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バーミキュラの鉄製フライパンは鋳物とホーローのいいとこどり!素材のうま味を凝縮することに完全特化
What is this feature?
キッチン家電といえば白色が主流でしたが、近年では、台所をスタイリッシュに格上げしてくれる黒色のブラック家電が人気です。デザインだけでなく、機能性に優れたものが多く、キッチン周りにも手を抜かないyour SELECT.読者にぴったりなアイテムがたくさん。「BLACK KADEN 30」では、そんなこだわりのブラック家電から、各ジャンルごとに選び抜かれたキッチン家電&ツールを毎回一つずつご紹介。おしゃれで使いやすい最高のキッチンを作るため、30個のキッチンマストアイテムを厳選していきます。
your SELECT.編集部による、今話題のアイテムを検証する研究チーム。キッチン家電やツールをはじめ、読者の生活を豊かにしてくれるモノを実際に購入して繰り返しテストを行い、本当にオススメできる新定番を探究します
食材をおいしく仕上げてくれる機能性と、お手入れ次第で一生使えるほどの耐久性をもつ鉄製フライパン。しかし、「重くて扱いが難しそう」「食材を焦げつかせたり、サビたりしそう」「どれを選べばいいのかわからない」など悩みが多く、上級者向きのイメージもあってなかなか購入に踏み切れないという声も聞きます。
そこで、yS Lab.のスタッフが注目したのは、鋳物ホーロー鍋で人気のバーミキュラブランドの「フライパン」。「鉄フライパンなのにホーロー!?」と驚いてしまいますが、鉄製でありながらホーローコーティングによって扱いやすく、食材のおいしさもグッと引き立ててくれます。早速、その実力をチェックしていきましょう。
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目次
水分を瞬間的に蒸発させて食材のうま味を引き出す
バーミキュラ「フライパン」
1936年に愛知県名古屋市で創業した老舗鋳造メーカー・愛知ドビーが手掛けるメイド・イン・ジャパンの鋳物ホーロー鍋ブランド「バーミキュラ」。無水調理の時短を可能にした「オーブンポット」やおいしい鍋炊きごはんが手軽にできる炊飯器「ライスポット」など、さまざまな人気商品を手掛けており、料理好きの間ではよく知られた存在です。
そんなバーミキュラが満を持して開発した「フライパン」は、鉄製フライパンに独自のホーローコーティングを施し、料理のおいしさを追求した一品。
2020年に発売し、1年で15万枚も売れたという人気商品で、サイズ展開はちょっとした料理に便利な20cm、煮込み料理も得意な24cm(深型)、2〜3人家族で使いやすい26cm、大皿料理にぴったりな28cmの計4サイズ。ハンドル部分はオーク材とウォールナット材の2種類から選べます。さらに、メタルハンドルを採用することでオーブンに直接入れたり、キャンプで焚き火料理に使ったりすることもできる「オーブンセーフスキレット」も登場。
さまざまな用途やシチュエーションで使えるよう、バリエーションも豊富に用意されています。
今回はその中からウォールナット材ハンドルの26cmサイズをレビューしていきます。
バーミキュラ
フライパン #26
参考価格 ¥16,830(税込)
サイズ | 直径26cm×幅46cm(取っ手含む)×深さ4cm×高さ10cm、満水容量約1.8L |
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重さ(ふた含む) | 約1.1kg |
普通の鉄フライパンとひと味違う使い勝手と特徴
プロの料理人にも愛用者が多いという「フライパン」。何が普通の鉄フライパンと違うのでしょうか。鋳物とホーローの組み合わせで食材がおいしくなる理由をはじめ、使い勝手やお手入れのしやすさなど、まずは基本性能を検証していきます。
鋳鉄とホーローの組み合わせが斬新
鋳鉄のフライパンといえば、スキレットに代表されるようにザラザラとした表面が一般的ですが、「フライパン」を手に取ってみると、とても滑らかな表面をしています。これは鋳鉄にホーローコーティングが施されているから。
ホーローとは、金属の表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を高温で焼き付けたもの。鋳鉄にホーローコーティングをすることで、鉄の約2倍の熱伝導率をもつホーローが熱をフライパン全体にすばやく、均一に広げてくれます。
