きれいになる方法を日々世間に発信する美容家の幸田糸布さんが語るのは「“きれい”をつくるためには体の外側だけでなく、内側のケアが大切」ということ。幸田さんにとって肌や髪をケアする時間とは「自分自身と向き合って、心と体をきちんと観察し、大切にする」時間なのだといいます。
毎日スキンケアは欠かさずやっているはずなのに、どうも調子が良くない……と感じる人は、スキンケアをただ「化粧水やクリームを塗ればいい」「いい成分のアイテムを使えばいい」ものだと思っているのかもしれません。幸田さんのアイデアにヒントをもらって、スキンケアルーティンを見直してみてはいかがでしょうか?
- 肌を見て触れて、自分と向き合う「毎日の肌ケア」
- 自分を受け入れて肯定する習慣が美肌をつくる
- 幸田さん流、自分を見つめる癒やしのスキンケア
- “きれい”でい続けるマインドが私に幸せを呼ぶ
肌を見て触れて、自分と向き合う「毎日の肌ケア」
お肌のケア習慣として、まず見直してほしいのはケアをしているときの意識だと幸田さんはいいます。「スキンケアやメイクをしているときって鏡を見ますよね。せっかく自分自身と向き合える時間なのに、実はそのことを意識せずに、なんとなく鏡の前に立っている人って多いんです。ニキビやシミができそうなサインを肌が出していても、テレビを見たり他のことを考えながらスキンケアをしていると気づかない。忙しくても、スキンケアをしているときは目の前の自分にだけ集中してみてください」
忙しい人は「朝起きたら、まず30秒間自分の顔をよく見る癖をつけるといい」と幸田さん。「毎日意識してチェックをすることで、目や頰のどこがむくみやすいのかなど、その日の状態がわかるようになります。見るだけじゃなくて、触ってみるのもおすすめ。例えば、頰の筋肉がこわばっていたら、寝ているときに歯を食いしばっているのかもしれないなとか、自分の生活習慣や癖に気づくこともできるんです」
「自分に意識を向けること」自体が幸田さんの考えるスキンケア。もうひとつのポイントは、自分の状態を観察しながら、悪いことだけではなく良いところも見つけてあげることなのだそう。「毎日観察していると、私のここがきれいだな、すてきだなっていうポジティブな発見もできるはず。見つけたときは声に出して褒めてみてください。『私今日もきれい!』って」
そんなマインドが、肌を含む“きれい”のコツだと語る幸田さんですが、「自分がきれいだなんて簡単に思えない」という人が一般的に多いように、実は彼女も自分をネガティブにしか捉えられない時期があったといいます。
自分を受け入れて肯定する習慣が美肌をつくる
高校時代、アナウンサーに憧れてダイエットを始めたのが幸田さんの転機でした。「自分の体形が変わっていくにつれ、自信がもてるようになりました。痩せたからというより、食事制限や運動など自己管理ができるようになったこと、そして結果が出たことが自信につながった気がします」
それ以前は人と自分の見た目を比べることも多かったという幸田さんが、リバウンドも経験しながら見つけた“きれい”の源は、自分自身の満足を大切にするマインドだったといいます。それは体形だけでなく、スキンケアでも同じこと。「自分を変える最初のきっかけはコンプレックスとかネガティブな感情でもいいと思うんです。でも、きれいに変化していくこと自体を楽しむには、自分を肯定してあげることが大切だと気がつきました。ずっと自分を責め続けるなんて楽しくないでしょう。だから今も、意識的に自分を褒めることを習慣にしていて、スキンケアのルーティンにも取り入れているんです」
「忙しい人こそ自分を褒める習慣を忘れないでください。例えば終電で家に帰ったら自分に『お疲れさま! よくがんばったね』って声に出していう。毎日のスキンケアタイムで見つけた良いところもどんどん褒めてください。鏡を見て『あ〜今日もきれいだね!』って」
幸田さん流、自分を見つめる癒やしのスキンケア
