薄着の季節が近づくにつれて、これまで見ないふりをしていた体型のくずれが気になってきた人も多いのでは? 今さら焦っても……とあきらめるのはまだ早い! 短期間で劇的なダイエットは難しいかもしれないけれど、ピンポイントで「お腹」を引き締めれば、メリハリの効いた美しいプロポーションに見せることができます。
そこで“くびれ番長”として各メディアにひっぱりだこのボディメイクトレーナーの扇田純さんに、運動オンチさんでも気軽にトライできる「お腹エクササイズ」を伝授していただきました。「くびれができれば人生が変わる」という扇田さん流・くびれメソッドとは?
- 美しさの秘密は「くびれ」にあり!
- お腹を引き締めれば、たちまちくびれ体型に
- 3タイプ別! “残念お腹”撃退エクササイズ
- エクササイズ前後のひと手間で効果アップ!
美しさの秘密は「くびれ」にあり!
もともとは雑誌の専属モデルをしていた扇田純さん。当時はスキニー体型が主流で、扇田さんも細くなりたいとダイエットをがんばっていたそう。「でも、いくら努力しても限界はあるし、細いだけが本当に美しいのかな?という疑問も感じていました。そんなとき、海外のモデルさんの水着写真を見て、胸やお尻などにボリュームがあっても、お腹が引き締まっていれば、魅力的で美しい体型に見えると気づいたんです」
そんな経験から、くびれを意識しつつ体の丸みも残した「女性らしいしなやかな体づくり」をコンセプトにボディメイクトレーナーに転身。「ヨガ×筋トレ×マッサージ」を組み合わせた独自のメソッドが話題を呼び“くびれ番長”と呼ばれるに至りました。
「最近は特に、適度に脂肪を残しながら、程よく筋肉をつけた健康的な体型を目指す方が増えましたよね。理想とする体型は人それぞれ違って良いですが、スタイルの美しさを印象づける一番のポイントは、私はやはり『くびれ』だと思います」
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スタイルの良さとはつまり、全体のバランス。いくら手足やお尻などのパーツが美しくても、くびれがないとのっぺりとバランスの悪い印象になってしまいます。「逆にくびれがあると、それだけでメリハリのある女性らしい体型になれるんです」
くびれをきれいに見せるには、まずお腹を鍛えることが必要不可欠。そしてさらに、背中や腰まわりの筋肉も大事だそう。「お腹のお肉が気になる人は、実は背中や腰まわりにも脂肪がついていて、それらが前方に流れ、お腹と一体化しているパターンが多いんです。だからお腹と一緒に背中や腰まわりも引き締めてあげると、よりキュッとくびれた理想的な“砂時計体型”になり、後ろ姿もすっきりサマになりますよ」
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お腹を引き締めれば、たちまちくびれ体型に
とはいえまずは、お腹を鍛えることから。現代人の生活習慣では、ただ普通に暮らしているだけでもどんどんお腹がたるんで、くびれがなくなると扇田さんはいいます。
「日本人って全体的に細身なわりに、お腹だけお肉がついている人が多いんです。その原因は、やっぱり運動不足。もともと運動習慣がルーティン化している人が少ないうえに、最近はリモートワークが定着し、買い物や食事も宅配で済ますことが増えてほとんど歩かなくなった人も多い。常に猫背の状態でパソコンに向かっていては、筋力が衰えて血行も悪くなるので、余計なお肉がつく一方です」
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扇田さんいわく、お腹は「生活習慣のバロメーター」。お腹を見れば、甘いものをよく食べる、アルコールを取る、ふだん姿勢が悪いなど、その人の生活習慣がわかるというからギョッとせずにいられません。
現代日本人の“残念お腹”には、大きく分けると3つのパターンがあるといいます。
- まず1つ目は、お腹の下側だけがぽっこり出ている「下腹ぽっこり」さん。
これは便秘が原因の場合もありますが、体脂肪が多くて筋肉不足の人に多いです。特に「腹直筋」という、いわゆるシックスパックの中でも下部の筋肉が弱いので、そこを集中的に鍛えてあげることで対策ができます。 - 2つ目は、お腹全体に浮き輪のようにぐるりと脂肪がついている「浮き輪お腹」さん。原因は運動不足と、食べすぎ飲みすぎといった食生活の乱れが大半。このタイプは、お腹から背中にかけての大きな筋肉を鍛えてあげるといいですね。
- そして3つ目は、お腹自体はほっそりしているのに、くびれがない「寸胴」さん。
このタイプはお腹のサイドにある「腹斜筋」が弱っている人が多数。腹斜筋は日常動作ではあまり使わない筋肉なので、エクササイズで鍛える必要があります。
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3タイプ別! “残念お腹”撃退エクササイズ
下腹ぽっこりさんも、浮き輪お腹さんも、寸胴さんも、原因となる生活習慣を改めたうえで、ピンポイントに効くエクササイズを行うことが、くびれを手に入れるための最善策。それではお腹のタイプ別に、誰でもおうちで簡単にできるエクササイズを教えてもらいましょう!
