CUEBiC TEC BLOG

キュービックTECチームの技術ネタを投稿しております。

ハッカソンとは?実はエンジニアだけのものではない!開催のメリットと初運営の注意点!

こんにちは〜キュービックインターンのguparupaです。
 今回は私が主導で開催をした『ハッカソン』について述べていきます。今回社内で初めての取り組みとなっており、様々な視点から企画の立案を行なっているので今後開催する人の助けになればと思っています。ハッカソンはエンジニアのためというイメージを持っている人はそれを改めてもらう機会にもなると思います。

こんな人に読んで欲しい
  • ハッカソンってなんだろう?言葉の由来は?
  • ハッカソンを開催するメリットはなに?
  • 社内で初めて開催したいけどノウハウがない
  • ハッカソン開催で注意したい点が知りたい

ハッカソンのダイジェスト動画をYouTubeに載せたのでみてみて下さい。運営者もインタビューも載っています。雰囲気が分かるかと思います。 youtu.be

目次

  1. ハッカソンとは?
  2. ハッカソンで得られる成果とは?
  3. 開催前にしたこと、開催の注意点
  4. 今後の展望〜ハッカソンの未来〜
  5. まとめ

1. ハッカソンとは?

 ハッカソン(hackathon)を一言で説明すると『短期間で集中してテーマに沿った創造物を開発すること』です。テーマは様々で例えば「DX」であったり、「〇〇県を盛り上げる」など抽象的なものが多いです。ハッカソンの言葉の由来は「hack」と「marathon(マラソン)」の混成語であり、1999年頃からアメリカで開催され始め、今現在の日本でも流行り続けています(Wikipedia)。

 ハッカソンは元々システム開発者を中心に参加していましたが、今ではビジネスマンやデザイナーなど、コードを書く人以外も参加して多様性を活かしています。イメージが難しいのでYouTubeに載っている動画を見るのもおすすめします。

ハッカソンイメージ画像

 上の画像はキュービックで初めてハッカソンを開催したときの画像です。ワイワイしてます。

2. ハッカソンで得られる成果とは?

 ハッカソンするメリットは多くあり、上流から下流までの開発経験や、短期間でプロダクト開発新しいコミュニティの創造新しい技術の挑戦自分の実力の証明物作り体験、……。これらのメリットの中で、特に得られる三つに注目して社内でハッカソンを開催するメリットを述べていきます。

2-1. プロダクトの完成体験

 1つ目のメリットはプロダクトの完成体験です。エンジニアの方でも自分で考えたものを作って発表してフィードバックを貰うことは少ないと思います。ましてや、エンジニアとして働いている方で短期間のうちにプロダクトの完成させたことがある人は多くないでしょう。しかし、ハッカソンではチームで0からプロダクトの開発を進めて開発させることができます。これにより、自信に繋げることもできますし、コードを書くだけではない開発の難しさとやりがいも知ることができるでしょう。
 さらに、作りたいものがある人はそのアイディアを実際に形にすることもできます。子供が自由にアイディアを発散するように、自分のアイディアを形にする際の楽しさを味わえます。

2-2. コミュニティの創造

 2つ目のメリットはコミュニティの創造です。エンジニアは一人で黙々と取り組むイメージを持っている人もいますが、実際は活発にコミュニケーションを取らなければなりません。なぜなら、コミュニケーション不足で仕様の食い違いなどが起こるからです。ハッカソンでは個人よりもチームで開発を進めるため、コミュニケーションを活発にとり、コミュニティの創造にも貢献することができます。社内で開催すると、初めて話をする人との出会いや、その人の技術に触れる貴重な機会となります。これは今後の開発においても大いに役立つことができます。また、初参加の方にとっては話題作りがしやすく、コミュニティの形成も促進されます。

2-3. トレーニング&チャレンジ

 3つ目のメリットは新しい技術への挑戦です。ハッカソンではチームを組んでもどうしても新しい技術を学び、使う場面が生まれます。チームメンバーの技術を学び、活用することもあるでしょう。作りたいものを作るために、最低限の学びと最大限の活用を行います。新しいツールを利用する機会にもなるので、視野が広がり、短期間という焦りからものすごい集中力で吸収することができます。これにより新しいアイディアの発見や社内の技術力向上にもなります。ハッカソンは何よりもトレーニングになり、新しい技術にチャレンジする機会になります。そこから生まれる成長はかけがえのないものです。

3. 開催前にしたこと、開催の注意点

私たちの会社にはハッカソンのノウハウがなかったため、そのノウハウを持っている人に話を伺いました。そして会社のCore Valueなどの思いを元に企画の立案を進めていきました。

3-1. 他社にインタビューを実施

 今回インタビューでは2つの異なる企業とハッカソン開催をしたことがある人にお話を伺いました。特に、初開催の注意点や開催中に生まれる問題、開催するきっかけの話がとても大事でした。実際にインタビューする際は開催したい目的は何かをはっきりしておくといいでしょう。発表の形式や、テーマ決めの背景、開催頻度とその理由が目的によって変化していくからです。私たちが今回開催したハッカソンのテーマの背景は下に記載しているのでぜひ参考にしてみてください。

