芳香剤のおすすめ13選！臭気判定士が置き場所ごとの選び方や長持ちさせる使い方を紹介

「部屋をリラックスできるいい香りにしたい」
「玄関やトイレなど場所ごとにおすすめの芳香剤はある？」

置くだけで効果を発揮し、空間をいい香りで満たしてくれる芳香剤。最近はアロマオイルの香りやおしゃれなデザインのものなど種類が豊富で、どの芳香剤をどこに置けばいいのか迷ってしまいますよね。

今回は、臭気判定士の国家資格をもつ香りのプロフェッショナルである澤田未来さんに、置き場所や空間に合わせた芳香剤の選び方を伺いました。芳香剤の種類や特徴、効果的な使い方なども徹底解説します。

さらに、澤田さんのお話をもとにyour SELECT.編集部が厳選したおすすめの芳香剤も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

臭気判定士が解説！

芳香剤を選ぶ前に知っておきたい3つのこと

芳香剤とは、設置した場所に香りを広げ、快適な空間にするためのものです。香りを広げるアイテムには、リードを使ったスティックタイプのルームフレグランスや、精油などの香りを拡散するアロマディフューザーなどがありますが、これらも芳香剤の一種です。

まずは、消臭剤や脱臭剤との違い、芳香剤の種類や置き場所ごとのポイントなど、香りのプロフェッショナルである澤田さんに「選ぶ前に知っておきたいこと」を伺いました。

1. 芳香剤と消臭剤・脱臭剤の違いは、においをつけるか消すか

悪臭をなくす機能があるものには、芳香剤の他に消臭剤、脱臭剤があります。芳香剤は悪臭に対して別の香りでマスキングすることで空間を良い香りに変えます。これに対して消臭剤は、悪臭のもとになる物質を分解し、悪臭のしない別のものに変えてしまうという仕組みです。このため、製品ごとにトイレのにおい、靴のにおいなど特定のにおいに対して効果を発揮します。

一方、脱臭剤は備長炭などが有名ですが、脱臭剤がにおいを吸着して空気中のにおいの成分を減らすという仕組みになっています。このため、1種類の悪臭だけでなく、その空間の全ての悪臭や良い香りも減らします。

芳香剤の中には「消臭・芳香剤」などと記載され、消臭や脱臭の機能がついているものもありますので、目的に合わせて最適な商品を選びましょう。

悪臭に対し別の良い香りでマスキングするのが「芳香剤」

2. 芳香剤のタイプは「液体タイプ」と「ゼリータイプ」がある

芳香剤のタイプは大きく分けると液体タイプとゼリータイプの2種類があります。さらに液体タイプは、ろ紙吸収型、スティック型、スプレー型、電力型と香りの拡散方法の違いにより4タイプに分けられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見てみましょう。

液体タイプ｜香りの持続性が高くコスパも良い

スーパーやドラッグストアなどで幅広く販売され、手に入れやすいのが液体タイプです。
中身が見える形状の製品が多く、残量がわかりやすいのが特徴。デメリットとしては、容器を倒すと中身がこぼれてしまうこと。小さな子どもやペットがいる場合などは置き場所に気をつける必要があります。

※例えば、人感センサーは、単3形アルカリ乾電池2本、コンセント式は1日24時間使用した場合1ヶ月30円ほどの電気代がかかる商品があります。

ゼリータイプ｜持続性があり倒したときに中身がこぼれない

ゼリータイプは脱臭効果がある商品が多いのが特徴

ゼリータイプは中身が固まっているため、倒したときに中身がこぼれないというメリットがあります。また、ゼリータイプには、中身が1つのかたまりになっているものと、小さな粒が大量に入っているものがあり、粒状のものは脱臭剤の機能をあわせもっている製品が多いため、脱臭機能も求めている場合は粒々のゼリータイプがおすすめです。

デメリットとしては、中身が見えない形状の製品もあり、交換のタイミングがわかりづらいという面があります。

3. 芳香剤は置き場所で選ぶと失敗しない！

置き場所に応じた芳香剤選びのポイントを澤田さんに教えてもらいました。場所ごとのおすすめの香りも聞いているので併せてチェックしてみてください。

ろ紙吸収型	スティック型	スプレー	電力	ゼリー
		―	（LDKの部屋に）	（寝室に）
おすすめの香り：フレッシュな香り、グリーンノートなど

リビングや寝室に置く場合は、液体タイプのろ紙吸収型、スティック型がおすすめ。香りの広がりが良く、リビングのような広い空間に向いています。香りはフレッシュな香りやグリーンノートの強いものが万人受けしやすいです。また、寝室で使用する場合は暗闇で万が一倒しても問題ないゼリータイプもおすすめです。