毎日自分を観察して、何が必要かを考えながらケアをする幸田さん流のスキンケアでは、ベストな方法は人それぞれ。全員におすすめできる“正しい方法”はお伝えできませんが、幸田さんの今のきれいをつくっているお気に入りのスキンケアルーティンを教えてもらいました。
「化粧水をつける前に、ブースターを2〜3プッシュ手に取って肌になじませます。美容成分を角質層に浸透させやすくするといわれています。最近のお気に入りはローズのマイクロパールが1万粒も入っているDIOR(ディオール)の『プレステージ マイクロ ユイル ド ローズ セラム』。すてきな香りをじっくり楽しみながら『あ〜今日もがんばった!』って自分をねぎらいます」
「優しく顔を両手で触ると、それだけで癒やしにつながる効果があるそうです。だから、毎日の化粧水タイムはパパッと済まさず、ゆっくり顔に手を当ててみてください。“化粧水をつける”のではなく“肌の調子をチェックする”ような感覚で」
「例えば、紫外線をたくさん浴びた日は抗酸化作用やメラニンの生成を抑える効果のある美容液を選んだり。評判がいいアイテムをただ使うのではなく、自分の肌と相談しながら必要に応じてケアをします」
「最後の仕上げもクリームなのかバームなのか、何もしないのかなど、その日の状態や気分で決めます。リラックスすることを重視して、好きな香りで選んでもいい。そうやって毎日ケアを変えていると、スキンケアが楽しくなるし、肌も応えてくれやすいんです」
幸田さんのスキンケアは「肌に合わせて化粧水やクリームを塗ること」にとどまりません。「肌は“生活習慣の通知表”。腸の状態が悪くお通じが好調でないと肌荒れが起こる場合があるなど、体内の状態もわかりやすく影響するので生活習慣のバロメーターになるんです。特に睡眠の質は重要。寝つきを良くするために、寝る前から間接照明に切り替えたり、携帯をあまり見ないようにしたり、気分を落ち着ける香りを嗅いだりと、工夫をしています。あとは、不安を抱えていると寝つきにくいので、なぜ不安なのかを自分に問いかける時間をつくるなど、メンタルをケアすることも結果的に美肌につながるんです」
“きれい”でい続けるマインドが私に幸せを呼ぶ
毎日のスキンケアタイムを自分と向き合い、受け止めて、癒やす時間にしている幸田さん。幸田さんにとって、肌をケアしてきれいになることにはどんな意味があるのでしょうか。
「私にとってきれいになることは幸せになるためのひとつの手段です。最初は見た目の美しさばかりをかなえようとしていましたが、理想の“きれい”を目指して変化するためには一度、今の私を肯定するマインドが必要でした。そうすると、常に自分自身に集中しているからか、人と比べる余裕がなくなって、よりポジティブになれました。“きれい”でい続けると、自分自身にも環境にも前向きな気持ちで向き合えるんです。自分に起きていることに対していつも前向きな気持ちでいられたら、毎日が楽しいじゃないですか。それが私の幸せです。外側の“きれい”は、内側の“きれい”ともつながっているのだと思います」
毎日を忙しく過ごすあなたも、まずはスキンケアの時間にきちんと自分を見つめることを意識してみてください。毎日、小さな発見があり、それを楽しみながら続けていくうちに、心もいつの間にかケアされているはずです。
Profile
幸田糸布(こうだ しほ)
美容家−15kgのダイエットで外見が変わったことにより、自分自身の中身も大きく変わった経験から「内面も外見もきれいになる」をテーマに活動する美容家。心も身体も整えるビューティコーチングやトータルビューティ講座などを開催。ジュエリーブランド『Rosewood & N.H.』をパートナーと立ち上げるなど、多岐にわたって世の女性たちにきれいになることの幸せを伝えている。
HP:https://ameblo.jp/miralily/
Instagram:https://www.instagram.com/shihofushimi/
取材・文/宮垣歩乃佳(Roaster) 撮影/菅原景子
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