導入美容液・ブースターのおすすめ10選！美容皮膚科医が年齢別の肌悩みにあった選び方を解説

「スキンケア時に導入美容液は使った方がいいの？」
「自分の肌悩みに合った導入美容液のおすすめ商品が知りたい」

化粧水の浸透をサポートしてくれる導入美容液は、メイクのりが良くない、肌がゴワゴワするといった悩みにもおすすめのアイテム。しかし、1000円前後のプチプラから高級なデパコスまで、さまざまな商品が幅広いブランドから販売されており、何を基準に選べばいいか迷ってしまいますよね。

そこで今回は、美容皮膚科医の横山歩依里先生に、導入美容液の基礎知識や年代別の選び方について詳しく解説していただきました。

さらに、your SELECT.編集部おすすめの導入美容液10選もご紹介します。ぜひ商品選びの参考にしてくださいね。

導入美容液は、どんな目的で使うものか、肌にどんな違いが出るかなどについて横山先生にお聞きしました。

「導入美容液は年代問わず使えます。20代の方に使用を薦めることもありますよ」と横山先生

導入美容液の必要性

導入美容液は、「ブースター」や「プレ化粧水」とも呼ばれるスキンケアアイテム。導入美容液を使うことによって、おもに2つの効果が期待できます。
1つ目は、導入美容液に含まれる成分の作用によって肌が整いやすくなること。2つ目は、次に使う化粧水の肌なじみを高めてくれる効果です。

実際にスキンチェッカーで肌の水分量を測定したところ、化粧水単体よりも、導入美容液と化粧水を塗った肌の水分量が5%向上しました。

化粧水のみ	導入美容液＋化粧水
水分量：47%	水分量：52%

※いずれも2〜3分待機し肌になじんだ後に測定した結果

特に肌の新陳代謝（ターンオーバー）が乱れやすい30代以降は、化粧水の成分が肌の角層に浸透しづらくなり、導入美容液の必要性を感じる人が増えてきます。
また20代でも脂性肌の人は、導入美容液で肌が整うケースがあります。肌の悩みは年代によって異なるため、肌質の変化に合わせて柔軟に取り入れるようにしましょう。

導入美容液の仕組み

導入美容液が、次に使うスキンケアアイテムが肌になじむ状態に導いてくれる

導入美容液は、肌を柔軟にすることで、化粧水のなじみを良くする役割があります。最初に浸透性を高めてくれるので、その後に使う乳液やクリームの肌なじみにもいい影響をもたらします。

浸透を助ける成分は、商品によって異なります。例えば防腐剤としてよく使用されるエタノール（アルコール）は、化粧水の肌なじみを高める成分の一種です。

ただし、こうした成分は肌への刺激になりうる可能性が高いので、敏感肌の人が導入美容液を使う際には、かかりつけの皮膚科医に相談してみると良いでしょう。

導入美容液を選ぶとき、どんなところに着目するとよいのでしょうか。横山先生に選び方のポイントを教えていただきました。

導入美容液はとろみのあるジェルからさらっと肌になじむものまで、さまざまなテクスチャがある

年代で選ぶ

肌に備わっている水分や油分は年齢とともに変化するため、スキンケアも年齢に合わせて柔軟に変えていく必要があります。ここでは、20代・30代・40代〜50代の年代別におすすめの成分を横山先生にお聞きしました。

20代｜皮脂を抑える成分や保湿成分をチェック

20代は皮脂の分泌が過剰になりやすく、ニキビができやすい年代です。そのため、余分な皮脂や汚れを浮かしてくれる、さっぱりとした使い心地のものがおすすめ。例えば、化粧品の防腐剤としてよく使用されているエタノール（アルコール）は、成分の浸透促進が期待できます。

一方で20代から皮脂量と水分量のバランスが崩れやすくなってきます。皮脂量が減り、肌が乾燥しやすい人は、保湿成分に注目しましょう。乾燥対策には、低刺激で肌質を問わず取り入れやすいヒアルロン酸やセラミドが入った導入美容液がおすすめです。

ヒアルロン酸を含む導入美容液の一例。これらは安価なものにも配合されていることが多い

30代｜乾燥によるくすみ、水分量の減少に合わせた成分をチェック

「30代になると水分量が減ることで、肌の変化も起こりやすくなってきます」と横山先生

30代の肌悩みで上位に浮上してくるのが、乾燥によるくすみです。さらに、肌内部の水分量が減少し始めるため、乾燥対策も必須です。

このような肌悩みには、保湿成分のヒアルロン酸や、肌の天然セラミドと似た働きをするヒト型セラミド入りの商品をぜひチェックしてみてください。保湿成分により潤いのある明るい肌へ整えてくれることが期待できます。また、肌のコンディションを整えてくれる整肌成分のアスタキサンチンやビタミンC誘導体入りの導入美容液もおすすめです。

