米びつのおすすめ12選！お米のプロが一人暮らしからファミリー向けまで容量別に人気商品の選び方を解説

「お米の鮮度を長期間保てて収納もしやすい米びつに買い換えたい」
「一人暮らしにおすすめの米びつはどれ？」

米びつは、お米の鮮度を保ち害虫やカビから守ってくれるアイテムです。
しかし、サイズや素材、形状などが商品によって異なるため、どれを選んだらいいか悩んでいる人もいるでしょう。

この記事では、小池精米店の三代目店主で五ツ星お米マイスターの資格をもつ小池理雄さんに、米びつの選び方についてお聞きしました。

また、小池さんのアドバイスをもとにyour SELECT.編集部が厳選したおすすめの米びつを12商品紹介するので、ぜひ参考にしてください。

五ツ星お米マイスターが教える！

米びつの選び方

五ツ星お米マイスターの資格をもち、精米店を営んでいるお米のプロである小池さんに、米びつの選び方について教えていただきました。

「1ヶ月のお米の消費量がわかれば、適した米びつのサイズがわかります」と小池さん

家族の人数とお米を食べる頻度に合わせて容量を選ぶ

皆さんが購入したお米が入っている米袋は、店頭で積み重ねやすいように空気穴が空いています。そのため、米袋のまま保存すると米が空気に触れて劣化しやすく、部屋や倉庫のにおいがお米に移ります。それを防ぐためには、米びつに移し替えて保存することが大事です。

「米袋のまま自宅で保存すると、米の劣化の原因になります」と小池さん

米びつを使った場合、白米がおいしく食べられる保存期間の目安は常温で1ヶ月ほどです。
そのため、私は1ヶ月ほどで消費できる量のお米を購入することを推奨しています。家族の人数やお米を食べる頻度から1ヶ月で食べきれる量を計算して、それを保存できる容量の米びつを選びましょう。

適切な米びつの容量は大体の経験則でわかるかと思いますが、計算することもできます。例えば、お茶碗一膳のごはんの量を約120gとします。その場合は生米に換算すると約60gです。

一人暮らしで1日に1回お茶碗一膳を食べるなら、1ヶ月のお米の消費量は60g×30日＝1.8kg（1800g）です。二人暮らしならその2倍と考えて3.6kg（3600g）です。

米びつの容量は「kg」もしくは「L」で表記されています。お米1kgは1.2Lと同じなので「米1kg＝1.2L」と考えましょう。上記の例であれば、それぞれのお米の消費量を1.2倍した数値が、「L」表記で換算した場合の適切な容量になります。

ファミリーの場合は、人数や家族の年齢、お弁当の有無などで消費量が変動します。
例えば、大人2人、子どもが高校生と中学生の4人家族で、子どもはどちらも毎日お弁当が必要だとします。大人2人が1日1膳食べると1ヶ月で3.6kg、子どもは家で1膳、お弁当で1膳を食べるとすると7.2kgになるので、一家の1ヶ月の合計は10.8kgです。そのため、10kg（12L）以上の容量の米びつを選びましょう。

お子さんが小さかったり、親が高齢だったりするとお米の消費量は少なくなるので、家族がふだんどのくらいご飯を食べているかを思い出して計算してみましょう。

使いやすいのはプラスチック、デザイン重視ならガラスやホーロー、常温保存なら桐

米びつのおもな素材には、「プラスチック」「ガラス」「ホーロー」「桐」があります。

米びつでもっとも多い素材はプラスチックです。軽くて手入れがしやすいので、手軽さを重視する人におすすめです。

キッチンなどに保存するときに、インテリアから浮かないものを選びたい人は、ガラスやホーローの米びつが向いています。

桐の米びつは価格が高めのものが多いですが、恒湿性があり外気の影響を受けにくいので、常温保存に適しています。

冷蔵庫に保管するならスリムタイプを選ぶ。米袋のまま保存できるタイプなら移し替えが楽

米びつにはさまざまな形状や機能を備えたものがあります。中でも注目なのが、収納性に優れたスリムタイプ、米袋のまま保存できるタイプ、米の計量が簡単な自動計量タイプです。

