“変わりたい”という願望はありつつも、毎日の身支度がいつも同じになっていませんか? トータルビューティーカンパニーukaの人気スタイリスト・保科真紀さんは「美容に対してチャレンジ精神をもってほしい」と話します。自分に興味をもち続けられる人は年齢を重ねても自分を彩ることを楽しみ、キラキラしているもの。 しかし、その彩りがメイクだけに偏る女性が多いのだとか。
どんなにきれいにメイクしても、顔の額縁ともいえる髪が整っていないと全体の印象は物足りなくなってしまう。髪もメイクの延長という感覚でアレンジしてみたり、ヘアケアにも意識を向けるとどんどん美しくなれるのだといいます。
不器用でアレンジをしたことがなかったり、どんなヘアケアをしていいかわからない人こそ、保科さん流のアレンジやヘアケアを試してみるべき。特別な道具も高度なテクニックも不要。ちょっとしたコツで、きれいは簡単につかめてしまうのです。
- 自分のペースできれいを積み重ねて
- 忙しい朝も髪ゴム1本で変身
- 髪形が変われば心も変わる
- 自分を魅了的に見せるバリエーションを増やす
自分のペースできれいを積み重ねて
髪を彩ることの大切さは理解できるけれど、保科さんのようなプロの仕上がりにするのはハードルが高い、と感じてしまうのが正直なところ。ですが、「上手な人と同じようにやらなければいけない」という気持ちはすっぱり捨ててよいのだと背中を押してくれます。
「たくさん時間をかけた髪形が正解、ということでもないんです。むしろ、時短で済む簡単なアレンジを知っていた方が実用的。自分らしいきれいの結論って、かけた時間でもお金でも、アイテム数でもないと思います」
髪が傷んでいるからどう工夫してもきれいに見えない、と諦めてしまうのももったいないこと。「髪のダメージを隠せるアレンジもたくさんあります。自分という素材を最大限よく見せようというマインドがあれば、何の問題もありません。もっといってしまえば、人前に出る最低限の身だしなみを整える、“こぎれいにしよう”という気持ちさえあればいいんです。アレンジができないときは、休んでしまいましょう」
手を抜く日を設けることが、ヘアアレンジを楽しみながら続けられるコツ。自分を彩ることを何もしてこなかった人と、少しずつでも続けてきた人とでは後々大きな差が開くそう。だから楽しみながら自分を彩る習慣を始めて、ゆっくりでもその歩みを続けていけば必ず自分らしいきれいにたどり着けるのだと教えてくれました。
忙しい朝も髪ゴム1本で変身
自分が使える時間の中で、気楽に自分磨きを始めてほしいという保科さん。手始めに、あわただしい朝にぴったりなヘアアレンジを教えてくれました。用意するものは髪ゴム1本でOK。誰でも時短で簡単にできる“くるりんぱ”アレンジを覚えれば、その日1日のやる気がアップしそう。
(1)ベースづくりをする
まずはミスト、uka serum water flex volumeを分け目にスプレーし、手でほぐしながらぼかします。
次にワックスuka hair wax playful moveを大きめのパール一粒分ほど手に取りシャンプーをするように髪全体にもみ込み、根元までしっかりなじませて。このミストとワックスでボリューム感とこなれた毛先の動きを演出します。
(2)髪を縛っておだんごをつくる
ひとつ縛りにまとめたら毛先が上にくるようにしておだんごをつくります。
(3)髪を7:3に分ける
おだんごの上の髪を左右ではなく、少し斜めの上下に割ることを意識して7:3に分けます。
(4)“くるりんぱ”して固定させる
割った隙間に毛束を通してくるりんぱをします。髪が長い場合、毛束が通せなくなるまでくるりんぱを繰り返せば、ボリュームもアップし崩れにくい仕上がりに。
(5)根元の髪を引き出しニュアンスを出す
結び目付近の髪を少しずつつまんで崩しを加えることで、こなれ感がアップします。
難しいプロセスはいっさいなし。初心者でも失敗なしでできるくるりんぱアレンジは忙しい朝でも、いつもと違う自分をつくり上げてくれます。
髪形が変われば心も変わる
くるりんぱアレンジをマスターできたら、ヘアアレンジの幅はどんどん広がるもの。できることが増えるほど、変わる自分を実感できます。保科さんにとってもヘアアレンジは、その日の自分らしさを演出してくれる役割を果たしています。
その日訪れるお客様リストを見ながら「前回はこんな雰囲気の髪形で接客したから、今日はこういうテイストの自分になろう!」と会う人のことを考えながら鏡の前に立つのも好きな時間だそう。
お休みの日は1日に何度も髪形を変えることも。「部屋のあちこちにヘアクリップやゴムを置いていて、いる場所によってヘアアクセを変えて気分転換しています」。朝、髪形を決めたらその日はずっと同じという人は多いけれど、チェンジしてもおもしろい、と話します。
例えば、「会社にはクリップでとめたまとめ髪で出勤するとしますよね。それを下ろしたらいい感じに巻き髪のニュアンスが出るから、アフター5は華やかなダウンヘアにしてみる。こんな感じで、髪形を変えることで1日のうちに何度も違う自分に出会うことができるんです」
自分を魅力的に見せるバリエーションを増やす
髪を彩りきれいになることは、マインドにも大きな変化をもたらします。
「私にとってヘアアレンジは、ポジティブな自分になれるスイッチ。髪の毛を彩れば気持ちが切り替わり、これから送る1日がハッピーになる。たとえ小さな変化でも、それは自分に自信をもつ確かな根拠になるから、髪に触れるほど、自分を好きになれるということをたくさんの女性たちに伝えたいです」
始めてほしいのは今の自分を見つめてみること。日々少しずつでも“自分に興味をもつ”ことを意識するようになると、自分らしいきれいを自ら更新していける力は身についてくるそう。
「待ち合わせがあの街だったら、洋服はどうするか、メイクはどうするか、髪形はどんな雰囲気がいいかなど、誰とどこへ行くかをテーマに装い方を考えてみることが、自分に興味をもつレッスンになります。そんなふうに考えると楽しいし、自分の引き出しを見つけられるきっかけになりますよね」
まずはさまざまなヘアアレンジやファッションを“してみたい”という気持ちを育てていくことが大切。その楽しさを知れば、髪を彩る瞬間が、ワクワクするものになるのだと教えてくれました。
自分の魅力を知り、それを表現できる女性は、年齢を重ねるごとにさらにまぶしく輝ける。簡単ヘアアレンジを足がかりに、未来を見据えた自分磨きをスタートさせてみては?
Profile
保科真紀
uka 東京ミッドタウン 六本木 ヘアスタイリスト/チーフクリエイティブマネージャー2007年より美容師としてのキャリアをスタート。サロンワークを中心に、ヘアショーやセミナーにも活躍の場を広げる。ヘアだけでなくメイクやアレンジの提案にも定評があり、自身がモデルとなりセルフスタイリングを紹介したインスタグラムが大反響を呼ぶ。今年の秋にはどんな人でも髪を彩ることを楽しめる手軽なヘアアレンジを集めた書籍『ヘアゴム1本でなんとかする』(KADOKAWA)を発売。
Instagram:https://www.instagram.com/uka_makihoshina/
書籍『ヘアゴム1本でなんとかする』(KADOKAWA)
https://uka.co.jp/ukakau/9784048971140
取材・文/渡辺愛 編集/本間綾乃(Roaster) 撮影/藤井由依(Roaster)
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