ここ数年外出の機会が減り、以前よりもメイクやファッションにあまりお金をかけなくなった人も多いのではないでしょうか。少し現実主義になりすぎて、“気分を上げるためにおしゃれをする”そんな単純な気持ちを忘れていませんか? SNSでのメイク解説動画が人気で、ファンも多いブランドディレクター・石田一帆さんは「トレンドや、イエベやブルベも関係ない。楽しいからおしゃれをするし、服や気分に合わせてメイクを変えることはごく自然なこと」だといいます。そんな石田さんから、さりげないのにおしゃれに見えるメイクやファッションのコツを教えてもらいました。
- 「メイク=重ねるもの」という考え方を捨てよう
- オレンジを使ったカラーメイク&ホワイトコーデ
- 深みリップが主役の“お呼ばれスタイル”
- “楽しいからおしゃれをする”その気持ちを忘れないで
「メイク=重ねるもの」という考え方を捨てよう
石田さんにメイクに関してのポリシーをお伺いすると、その回答はとてもシンプルでした。「“メイク=重ねるもの”と思いがちですが、何よりも引き算が大事だと思っています。塗りすぎない、隠しすぎない。それはファッションも同じだと思っていて、体形を隠しすぎず、見せたい部分は見せるというバランスを見るようにしています。それ以外は、こうするべきというルールは特にないんです。ルールを決めないのがルールというか。だからこそ毎日服を変えるように、メイクもその日のコーデや髪形に合わせて変えることが私の中では普通なんです」
さらに年齢を重ねるにつれて、自分の好きなものや似合うものがわかるようになってきたといいます。「この3〜4年の間で、ベージュやブラウントーン、オレンジがメイクの鉄板色になりました。年齢的にも大人になってきて、かわいらしいというより落ち着いた大人に見せたいという気持ちが芽生えてきて、くすんだニュアンスのある色を自然と選ぶようになっていきました」
オレンジを使ったカラーメイク&ホワイトコーデ
さりげない色使いと、抜け感がすてきな石田さんのメイク。簡単にまねできるポイントはカラーマスカラを取り入れること。「マスカラは塗るだけなのでテクニックがいらないですし、全体に塗っても、毛先だけに塗ってもかわいいですよね。あとは眉毛の色を髪色などに合わせて変えるだけでも今っぽさが出ると思います」
カラーを変えるというと、リップやアイシャドウに頼りがちですが、眉毛やまつ毛など繊細なパーツに色があると、一気に上級者感が出るのでおすすめとのこと。
【石田さんの愛用アイテム】
【石田さん的オレンジ×ブラウンメイク術】
- 『excel』のパレット右上(ゴールド)をアイホール全体に塗る
- 『THREE』のパレット右上(オレンジ)を目尻にポイントとして塗る
- まつ毛はあえてビューラーは使用せず、『B IDOL』のマスカラを全体に塗る
- 少しマットな『Celvoke』のリップの上に、『IPSA』のグロスを塗って軽やかさを足す
- 『THREE』のパレット右上と左下(オレンジ+ブラウン)を混ぜて頰にうっすら血色を足す
「白い服はレフ板効果があるので、カラーメイクが映えます」。さらに、体の好きな部分を見せるというのも服で気分を上げるコツなんだとか。「“デコルテがきれいですね“、“首が長いですね”といっていただけることがあるので、首元やデコルテがあいているものを選ぶことが多いです。逆に全身のバランスがそんなによくないと思っているので、全身のラインを拾うものやミニ丈は着ないです」。見せる、見せないのバランス、ぜひ意識してみてください。
深みリップが主役の“お呼ばれスタイル”
メイクを語るうえでよく聞くワードが、パーソナルカラーの“イエベ・ブルベ”。ただ石田さんは自分がどちらの肌色なのか、まったく気にしたことがないのだそう。「少し不思議だなと思うのがメイクはイエベ・ブルベを気にするのに、服については色を気にしている人が少ないということ。私はメイクも服もイエベ・ブルベを基準にしたことはないですが、服とメイクはセットだと思っていて、服の色によって顔の印象は変わるので切り離さずに考えてほしいなと思うんです」