スリムタイプは冷蔵庫のドアポケットにも収納しやすい

お米の鮮度を保つうえでベストな保存場所は冷蔵庫です。そのため、容量がそれほど必要でない一人暮らしやカップルは、冷蔵庫のドアポケットや野菜室などに収納しやすいスリムタイプを選ぶといいでしょう。

米袋のまま収納できる米びつは、移し替えの手間が必要ない

米袋のまま保存できるタイプは、いちいち米袋からお米を取り出して移し替える必要がありません。5kg程度の米袋がそのまま入れられるサイズのものが多く、移し替えの手間をなくしたい人やお米をよく食べる家庭におすすめです。

自動計量タイプは、いちいち計量する手間がかからない

自動計量タイプは、1合単位で簡単に計量ができるのでお米を炊くときの手間が減ります。ただし、計量部分に米粒が挟まりやすいのでこまめに掃除をする必要があります。また、高さがあるものが多いので、設置スペースを確保できるか確認が必要です。

密閉性の高さはフタをチェック！開口部分が大きいものを選ぶと計量がしやすい

お米は空気に触れると酸化して劣化しやすいため、密閉性の高い米びつの方がお米の鮮度が保たれます。密閉性を高めるためにフタにパッキンがついていたり、フタがしっかり閉まるようにロック機能が備わっているものもあります。

ただし、お米を1ヶ月程度で消費する場合は、しっかりフタが閉まる米びつなら密閉性はそれほど意識しなくても大丈夫です。虫が侵入しないか気になるかもしれませんが、米に虫がわく場合は米びつの外から入ってくるというよりも、もともと白米や玄米に潜んでいるケースが多いからです。

口については、計量カップでのお米の出し入れがしやすいよう、開口部が大きいものを選ぶといいでしょう。

開口部が大きいと米の出し入れがしやすく、使い勝手がいい

【容量別】おすすめの米びつ12選

小池さんのアドバイスをもとにyour SELECT.編集部が厳選したおすすめの米びつを容量別に紹介します。形状や素材が異なるものを幅広くセレクトしているので、ご家庭に合うものを選んでみましょう。

気になる内容をクリック

• 【5kg未満】一人暮らしにおすすめの3選
• 【5〜10kg未満】2〜3人暮らしにおすすめの4選
• 【10kg以上】ファミリーにおすすめの5選

【5kg未満】一人暮らしにおすすめの米びつ3選

一人暮らし向けの容量が5kg未満の米びつを紹介します。コンパクトで冷蔵庫にも収納しやすいものを選びました。

冷蔵庫のドアポケットに入るコンパクトな米びつです。横置きも可能なので、ドアポケットがいっぱいの場合でも収納がしやすいです。すり切り機能があり本体を傾けるだけで約1合分のお米を計量できるため、計量カップを用意する必要がありません。素材がプラスチックなので軽く、洗いやすいです。

フタが計量カップになっている機能的な米びつです。計量カップは半合から計量できるので、一人暮らしでお米を炊く量が少ない人にも使いやすいです。本体にくぼみがあり、持ち上げやすい仕様になっており、コンパクトなサイズなので冷蔵庫のドアポケットに収納できます。

フタの真ん中のボタンを押して簡単に開閉ができる保存容器です。米びつではないのですが、密閉性が高く冷蔵庫にも入れやすいのでお米の保存にも向いています。開口部が広いので、計量カップの出し入れもしやすいです。フタのパッキンは取り外すことができ本体はプラスチック素材なので、洗いやすく手入れもしやすいです。

【5〜10kg未満】2〜3人暮らしにおすすめの米びつ4選

2〜3人暮らしで使いやすい容量が5〜10kgの米びつを紹介します。インテリアの邪魔をしないおしゃれなガラス製や通気性のある桐製、米の移し替えがしやすいタイプなどの米びつなどを選びました。

