概要
こんにちは、キュービックでSREをやっているYuhta28です。キュービック内のテック技術について発信します。
前回の記事で書いておりますが弊社ではモニタリング基盤としてDatadogを活用しています。Datadogを導入し始めたのが去年の今頃でしたので導入から実装運用までの一年を経験したことになります。この一年は試行錯誤しながらDatadogを運用してきたので経験に基づいた知識しかなく体系だって理解しているか不安な気持ちでした。
そんなときにDatadogの認定資格の存在を知りましたので、せっかくですし資格を取ってDatadogの知識があることを証明しようかなと思い受験してみることにしました。
対象読者
- Datadogの資格について興味がある
- 自宅でのオンライン試験に関心がある
Datadog認定資格について
Datadogの認定資格は2022年10月にローンチされた1ばかりの新しい資格となっています。2023年10月時点では以下3つのファンダメンタル資格2があります。
- Datadog Fundamentals
- Datadog全般の基礎試験
- Log Management Fundamentals
- Datadog Logsを中心としたログ収集の基礎試験
- APM & Distributed Tracing Fundamentals
- Datadog APMを使ったアプリケーショントレース分析に関する基礎試験
初めてDatadogの認定資格を取得する場合、Datadog Fundamentalsから受験することを推奨されていましたので、Datadog Fundamentalsから挑戦してみました。
試験概要ページは日本語化されていますが試験ガイドページを確認したところ2023年10月時点では試験自体は日本語対応されておらず、英語でしか受験できませんでした。
また受験会場はテストセンターか自宅でのオンライン受験を選択できましたが、都内ですら対応しているテストセンターが数えるほどしかなく土日はほとんど受付していなかったため平日の夜でも受験できるオンラインを選択しました。
受験に向けた準備-学習編
Datadog Fundamentalsの試験ガイドを確認するとDatadogのオンライン学習コンテンツサイトDatadog Learning Centerにて以下のコンテンツを受講することが推奨されていました。
- Datadog 101: Developer
- Datadog 101: Site Reliability Engineer
- Introduction to Observability
- Create an Agent Integration
Datadog Learning Centerではハンズオン用に発行されるDatadogアカウントを使い実際にDatadogの各種サービスを触りながら機能について理解を深められます。Datadog Fundamentalsはファンダメンタル(基礎)という名前の通りDatadogの各種機能の基本的な使い方や概要について問われる試験ですが、サービスの種類が多いため網羅的に学ばなければならずこれらのコンテンツを履修することで普段業務では扱っていない機能についてもハンズオンを通して理解を深められました。
受験に向けた準備-持ち物編
自宅で受験する場合試験前に身分証明書の提示や部屋の中に誰もいないことを確認するための試験承認ステップがあります。日本国内の試験でしたら運転免許証を身分証明書として提出しますが海外のベンダー資格の場合ローマ字表記の身分証明書が必要となり私の知る限りローマ字表記の身分証明書はパスポートしかないのではと思い試験前に準備しておきました。
過去に受験された人の体験記を読むと部屋の中や机の下もカメラで見せる必要があるみたいでしたのでPCの内蔵カメラでは難しいと思い外付けのWebカメラを新しく注文しました。
必要なものは揃えたので平日の夜開始で申し込みしました。
受験当日のトラブル
試験開始の30分前から試験承認ステップを進められましたので早めに済ませようと思い画面にそってカメラ有効化、マイク有効化、パスポートの提示と進めてきましたが、何故か外付けWebカメラがうまく動作せずパスポートの照合ができないとカスタマーサポートセンターからチャットで回答(英語)が来ました。原因を尋ねるとシステム的な問題でチャットでは解決できないから直接カスタマーサポートセンターに電話して事象を伝えてほしいと回答(英語)が来ました。
当然ながら電話の問い合わせ先はアメリカ本国のカスタマーサポートセンターです。電話をかけて数コール後に聞こえたのは「Hello?」というアナウンスでした。英語が話せる人ならなんの問題もなくスマートに事象を伝えられたかもしれません。
しかし、私は英語が得意ではなくそのあとにカスタマーサポートが話している内容は全く聞き取れませんでした。私はPlease speak slowly.
とPardon me?
を繰り返したり、めちゃくちゃな英語でカスタマーサポートを困惑させてしまいました。
試験が受けられないかもしれない焦燥感、相手の話している内容が全然理解できない絶望感、増え続ける国際電話料金で受験前にもかかわらず疲労のピークを迎えました。
なんとか30分くらいかけてトラブル内容を伝えて問題が解消され、最後には日本語で「ガンバッテ」と声をかけてもらえたときはThank you.
という気持ちでした。この時点で試験開始時刻を大幅に過ぎており試験問題も全文英語だったのでもうどうにでもなれという気持ちで問題を解いていました。
試験問題
試験の内容は当然ながら機密なので詳細な内容について答えることはできませんが、試験ガイドの想定受験者にPython,YAML,JSONが読めること、Linuxの基礎知識があることを前提としていた問題も数多く見受けられました。回答方式は選択式なのでコーディングしたり、特定コマンドを入力するという問題はありませんでしたがDatadogの試験を受けているつもりの私にとって想定外の問題が出てきたときは絶望の淵に突き落とされた気持ちでした。
合格
全部の問題を回答し終えた時点で時刻は22時を過ぎており、見返す体力もなかったのでそのまま試験終了を選択しました。直後にスコアが表示されましたが、もう英文を読む体力がなく合格点に達したかどうかわからないまま試験画面が終了しました。
不合格だったのかな🥺と落ち込みましたが、すぐにメールで認定を証明するバッジが届けられ合格していたことがわかりました。
まとめ
試験の難易度はファンダメンタルでしたが、日本語非対応、国際電話、システムトラブルと今までで一番しんどかった資格でした。他の人の受験体験記ではチャットだけのやり取りで終わったと書いてあったので安心していたのですが私はレアケースを引いたみたいです。この資格自体はまだ日本でも知名度が低く前述のように日本語非対応ですがDatadogの幅広いサービスを包括的に学べるものになりますので機会がありましたらみなさんもぜひ受験してみてください。
私は次回以降テストセンターで受験するようにします。
参考文献
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