大胆に変えてみるとか、根本的な発想から変えると飛躍的にバリエーションが広がりますよ」

シーザーサラダの仕上げの様子

見た目の華やかさや、食卓に出したときの心踊るような感動や驚きを大切にしているのも、アパレルディレクターの原田さんならではの美学です。
「ファッションも食事も、サプライズ感って大事ですよね。おいしくておしゃれなものでも、それが毎日続くとマンネリになって感動が薄れるもの。だから、たまには野菜を丸ごと焼いてドカンと出したり、ドレッシングであえる・チーズを散らすといった仕上げは食卓でしたり、ちょっと非日常感のある演出を入れると、パーティー気分で盛り上がるし、自分のモチベーションもアップします」

毎日のことだからこそ、限られたアイテムで工夫を凝らして、気分が上がるアイデアはどんどん試してみる。それが原田さん流「着まわしサラダ」なのです。

野菜の切り方や盛り付けにも楽しい工夫をプラス!

「着まわしサラダ」を実践するうえで、まず最初にトライしやすいのが、野菜の切り方や盛り付け方でアレンジを広げること。

「野菜の切り方を変えると、見た目に変化が出せるだけでなく、食感も味の付き方もガラリと変わります。例えばキュウリを生で食べるときも、角切りだとカリカリした歯応えが楽しめ、味も染み込みすぎないので、パンチのある味付けや濃厚なドレッシングが合います。逆に細切りにすると、パリパリ感は残りつつしんなり柔らかくなって味が染みやすくなるので、軽い味付けが合います。スライサーでリボンのように薄くすれば、さらにしんなりとして味が染みやすくなります。塩とオイルであえて、パルメザンチーズを振ると、パスタみたいになっておもしろいですよ」

キュウリは切り方や形を自由に試せる

この3つの切り方のキュウリを食べ比べただけでも、食感も風味も別もので、同じキュウリとは思えないくらい! この切り方ならこういう味付けをしたらおいしいはず……と、自然とアイデアが広がります。

細切りキュウリ

ファッションのようにサラダを楽しむなら、仕上げにもこだわりたい。
「同じサラダでも鉢に無造作に盛るのと平皿に整然と並べるのとでは雰囲気がガラリと変わるので、器にもこだわると楽しみが深まります。最後に全体のバランスを見て、ちょっと色が足りないなと思ったら、ミントやレモンをアクセサリーや小物で差し色をプラスする感覚で添えるのも、外せないこだわりです」

さらに今っぽいモード感をプラスしたいなら、紫キャベツや赤玉ねぎでパープルをプラスするとグッとあか抜けて見えるそう

ニンジンを使った着まわしサラダレシピ3選

それでは実際に、着まわしサラダのレシピを紹介してもらいましょう。今回は原田さんが大好きというニンジンを使用。「ニンジンは一年中手に入るし、値段も手頃で保存も利く。生はもちろん、焼いたり、炒めたり、煮込んだり、揚げたり。汎用性が高いので、常にストックしておくと料理全般のバリエーションが広がりますよ」

1.コロコロサラダ

<材料>

ニンジン、ダイコン、ラディッシュ、パプリカ、香味野菜、プロセスチーズ、塩、オリーブオイル、ホワイトバルサミコ酢(すべて分量適宜)

<つくり方>

  1. 香味野菜は飾り分を除いてみじん切りに、それ以外の野菜はサイコロ状に切る。
  2. 1を塩とオリーブオイルとホワイトバルサミコ酢であえる。
  3. 器にこんもり盛って、香味野菜を飾る。
コロコロサラダ

 

2.丸ごとグリルサラダ

<材料>

ニンジン、塩、オリーブオイル、ローズマリー(すべて分量適宜)

<つくり方>

  1. ニンジンを皮付きのまま縦1/4にカットして、塩とオリーブオイルを絡めて耐熱容器に並べ、ローズマリーをのせる。
  2. 170℃のオーブンで30分ほど焼く。
丸ごとグリルサラダ

 

3.キャロットラペ

<材料>

ニンジン、レモン、塩、オリーブオイル、ホワイトバルサミコ酢、粒マスタード、クミンシード(すべて分量適宜)

<つくり方>

  1. ニンジンをしりしり器でスライスする(しりしり器がない場合は、細切りにする)。
  2. 塩、オリーブオイル、ホワイトバルサミコ酢、粒マスタード、クミンシードであえる。
  3. レモンをスライスして添える。

ドレッシングも手づくりすれば、さらに自分好みに!

さらにドレッシングを手づくりしておけば、自分好みの味がいつでも手軽に楽しめます。「手づくりのドレッシングと聞くと、何だか大変そうですが、スプーンで混ぜるだけのものならかんたん。冷蔵庫に常備しておけば、今日は疲れたから料理するのは面倒だなというときでも、野菜を手でちぎってかけたりあえたりするだけでいつでもサラダが食べられます」

原田さんのサラダ生活

今回は、野菜はもちろん、肉や魚、豆腐にも合う「万能ネギドレッシング」を教えてもらいました!

Recommended Item!

緑果オリーブオイル180g/井上誠耕園 ¥1,944(税込) ※「緑果オリーブオイル」は毎年11月末〜5月末頃までの限定販売

小豆島で親子三代にわたってオリーブ農園を営む「井上誠耕園」がつくる、季節限定のオリーブオイル。早摘みにこだわった新鮮なオリーブをコールドプレスで搾油。ピリッとした辛味と苦味が利いたフレッシュな味わいはまるでオリーブのジュース! 「オリーブオイルはたいていのサラダに使うのでこだわって選んでいます。本当にフレッシュでおいしいので、これと塩だけで野菜が極上のサラダに変わります」
HP:https://www.inoueseikoen.co.jp/products/detail.php?product_id=25

サラダもファッションと同じように、ルールよりもまず、自分の「好き」を大事にすることが大切だと原田さんは言います。「毎日楽しく続けるためには、見た目もすごく大切だと思っています。食卓にサラダの鮮やかな色があふれていると気分が上がるし、栄養学的にもカラフルな色がそろっているのは、必要な栄養素が足りているということらしいです。ビジュアル重視って実は理にかなってるんです」

毎日楽しく野菜を摂取

折しも春は、新ジャガや新タマネギ、春キャベツなど、この季節限定のフレッシュでみずみずしい野菜がたくさん出まわるシーズン。眺めて、食べて、心が踊る「着まわしサラダ」生活を、あなたもこの春から始めてみませんか。

Profile

原田沙奈子
アパレルディレクター

自身が展開するアパレルブランド『Abel』(https://www.instagram.com/abel_tokyo/?hl=ja)のディレクター兼プレス。1児の母でもあり、子育てと仕事を両立しながらファッションや料理などを自分らしく楽しむライフスタイルが支持を得ている。Instagramで公開していた、手軽につくれて見映え抜群のワンプレートサラダが話題になり『着まわしサラダ』(主婦の友社)を2018年に書籍化。
 Instagram:https://www.instagram.com/sanakoharada/?hl=ja

取材・文/井口啓子 編集/柳瀬 礼(Roaster) 撮影/藤井由依

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