5kgまでなら米袋ごと入れられるので、米を移し替える必要がなくこぼれる心配がありません。また、お米を直接入れないので容器が汚れにくく、お米を入れ替えるときも手間がかかりません。容器は色つきで遮光性が高くお米の鮮度を保ちやすいです。カラーバリエーションが豊富なので部屋の雰囲気に合うものを選べます。

システムキッチンの引き出し、シンク下、冷蔵庫の野菜室などに保存できるサイズの米びつです。ワンタッチでフタが開き、開口部が大きいのでお米の出し入れがしやすいです。計量カップも付属しており、容器が透明で内容量もわかりやすいです。

フタに取っ手がついていて大きく開閉するので、米の出し入れもしやすいです。角は「ほぞ組み」で仕上げられていて、頑丈な作りになっています。木目ですっきりとしたデザインなので、目につきやすいところに置いても違和感がありません。天然素材にこだわりたい人におすすめです。

ダルトンは関東と関西に店舗を構えるインテリアライフスタイルショップです。米びつとしても使えるこちらのガラスジャーは見た目もおしゃれで、インテリアのポイントにもなります。注意点としては、ガラス製のため重たく、手入れのときに少し手間がかかります。フタにパッキンがついているので密閉性も高いです。

【10kg以上】ファミリーにおすすめの米びつ5選

ファミリー向けに適した10kg以上の容量がある米びつです。ホーローや自動計量機能付きなど、特徴のある商品を選びました。

見た目がスッキリしていて、生活感が出にくい米びつです。容器の一部が透明になっているので、日光を遮断しながらもお米の残量がわかりやすいです。閉じると自動でロックされる仕組みなので閉め忘れがなく、しっかり密閉されます。

さまざまな食材を保管できるホーロー製の容器で、米びつとしても利用できます。ラウンドストッカーは内側にシールフタが付いているので、においがつきにくい構造です。色も形もシンプルなので、常温保存する場合でもインテリアに自然になじみます。

台所の引き出しやシンク下などに収納しやすい、浅くてワイドな形状の米びつです。最後までお米をすくえる計量カップも付属しています。フタにはパッキンがついているので、しっかりと密閉できます。容量が12kgと多いので、家族の多いご家庭でも安心です。

計量引き出しを引くと1合単位で計量できる米びつです。米びつにも目盛りがついていて残量を確認しやすいです。自動計量の米びつは米が計量する箇所に挟まりやすく、そのままにしておくと虫がつく可能性があります。しかし、この米びつは分解して水洗いができるので安心です。

インテリアになじむ便利なグッズを展開していて人気がある山崎実業の「tower」シリーズ。密閉米びつは10kgという大容量でありながら、スタイリッシュな見た目でインテリアになじみます。フタは全面が開き、1合と半合が測れる計量カップが付いているので、お米の計量がしやすいです。

米びつを買う前に知っておきたいこと

米びつを使うメリットや最適な保管場所など、米びつを買う前に知っておきたいポイントについて小池さんにお聞きしました。

「米袋から米びつに移し替えるだけで、お米の鮮度は落ちにくくなります」と小池さん

米びつを使うメリット

米びつを使う一番のメリットは、米の鮮度が落ちにくくなることです。
米を購入したときに入っている米袋は保存用のものではありません。米袋は積み重ねやすいように空気穴が開いています。そのため、米が空気に触れやすく劣化しやすいので、米袋での保管はおすすめしません。米びつに移し替えることで、密閉でき遮光できるため、米の鮮度は落ちにくくなります。

