ただ細いだけではない、しなやかな体は憧れですよね。そんな美ボディづくりには、伸ばしてほぐして整えるストレッチがぴったり。しなやかな女性らしい体に導くストレッチを発信するYouTuberとしても活躍中のモデル・石井亜美さんは、まさに憧れのボディのもち主。
体形維持のために行っているストレッチですが、実は体を整える以上の魅力があるそう。「体を整える意識をすると、内面まで充実して、自分で幸せを生み出せるようになります。幸せで満たされると、それを周りの人にもシェアしたくなる。ストレッチをすることで、良い循環が生まれる気がしています」
そんな石井さんに、ストレッチを通してハッピーマインドを生み出す秘訣(ひけつ)や、どこでもできる“ながら”美ボディストレッチをレクチャーしてもらいました。
- ほろ苦い経験から学んだ健やかな体づくりの大切さ
- ついででOK。大事なのは自分の気持ちいい範囲で続けること
- “ながら”ストレッチでがんばりすぎずにキレイを目指す
- 心に作用する巡りのいい体
- 自己肯定感を上げる美ボディづくりが生み出す好循環
ほろ苦い経験から学んだ健やかな体づくりの大切さ
プロポーションの美しさだけでなく、SNSを通じて発するポジティブな言葉で多くの女性の支持を集める石井さん。彼女が今のしなやかな体にたどり着いたのは、過去に少し苦い経験があったから。
「小学生の頃からずっとモデルになることを夢見てきました。理想的な体をつくるため、学生時代は運動ではなく食事制限だけで痩せようとしていて。一時的には確かに痩せたものの、過度な食事制限をしていた反動でお菓子をたくさん食べてしまいリバウンド……。20代のマックス体重だった時期は、今より7〜8kg太っていました」
食べることを我慢してスタイルを維持しようとするとストレスフルになり、心も体もベストな状態ではいられなくなります。食事を楽しみながらストレッチやバレエで体を動かして体形をキープする方が、ハッピーに美しくなれるという学びになったと振り返ります。
「ストレッチで適度に体を動かしつつ、バランス良く食事を取ることで、心までも健康的な体づくりができるのだと実感しました。そのため、YouTubeで発信しているストレッチを取り入れて健康的にボディメイクしているというコメントを視聴者さんからいただくと、うれしい気持ちになります」
ついででOK。大事なのは自分の気持ちいい範囲で続けること
まずは、ストレッチの気持ちよさに気づいてほしいという石井さん。ルールを設けるとなかなか続かないものなので、もっと気軽に、1分でも30秒でも毎日のルーティンにプラスする感覚で取り入れるのがおすすめだと話します。
「この動画のストレッチを〇〇分必ずやる!とか、決めなくていいんです。一番大切なのは継続して習慣にすること。今までストレッチをしていなかった人は毎日3分するだけでも世界が変わります」
ストレッチ動画を参考にしながら実践すると、ついつい回数も体の形も動画のとおりにしなきゃと思ってしまいがち。でも「その日の自分の状態に合わせてカスタマイズする感覚でいいんです。動画のとおりにできることよりも、自分にとって気持ちいいかどうかが大切。そうして、ストレッチって気持ちいい!と感じてもらえたらだんだん好きになって、1日の楽しみに変わってきますよ」
石井さんにとってストレッチとは、運動というよりも日常の隙間時間でできる楽しみのひとつ。好きなことをするリラックスタイムの“ついで”に取り入れるだけでも心と体は応えてくれるものなので、体を動かすのが少しおっくうだなと思う人こそ、自分が気持ちいいと思うところだけまずは30秒伸ばしてみて。きっと心地よさのとりこになり、ストレッチの時間が楽しみになるはず。
石井さん自身も、大好きな映画やミュージカルを見たりし“ながら”行うことも多いそう。そこですぐに実践できる“ながら”ストレッチを教えていただきました。
“ながら”ストレッチでがんばりすぎずにキレイを目指す
体を動かすことがおっくうになりがちな人にまず試してもらいたい、おうち時間の“ながら”で行える3つのストレッチをご紹介。
(1)“ぼーっとしながら”首のストレッチ