ヒト型セラミドのひとつ、セラミドNG配合の一例。セラミドにはヒト型だけでなく疑似のものもある

40代～50代｜多様な肌悩みにアプローチできる成分をチェック

40代に入るとシミ、シワ、くすみ、たるみなどさまざまな肌悩みが出てきます。そのため、多様な肌悩みにアプローチできる成分が入ったものを選びましょう。

例えばプラセンタは、紫外線や乾燥など外的要因から肌を守ってくれる、高い保湿力を持つ成分。肌荒れ予防にも役立ちます。また、乾燥による小ジワ予防や肌の弾力アップを目指すなら、ビタミンA（レチノール）入りのものがおすすめ。

さらに、再生医療の発展とともに近年話題になっているのが幹細胞エキスです。市販の場合、ドクターズコスメのように純度は高くないものの、幹細胞エキスやヒト幹細胞由来成分といった成分名で配合されています。少し高価かもしれませんが、加齢で衰えた肌をサポートしてくれる頼もしい成分です。

40～50代向け商品に多い幹細胞エキスを配合した導入美容液の一例

横山先生のアドバイスを参考に、おすすめの導入美容液をyour SELECT.編集部がセレクト。1000円前後の手に取りやすいものから、良質な成分を含むリッチなものまで幅広い商品をそろえました。

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• 20代におすすめの導入美容液3選
• 30代におすすめの導入美容液4選
• 40代、50代におすすめの導入美容液3選

20代におすすめの導入美容液3選

まずは20代におすすめしたい導入美容液をご紹介します。どれも2000円以下でたっぷり使える、コスパに優れたアイテムです。

無印良品の導入化粧液は、たっぷりと惜しみなく使えて、価格がリーズナブルなところが魅力。肌をなめらかに整えるクエン酸が肌荒れを予防し、ヒアルロン酸ほか5種類の植物エキス（ツバキ種子エキス、ミツバアケビ茎エキス、ジャノヒゲ根エキス、コメヌカエキス、スベリヒユエキス）が肌にうるおいを与えます。量が2倍の大容量タイプ（400ml）や詰め替え用も販売されています。

保湿力の高い米ぬか由来の糖セラミド（コメヌカスフィンゴ糖脂質）を高濃度で配合した美容液。特に乾燥肌や敏感肌、インナードライ肌の人におすすめです。

ブースターとしても使えますが、化粧水の代わりや、手持ちの化粧水に混ぜて使用することも可能。1回2〜3滴、1日2回の使用で約3ヶ月もつコスパの良さも魅力です。

不安定でゆらぎやすい敏感肌向けの導入美容液。アルコールやパラベン、合成香料・着色料、紫外線吸収剤は不使用で、ニキビのできにくさを調べるノンコメドジェニックテストにも合格しています（※）。ハーブ系とフローラルに柑橘系を調和させた、エッセンシャルオイル（天然精油）の香りも魅力です。

※全ての方にコメド（ニキビのもと）が発生しないということではありません

30代におすすめの導入美容液4選

30代は、乾燥によるくすみや水分量の低下などが気になる年代。上質な成分で、洗顔後のまっさらな肌を整えましょう。

2015～2023年にかけての集計で、ベストコスメ118冠達成（自社調べより）をほこる、人気の導入美容液。高密度できめの細かい炭酸泡が肌をほぐし、化粧水の浸透をサポートします。ベタつきの少ない保湿成分「DPG」を含んでいるため、さっぱりとした使い心地が特徴。口コミでは、泡が浸透していく爽快感や、香りがいいという評価が目立っていました。

保湿成分のグリセリンを高配合した、とろみのあるテクスチャが特徴。アミノ酸の一種「エクトイン」や複数の植物エキスが、加齢で乱れやすい肌荒れを防ぐとともに、化粧水の浸透をサポートします。特に乾燥肌やインナードライ肌に悩む方におすすめです。

4種類のヒト型セラミドのほか、肌にうれしい52種類の成分をぜいたくに配合した導入美容液。また、3種のビタミンC誘導体が、日やけによるシミやそばかすを防ぎます。

アルコールや石油系界面活性剤、着色料は不使用。敏感肌やニキビのある肌でも使用できますが、炭酸泡による刺激が気になる人は、パッチテストを行ってからの使用がおすすめです。

保湿力とを持つ整肌成分のアスタキサンチンを高配合した導入美容液。肌への親和性を高める技術でなじみがいい反面、さっぱりとした使用感が特徴です。

またエタノールが化粧水の浸透をサポート。ただし、エタノール（アルコール）の配合量が多いため、刺激を感じやすい人は注意してください。

40代、50代におすすめの導入美容液3選

40代以降はシミやたるみなどの悩みに加え、乾燥が加速する年代。高保湿成分や肌の弾力をサポートしてくれる成分などに注目して選びましょう。

独自技術でナノ化したヒト型セラミドやアスタキサンチン、ビタミンC誘導体、3種類のコラーゲン（※）など、40代以降の肌にうれしい成分を複数配合。ぷるんとしたジェリー状の美容液が肌を包み込み、化粧水が浸透しやすい状態に整えます。しっかりうるおうのに、ベタつかない使用感も魅力。ダマスクローズの優雅な香りも楽しめます。