3-2. 企画のプロセス

 目的をはっきりさせ、その目的にあった企画を立てていきます。私たちが得たい成果は上で記載した3つだったので実際にどのような流れで決まっていったのかみていってください。

①現状の把握

 社内にハッカソンを経験したことがある人が極端に少なくハッカソンのイメージを持ちにくいことがありました。また、ハッカソンはコードをばりばり書ける人しかできないものであるという固定概念もありました。これではハッカソンの参加者が極端に少なくなってしまう可能性がありました。そのためハッカソンのイメージを持ってもらうために他社のハッカソン開催の動画を共有したり、技術メンターを設け初心者でも安心して参加できるような体制を作りました。

②テーマ決め

 当初のテーマは「プロダクト開発」でした。しかしこれでは抽象的すぎてハッカソンの経験が少ない人にとっては難しいのではないかと考えました。そこで初開催はハッカソン初心者を経験者にするということを焦点にし、テーマを「業務改善」とすることでより参加しやすくなるようにしました。

③やる気作り

 イベントでもっとも不安なのが参加者が集まらないことです。参加者が集めるために参加者が参加しやすい環境、報酬、参加者が要望を考え尽くしました。テーマもそのうちの一つで普段不満が溜まり改善したいと思う業務改善にすることと、メンターの力により参加者のモチベーションを維持しました。

3-3. 注意点

 初開催の際に注意して欲しい点があります。私自身も自社のエンジニアチーム一人ひとりの能力を把握していませんでした。必要なことは、「1️⃣目的を明確にすること」「2️⃣技術メンターを用意すること」「3️⃣モチベーションを維持する施策を考えること」「4️⃣スケジュールの共有は早めにすること」です。

1️⃣ 目的によってどのようなハッカソンになるかが変化します。技術力アップが目的ならテーマは「新しい技術」となりますし、コミュニティの創造ならコミュニティを強制的に作ることをしなければなりません。今回、私たちが最終的に目指したのはハッカソン経験者を増やすことでした。だから参加しやすいテーマ設定や宣伝を行いました。

2️⃣ またエンジニア初心者が多い場合は必ず技術メンターを用意しましょう。今回私たちは技術メンターを各チーム一人配置することができましたが、人数が増えるとそうはいきません。メンターの実力の選定や関わらせ方、参加者にメンターを使ってもらえるように促すなど、プロダクトの開発で難儀しにくい環境作りが必要です。

3️⃣ イベントに参加してもらうためにモチベーション作りが必要です。モチベーションが低い状態だと良いアイディアが生まれず、プロダクトの完成もできません。イベントを開催するのでせっかくなら途中で諦めることもして欲しくないのです。そのために参加者の立場に立ち、モチベーションを維持してもらえるように考える必要があるのです。

4️⃣ スケジュールの共有は余裕を持って行いましょう。初の開催ではいつ開催できるようになるか未定な部分が多いと思います。しかし、いざ準備ができたときに開催できる日が直近しかないという状況にもなりかねません。企画ができてなくても開催するという意思がある場合はある程度日程の希望を社内の参加者に伝えておくと良いでしょう。直前の共有で参加できない人が多くなってしまうからです。(これは私が最も反省しています。)

4. 今後の展望

4-1. ハッカソンはもうエンジニアだけではない!?

 現在、流行りに流行っているChatGPTの影響で今後のハッカソンはエンジニアだけではなくなる可能性があります。全くの初心者では難しいですが、ある程度知識がある人と組むことでエンジニア以外の人がハッカソンに参加してプロダクトの開発ができるようになるでしょう。初開催のハッカソンでもエンジニア歴が短い参加者がいますがChatGPTで開発を進めることができていました。AIの影響でハッカソンがより多様になってきて、アイディアの価値が上がるでしょう。また、多様性によって生まれたプロダクトがビジネスに発展するかもしれません。ChatGPTについて知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください!

cuebic.hatenablog.com

4-2. 今後の取り組み

 今後私たちキュービックはハッカソンを通して横断的な社内の交流をメインに取り組み、最終的には社外とのハッカソンも行いたいと考えています。ハッカソンはもうエンジニアだけのものではなく、多様性と個性を活かしたアイディアが重要になってきます。それだけではなく、ハッカソン本来の目的であるプロダクト開発の技術力も必要になってきます。社外に向けた取り組みによってブランディングの強化にもなります。また良いアイディアをビジネスになるような動線作りも私たちは作っています。ハッカソンを最大限活かして今よりも社会に大きな影響を与える存在になります。

今後の展望

 今後の取り組みの中でアイディアソンにも力を入れるつもりです。アイディアソンで生まれたアイディアをハッカソンで実現します。アイディアソンは誰でも参加できるような仕組み作りも必要になります。アイディアソンではチームビルディングの活動から初心者でも参加しやすい体制を進めていけるといいと思っています。

5. まとめ

 ハッカソンの概要や社内で開催するメリット、初開催の注意点などを述べてきました。取り入れる際はぜひ参考にしてみてください。ハッカソン開催する際は「目的」を明確にし、時にはインタビューを通して視野を広げてみるといいと思います。また今後の展望で述べたようにハッカソンを通して多様性を生み、交流を深め、アイディアの価値を創造していこうと思っています。最後まで読んでいただきありがとうございました!😀