ワタシのためのリラクゼーション

お酒ともベストマッチ! 絶品そうめんアレンジレシピ3選

food |

そうめんは、白米と同じ。 何でも受け止めてくれる、 懐の深さが魅力です

「夏といえば、そうめん」だけど、いつも同じ味になって飽きてしまう……。
そんなことは、ありません!「そうめんは、白米と同じ。白米に合うものは何でも、実はそうめんにも合います」。そう断言するのは、俳優でそうめん研究家の日坂春奈さん。そうめんは、アレンジ次第で何通りもの絶品料理に変身する、汎用性の高い食材だといいます。

SNSで365日毎日そうめんレシピを更新し、これまでにつくったそうめんレシピは1000メニューを超えるという日坂さんに、夏におすすめのそうめんアレンジレシピを教えていただきます。

  1. どんな食材にも合う。そうめんはアレンジ自在!
  2. 「そうめんは、フライパンで」。日坂さん流ゆで方のコツ
  3. お酒も箸も進む。絶品そうめんアレンジレシピ
  4. そうめんの副産物「ふしめん」の活用法

どんな食材にも合う。そうめんはアレンジ自在!

1日のうち1食はそうめんと決めている日坂さん。「今日はスーパーで砂肝が安かったから、そうめん料理に使ってみよう。バターとしょうゆで味つけしようかな」といった具合に、メニューはいつも、その日の思いつきだといいます。

2018年から「そうめん料理研究家」と名乗り、毎日そうめんレシピを公開している日坂さん。そうめん料理をつくるようになったきっかけを尋ねると、「小豆島で出合ったそうめんのおいしさに感動して。これなら毎日だって食べられる!と思った」とか。子どもの頃の印象では「そうめんは飽きるし、余りやすい」というものだったそうですが、このそうめんに出合って、そうめんへのネガティブなイメージが一変したといいます。

SNSで発信を始めた理由も「そうめんは、こんなにいろいろアレンジができるんだよ。365日食べても飽きないんだよって証明したかったんです」と話します。

そうめんを作る日坂春奈さん

もともと研究癖があり、そうめんの前はレモン料理を研究していたのだとか。そんな「食」への飽くなき探究心をもつ日坂さんが感じる、そうめんの魅力とは?

「そうめんは癖がない。だから飽きるといわれるけれど、逆に考えると何にでも合うということ。あまりに可能性が無限大で、日々驚いています。私の中でそうめんは、白米と同じ。洋風はもちろん、餃子やトンカツなど、ごはんに合うものには何でも合うと思っています。何でも受け止めてくれる、懐の深さが魅力です」

RECOMMENDED ITEM!

そうめんおすすめアイテム

1. 細口ふしめん240g/¥594(税込) 2.太口 500g手延べそうめん/¥972(税込) 3. 細口 500g手延べそうめん/¥972(税込) すべて/真砂喜之助製麺所

日坂さんのそうめんの概念を変えた逸品がこちら。1920年代創業で現在4代目が受け継ぎ、伝統的な手延べ製法でつくる小豆島の製麺所「真砂喜之助製麺所」のそうめん。酸化防止と風味を保つため、生地を延ばす際にごま油を使用。香り高い麺に仕上げている。100年間変わらない製法でつくられたそうめんは、小麦粉の豊かな風味とつるんとなめらかな喉越しが特徴。

HP:https://kinosuke.shop-pro.jp/

「そうめんは、フライパンで」。日坂さん流ゆで方のコツ

それではまず、そうめんのゆで方からレクチャーしていただきましょう。用意するのは、小さめのフライパンとザル。

「たっぷりのお湯を入れた鍋でゆでるのが当たり前と思っている人が多いので、フライパンでというと驚かれます。以前は私も鍋を使っていたけれど、なんとなく軽い気持ちでフライパンを使ってみたら、意外といいじゃないと思って」

