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【美顔器の選び方】美顔器70台所有の美容編集者が肌悩み別の選び方を徹底解説

顔のさまざまな部分に現れる肌悩みの対策に、エステや美容医療より手軽で継続しやすいと人気の家庭用美顔器。日々のスキンケアに取り入れる人も増えていますが、機能や価格もさまざまでどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では美顔器を70台以上所有している美容編集者の吉田瑞穂さんに、肌悩み別の美顔器の選び方を教えてもらいました。また美顔器の正しい使い方と注意点を皮膚科医にうかがっているので、ぜひ参考にしてください。
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編集者・美顔器スペシャリスト
吉田瑞穂さん
一般企業を経て美容ライター・編集者として2001年に独立。数々の女性誌で美容に関する記事や広告を手掛けている。なかでも美顔器は70台以上を保有するほどのマニアでその知識の深さからテレビ番組に出演。企業のコンサルタントとしても活躍している。
本記事は、提携する企業のプロモーション情報が含まれます。掲載するサービス及び掲載位置に広告収益が影響を与える可能性はありますが、サービスの評価や内容などはyour SELECT.が独自に記載しています。(詳しくはAbout Usへ)
目次
美顔器の種類と効果とは?
一口に美顔器といってもいろいろな種類があります。それぞれの違いを説明します。

美容医療と美顔器の種類と機能
- HIFU…高密度の超音波を照射し、熱エネルギーを肌の深い層で一点に集める
- EMS…電流を流すことで筋肉に刺激を与える
- マイクロカレント…極めて微弱な電流が肌に働きかける。刺激や痛みが苦手な方にも
- 超音波…静かな振動を利用し、肌を引き締める
- RF(高周波)…ラジオ波と呼ばれる高周波による微弱電流が深層に熱を与える
- LED…発光ダイオードの光を照射し、肌に働きかける
- かっさ…天然石などでできたプレートで肌の上から一定の圧力をかけ、体内のめぐりに働きかける
- 美顔ローラー…肌の上を転がして刺激しながらケア。気軽に使えるのも魅力
- エレクトロポレーション…皮膚の細胞膜を電圧を与え、美容成分を浸透※させやすくする
- イオン導入…マイナス電極の微弱な電流を流して、化粧水などを浸透※させやすくする
- ハイドラフェイシャル…ピーリング成分を含んだ水流を利用した、毛穴汚れ除去に特化したケア
- ウォーターピーリング…水と超音波振動が皮膚の汚れを除去しやすくする
- スチーマー…肌に温かい蒸気を当て水分の浸透※をサポート
- レーザー…出力の強い光を照射して肌の状態を整えトーンアップ
- LEDフォト…出力の弱い光で明るい印象へ
※浸透…角質層まで
美顔器は大きく分けて、美容医療で使う医療機器と家庭用美顔器に分けられます。 家庭用美顔器には手動のかっさや美顔ローラーなども含まれますが、電動の美顔器に絞るとリフトケア※、導入、毛穴ケア、美白・トーンアップの4つの用途に分類されます。
この記事では中でも人気の高い、家庭用美顔器(電動)のリフトケア※美顔器と導入美顔器について取り上げます。それぞれの美顔器のしくみと効果を見ていきましょう。
※リフトケア…引き上げるように動かすこと
リフトケア※美顔器のしくみと効果
リフトケア※美顔器によるアプローチ方法はおもに2つあります。一つは電気的な刺激で肌を引き締める、もう一つは「肌の深部」に熱を与えて温める方法です。
※リフトケア…引き上げるように動かすこと

電気刺激による「EMS」や、高周波によって肌に熱を発生させる「RF」、微弱電流で筋肉の周辺にアプローチする「マイクロカレント」、光エネルギーを与える「LED」、振動を与える「超音波」などがあります。肌の土台となる皮膚をケアできるように、複数の機能が搭載されているものが増えています。
導入美顔器のしくみと効果
導入美顔器は微弱な電流を流したり、成分をイオン化させて浸透※させやすくします。肌の表面はプラスのイオンによって酸性に、内部はマイナスのイオンによってアルカリ性に保たれており、反発しあうことで外部からの異物侵入を防ぐ電気の膜(バリアゾーン)を形成しています。イオン導入でマイナスの電流を流すと角層と顆粒層が中性になり反発が弱まるので、化粧水などが浸透※しやすくなります。
※浸透…角質層まで