また、米はにおいがつきやすく、においがついてしまうとおいしさにも影響がでます。米びつに保管しておくことで、台所や食品のにおいがつきにくくなるメリットもあります。

米びつの最適な保管場所

家庭内で米びつの最適な保管場所は冷蔵庫です。お米の鮮度を保つのに適した環境は気温15度、湿度70％といわれていますが、こうした環境はお米を専用で保管している場所でなければ難しく、家庭内で一番近いのが冷蔵庫になります。

お米は冷蔵庫などの冷暗所で保管すると、鮮度が落ちにくい

ただし、家族が多いと米びつのサイズが大きくなるため、冷蔵庫で収納することは難しい場合もあるでしょう。保存期間目安の1ヶ月以内なら常温保存でも問題ありません。その場合は、気温が低く直射日光の当たらない場所を選ぶようにしましょう。

逆に、保管場所として避けたいのは気温が高く日光の当たる場所です。例えば、床暖房のある部屋の床に置くのは避けましょう。また、シンク下などは空気がこもりやすく、温度も高くなりがちです。食品などを保管しているケースも多く、それらのにおいがつきやすい場所でもあるため保管には向きません。

米びつに関するQ&A

最後に、米びつに関するよくある疑問について、小池さんに答えていただきました。

「保存期間1ヶ月を目安に米を食べきれば、虫がつくことはほぼありません」と小池さん

Q. 米びつで保管しているお米に虫がつかないようにするにはどうしたらいい？

A. 米びつで保管している場合、外から虫が入り込むことはほとんどないので安心してください。
米びつ用の防虫剤などを使ってもよいですが、防虫剤を入れたからといって虫がつかないとは限りません。というのも、米に虫がつく場合、米びつの外から入ってくることはほとんどなく、白米や玄米に潜んでいるケースが多いからです。

ただし、最近では流通する際の米の品質管理も徹底しているため、虫がつくことは少ないです。
自宅で気をつけることは、米の鮮度が落ちないように米びつで保管し、1ヶ月以内に食べきることです。店舗などで購入する場合は精米時期を確認しておきましょう。また、米屋のように精米したての米を購入できる場合は、鮮度の高い米を入手しやすいでしょう。

Q. 米びつのお手入れ方法は？

A. 米びつのお米は継ぎ足さずに、いったん空にするまで使い切ってから米びつを洗いましょう。米びつに古いお米が残っていると、虫がわく原因になってしまうからです。
米びつの中はひどく汚れることはないと思うので、水洗いや中性洗剤で軽く洗うくらいで十分です。桐素材は水洗いができないので、ふきんなどで水ぶきするといいでしょう。

Q. 玄米の保存に向いている米びつは？

A. 玄米は糠層が残っているため、白米よりも保管に注意が必要です。そのため、冷蔵庫で保存するのが望ましく、冷蔵庫に収納しやすいスリムタイプの米びつをおすすめします。もし、米びつが冷蔵庫に入らない場合は、食品保存用のジップ付きの袋に入れて保管しても大丈夫です。

Q. 保冷米びつはいい？ おすすめはある？

A. 保冷米びつは大量のお米を冷蔵して保存できて、米の鮮度が落ちにくいのが特徴です。ただし、大きいサイズのものが多くスペースが必要で価格も高めなので、購入できる家庭は限られるかもしれません。私がおすすめする保冷米びつを紹介します。

フタが大きく開くのでお米の投入がしやすく、計量部分に扉がついているので生活感が出にくくスタイリッシュな印象です。計量部分は取り外して丸洗いできるので衛生的です。

米びつのAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気ランキングをチェック

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでは「米びつ」の売れ筋ランキングを確認できます。迷ったときは売れ筋ランキングを参考にしてみるとよいでしょう。

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まとめ

米びつを使用することで、お米の鮮度をより長期間保てます。米びつの容量は1ヶ月で食べるお米の量を目安にして選びましょう。

米びつのおもな素材には、プラスチック、ガラス、ホーロー、桐があります。価格や機能性、デザインなどが異なるので、自分が重視することに合わせて選んでみてください。

この記事を参考に、自分に合った米びつを探してみましょう。