鍋でそうめんをゆでていると、うっかり吹きこぼれてしまった経験がある方も多いのでは? それが、フライパンを使うと不思議とふきこぼれないのだそう。「もちろん、調理法の説明書きには『たっぷりのお湯で』と書いてあるので、それがベストではあるのですが、吹きこぼれたときがショックで。そうめんは塩を多めに使ってつくられているので、『たっぷりのお湯』でゆでることで塩分濃度がバランスよくゆで上がるそうですが、
自分で食べる分ならフライパンでも十分おいしくゆで上がるので気にしなくていいかなと。私はフライパンでゆでるのをおすすめしています」

そうめん茹で方
そうめん水切り

そうめんは、ゆで加減もおいしさに関わる重要なポイント。「表示の時間より、少し早めのタイミングで一度味見してみてください。ゆですぎると後に戻れないので! 麺の硬さには好みがあるので、ぜひ味見をして自分の好きな硬さを見つけてもらいたいです」

ゆで上がったら流水で冷やします。「氷水でキンキンに冷やしてしまう方が多いのですが、流水が冷たければそれで十分。流水がぬるい場合は氷水を足すと良いですが、冷やしすぎない方が麺の味がしっかり感じられるので私は好きです。そして冷やした後はしっかり水分を切ります。そうめん料理をおいしく食べるには、この作業がとても大切。水気が残ったままだと味がぼやけてしまいます。ザルに押しつけるように、ぎゅっと絞りましょう」

お酒も箸も進む。絶品そうめんアレンジレシピ

今回は、お酒に合うそうめんアレンジレシピも教えてもらいます。そうめんとお酒の組み合わせは意外ですが、アレンジレシピだからこそ、ワインやビールなどとも相性バッチリなのだそう。

(1)トマトと季節のフルーツと生ハムのカッペリーニそうめん×白ワイン

トマトと季節のフルーツと生ハムのカッペリーニそうめん×白ワイン

〈材料〉(一人前)
調理時間1時間(トマトを冷やす時間を含む)
そうめん (細口)  1束(50g)
ミニトマト 6個
キウイ 1/3個
生ハム 2枚
大葉 2枚
粉チーズ 小さじ2程度
オリーブオイル 大さじ1
塩 小さじ1/4
ブラックペッパー 少々

〈下ごしらえ〉
※つくる1時間前までにやっておく
ミニトマトを4等分に切って塩をふってよく混ぜ、冷蔵庫で1時間冷やす。キウイも冷蔵庫で冷やしておく。

〈つくり方〉
1. そうめんをゆでるお湯を沸かす。
2. ボウルに、冷やしたトマトをトマトから出た水分と一緒に入れ、いちょう切りにしたキウイ、粉チーズ半量、オリーブオイル、手で細かくちぎった大葉1枚を加えてあえる。
3. 生ハムを半分に切り、2に1枚ずつ加えたら、さらに軽くあえる。生ハムは、トマトやオリーブオイルを一度あえてから加えると、生ハム同士がくっつきにくい。
4. お湯が沸いたらそうめんを入れてゆで、流水で冷やしてよく水分を切る。
5. 3のボウルにそうめんを入れてよくあえ、味見をして足りなければ塩を少し足す(最後にチーズの塩気も加わるので注意!)。汁気が少なく感じたらオリーブオイルを少し足す。
6. お皿に盛り、残りの大葉1枚をちぎったものと粉チーズ、ブラックペッパーをふってできあがり。お皿に盛るときは、麺を先に盛ってから具材とソースをかけるのがおすすめ。

トマトと季節のフルーツと生ハムのカッペリーニそうめん作り方

合わせるフルーツは、キウイの他、季節でアレンジしても。「桃や柿、洋梨、さくらんぼ、いちご、柑橘系でもおいしい。とろっとした果物は特に相性が良いです。私も、果物を変えて年中楽しんでいるレシピです。和のそうめんと、チーズ、生ハムなどの洋風食材を大葉がうまくつなぐ役目をしてくれていると思います」

