本と出会ったときの状況
DX戦略チームのすーです。このページでは、『この一冊で全部わかる Web技術の基本』を紹介します。
私は前職で保険の顧客管理システムの保守運用をしていました。当時、基本情報技術者試験を受けようと勉強していましたが挫折しました。原因は、勉強している内容が実務と結びつかず理解が進まなかったからです。少し期間は空きますが、キュービックに転職してはじめにおすすめされて読んだ本が、この本です。
本の良かった点
この本は、IT系の仕事に就く初心者向けに分かりやすく書かれたものです。タイトルはWeb技術の基本ですが、ITの知識を学ぶ上ではじめに知るべき内容が詰まっています。ITの知識が乏しく基本情報技術者試験の参考書が難しいと感じる人は、この本を先に読むといいかもしれません。
基本情報技術者試験の参考書は500ページほどあり一読するのも大変ですが、この本は200ページ足らずです。しかも見開き1ページの右側はイラストです。1章・2章ではwebやインターネットについて書かれているため、普段私たちが生活する上で使っているものが対象です。イメージしやすく、理解を深めながら読み進めることができます。
また、時代背景にも触れているため、どのようにWeb技術が進化していったかについても知ることができます。
身近なWeb技術から理解
この本は、生活の中で誰もが使うWeb技術と結び付けながら読み進めることができます。たとえば私は次のことが分かるようになりました。
- WebブラウザでWebサイトを見ているときの裏側
- URLの文字列が何を表しているか
- Web検索時に「ページが見つかりません」と表示されるしくみ
- 買い物サイトで長時間放置すると「セッションが切れました」と表示され再度ログインを促される理由
- 画像の拡張子JPEG、GIF、PNGの違い
- ダウンロード配信とストリーミング配信の違い
- 新規のサイトにログインするときに行われる本人認証の仕組み
いかがでしょうか。買い物サイトで長時間放置して「セッションが切れました」と表示された時、あぁ今裏側こうなっているのか、と思うことができれば少し嬉しいですよね。
深く理解した内容
WebブラウザがWebページを表示する仕組みについて理解できたことを書きます。まずは、登場する用語とどんな役割かを列挙します。
- Webブラウザ
Webサーバーから取得した情報をヒトが分かるように表示している - Webサーバー
情報がため込まれている - URL
どのWebサーバーにどの情報を取りに行くか示したもの
※ヒトが見て分かるよう、文字列で書かれている - IPアドレス
どのWebサーバーにどの情報を取りに行くか示したもの
※コンピュータが見て分かるよう、数字で書かれている - DNS
URLとIPアドレスの変換を行っている
上記の用語を使い、ユーザーがURLをクリックし、WebブラウザにWebページが表示されるまでの流れを書きます。
- ユーザーがURLをクリック
- DNSがURLをIPアドレスに変換
- WebブラウザがIPアドレスを元にWebサーバーへ情報を要求
- WebサーバーがWebブラウザに要求された情報を送信
- Webブラウザが取得した情報をユーザーが分かる表現に作り変え表示
文章で書いたので分かりにくかったと思いますが、『この一冊で全部わかる Web技術の基本』を見れば上記のことはすんなり理解できます。初心者が踏み込んでもぎりぎり付いていける内容を分かりやすい絵と流れで説明している良書だと思います。
総括
本書に出会うまでは、どの分野なら自分は理解を深めながら学習していけるのか分かっていませんでした。ですがこの本に出会って、その糸口を見つけることができました。
この本は、ITに知識が無い人でも聞いたことがある「URL」、「ログイン」、「データ形式のPNG」など生活の中で触れる機会のある用語が多く出てきます。まずはその馴染のある技術の裏側を知ることから勉強を始めることで、よりコアな知識を付けていけるだろうと思います。
私はこの本を読んだ後、ずっと登場していたWebサーバーについて興味を持ちました。そんな風にこれからも学習を続ける中で興味を持ったものを調べていき、少しずつ詳しくなっていければいいなと思います。そして、今なら基本情報技術者試験の参考書を読んでも付いていけるのではないかと思うので、もう一度チャレンジしてみようと思います!!!