座っていても立っていてもできる、フェイスラインが引き締まるストレッチ。右手を左耳の後ろに当てながら、ゆっくり頭を右側に傾けて首筋を伸ばす。左手は軽く上げ、手のひらが床に向くような姿勢を。伸ばしながら、鼻からゆっくり「息を吸って吐く」のを1回として、3回行ったら、今度は左手を右耳の後ろに当て、向きを変えて同様に行う。寝起きでまだ少しぼーっとしているときなどに自分が気持ちいいと思う回数をやればOK。
(2)“デスクワークしながら”肩周りのストレッチ
体が縮こまって姿勢が悪くなる人におすすめの、スマホやパソコン作業の合間にもできるストレッチ。右腕を水平に上げたら、左腕で押さえながら左に曲げる。このとき、肩甲骨付近から伸ばすイメージをもつとGOOD。ポーズを維持しながら(1)で行ったのと同じ鼻呼吸を3回行う。今度は左腕を水平に上げて右腕で押さえ、向きを変えて同様に行う。自然と姿勢も良くなり、女性らしい曲線のある体に。
(3)“テレビを見ながら”おなかのストレッチ
最後は、ウエスト周りがスッキリするストレッチ。右手を床につけて支えながら、左肩を上げて右に反り、ウエストの左側を伸ばす。(1)で行ったのと同じ鼻呼吸を3回行う。反対側も同様に行う。腰周辺の血行が良くなることで、腰痛もラクに。テレビや映画を見ながら、気がついたときにウエストの引き締めをしてみて。
このほかに、ひとり暮らしの小さなお部屋でも行えるストレッチも教えてくれました。
「ベッドの上に仰向けになって寝転がり、膝を抱えるだけでも腰のストレッチになります。この動作には内臓に働きかけて消化を促す効果が。おまけにお尻の筋肉が伸びるので、ヒップアップも期待できます」
ストレッチのお供には、香りがおすすめ。「つくられた香りではなく植物由来の精油のような香りのミストを選んでいます。いい香りの空間だと呼吸が深まるし、自然と触れ合う機会が少ない日常だからこそ、ミストから自然のエネルギーをもらっています」
ストレッチ前に、つい深呼吸したくなる香りのミストを自分の周りに吹きかけて。そのワンステップでいつものストレッチタイムがより心地よい時間になります。
心に作用する巡りのいい体
「ストレッチをすると元気になれる」と語る石井さんによると、それには血行が関係しているそう。「血行不良になると、メンタルまで弱くなってしまう気がしていて。ストレッチをして血が巡りやすい体に整えると、心も健康的になれるんです」
石井さんいわく、ストレッチにおすすめのタイミングは朝とお風呂上がり。
「起床して、なんだか体も心も”モヤモヤするなぁ”というときにストレッチをすると、その日はずっと爽やかな気分で過ごせます」。起き抜けにぼーっとし“ながら”ストレッチして、思考もクリアに。一日の体のリズム調整にも効果を発揮してくれるのだとか。
夜のお風呂上がりストレッチは「体温が上がることで体がやわらかくなって、伸ばしやすくなります。それにより血の巡りも整えてくれますよ」
自己肯定感を上げる美ボディづくりが生み出す好循環
石井さんには長年の美ボディづくりを通して、気がついたことがあります。それは、ストレッチをすると自己肯定感が上がり、周りの人もハッピーにしたいという気持ちが芽生えるということ。「健康的に美しくなれば、自分に自信がもてるようになります。そうなるとみんなにもハッピーをシェアしたくなるんですよね」
幸せを自分で生み出すようになれるのが、体を動かす習慣の一番の魅力だとも感じているそう。「自分の機嫌は自分で取る。精神的に自立してハッピーを自分でつくり出すようにすると、仕事も恋愛も全てがうまくいく気がしています」
美ボディストレッチで得るものは理想の体以上のもの。今日から早速取り入れて、心も体もしなやかな自分を育んでみませんか?
Profile
石井亜美
モデル“日本一親しみやすいモデル”のキャッチフレーズで活躍する傍ら、YouTuberとしても活動。子どもの頃から習慣にしている自身のストレッチ法をYouTubeにアップすると瞬く間に人気チャンネルとなり、現在フォロワーは47万人超え。クラシックバレエで培ったしなやかな体は羨望(せんぼう)の的に。体づくりを通して得ているというハッピーなマインドも多くの視聴者を引きつけている。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC7kOT7mhjBzHv0hxDsDPUhA
取材・文/渡辺愛 編集/本間綾乃(Roaster) 撮影/菅原景子
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