トングのおすすめ9選！専門家が調理や取り分けなどオールマイティに使える商品を紹介

「調理や盛り付けなどに使える万能なトングはどれ？」
「おしゃれで使いやすいトングが欲しい！」

トングは一つあると便利なキッチンツールですが、商品によって素材や形状、長さなどがさまざま。調理で使いやすいものや、取り分け用に適しているもの、特定の食材の扱いに特化しているものなど、それぞれ特徴が異なります。オールマイティに使えるものを探しているけれど、どれを選んだらいいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではキッチンツールに詳しいフードスタイリストのウエキトシヒロさんに、トングを選ぶうえで押さえておきたいポイントについて教えていただきました。

また、ウエキさんおすすめのトング9選もご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

トングを選ぶ前に知っておきたい3つのこと

トングと一口にいっても、調理に使いやすいもの、取り分けに向いているもの、バーベキューや魚の骨抜きなど特定の用途に特化しているものなどさまざまです。しかし、中には調理にも取り分けにも、オールマイティに使いやすいトングもあります。

そうした万能なタイプのトングを選ぶうえで、押さえておきたいポイントについてウエキさんに伺いました。

ウエキさんは、調理はもちろん盛り付けにも、トングを活用しているという

長さは24cmくらいが調理にも取り分けにも使いやすい

トングは、長ければ長いほど先端の開け閉めに力が必要になります。短いと小さい力でも操作はしやすくなりますが、調理のときに熱くなりやすいです。用途に合わせて、適切な長さのものを選びましょう。

※トングの先端から、柄の端までの長さ。ストッパーなどは含まない。

トングの長さは商品によってさまざま。手前から、約13cm、約24cm、約30cmの長さの商品

フライパンで炒めものや焼きものをするとき、料理の盛り付けや取り分けなど、1本でいろいろこなすなら、長さが24cm前後のものを選ぶと使いやすいでしょう。長すぎないので力が入れやすく、調理するときにも熱くなりにくいです。

トングは長さが13cm前後の短いもの多くあります。これくらい長さが短いものだと力が先端に伝わりやすいため、盛り付けなどの繊細な作業で使いやすいです。調理の際は、熱源に近くなってしまい熱くなりやすいのであまり向きません。

30cm前後の長いものは、揚げものやバーベキューなどの焼きものの調理をするときにおすすめです。熱源からの距離が取りやすいので、手が熱くなりにくく安全に使えます。ただし、取り分けや盛り付けでは、長すぎて力加減が難しいと感じる人が多いでしょう。

素材は熱に強く滑りにくいシリコンがおすすめ

トングの素材には、シリコン、ステンレス、ナイロンの3つがよく使われています。それぞれ耐熱性や食材のつかみやすさ、重さなどが異なります。

おもな3つの素材の中で、シリコンがもっとも使い勝手の良い素材といえます。熱に強く、フッ素樹脂加工のフライパンや鍋に傷をつけにくいため、調理に使いやすいです。また、適度な弾力性があり滑りにくいため、食材をつかみやすいのもポイントです。

また、ステンレスも熱に強くさびにくい素材で、どんな場面でも気兼ねなく使えます。ただし、フッ素樹脂加工が施されたフライパンや鍋には傷をつけてしまう可能性があるため注意しましょう。料理の色やにおいがつきにくく洗いやすいので、衛生面が気になる人にもおすすめです。

ナイロンは軽さが魅で、サラダの取り分けや盛り付けなどに最適です。子どもでも使いやすい軽さなので、子どもにお手伝いしてもらうときに使うのもよいでしょう。耐熱性は低いので、調理での使用にはあまり向きません。

先端がなみなみやギザギザな形状のものは、大きな食材や麺類などもしっかりつかめる

トングの先端は、その形状によってつかみやすい食材の種類が変わってきます。用途によって先端の形状を使い分けると、トングの使い勝手がグッとアップします。

調理にも盛り付けにも使いやすいのは、なみなみやギザギザの形状のもの。食材をつかんでも凸凹が多く滑りにくいので、ひっくり返す動作が楽にできます。硬いものややわらかいもの、麺類などもつかみやすく、取り分けにも便利なオールマイティに使える形状です。

ピンセット状のものは、盛り付けるときに便利。パスタをクルッと巻きながら盛り付けたり、お弁当箱に食材を詰めたりと、細かい作業が可能です。また、先端に力を入れやすいので、網にくっついた焼き肉をつまんで取るのも楽にできます。フライパンなどでの調理や、大きい食材をつかむ場合にはあまり向きません。

フォーク状のものは引っ掛かる部分が多いので、麺類をすくい上げるのが楽です。ミックスサラダなどさまざまな食材を一度につかむときにも便利に使えます。ただし、炒めものをつくるときや、やわらかい食材をつかむときには、やや使いにくいです。

つかむ面が大きいスプーン状のものは、やわらかい食材をつかむのに最適。葉物やマッシュタイプのサラダなどを取り分けるのに向いています。中でも穴あきタイプは、水分や油分を切りながらつかめるので、ゆで野菜や揚げものの調理にも便利です。凹凸がなく引っ掛かる部分があまりないので、麺類や大きな食材はややつかみにくいです。