ガラスと聞くと割れやすいのでは?と考えてしまいますが、バーミキュラは鋳物のホーロー加工を長い年月研究してきたメーカーが手掛けるブランド。鋳物の材質から開発することで、強度が高いホーロー加工を実現しています。といってもホーローは繊細なので、調理するときには金属製の調理器具は非推奨。フライパンを傷めないよう、木製や樹脂製のものを使いましょう。
実際に使っていても強度面で不安に感じることはありません。万が一割れてしまったり薄くなってしまったりした場合には、リペアサービス(有料・5000〜1万円ほど)によって再コーティング可能なので、普通の鉄フライパンと同じで長く使えるのがうれしいところです。
アルミ×フッ素コートフライパンの100倍早く水分が蒸発
例えば、野菜炒めがべちゃっとした仕上がりになってしまうのは、低い温度で長い時間炒めてしまうことが原因です。たとえ強火で調理していても、食材から出る余分な水分がフライパン内部に残っていると、温度が上がりきらず、同じ結果になってしまいます。
特にアルミ×フッ素コートのフライパンの場合、フッ素には撥水性があるため、水分に熱が伝わりにくく、なかなか蒸発しないというのもウイークポイントです。
一方、バーミキュラ「フライパン」にコーティング加工されているホーローは親水性が高い素材なので、水分はフライパン表面にすばやく薄く広がり、熱がすぐさま伝わることで瞬間的に蒸発します。
鋳鉄の蓄熱性の高さと相まってフライパン内部の温度が下がりにくく、高火力の熱源やプロのような鍋振りの技術がなくても本格的な炒め物に仕上げてくれます。
水の蒸発スピード(5ccを250℃で加熱の場合)※公式サイトより
バーミキュラ フライパン(鋳鉄×ホーロー) | 3秒 |
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鋳鉄(コーティングなし) | 94秒 |
アルミ×フッ素コート | 312秒 |
ステンレス | 404秒 |
公式サイトによる実験では、家庭で一般的に使われているアルミ×フッ素コートに比べ、約100倍早く水分が蒸発するという結果に。
実際に「フライパン」に水を投入してみると、そのスピードは確かなものでした。約230℃に熱し、約30ccの水を投入した様子がこちらです。
水が蒸発する様子(0:11)
鉄製の割には軽く、あおらなくてもおいしく作れるのが魅力
「重くて扱えるか心配」という不安から、鉄製フライパンの購入を迷っている人も多いでしょう。「フライパン」の重さを実際に量ってみたところ、1077g。薄手の鉄の打ち出しフライパンと同じくらいの重さです。IH対応の同じサイズのアルミフライパンでも900gほどで、軽さをウリにしているフライパンが500g弱なので、特別重いというわけではありません。
それだけ軽くできているのは、通常は3〜5mmの厚さがある鋳物ホーロー製のフライパンで、高い技術力によって約1.5mm(最薄部)という薄さを実現しているからこそ。
重量が1kgを超えると片手でフライパンをあおるのは難しいかもしれませんが、熱ムラが少なくて安定して高温を保てるバーミキュラの「フライパン」は頻繁にあおる必要がなく、木ベラや菜箸で混ぜる程度でも十分。鉄でできているのに重すぎないのは、調理時に扱いやすいだけでなく、お手入れのときに洗いやすいというメリットもあります。
おしゃれな木製ハンドルは握り心地も良し
フライパン本体もハンドルも鉄製の場合、握るときにミトンやハンドルカバーが必要になります。家庭で日常的に使うことを考えると、フライパンのハンドルは素手で直接握れる木製が便利です。
バーミキュラ「フライパン」のハンドル素材は写真のウォールナット材以外に、明るい色味のオーク材も用意されているので、好みで選べます。
オーブンに直接入れたり、キャンプなどで焚き火調理をしたい人にはメタルハンドルを採用した別シリーズ「オーブンセーフスキレット」がおすすめです。
おいしい料理を作るためにはしっかりと予熱を
- 中〜強火でフライパンを熱する
- 油を入れる
- しっかりと煙が出るまで予熱する
「フライパン」でおいしい料理を作るには、フライパン全体がムラなく適温になることが大切。そのためには、しっかりと予熱をすることが重要になります。
目安は油から煙がゆらゆら出るくらい。火加減は中〜強火で、ガスの場合は約1分半、IHでは約1分ほどで予熱が完了するようにすると、スムーズに料理できるはずです。
また、焦げやすい料理の場合は、フライパンの温度を下げるため、予熱の後にいったん火を切ります。油から出る煙が落ち着いたら食材を投入し、一拍置いてから再度火をつけ、弱〜中火で調理するとくっつきにくくなります。
こびりつき・焦げつきは水&重曹ですっきりとキレイに!