1人で過ごす部屋に置く場合は、自分の好きな香りを基準に選ぶのもよい

ろ紙吸収型	スティック型	スプレー	電力	ゼリー
おすすめの香り：シトラスグリーンのフレッシュ系など

トイレに置く場合は、液体タイプでもゼリータイプでも構いませんが、トイレ用と記載されているものを選ぶと間違いないです。香りはシトラスグリーンのフレッシュ系が向いています。使用した後のにおい消しが目的なら、スプレータイプがおすすめ。においのもとに直接噴射できるため、即効性があります。ただし、スプレータイプは持続性に欠けるため、ろ紙吸収型、スティック型、ゼリータイプと併用すると効果的です。

ろ紙吸収型	スティック型	スプレー	電力	ゼリー
―	―		―	―
おすすめの香り：無香料、グリーン系の香り

クローゼットに置く場合、香水や香りつき柔軟剤を使用している人は、香り同士の相性が悪くならないように無香料の芳香剤が向いています。香水などを使わない場合は、自分の好みに合わせて芳香剤の香りを選んで大丈夫です。衣類のにおいが気になるときは、グリーン系の香りのもので、直接かけられるスプレータイプがおすすめです。

クローゼットには香りが強くない、グリーン系の香りや無香料がおすすめ

ろ紙吸収型	スティック型	スプレー	電力	ゼリー
おすすめの香り：フローラル系の香り

玄関に置く場合は、ろ紙吸収型やスティック型、ゼリータイプが種類が豊富です。万人受けするフローラル系の香りなら玄関にぴったりです。靴箱のにおいが気になるときは、靴箱用として売られているものがおすすめ。直接靴の中にかけられるスプレータイプもあります。お客様が来たときのみ香りを放出させる、電力タイプの人感センサー付き芳香剤も使いやすいです。

玄関に置く芳香剤は、お客様をお迎えするためのものか、におい対策をするものか、目的で分けて選ぶとよい

おすすめ芳香剤13選

澤田さんに伺った話をもとに、おすすめの芳香剤を編集部が厳選してご紹介します。リビングや寝室におすすめのもの、お客様をおもてなしするときにぴったりなもの、トイレや玄関のにおい対策に効果的なものなど、ご自分の使用目的に合った芳香剤を見つけてください。

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• リビングや寝室におすすめの芳香剤5選
• トイレにおすすめの芳香剤3選
• クローゼットにおすすめの芳香剤3選
• 玄関におすすめの芳香剤2選

リビングや寝室におすすめの芳香剤5選

まず始めに、リビングや寝室にぴったりの芳香剤を5つピックアップしました。

フレグランスオイルが配合された香水のような香りが広がる液体タイプの芳香剤です。世界的に活躍するパフューマーが厳選しており、ライチ、ローズ、ミュゲ、ウッディ、ムスクといった透明感のあるフローラルブーケの香りを楽しめます。空間が明るくなるような香りでファミリーに向いています。

液体を吸い上げる「ろ紙」にナノパウダーが配合されているのもこの製品の特徴。これは、ナノレベルの孔（あな）をもつ消臭剤が悪臭を吸着、分解するもので、芳香だけでなく消臭効果もあります。

消臭芳香剤分野でトップクラスの売り上げをキープしている消臭力シリーズの1つです。こちらの製品も消臭力が得意とするナノパウダー配合で、リビングや寝室の気になるにおいを消すことができます。体臭や汗のにおい、タバコのにおい、木製家具のにおいといったリビングや寝室に起こりがちなにおいをしっかり消臭。そのうえで、フローラルの軽やかでみずみずしい香りが広がります。

シトラスグリーンに華やかなフローラルをブレンドしたフローラルブーケ調の香りです。フレッシュで爽快な香りと落ち着いた甘い香りの両方を感じることができます。海外のホテルにいるようなワンランク上の上質な香りを楽しみたい方におすすめです。

香りを感じにくくなったらふたを閉めて振ることで復活させることが可能。また、ふたは3段階に設定でき、好きな香りの強さに調節することもできます。

バニラ、サンダルウッドなどコクのある甘さをベースに、ローズ、ジャスミンなどのフローラルを加えたライトオリエンタル調の香りです。比較的気持ちが落ち着きやすい香りで、個人サロンなど、上質な大人の空間でお客様をゆったりとお迎えしたいときにおすすめです。内容量が70mlのレギュラーサイズの他、広い空間にも使える140mlの大きめサイズもあります。