専門家が選ぶおすすめのトング9選

ウエキさんおすすめのトングを紹介します。調理や取り分けなどオールマイティに使いやすい、9商品を選んでいただきました。自分の好みに合うものを探してみてください。

カナダの人気キッチンツールブランド「クイジプロ」のトング。先端は耐熱性の高いシリコン製になっており、フライなど揚げものの調理、ステーキやハンバーグなどの返しなどに便利に使えます。

収納時には上部のリングを引くとロックでき、先端が閉じてコンパクトになります。リングをフックなどに引っ掛けて収納することも可能です。

アメリカ・ニューヨークの人気キッチンツールブランド「OXO（オクソー）」のユニバーサルデザインを意識したトングです。持ち手に滑り止めが付いていて握りやすく、あらゆる食材がつかみやすいデザインです。

全体的に大きめですが、ストッパーがついているためコンパクトに収納できます。先端の耐熱温度は280℃と高く、揚げものや炒めものなどさまざまな調理に対応できます。

持ち手の内側までシリコンコーティングされており、調理中でも熱くなりにくく、洗いやすくて衛生的です。先端部分に穴が空いているので、水気が切りやすい構造です。

先端の内側はギザギザ状になっており、大きな食材からパスタ1本までしっかりつかめます。ボタンを押すと開閉がロックされるストッパーがついており、片手でロックできるのも便利なポイントです。

淡いパステルピンクが優しくおしゃれな印象の、シンプルなシリコントング。コンパクトに収納できるストッパーがついています。

先端は耐熱温度が高いシリコンで、食材が滑らずつかみやすいなみなみ形状。調理でも盛り付けでも使うシーンを選ばず、手に取りやすい商品なので、初めてトングを買う人におすすめです。

室内でもアウトドアでも使える、シンプルな構造のトング。長年愛され変わらないデザインは、使いやすく丈夫であることの証明でもあります。

先端と持ち手の間に継ぎ目のないオールステンレス製なので耐久性が高く、手入れしやすいのも特徴。ストッパーがついているので、コンパクトに収納できるのも重宝するポイントです。手に取りやすい価格なので、何本か買って用途別に使い分けることもできます。

パスタ、そうめん、うどんなどの麺がつかみやすい構造のトング。一度にたくさんつかめるので、つくる量が多い方におすすめです。ソースをすくったり、具材をほぐしたりも楽にできます。

先端はギザギザ状になっている部分とフォーク状になっている部分があり、麺類はもちろん、他の食材も滑りにくい仕様になっています。分解できるので洗いやすく、コンパクトに収納できるのも魅力的です。

菜箸とトングの中間のようなデザインの商品です。しかし、菜箸とは異なり、先端が細くても食材が滑りにくいシリコンコーティング。小さな食材でもしっかりつかめます。

さらに、グリップが太めなので力が入れやすく、芯材が軽いナイロン製なので、長時間の調理でも疲れにくいのが魅力です。ボウル、ナベ、フライパンなどを傷つけにくいので、先端が太いトングではやりにくいかき混ぜる作業にも向いています。

人気のキッチンツールブランド、山崎実業のタワーシリーズのトング。シリコンコーティングのシンプルなデザインが目を引きます。

先端がスプーン状のタイプで、スリットありとなしのコンビになっています。スリットありの方では汁気が切れ、スリットなしの方ではソースなどをすくってかけられます。シリコン製で滑りにくく、熱に強く、弾力性に優れているのでフライパンや鍋、食器などを傷つけません。また、先端が浮く構造なのでじか置きにならず、衛生的です。

11色の豊富なカラー展開が魅力の、ポリプロピレン製トング。長さは短めなので炒めものの調理などにはやや不向きですが、軽い使い心地で、握力の弱い子どもや高齢者、誰でも使いやすいのがポイントです。

先端はダブルエンボス加工になっているため、ご飯がくっつきにくく、滑りにくいのでおにぎり、プチトマトなどの小さい食材、パスタなどの麺類もつかみやすいのが特徴。少し凹んだ部分のある持ち手部分のデザインは、お皿や丼に引っ掛けられるようになっています。

注目の個性派トングを紹介

ひと口にトングといっても、その用途はさまざま。SNSでも注目の形や使い方がユニークなものや、特定の用途で使いやすいデザインのものなど、特徴的なトングをご紹介します。

手を汚さずに料理ができる！指先のようなトング

写真左は生ものをじかに触りたくない人に人気の「ゆびさきトング」。写真右はコーン一粒でもつかめる「薬味トング」。どちらも細かな作業に向いている

食材にはじかに触りたくないけれど、菜箸や普通のトングでは細かい作業ができない……と悩んでいた人に人気の小型トング。まるで自分の指先のように、細かい作業ができます。菜箸よりしっかりつかめるのも人気の理由です。

