今年の夏もマスクは外出時の必須アイテム。そこで心配なのが化粧崩れです。朝からしっかりメイクをしても、夕方や夜には汗や皮脂でよれよれ……。そんな悩み多き季節の下地&ファンデーション選びのポイントとおすすめアイテムを、ヘア&メイクアップアーティストのGeorgeさんにうかがいました。乾燥肌、脂性肌、混合肌、敏感肌の4つの肌タイプ別に解説します。
- 化粧崩れを防ぐために重要なのは下地
- 肌タイプ別! Georgeさん流「崩れない下地の選び方」と「推しアイテム」
- 肌タイプ別! Georgeさん流「崩れないファンデの選び方」と「推しアイテム」
- 崩れてしまったときのお直しテクニック
化粧崩れを防ぐために重要なのは下地
化粧崩れしたくない。そう思ったときに重要になってくるのが下地の存在です。
「例えばもし下地を塗らずにファンデーションだけを塗った場合、肌は乾燥しやすくなります。そうすると毛穴落ちやひび割れ、皮脂の過剰分泌などが起こり、化粧が崩れます。それくらい下地は重要な役割を担っているんです」とGeorgeさん。
にもかかわらず、化粧下地はおろそかにされがち。「 “化粧崩れしないファンデーション”に目が行く人が多いですが、実は自分の肌タイプに合わせて崩れにくい下地選びをしているかどうかが重要です」
また肌のくすみや色ムラをカバーしたいとき、ファンデーションだけでなんとかしようとすると、かなりの厚塗りに。下地で肌の色を均一にしておくことで、仕上がりがきれいになるだけでなく、厚塗りしない分、崩れにくくなる効果もあります。
化粧下地選びのためにも知っておきたいのが、自分の肌のタイプ。今回は下記4つの肌タイプ別にアイテム選びのポイントやおすすめアイテムを解説していきます。
- 乾燥肌 皮脂分泌量も肌の水分量も少ないため、かさつくのが特徴
- 脂性肌 皮脂分泌量が多いため、脂っぽくテカリが目立つのが特徴
- 混合肌 肌の水分量が少なく、皮脂量が多い。脂っぽいのにかさつくのが特徴
- 敏感肌 肌トラブルやアレルギーなどで不安定。乾燥しがちで刺激に敏感なのが特徴
肌タイプ別! Georgeさん流「崩れない下地の選び方」と「推しアイテム」
洗顔からベースメイクまでの大まかな流れは、洗顔、ブースター、化粧水、美容液、乳液、クリーム、UVケア、下地(コントロールカラー)、ファンデーション、仕上げパウダーの順番。「肌の状態によってクリームを省いたり、下地にUVケア成分が入っていればUVケアの工程を省いたりと、アイテムや肌の状態によって調整しています」
この工程における化粧崩れしないポイントは、スキンケアがちゃんとできていること。肌がうるおっていないと乾燥を招きやすいので、意識することが大切です。
ここからは、肌タイプ別に下地の選び方と推しアイテムについて紹介します。
乾燥肌「アディクション スキンプロテクター カラーコントロール SPF 40 PA+++」
ポイントは、美容成分がしっかり入っているところ。カラーバリエーションは、ベージュの他には、パープル、グリーン、ピンクと全部で4種類。「シミが気になるならベージュ、くすみが気になるならパープル、血色感を出したいならピンク、ニキビや肌の赤みが気になるならグリーンというように、悩みに合わせて使うと、肌の色も均一になります」
ベージュの場合、なめらかに顔全体に塗るのが基本。赤みがある場合はそこだけに塗ったり、目の周りのくすみやシミが気になる場合はその部分を重点的に塗ってもOKです。
脂性肌「マキアージュ ドラマティックスキンセンサーベース EX UV+ トーンアップ」
「皮脂が出やすい人は、肌がくすみがちです。なのでトーンアップしてくれるもので、さらっとさせるのがポイント。塗るときのポイントは、できるだけ肌がさらさらした状態で塗ること。直前に塗ったクリームがべたついている場合は、一度ティッシュオフしてから、すべらせるように塗りましょう」
皮脂が出ないようにしたい場合は、スキンケアをよりきちんとしておくことも重要だとGeorgeさん。皮脂が出るから……ときちんとやらないと、肌に膜ができてしまうことで下地がすべりにくくなり、メイク崩れの原因になることも。
混合肌「イヴ・サンローラン トップシークレット インスタント トーンアップ ラベンダー」&「ムー スキンスムーザー GW」
「混合肌の人はテカリばかり気にしてしまって、乾燥を放置してしまう人が多いんですよね。それでよけいに乾燥が強くなることで皮脂が出てしまって、悪化しているケースをよく見かけます。ある程度ツヤ感を出してから、テカリを抑えるのではなく毛穴を埋めるようにファンデーションで仕上げるのがおすすめです」
美容成分が入っているイヴ・サンローランの下地で乾燥を防ぎ、ムーの下地で毛穴をぼかして目立たなくさせる。1個のもので解決しようとしないことも大切だとGeorgeさんは言います。