香水のようなボトルに入っているスティックタイプで、おしゃれなインテリアにもぴったり。好みに応じてスティックの本数を変え、香りを調節することもできます。

香水の瓶のようなガラス製の容器を採用したスティック型のディフューザーです。デザイン性が高く、リビングや寝室をおしゃれに演出してくれるアイテムです。

香りはピーチ、アップル、ローズ、ミュゲ、ジャスミン、ウッディ、ムスクなどが香る、フローラル調で優雅な気分をイメージした香りです。落ち着いたトーンであまり主張してこないため、リビングや寝室になじみやすいでしょう。スティックには香りオイルを吸い上げやすい樹脂製を使用。スティックの本数を変えることで自分の好みの香りの強さに変えることができます。

トイレにおすすめの芳香剤3選

続いて、トイレでの使用におすすめの芳香剤3選を紹介します。

においを感じるメカニズムに注目したレセプターブロック消臭を採用しているトイレ向けの消臭・芳香剤です。人は鼻の奥にあるにおいを感じるポケットのようなところ（レセプター）に便臭の原因分子がはまると、においを感じます。そこで、においの原因分子がはまる前に香り成分がブロックして、いい香りだけを感じるというのがレセプターブロック消臭の仕組みです。

人感センサーつきで人影を感知すると自動的にスプレーしてくれる消臭・芳香剤です。必要なときにはボタンを押せば追加でスプレーできるので、においが気になるときも安心です。植物から取り出した天然の香り成分が含まれています。

さらに、配合された消臭成分「TEG」がにおい分子を取り込んで消臭。トイレのにおいの他、タバコやペットのにおいに対しての消臭効果もあります。

トイレの個室や便器にスプレーをして、においを消し、いい香りに変える消臭・芳香剤です。３D広角ジェット噴射でトイレの中のすみずみまで瞬間的ににおいを消します。ぺアリング消臭を採用し、悪臭をいい香りの一部分として取り込み、変換します。悪臭を香りの一部にできる特別な香りを使用し、軽くて爽やかな香りを漂わせます。また、ろ紙吸収型、スティック型と併用して使うときも香りが邪魔をしません。

便器内の液剤がかかった範囲は除菌効果も期待できます。

クローゼットにおすすめの芳香剤3選

次に、衣類の消臭や芳香にぴったりのスプレータイプの芳香剤3選を紹介します。

100％自然由来の香料のみを使用したファブリーズ ナチュリスシリーズの1つ。「服や布団など身近なものに化学的な香料は抵抗がある」という方にとって魅力的な製品です。レモングラスのエッセンスにジンジャーを加えた柑橘系×エキゾチックな香りは、自然由来で万人になじみやすさがあります。体のにおいを抑える効果も期待できるアイテムです。

ファブリーズならではの除菌・消臭効果もキープ。除菌・消臭・芳香の3つの機能をあわせもっているのも魅力です。詰め替え用もあります。

お出かけ前やふだん着ている服にシュッとひと吹きするだけで消臭、香りを感じられるミストタイプの消臭・除菌・芳香剤です。香りはスプレーの回数で調整でき、ふだん、香水や香りつきの柔軟剤を使用している方にもおすすめです。

シワ取り効果もあり、スプレーすれば気になるシワを取ることも可能。静電気防止の効果もあるため乾燥する季節にも向いています。

2019年に誕生した、マツモトキヨシグループの独立ブランド「レプリカノーツ」のファブリックミストです。お出かけ前のにおい予防や香りづけに便利なアイテムで、フレッシュオリエンタルな香りです。ジャスミンとローズを感じられ、主張が強すぎないため、ふだん使いしやすい製品です。

除菌・抗菌効果をあわせもっていることも魅力。汗、タバコ、ペットまわりのにおいも消臭可能で、衣服の他、ソファなど毎日お洗濯できない布製品にも幅広く使用できます。

玄関におすすめの芳香剤2選

最後に、お客様をお迎えする玄関におすすめの芳香剤2選を紹介します。

炭を連想するような白檀の香りです。主張が強くなく、幅広い層の方に親しまれやすく玄関などにもおすすめな香りです。

悪臭を吸着・分解するナノパウダーを配合している他、「ペアリング消臭」も採用しています。これは、悪臭のもとになるにおい成分を包み込んでいい香りに変えるというもの。これらにより、玄関のにおいを消したうえで、香りを広げることができます。

「消臭力 DEOX」シリーズの玄関用です。レセプターブロック消臭で靴のにおいを効果的に消臭。玄関に置くだけで、鼻の奥で感じるにおいのもとをシャットアウトしながら、いい香りを感じられる仕組みになっています。