卓上でも邪魔にならないので、薬味などを取るときやおかずの取り分けに。また、豚バラ肉を1枚ずつ剝したり、揚げものの衣をつけたり、指先を汚したくないときにも便利に使えます。コーン一粒でも移動させるのが可能なほど細かい作業ができるので、お弁当箱に詰めるときにも重宝します。

デザイン性と機能性が高いデザイナートング

高いデザイン性に定評のあるブランド、柳宗理のトングはフォルムの美しさと機能性を兼ね備える

おしゃれなキッチンツールといえば、名前が挙がるブランドのひとつが柳宗理です。トングもおしゃれで、一線を画すデザイン性の高さが料理系SNSのインフルエンサーに高い人気を誇っています。

見た目のおしゃれさだけではなく、機能性も高いのがポイント。煮魚の汁気を切りつつ、身を崩さずに盛り付けられたり、ゆで卵をつかめたりと、つかみにくいものにも安定した使い心地です。

パスタの盛り付けにも便利な、先が細い焼肉トング

SNSや動画サイトでは、先が細いトングがパスタをきれいに盛り付けやすいと話題になった

日本では焼肉店で見かけることが多い、先が細くなっているトング。肉を焼くのにはもちろん、くるっと巻いてきれいにパスタを盛り付けたいときに便利です。

細かくハーブを飾ったり、お弁当におかずを詰めたりと、菜箸に近い作業ができるうえに、安定してしっかりつかめます。作業中に置いても先端部分がテーブルや調理台につきにくい形になっているのも、衛生的に使えて安心です。

トングに関するQ&A

トングに関するさまざまな疑問について、ウエキさんに教えていただきました。

自身も何種類かを使い分けているというウエキさんに、トングの気になる疑問についてお答えいただいた

Q. お気に入りのトングだから長く使いたい。お手入れで気をつけることはある？

A. 構造が複雑なものは、水気が残りやすいので使ったら洗ってよく乾かしましょう。水気や汚れが残っていると、においや傷みの原因になります。

素材が1種類でフラットな部分が多いものは、洗いやすく汚れも残りにくいので、気になる人はそういった商品を選んでもよいですね

。

2種以上の素材が組み合わさっているものは、構造が複雑な場合がある。トングの裏側など、汚れや水気が残りやすいところはしまう前にチェックしよう

Q. バーベキューやキャンプで使うトングはどんなものを選んだらよい？

A. 直火で使えて丈夫なステンレス素材がおすすめです。直火でも手が熱くなりにくいように、長めの30cm以上のものを選ぶとよいでしょう。

注意したいのは、生肉を触るトングでそのまま他の食材を触らないことと、炭を動かすトングとは分けること。ステンレスは衛生的な素材ですが、清潔に使うように心がけましょう。

バーベキューやキャンプなどでトングを使う場合、直火や炭火もOKなステンレス製で長めのものが便利。大きな肉の塊でもつかみやすく、手が熱くなりにくい

Q. 調理用と盛り付け用でトングは分けた方がよい？

A. 必ずしも分ける必要はありません。どちらでも使えるものが一つあれば大丈夫です。ただ、用途別にいくつかそろえておくと、トングの使い勝手がグッと良くなります。

調理用は強めのバネでしっかり食材をつかめるもの、盛り付け用のトングは小さめで軽い力でも使えるもの、食卓に出す取り分け用はカラフルでかわいいものなど、いろいろと選ぶのも楽しいですよ。

カラフルなトングは、料理を取り分けるときなど、そのまま出しておくシーンでもテーブルが華やかになる

Q. トングについていると便利な機能はある？

A. スタンドがついているものが便利です。スタンドがあると、調理台にじかに置いても、先が下につかないので衛生的に使えます。

他にも、持つ部分に滑り止めがついていて使用中に落としにくいもの、分解して洗えるものなど、トングによってさまざまな機能がついているので、使うシチュエーションを想像して機能をチェックしましょう。

トングにスタンドがついていると、使用中に置いておいても先端が下につかないので衛生的。調理台も汚れにくい

Q. 収納するときトングがかさばる！解決方法はある？

A. ストッパー付きのものを選ぶと良いでしょう。ストッパーがついていると、収納時に開いてしまうのをロックできます。引き出しに入れたり、フックに掛けたり、キッチンツールスタンドに立てるときにも、ストッパー付きのものならスマートに収納できます。

ストッパーのタイプはおもに2種類。写真左は押し込んだり引き出したりすることで、ロックが開閉できるタイプ。写真右はリングでトングの開きを押さえるタイプ

トングのAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気ランキングをチェック

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングではトングの人気商品をランキングで紹介しています。どれを買おうか迷ったときには、以下のランキングを参考にしてみるのもおすすめです。

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まとめ

トングは、調理や盛り付け、取り分けにも使える便利な道具です。日本で昔から使われてきた菜箸と同じように、キッチンに欠かせないツールになりつつあります。素材や形状のデザインなどによって使い勝手が変わるため、まずは幅広い用途で使える万能なものを選ぶのがおすすめです。

ぜひ本記事を参考にして、自分にとって使い勝手の良い、用途にぴったりのトングを探してみてください。