※アセチルヒドロキシプロリンを含む

ヒト幹細胞培養液をはじめ、栄養を豊富に含む卵殻膜エキス、EGFやFGFなどの整肌成分で構成された導入美容液。肌にうるおいとツヤを与え、若々しい肌の印象をサポートします。特に肌のハリ不足や乾燥に悩む方におすすめです。

1659年創業の酒蔵菊正宗が販売している導入美容液。整肌成分の4種のアミノ酸やコラーゲン、アルガンオイル、コメ発酵エキスをはじめ、肌のハリや弾力のサポートが期待できるビタミンA（レチノール）が入っている点も優秀です。手頃な価格もうれしいポイント。

導入美容液の効果的な使い方について、横山先生にポイントを3つに分けて教えていただきました。

1. 乾いた手で、洗顔後の清潔な肌に塗る

皮脂を過剰に落としすぎないためにも、洗顔はぬるま湯で行う

導入美容液は洗顔後の乾いた顔に、化粧水を塗る直前に使います。洗顔を行うときのポイントは、ぬるま湯を使うこと。そうすると古い皮脂や角質がやわらかくなり、それらを洗い流すことで導入美容液の成分がより浸透しやすくなります。

2. 軽くパッティングしながら成分をなじませる

こすってしまうと、それだけで肌にダメージを与えることになるので注意が必要

手のひらに適量を取ったら、手で軽くパッティングをしながら成分をなじませ、2〜3分待ちましょう。塗布する際のポイントは、指を横にずらして「こする」のではなく、軽く「押さえる（パッティングする）」というイメージで行ってください。1回の量をたっぷり使うことで、肌への摩擦を軽減できます。

3. 洗顔後30分以内にスキンケアを完了させる

顔全体を手のひらで包み込み、導入美容液の成分を体温で肌になじませましょう。2〜3分経過し、水分が浮いてこない様子が見て取れたら、手持ちの化粧水を塗布します。その後は通常どおりスキンケアを行っていただいて構いませんが、洗顔後から30分以内に完了させるのがおすすめです。

商品によって効果的な使い方が異なる場合もあるため、商品に記載してある使用方法の確認を忘れずに

最後に、導入美容液に関する疑問について、横山先生に教えていただきました。

容量の多い商品だと使い切れず、逆にコスパが悪くなってしまう可能性もあるので注意

Q. 導入美容液の使用期限は？

A. 一般的に、基礎化粧品の使用期限は、適切な保管を条件として製造日から約3年といわれています。導入美容液も同様に、未開封の場合は3年が使用の目安となります。開封後は空気に触れて酸化が始まるため、だいたい2〜3ヶ月までに使い切るのが理想です。

Q. 導入美容液の品質を保つ保管方法は？

A. 導入美容液に限らず、一般的なスキンケア化粧品は、直射日光が当たる場所や高温多湿な場所での保管は適しません。なるべく湿気が少なく、風通しの良い場所に保管しましょう。

Q. 化粧水との相性の良い、悪いはあるの？

A. 同じブランドの商品をシリーズで使うのがベストですが、複数のブランドを組み合わせるなら目的と系統をそろえましょう。例えば、化粧水はさっぱり系なのに、導入美容液は油分を多く含む重めのテクスチャだと、化粧水の成分が入りづらいと思います。なるべく同じ系統のものでそろえるのがよいでしょう。

自分の肌に合う化粧品を同シリーズでそろえるのがベスト。難しければ乾燥肌向けのもので統一すると◎

Q. 韓国など海外製の導入美容液を使う際の注意点は？

A. 欧米製の化粧品は刺激が強い傾向があるため、使用の際は注意が必要です。日本では刺激のない使い心地が好まれますが、欧米ではピリピリとした刺激が肌に作用している感覚になり、好まれているようです。
韓国製は、日本とは化粧品の品質基準が異なるため、安全性が不確かです。特に敏感な肌質の人が海外製を使用する際は、注意してください。

Q. 導入美容液は敏感肌でも使える？

A. 肌が敏感な人は、どんな化粧品も慎重に選んだ方がいいでしょう。例えば肌に刺激となりうる防腐剤が含まれていないものや、「パッチテスト済み」「アレルギーテスト済み」といった商品を選ぶのもポイント。迷ったときは「敏感肌向け」と表記されている商品を探してみてください。

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どれを買おうか迷ったときは売れ筋ランキングを参考にしてみてもよいでしょう。

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導入美容液は、毎日使っても問題ない＋αのスキンケアアイテムです。もちろんメイクのりが悪いときや、季節に合わせて取り入れるのもよいでしょう。

また、20代はニキビ予防、30代は乾燥対策、40代以降はたるみやシワの予防など、年代別に欲しい成分を見極めて選ぶことも重要です。肌質や好みのテクスチャ、香りなどとあわせて、あなた好みの導入美容液を見つけてくださいね。