敏感肌「アクセーヌ スーパーサンシールド ブライトヴェール ナチュラルカバー」
「敏感肌の人は肌に負担がかからないようにするのがポイントです。なのでせっけんでオフできるものを選ぶのがコツ。中でもアクセーヌの化粧下地はファンデーション並みのカバー力をもっていて、トーンアップもかないます。さらに日焼け止め効果のある成分も入っているので、敏感肌の人だけでなく、季節の変わり目など肌がゆらぎそうなタイミングで使ってもいいかな、と思います」
肌タイプ別! Georgeさん流「崩れないファンデの選び方」と「推しアイテム」
リキッド、パウダー、クリーム、クッション、バーム。今はファンデーションの種類も豊富でどれを使ったらいいの?と迷うところです。「昔みたいにツヤ肌、マット肌……とはっきりとしたトレンドがないのが今の特徴。逆に言ったら自分でセレクトできる時代だと思います」とGeorgeさん。種類豊富なぶん、自分の肌や気分に合ったベストなアイテムを探してみるのも楽しいかもしれません。
崩れないベースメイク、ここからはファンデーション編をお届けします。
乾燥肌「ByUR セラムフィット フルカバーマーブルパクト #23 Sand サンド」
ツヤ感が出るバームタイプのファンデーションをセレクト。「乾燥肌の人は、ツヤっとさせすぎると崩れやすくなりますし、乾燥が目立つとひび割れしやすいのが悩みどころ。少し密着するバームタイプのものがおすすです」
脂性肌「メイクアップフォーエバー HDスキンファンデーション 1NO6」
耐久性も高くて、セミマットに仕上がるメイクアップフォーエバーのファンデーションは、ほどよくツヤ感が残るのも推しポイント。「マット感がちょうどよく脂性肌でも崩れにくいアイテムだと思います。汗にも強いので、いい状態をキープすることができますよ」
混合肌「ケイト リアルカバーリキッド(セミマット)」
混合肌の人が使うファンデーションは、脂性肌に合わせるのが正解。皮脂の悩みの方が、見た目への影響が大きいので、気にされている方も多いからです。「セミマットタイプのケイトのファンデーションは、崩れにくくて、ツヤもキープ。上質な光沢感のあるベルベット肌の仕上がりです」
敏感肌「アンドビー クッションファンデーション ベージュ」
せっけんオフできるアンドビーのファンデーション。軽いつけ心地でカバー力もあるので、カジュアルにつけられるのが特徴です。「肌が敏感な人は無理してファンデで隠そうとして、肌に負担をかけてしまうのはご法度。下地にカバー力があれば、ファンデを重くする必要なし。軽く叩き込むようにつけた方がきれいに仕上がります」
崩れてしまったときのお直しテクニック
化粧崩れにおいてみんなが気にするのは、ファンデーションが取れる、よれるということ。そこでまず大事なのが下記の2つ。
⦁ ティッシュオフ(表面の汚れをオフする)
⦁ ミストをする(肌にうるおいを与えること)
「喉が渇くように、肌も水分を必要とします。なので汚れをオフした後に、水分補給をすることが大切です。よれてしまっているファンデーションをスポンジで肌になじませるようしてから、クッションファンデ、バーム、パウダーをのせていくのが基本の考え方になります」
その後のお直しの考え方としては下記の3つ。
⦁ 日焼け止めの塗り直し
⦁ ファンデーションの塗り直し
⦁ ファンデーション以外の気になるところに手を加える
(べたつきが気になるならパウダー、くすみが気になるならカラーパウダー)
肌の状態に応じてベストなアイテムを選びましょう。
いろいろなアイテムを紹介してきましたが、下地もファンデーションも、いくつかもっていた方が便利だというGeorgeさん。「肌のタイプ別におすすめアイテムを紹介しましたが、同じ人でも室内にいるか、外にいるかで肌の状態は変わりますし、肌の悩みも複合的な人がほとんど。赤みが気になったり、たるみが気になったり、乾燥が気になったり……。1種類のアイテムでなんとかしようとせずに、数種類もっておいて場面ごとに使い分けるのが大事だと思います」
化粧下地、ファンデーションをしっかり使い分ければ夏のメイク崩れ対策も万全。ぜひ自分に合ったものを見つけるべく、いろいろ試してみてくださいね。
Profile
George
ヘア&メイクアップアーティストヘアスタイリストを経て、2009年よりヘア&メイクアップアーティストに師事し、2011年独立。女優やアーティスト、モデルからの信頼も厚く、雑誌のカバー撮影をはじめ、広告や写真集など幅広い分野で活躍する。また最新の美容情報やメイクテクニックなどの情報が豊富なSNSも人気。著書に『ナチュラルなのに肌がキレイに見える Georgeの透けツヤ肌メイク』(インプレス刊)。
取材・文/坂本アヤノ 編集/本間綾乃・田村真里佳(Roaster) 撮影/菅原景子
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