残量がわかりやすいのも便利なところ。香りはエアリーソープ＆カモミールの他、ハーバルグリーン＆アップルの香りもあり、気分に応じてつけ替えることができます。

芳香剤を長持ちさせる使い方＆効果的に香る置き方

芳香剤を長持ちさせる使い方、効果的に香る置き方について、澤田さんに伺いました。

香りを長持ちさせる使い方

ろ紙吸収型、スティック型の芳香剤の場合、部屋の中の温度が高いと水分が飛び、早く減ってしまいます。温度が低い方が香りは広がりにくくなりますが、長持ちさせることができます。光に弱い香りもありますので、なるべく直射日光が当たらない場所に置くようにしましょう。

また、スティック型の場合はリードに液体を吸わせて拡散するため、使用するリードの本数が多くなればそれだけ液体が減るスピードも早まります。「それほど強い香りでなくてもいいから長持ちさせたい」という場合はリードの本数を減らすのもよいでしょう。

種類によって長持ちさせる方法が異なるため注意しよう

芳香剤が効果的に香る置き場所

エアコンの近くや部屋の入り口など、風の流れがある場所に置くと、お部屋全体に香りを広げることができます。安定した場所や直射日光の当たらない場所など安全で生活の邪魔にならない場所であれば、基本的にどこに置いても構いません。
高い位置に置く場合は、香りを十分に感じられるように目線の高さぐらいまでがおすすめです。また、消臭・脱臭機能のついた芳香剤の場合は、悪臭のもとになるものの近くに置いた方が効果的です。

電池式の製品には壁にかけられるようになっているものもあり、目線の高さに調整できる

芳香剤に関するQ&A

最後に、芳香剤に関する疑問について澤田さんにお答えいただきました。

Q. 組み合わせない方がいい場所と香りは？

A. 「この場所だからこの香りはダメ」というよりも、その場所で1人で過ごすのか、家族と過ごすのかというのをポイントに香りを選ぶことをおすすめします。例えば、フローラル系でも1人暮らしの女性向けとしては良いけれど、家族で過ごす部屋には香りが強すぎるといったことがあります。家族で使う場合は香りが強いものは避け、柔らかなものが良いでしょう。

Q. 芳香剤1つでカバーできる部屋の広さはどのくらい？

A. 使用する環境などによって変わってきますが、内容量が400mlほどの一般的な芳香剤の場合で8〜10畳ほどの広さが目安です。電力タイプであればLDKなど16畳ほどの広い空間でもカバーすることができます。製品に推奨の部屋の広さが記載されていることがありますので、確認してみましょう。

「温めて香りを広げるコンセントタイプはリビングなど広い空間に向いています」と澤田さん

Q. 芳香剤の寿命はどのくらい？

A. ろ紙吸収型、スティック型の芳香剤は目で見て残量を確認できますので、交換のタイミングがわかりますが、寿命はおよそ2〜3ヶ月です。ゼリータイプはもう少し長く、3〜4ヶ月が目安です。中身の減り具合が見えない製品の場合は、ある程度の時期がきたらご自身で香りを嗅いで、香りが弱っているようなら交換するとよいでしょう。ゼリータイプは脱臭機能もついているものが多いため、「最近、脱臭ができていない」「部屋のにおいが気になる」といったときは交換のタイミングといえます。

Q. 芳香剤を使用する際の注意点は？

A. 誤飲などを避けるため、小さなお子様がいるご家庭では子どもの手が届かない場所など置き場所に注意が必要です。特に粒々のゼリータイプは口に入る大きさなので注意しましょう。子ども部屋で使用する場合は、子どもが小さいうちは中身がこぼれる心配のないスプレータイプが安全です。また、火気厳禁ですので、仏壇など火を扱うもののそばには置かないようにしましょう。

「小さなお子様がいるご家庭は、誤飲や中身をこぼすなどの心配があるので、置き場所や取り扱いに注意が必要です」と澤田さん

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まとめ

においの気になるところに置くだけで、その空間を香りで演出してくれる芳香剤。
消臭や脱臭機能もついているものやアロマの香りを楽しめるもの、デザイン性の高いものなど種類が豊富です。目にする機会が多い、ろ紙吸収型やスティック型の芳香剤は容量が大きなものもあり、日常的に使用するのに向いています。消臭効果も含めて即効性を求めるならスプレータイプを選ぶなど、目的に応じて使い分けることが大切です。

「リビングで家族とゆったり過ごす」「プライベート空間を好きな香りで満たしたい」など、設置場所に合わせて選ぶときも、目的によって香り選びのポイントは変わってきます。本記事を参考に、自分の目的にぴったりの芳香剤を見つけてください。