「黒い服には色に深みのあるリップやアイメイクが似合いますよね。いつもより大人っぽく、モードな印象に仕上げたいときに着ることが多いです。メイクも服も足し算と引き算のバランスが大切なので、濃い色のリップを使いたいときはチークやアイメイクを薄めにしたり、アイシャドウが派手なときは、ビューラーでまつ毛を上げないなど、“どこか一つを抜く”ことが抜け感のあるメイクのポイントだと思います」
さらに石田さんは、服を選ぶうえで “トレンドを追いすぎない”ようにしているといいます。「トレンドを追うのって疲れちゃうし、“追わないといけない理由って何だっけ?”とあるとき思って。私自身好きな服は買い足したり、色違いを買ったりトレンドを意識した服を買うことが減りました」。それよりも永く、大切に着られるものを選ぶようにしているそう。
【石田さんの愛用アイテム】
【石田さん的深みリップメイク術】
- 『dasique』のパレット右上と右中をアイホール全体に塗り、左中のラメを上まぶたの中心と下まぶたの目尻にだけ塗る(下まぶたの目尻にラメを入れると目に奥行きが出るのだそう)
- 『LB』のリキッドアイライナーで跳ね上げラインを引く
- 『Laka』のクリアマスカラで眉毛を立たせる
- 『CHANEL』のハイライトを頰全体に塗り『Celvoke』のブラウン系マルチスティックを頰の中心のみに塗る
- 『NARS』のリップを塗る
“楽しいからおしゃれをする”その気持ちを忘れないで
「メイクをしたくない日やがんばりたくない日もありますよね。そういうときに使える役立ちアイテムをもっておくと心強いです。私の場合は、マルチコスメとめがね。今日使った『Celvoke』のバームは目元にも頰にも使えます。めがねはかけるだけでおしゃれに見えますし、アイシャドウとリップを塗るだけでそれっぽい顔が完成します」
ここまで服とメイクのバランスについてお話ししてきました。「服に合わせてメイクも変えるというと、全部変えなければいけないと思われる方もいるかもしれないですが、全然そんなことはなくて。“変えた方が楽しいから、変える”でいいんです。同じデニムをはいてもトップスを変えるように、今日はリップやマスカラの色を変えてみようとか、アイラインの引き方を変えてみようというように、ルールをつくらず楽しむ気持ちを忘れないでほしいです」
Profile
石田一帆
ブランドディレクター・PRInstagramで配信するメイク解説動画で人気を集め、著書『MAKE UP THE DAY 毎日のトラブルに負けない 抜け感メイクルール』(KADOKAWA)を刊行。コスメやアパレルのブランドディレクターを経て2021年11月にはクラフトビールのブランド『NORM』をローンチするなど幅広く活動中。
取材・文/杉江はるよ(Roaster) 撮影/服部希代野
Recommend
Recommend
LATEST ARTICLES
銭湯はもうひとつのホーム 女優・清水みさとが教える 銭湯のいろはとユニーク風呂
Life Style | 12月 19,2022朝からココロが喜ぶ、 “がんばらない”ごちそうトースト
Food | 10月 04,2022話題のヘルシー食材“豆腐干”を 中華・イタリアン・和食の 3品にアレンジ!
Food | 9月 20,2022第2次カヌレブーム到来! お取り寄せ歴26年の達人が選ぶ、 絶品カヌレ3選
Food | 9月 20,2022紫外線ケアグッズは 室内・街中・野外レジャー シチュエーション別で対策
Beauty | 9月 20,2022地球にやさしい草木染めのすすめ 自宅で簡単にできる手染めを体験
Life Style | 9月 20,2022いつも輝き続けるために― 仕事もプライベートも頑張るあなたに セルフケアとリラクゼーションのヒントを届ける ウェブマガジン
ABOUT US