「週に1回の常備菜作りを始めてから、日々の食事の満足度が上がりましたし、調理効率が上がって時間に余裕ができました」と語るのは、1週間分の常備菜レシピやその活用法をInstagramで発信しているMOMOさん。
暮らしに役立つことはわかっているけれど、常備菜って味気なさそう、作る時間がない、食べ切れずにダメにしてしまった……とハードルを感じることも。しかしコツさえつかめば簡単でおいしい常備菜生活が可能に。7年前から常備菜生活を続けているMOMOさんに、簡単でおいしい常備菜レシピの作り方や食卓への取り入れ方をうかがいました。
- 常備菜は1週間ごとにまとめて作るのがおすすめ
- ひとり暮らし女子向け! 1週間分の常備菜レシピ7
- 晩酌のお供にも! 常備菜組み合わせ例と使い切りのコツ
- 常備菜作りはパズルゲームみたいで楽しい
常備菜は1週間ごとにまとめて作るのがおすすめ
MOMOさんがもともと常備菜作りを始めようとしたきっかけは、副菜作りが苦手だったことと、子どもたちのお弁当作りを楽にするため。「どうしても主役の料理ばかりに気を取られてしまって、副菜まで気が回らなかったんです。そうすると栄養バランスが偏ってしまって。最初は2〜3日分、副菜をまとめて作り置くところからスタートしました」
そこから1週間分をまとめて作るところに落ち着いたMOMOさん。「仕事が休みで時間のあるときにまとめて作業すると効率がいいですね。計画が立てやすいんです。また常備菜生活をすることで、作る常備菜を考えながら、買い物をするようになるので食材のロスもなくなり、食費も全体的に減りました」
ひとり暮らし女子向け! 1週間分の常備菜レシピ7
今回MOMOさんに、ひとり暮らしの女子に向けた1週間分の常備菜レシピを教えていただきました。内容は全部で7種類。レシピの分量は朝、昼(お弁当)、夜の3食に取り入れて、使い切れる量を想定しています。
ご自身のライフスタイルに合わせて、まずは2〜3品から試してみたり、半分の量から始めてみるのがおすすめです。
◆主役にもなれる3品!「我が家の唐揚げ」「チリコンカン」「大葉ガパオ炒め」
1. 我が家の唐揚げ
日持ち冷蔵3~4日
冷凍3週間~1ヶ月
(ともに揚げる前の状態)
<材料>
鶏もも肉:1枚
【A】
おろしにんにく:小さじ1
おろし生姜:小さじ1
酒:大さじ1
醤油:大さじ1
ごま油:大さじ1
塩コショウ:少々
片栗粉:適量
揚げ油:適量
<作り方>
1.鶏肉の余分な脂を切り取り、一口大に切り分け【A】と混ぜ合わる
2.この状態で常備菜として冷蔵保存します。また冷凍してしまってもOK
(このまま唐揚げにする場合は1時間以上漬け置きます)
※唐揚げにする場合
3.鶏肉に片栗粉をまぶし、はたいたら熱した油で揚げる
2. チリコンカン
日持ち冷蔵4~5日
冷凍1ヶ月(食べる前に必ず加熱)
<材料>
ひき肉:300g
ミックスビーンズ:1缶(400g)
玉ねぎ:1玉
にんじん:1本
にんにく:1片
小麦粉:大さじ1/2
タコスシーズニング:大さじ2~3
ナツメグ:3振り
油:適量
【B】
トマト缶:1缶(400g)
水:200cc
ケチャップ:大さじ3〜5
砂糖:大さじ1
赤ワインまたは酒:大さじ2
ウスターソース:大さじ1と1/2
醤油:大さじ1〜2
ローリエ:1~2枚
クレイジーソルト:適量
<作り方>
1. フライパンに適量の油とみじん切りのにんにくを入れて熱し、香りが出てきたら1cm角に切った玉ねぎ、にんじんを炒める。しんなりしてきたらひき肉とナツメグを入れ、塊がないようにつぶしながら炒める
2. 小麦粉、タコスシーズニングを振り入れて炒めたら、ミックスビーンズと【B】を加えてよく混ぜ合わせる
3. しばらく中火で煮込んで、汁気がなくなってきたら完成
3. 大葉ガパオ炒め
<材料>
豚ひき肉:200g
玉ねぎ:1/2玉
大葉:7~10枚
赤パプリカ:1/2個
黄パプリカ:1/2個
にんにく:1片
(にんにくチューブなら2~3cm)
酒:大さじ1
塩コショウ:少々
醤油:大さじ2
砂糖:大さじ1/2
油:適量
<作り方>
1.玉ねぎと、赤・黄パプリカはごろっと粗みじんにしておく
2.フライパンでみじん切りのにんにくと玉ねぎを炒め色が変わり始めたら、ひき肉も加えて塊がないようつぶしながら炒める
3.調味料とパプリカを入れ混ぜ合わせながら炒め、なじんできたら大葉を適当にちぎって加える
4.ざっくりと混ぜ合わせ、さっと炒めて完成
◆栄養バランスを手伝う2品「ごちそうポテサラ」「余り野菜でコールスロー」
4. ごちそうポテサラ
保存期間3~4日(水気をしっかりきる)
<材料>
じゃがいも:3個
玉ねぎ:1/2玉
ベーコンブロック:5cm
(薄切りなら2枚、ソーセージやハムでもOK)
卵:3個
きゅうり:1本
マヨネーズ:大さじ2〜3
ヨーグルト:大さじ1
(ない場合は全部マヨネーズでも)
焼肉のタレ:卵が漬かる程度
塩コショウ:少々
粗びきコショウ:お好みで
<作り方>
1.ビニール袋にお好みの固さにゆでた卵と、漬かる程度の焼肉のタレを入れ数時間漬けておく(袋で漬けると少しのタレでできます)
