PM8:00。1日のタスクをすべて終え、ここからは自分だけの時間。在宅ワークにも慣れ、時間にも余裕ができてきた。毎日のこの時間をもう少し有意義に使ってもいい気がする……。
YouTubeで発信するメイク法やライフスタイルが人気の、ビューティーモデル佐藤優里亜さん。撮影や編集をほとんど一人で行いながら、その合間に家事をこなす一児の母でもあります。自分のために使う時間が少なそうに感じますが、「予定が詰まっていない日は23時頃には寝ていますよ」との返答が。そんな佐藤さんのナイトルーティンのポイントは、どうやら“温活”にあるようです。
- 夜はがんばらない。“温活”ナイトルーティンって?
- バスソルトとこたつソックスで芯から体を温める
- マッサージと深呼吸で体をほぐす
- オーガニックのハーブティーで心を潤す
- ゆったり過ごす自分を好きになる
夜はがんばらない。“温活”ナイトルーティンって?
動画クリエイターとしても活躍する佐藤さんは、おうちでの仕事がほとんど。そのためオンとオフの切り替えを完全に時間で区切り、“がんばりすぎない”ことを意識しているといいます。「ここまで完了したらではなく、何時になったらやめると決めることで、ずるずると仕事をすることがなくなりました。セルフケアや寝る時間を削ってまで仕事をしなくてはいけないときももちろんありますが、自分に合った時間ルールを見つけ、タイムスケジュールのかじを取れるように工夫することも、自分をいたわる一つの方法だと思います」
仕事や家事などでタスクに追われていると、筋肉がこわばったり、体が冷えていることに気づいていない人も多いはず。「冷えはいろんな体の不調につながってしまうといわれているので、体を内側から温めるための“温活”をナイトルーティンに取り入れています。といっても、私は朝型なので、夜はできるだけ早く寝たいタイプ。ナイトルーティンはできるだけ簡単に、好きなバスソルトやハーブティーに頼って、自分はがんばらない、というのがモットーです!」
バスソルトとこたつソックスで芯から体を温める
一息ついたら、“巡りやすい体”になるようお風呂で温まります。「湯船に漬かるときは、必ず入浴剤を入れるようにしています。冬は特に芯から体を温めたいので、血行を促進してくれるバスソルトを入れて入浴します。バスソルトは体を温めてくれるだけでなく、お肌がきゅっと引き締まるような感覚もあり、“温活”+スキンケアアイテムとしても欠かせません」
お風呂でのリラックス効果を高めるために、あることをやめたという佐藤さん。「昔は湯船に漬かりながら、夕ご飯をSNSに投稿するのがルーティンだったんです。だけど、なんだか疲れが取れないなと気づいて。今はお風呂にはスマホをもち込まず、デジタルデトックスをする時間と決めています」。体を芯から温め、心からリラックスできるこの時間がスイッチをオフにできる瞬間であり、癒やしタイムのスタート。
温まった体が冷えないよう、お風呂上がりの靴下はマスト。「この靴下、本当にこたつに入っているくらい暖かくて。三陰交というくるぶしの上にある、冷えやむくみに作用するツボを温熱刺激で温めてくれるんです。第二の心臓といわれるふくらはぎまで丈があるので、脚全体の血行が良くなっている気がします」。ここまでが“巡りやすい体”の土台づくり。
マッサージと深呼吸で体をほぐす
体が温まったところで、凝っている部分をほぐしていきます。お風呂上がりで心も体も温まっているときこそ、マッサージをするベストタイミングだと佐藤さんはいいます。「疲れぎみだと胸のあたりが窮屈に感じ、呼吸が浅くなる感じがしませんか? そういうときは、胸を開いて背筋を伸ばすイメージでマッサージと深呼吸をします」
マッサージに使用するのは「comfort zone」のブレンドオイル。「このオイル、体調によって感じる香りが変わるんです。初めて嗅いだときは甘さを一番強く感じて。『それは体も心も疲れてらっしゃる証拠なので、癒やしてあげてください』といわれちゃいました(笑)。疲れていないときは柑橘系の香りがして、体調の変化を意識できておもしろいんです」
「オイルを手に取って両手で温め、まずは香りを楽しみます。香りに癒やされたら、首から鎖骨にかけてもみ、鎖骨のくぼみを刺激してリンパを流すイメージでマッサージをします。その後、手に余ったオイルで鎖骨や胸のあたりをさすります。次に、肋骨を思いっきり広げるように肺に大きく息を吸ってから、今度は肋骨を締めるイメージでゆっくり息を吐きます。これで肋骨の可動域が広くなり、呼吸のしやすさを実感できると思います。ローラーなどがある場合は、あおむけに寝て背中でコロコロするとより胸が開きやすくなります。これに加え冬は末端が冷えやすいので、足や手を指先からつけ根に向かってマッサージ。腕はつけ根、脚は股関節を刺激するとスッキリしますよ」
力を入れなくても、少し不調を感じるおなかや骨盤などをなでるだけでも、巡りが良くなるそう。1日5分でもいいので体をほぐす時間をつくってみましょう。
オーガニックのハーブティーで心を潤す
体がほぐれたら、次は心を癒やす時間。ハーブティーを飲みながら好きなドラマを見たり、旦那さんと話す時間も欠かせない夜のルーティンなのだそう。「ハーブティーを選ぶときは、何が入っているかはもちろん大事ですが、飲んでみておいしいものを選ぶようにしています。続けるためには、毎日飲みたくなる味かどうかが大切です。選択肢があるときはなるべくオーガニックなものを選ぶようにしています」
人との会話やつながりが心を潤してくれると気づいたのは、約3年間の専業主婦期間のおかげかもしれないと佐藤さんはいいます。「専業主婦を経験できたことは、自分にとってとてもいい経験だと思っているんです。今のように社会と関わり、YouTubeやSNSで私が発信した情報を受け取ってくれる環境があることに、とても感謝できるようになりました」
ゆったり過ごす自分を好きになる
“温活”は自分をいたわってあげる癖づけの第一歩。「私も結婚するまでは、仕事でいろんなところに飛び回るのが好きで、忙しさが楽しさでもありました。20代はがむしゃらでもいいと思うんです。でも、自分をいたわってあげる、温めてあげる癖をつけることも大事ですよね。特に今の時代は、いつでも、どこでも作業できてしまう時代なので、意識しないと温め方がわからなくなってしまう。何もしない時間をつくるというのはハードルが高いと思うので、まずは急がない時間をつくったり、ゆとりをもつことを意識したりするのはどうでしょう。忙しくしている自分だけじゃなく、時間をゆったりと使う自分のことも好きだと思えたらすてきだなと思います」
皆さんは、夜の時間を自分のために使えていますか? 寒さをしのぐだけの保温対策ではなく、体と心どちらも温める“温活”をぜひ実践してみてください。肌寒い夜も、自分のことが今よりもちょっぴり好きになれるかもしれません。
Profile
佐藤優里亜
動画クリエイター・ビューティーモデルメイク・ヘア・ファッション・料理など、一児の母ならではの視点で リアルでわかりやすい情報を発信。 InstagramやYouTubeなどの SNS総フォロワー数は30万人超え。
YouTube:https://www.youtube.com/user/yuriasatoch
Instagram:https://www.instagram.com/yuriang_/
取材・文/杉江はるよ(Roaster) 撮影/服部希代野
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