毎日使っていれば、ある程度の食材のこびりつきや焦げつきは仕方がないものですが、バーミキュラの「フライパン」は汚れていると親水性が落ち、水分を瞬時に蒸発させる本来のコーティング性能を発揮できません。こまめにお手入れをしてツルッとした表面を保ちましょう。
ちなみに洗剤使用はOKなので、鉄フライパンのように気を使う必要はありません。丸洗いできるので、全体をキレイに保てます。
軽いこびりつきの場合
- こびりついて黒くなったフライパンを火にかける
- 水を入れてしばらくぐつぐつとさせる
- こびりつきが浮いてくる
- 水を捨て、洗剤で洗って乾燥させる
料理によってはしつこい焦げがついてしまうこともあります。その場合でも、ステンレスたわしなどで無理やりこするのはコーティングを傷つけてしまうのでNG。重曹を使い、正しい手順を守ればキレイになります。
しつこい焦げの場合
- こびりついて黒くなったフライパンを火にかける
- 500mlほどの水を張り、大さじ1杯の重曹を入れる。中火で15分ほど沸騰させる
- ヘラなどでこそぐようにするとより落ちやすくなる※金属製の硬いものはコーティングにダメージがあるので使用不可
- 水を捨て、洗剤で洗って乾燥させる
シンプルな料理でも格段においしくなる! バーミキュラ「フライパン」の実力をレビュー
食材のうま味を引き出してくれる「フライパン」は、シンプルな料理ほど実力を発揮してくれます。鋳物×ホーローによって、どれほど料理がおいしくなるのか、yS Lab.のスタッフが調理をして検証します。
目玉焼きは白身がふっくらと肉厚に焼ける
鉄製のフライパンは遠赤外線効果で食材を芯から温め、柔らかく焼き上げてくれるのが特徴ですが、バーミキュラの「フライパン」はホーローコーティングによってさらにその効果を高めてくれるのが特徴。コーティングなしの鋳鉄製に比べて、なんと3倍以上の強い遠赤外線を発生するのだそう。
目玉焼きは白身がぷくっと立ち上がり、ふっくらと仕上がります。黄身に火が通る前に裏面が焦げてしまうこともなく、特に端はパリッと香ばしく焼き上がり、これだけで料理がうまくなったような気分にさせてくれます。
もやし炒めはシャキシャキの仕上がりで感動!
水分が瞬時に蒸発するという特徴を生かした料理が、もやし炒めです。
シャキシャキとした食感を生かすために強火でサッと炒めるのがおいしく作るコツですが、実際にやってみると意外と難しいものです。炒めているうちにもやしから水分が出てきて炒め時間が長くなってしまう、なんていう失敗はよくありますよね。
バーミキュラの「フライパン」なら、炒めている間にみるみるうちに水分が蒸発していくのがわかります。ちゃんと火を通しても、シャキシャキ食感は損なわれず、おいしく仕上がりました。
ステーキは香ばしく、柔らかく焼き上がる
良いフライパンを手に入れたら、やはり焼きたくなるのがステーキですよね。一般的なアルミ×フッ素コートのフライパンでは、熱伝導率が低くて香ばしく焼けなかったり、肉汁が出てしまったりと上手に焼くのは難しいですが、バーミキュラの「フライパン」ならこのとおり。キレイな焼き目をつけつつ、中は美しいピンク色に仕上げることができました。
厚みのあるステーキの場合、予熱で立った煙が消えるまで待ってからフライパンに投入し、弱火でゆっくりと火を入れていくのがコツ。そうすることで、簡単に本格的な焼き加減が再現できます。
テーブルにそのまま置いてもサマになる
ホーローの光沢が美しい「フライパン」は、そのままテーブルに出してもオシャレ。本体が黒いので、籐(とう)でできた鍋敷きなどと相性抜群です。ハンドルも木製なので取り分けのときに手が当たってやけどしてしまう心配も少ないです。
家族団らんの食卓や友人を招いてのホームパーティーでも活躍してくれること間違いなしです。
レビュー結果
バーミキュラ「フライパン」の見た目から使い勝手までyS Lab.のスタッフが厳正に判定します。
お手入れのしやすさ | 4.0
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使い勝手のよさ | 5.0
|
機能・性能の充実度 | 5.0
|
デザイン性・おしゃれ度 | 5.0
|
サイズ感 | 5.0
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料理のレベルを底上げしたい人にピッタリ
yS Lab.のキッチンに仲間入り!
総評
ひと口にフライパンといっても、何を重視するかによって評価は分かれます。使いやすさを大切にするなら、食材がくっつきにくいフッ素加工のフライパンはやはり魅力的です。しかし、見た目やできあがる料理のおいしさと、総合点を重視するなら、バーミキュラの「フライパン」はぜひ候補に入れてほしいフライパンです。
鉄製なのにシーズニング(油をなじませて焦げつきやサビを抑えること)など面倒な手入れが必要ないのは手軽ですし、重さもまずまず。洗剤で洗えて、サビの心配もありません。使い方だってしっかりと予熱をし、あとはいつもの手順で調理するだけ。
それでいてどんな食材でも一層おいしく仕上がるというのは、一般的なフライパンにはない大きな個性です。
「フライパン」があれば、日常の何気ない料理も特別なものに変えてくれそうです。
バーミキュラ
フライパン #26
参考価格 ¥16,830(税込)
サイズ | 直径26cm×幅46cm(取っ手含む)×深さ4cm×高さ10cm、満水容量約1.8L |
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重さ(ふた含む) | 約1.1kg |