2.玉ねぎときゅうりは薄切りにし塩もみして水気を絞っておく。ベーコンもスライスしておき、味付けした卵は4等分に切っておく
3.鍋でじゃがいもをゆで、水気を飛ばしてマッシュする
4.スライスしたベーコンを1のタレで炒める
5.3の鍋に玉ねぎ、きゅうりとマヨネーズ、ヨーグルトを入れ混ぜ合わせ、味をみて塩コショウで整える
6.お皿に盛り付けて取り分けておいた1のゆで卵と4のベーコンをのせ粗びきコショウを振って完成
5. 余り野菜でコールスロー
保存期間3~4日(水気をしっかりきる)
<材料>
紫キャベツ:1/2玉
きゅうり:1本
にんじん:1/2本
コーン:1パック(パウチタイプ)
【A】
ヨーグルト:大さじ1
マヨネーズ:大さじ2
砂糖:大さじ1
塩コショウ:少々
酢:小さじ1
塩:(塩もみ用)
<作り方>
1.みじん切りにした紫キャベツとにんじん、薄切りにしたきゅうりを塩でもみしばらく置き水気を絞る
2.ボールに1とAと水気を切ったコーンを入れ、混ぜ合わせて完成
◆MOMOさんがよく作る2品「味付け卵」「紫キャベツのマリネ」
6. 味付け卵
保存期間4~5日
<材料>
卵:4個
塩:小さじ1/2〜1
水:卵が漬かる程度
<作り方>
1.鍋にお湯を沸かし沸騰したら冷蔵庫から出したての卵をそっと入れ8分間ゆでる
2.ゆで上がったら熱が取れるまでしっかり水で冷やし、殻をむく
3.むいた卵を容器に入れ塩と水を入れて冷蔵庫で半日以上置く
7. 紫キャベツのマリネ
<材料>
紫キャベツ:1/4玉
酢:大さじ2
砂糖:大さじ1/2
オリーブ油:大さじ1
塩:小さじ1(塩もみ用)
<作り方>
1.紫キャベツを千切りにし塩で揉みしばらく置いてしんなりしてきたら水気を絞る
2.酢・砂糖・オリーブオイルを入れよく混ぜ合わせて完成
※保存期限は目安。環境などによって異なります。
晩酌のお供にも! 常備菜組み合わせ例と使い切りのコツ
まとめて作った彩り豊かな常備菜。上手に食事に取り入れるにはどうしたらいいのでしょうか。ご紹介いただいた常備菜の組み合わせ例や、フードロスをしないコツを紹介します。
◆チリコンカン+味付け卵+紫キャベツのマリネ
マッシュポテトの上にチリコンカンをのせて、その上にチーズを。味付け卵と紫キャベツのマリネを組み合わせて、パンを添えたワンプレートメニュー。「トマトやスナップえんどうやサニーレタスなどの生野菜をプラスすれば、栄養バランスも整います。またチリコンカンをご飯の上にのせてタコライス風にするのもおすすめです」
◆我が家の唐揚げ+ごちそうポテサラで「おうち居酒屋」
常備菜はふだんの食事やお弁当だけでなく晩酌のお供にもぴったり!と言うMOMOさん。おつまみにすることで、無駄なく常備菜を活用できます。また調理の手間なく、数種類のメニューを楽しめるのはとてもうれしい点。「おうちでお友達と飲むときに、手早くバランス良く、いろんなものを出してあげられるので、居酒屋みたいとすごく喜ばれます」
ちなみに常備菜の日持ち期間はだいたい3〜5日とされています。ただし季節や食材の状態、作り方、保存環境によってかなり前後するもの。なので清潔な容器で保存することが大切です。マリネや酢の物は日持ちするので副菜作りに向いています。
常備菜は余らせてしまいそう……という声をよく聞きます。実はMOMOさんも、最初の頃は常備菜を傷ませてしまうことがよくあったのだそう。続けていくうちに余らせることはなくなったそうですが、ポイントは「冷凍」と「使い切り用の料理レパートリー」の2つ。
「急な外食などで余りそうになったり、日持ちが心配なときは冷凍するという手段があります。今回紹介したレシピの中では、我が家の唐揚げ、チリコンカン、大葉ガパオ炒めは冷凍しても大丈夫です」
また、MOMOさんはそろそろ使い切りたいというときには、スープ、チャーハン、チヂミ、焼きそばの具にしているそう。「この4つのメニューは、常備菜の消化にとても便利なのでよく作ります」
常備菜作りはパズルゲームみたいで楽しい
「私は“常備菜作りはパズルゲームで楽しいよ”とよく人にすすめています。これとこれを組み合わせたらおもしろいかなとか、この料理にこれを使ったら使い切れるかなとか、こういう工夫をすれば時短できるかな……とか考える作業がゲーム感覚なんです。おいしいものができあがったり、上手に使い切れたらクリアという感じで楽しんでいます」
常備菜作りは一度やり始めるとハマりやすいものなのかもしれません。ぜひ試してみてくださいね。
Profile
MOMO
会社員兼ケータリング&PR業中学生、高校生、大学生のお子さんと旦那さんとの5人暮らし。食べ盛りの子どもたちへのお弁当メニューや、カラフルで簡単おいしい1週間分の常備菜レシピ、その活用法をInstagramで発信中。その料理のセンスを活かしてケータリングサービスを行ったり、エスビーカレーアンバサダー、base food、アンバサダーなど食品関連のPR活動なども行っている。
Instagram:https://www.instagram.com/momokangd/
撮影/服部希代野 構成・取材・文/坂本アヤノ
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