(2)砂肝とニンニクの芽のバターしょうゆそうめん×ビール

砂肝とニンニクの芽のバターしょうゆそうめん×ビール

〈材料〉(一人前)
調理時間15分
そうめん(太口や半田そうめんがおすすめ)  1束(50g)
鶏砂肝 3個
ニンニクの芽 4〜5本
バター 5g
ごま油 小さじ1+小さじ1
しょうゆ 小さじ1.5〜2
塩 少々
ブラックペッパー 少々
レモン(お好みで)1/8個

〈つくり方〉
1. 砂肝は真ん中で半分に切り、白い筋の部分をそぎ落としてから、さらに半分にスライスし、塩・ブラックペッパーを少々ふる。ニンニクの芽は4cm程の長さに切る。
2. フライパンにごま油小さじ1を入れ、弱めの中火で3〜4分、砂肝とニンニクの芽を両面とも焼いたら火を止める。
※強火で焼きすぎると、砂肝が硬くなるので注意。
3. そうめんをゆでて、水でよく洗い、絞るようにして水気をよく切ったら、残りのごま油を麺全体に絡める。
4. 2のフライパンにそうめん、バター、しょうゆを入れる。バターが溶けるまで手早く混ぜ合わせたら、味見をして足りなければしょうゆを少し足す。(炒めるというより、バターを溶かして全体を混ぜ合わせるだけでOK)
5. 器に盛りつけ、ブラックペッパーをふって、レモンを添えたらできあがり。

砂肝とニンニクの芽のバターしょうゆそうめん作り方

砂肝とニンニクの芽の炒め物は、それだけでおつまみになりそう。そこにそうめんが加わるだけで、立派な一品料理になりました。

そうめんの副産物「ふしめん」の活用法

ふしめん

最後に、日坂さんがハマっているという「ふしめん」もご紹介。「ふしめん」とは、手延べそうめんをつくるときの副産物。そうめんを延ばすとき、棒に吊るしかけられたことで丸くなってしまった部分をカットしたもので、太いタイプと細いタイプがあります。

太いタイプは、そのままみそ汁などに入れるのが定番の使い方。日坂さんはリゾットのお米の代わりに使ったり、ゆでてマカロニサラダのようにしたりするそう。

細いタイプは、オリーブオイルでからいりにして、クルトンみたいに使ったり、サラダにかけたり。「最近は、フレンチトーストの上にのせるのも好き。塩気があるので甘じょっぱくて、カリカリ食感も楽しいんです。ナッツなどをトッピングする感覚で楽しめます。さらにその上に、メープルシロップをかけてもおいしいですよ」

デザートに、太いタイプのふしめんを使った「梅酒フルーツポンチ」をつくっていただきました。ゆでると、もちもちでぷるんとした食感になるふしめんは、まるで白玉団子みたい。水で締めると少し硬くなるので、柔らかすぎるかなと感じるくらい長めにゆでた方がおいしいんだそう。

梅酒フルーツポンチ

和食にイタリアンにと、変幻自在なそうめん。これも“何にでも合う、何でも受け止めてくれる”そうめんだからこそ、なせる業です。今年の夏は「そうめん“で”いい」ではなく、「そうめん“が”いい」。前のめりで、そうめんアレンジレシピにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

Profile

日坂春奈
俳優・そうめん料理研究家

2018年夏から、SNSで600日間毎日そうめんメニューを更新し続ける。その後、ゆるりと頻度を落としながらも、現在1000メニューを超えて日々更新中。不定期で、都内や小豆島など各地で「そうめん食堂」を開く他、レシピ提供やワークショップの開催など、そうめんをベースに活躍の場を広げている。

Instagram:https://www.instagram.com/paruchiizu/

取材・文/高野 瞳 編集/勝又美月(Roaster) 撮影/菅原景子

ワタシのためのリラクゼーション

いつも輝き続けるために― 仕事もプライベートも頑張るあなたに セルフケアとリラクゼーションのヒントを届ける ウェブマガジン

ABOUT US

SHARE