(1)「下腹ぽっこり」さんには「ニートゥチェスト」
【STEP1】
床に座り、上体を後ろに倒して両ヒジを床につけます。このとき、ヒジの角度が床に対して直角になるよう意識して。その状態で両ヒザをそろえて曲げ、胸の近くまでヒザをぐっと引き寄せます。
【STEP2】
次に、上半身は同じ状態をキープして、脚だけをゆっくり前に伸ばします。最終的に脚が床から45度の位置になるまで両ヒザを伸ばして。
ここまでが1セット。次はまた【SETP1】のようにヒザを胸の近くに引き寄せて、そのあと【STEP2】のように脚を伸ばして……を繰り返します。初心者は1日10セット、慣れてきたら20セットを繰り返して。
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(2)「浮き輪お腹」さんには「ロシアンツイスト」
【STEP1】
ヒザを曲げて座り、両脚の間隔を握りこぶし一個ぶんぐらい空けて開きます。両手の手のひらを合わせて前へまっすぐ伸ばしたら、そのままお腹をひねり、両手を体の左側まで大きく移動させます。お腹や腰まわりのお肉を意識しながらギュッとひねるのがポイント。
【STEP2】
両手を伸ばしたまま体の正面まで戻したら、今度は体の右側に手を大きく移動させます。しっかりお腹をひねったら、また両手を体の正面まで戻します。
この1セットを、初心者は1日10セット、慣れてきたら20セット繰り返してみましょう。
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(3)「寸胴」さんには「ヒップツイスト」
【STEP1】
仰向けになって両手を肩の高さに上げます。脚を上げ、ヒザを90度に曲げた状態でキープします。背中を床につけ、下腹部を意識してキュッと力を入れて。
【STEP2】
そのままのポーズで、下半身だけを右側に倒します。脚の側面が床に触れるギリギリまで、下腹部と「腹斜筋」というお腹のサイドの筋肉を意識しながら、少しずつ倒していくのがポイント。脚が床のギリギリまできたら、元の位置までゆっくりと戻し、今度は左側に倒して、戻すまでが1セット。
初心者はこれを1日10セット、慣れたら15〜20セットを繰り返して。
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エクササイズ前後のひと手間で効果アップ!
より効果を上げたい人は、エクササイズの前後に「ストレッチ」と「マッサージ」をプラスするのがおすすめ。
「ふだん運動をしていない人は、筋肉が凝り固まっています。エクササイズの前にストレッチをすると、血行が良くなってウォーミングアップができ、ケガ防止にもなりますよ。5〜10分間を目安に、ヨガマットの上で全身の関節や腕を伸ばすだけでOKです」
エクササイズの後にはマッサージを。これにより、リンパの詰まりを流すことができます。「5〜10分間を目安に、首のラインを耳の下から肩にかけて手のひらでゆっくりとなでたり、おへその周りに円を描くようにお腹をくるくるとさすったりするだけでも効果が期待できます。ストレッチでほぐして、エクササイズで鍛えて、マッサージで流す。この3つをセットで行うことで体のラインはもちろん、顔つきまで変わってきますよ」
ボディメイクと同時に、食生活も改善してみましょう。扇田さんのおすすめは、プロテインを日常的に飲むこと。「タンパク質が手軽に取れて吸収も早いので便利なアイテム。1杯約110カロリーと低カロリーなので、運動後に限らず、例えば3食のうちの1食を置き換えたり、空腹時の間食がわりにしたりと活用できます」
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お腹にくびれができ始めると、メンタル面でも大きな変化が出てくるそう。「私のスタジオの会員さんを見ていても、くびれができると自信がついてメンタルもポジティブに変化します。顔つきもイキイキとするし、別人?と思うぐらいプラスのオーラに変わるんです」
人生に大きな変化をもたらしてくれる「くびれ」を手に入れるべく、今日からあなたも簡単エクササイズで、“残念お腹”にサヨナラしませんか?
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Profile
扇田純
ボディメイクトレーナーファッション誌『BLENDA』で専属モデルを務めた後、ヨガインストラクターに転身。2018年に「ヨガ×筋トレ×マッサージ」を組み合わせた独自メソッド「J’s Beauty Personal」を考案して話題に。東京・恵比寿でボディメイクスタジオ「J’s Beauty Studio」を運営し、予約困難といわれる人気のパーソナルトレーニングを行うほか、トレーニング監修からメディアへの露出、プロダクト製作まで幅広く活躍。著書に『くびれ番長の2週間で5kgやせるおうちトレーニング』(宝島社)、『くびれ番長の21日間で試着室でも自信が持てる私になる』(講談社)がある。
HP:https://jun-ogida.com/(J’s Beauty Studio)
Instagram:https://www.instagram.com/jun_oogida/
取材・文/井口啓子 編集/乾 純子(Roaster) 撮影/藤井由依
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