美顔器のスペシャリストが教える!美顔器の選び方
数々の美顔器を試し、ご自身でも目的によって使い分けているという吉田さんに、リフトケア※美顔器と導入美顔器を選ぶときのポイント、注意点を教えていただきました。
※リフトケア…引き上げるように動かすこと

「スペックはもちろん、使っていて気持ちいいことも大切なポイントです」と吉田さん
リフトケア※美顔器の選び方|自分の肌悩みに特化しているものを選ぶ
エイジングサインにはさまざまな要因があるので、リフトケア※美顔器もそれに対応できるように複数の機能が搭載されています。特に「ここが気になる」という肌悩みがはっきりしている方はメインの機能や出力の強さなどをチェックして、自分の肌悩みに特化しているものを選びましょう。
たとえば、目元や口元が気になるという場合は、筋肉の引き締めが大切なのでEMSなどの筋肉にアプローチする機能がメインになっているものを選びます。肌のハリ・弾力の低下を感じている場合には、RFなどの熱を発生させる機能を備え、モードの切り替えやレベルを変更できる美顔器だと手ごたえを感じやすいでしょう。

刺激や温かさは人によって感じ方が違うのでレベルを調整できるものが安心
また、リフトケア※美顔器は、ヘッドの形状もポイントです。各社ともにEMSやRFなどのリフトケア※の基本的な機能をより高めるために、さまざまな工夫をしています。例えば凹凸をつけて「密着して肌を引き上げやすい※」ように設計されたものや、複数の電極板を配置したワイドタイプで「一度に広範囲をカバーできる」ものがあります。「小さめヘッドで小回りが利く形」など、それぞれに特徴があるので、ケアしたい部位、目的に合わせて選ぶのもおすすめです。

肌に直接当たるヘッド部分も重要。写真左より、電極板が複数配置されて広範囲をカバーできる「ワイド型」、肌を引き上げやすい※「波型」、LEDなどの光が届きやすい形状のものなどさまざま
リフトケア※美顔器の選び方まとめ
- 目元口元のもたつき、肌のゆるみなど悩みの部分に合わせて選ぶ
- モードやレベルの調節ができ、ハイパワーなものを選ぶ
- ヘッドの形状にも注目して選ぶ
※リフトケア…引き上げるように動かすこと
※肌を引き上げやすい…動作としての引き上げ
導入美顔器の選び方|使いやすく続けやすいものを選ぶ
導入美顔器は、ふだんのスキンケアの一部に組み込んで継続することが大切なので、使いやすさを重視して選びましょう。
肌に押し当てる面が小さいと細かく動かす必要があり、摩擦のリスクがあるほか、時間もかかりますが、ある程度の大きさがあれば顔全体に当て終わるのも早く、継続しやすいでしょう。また、専用の美容液が不要なものの方がランニングコストがかかりません。
さらに、「温める」機能や、振動を与える「超音波」などの機能があるとよりおすすめです。

導入美顔器は即効性よりも継続が大切。週に2~3回使用するのがおすすめ
導入美顔器の選び方まとめ
- 使いやすく続けやすいものを選ぶ
- 肌を当てる面の大きさもチェックして選ぶ
- 温めや超音波などの追加機能で選ぶ
サイズや機能、操作性も要チェック
美顔器は継続して使用することが大切。高価な美顔器を購入しても使い方が複雑だったり、重すぎたりすると途中で使わなくなってしまうことがあります。

ボタンも少なく、シンプルな操作で使えるものがおすすめ
たとえば、ハンディタイプなら全長20cmくらいまで、重さは200g程度、充電機能を搭載しているなど、使いやすいサイズであることは重要です。日常的に使えるように、多機能でもシンプルな操作で直感的に使えるものが便利です。さらに目につく場所に置いても気にならないスタイリッシュなデザインかどうかもポイントです。

ハンディタイプは充電式、コードレスで使えるものが主流
ボディ用と違ってお風呂場で使うのが必須ではないので、防水機能はなくても生活防水仕様であれば問題ないでしょう。
また、機能についてはエビデンスがあるか検索してみる、商品レビューをチェックしてみるなど、下調べをしっかりすることも大切です。
美顔器の選び方|ポイントまとめ
美顔器を選ぶ際は、肌悩みに合った機能や使いやすさを重視して選びましょう。選び方のポイントをまとめました。
- リフトケア※美顔器は、機能とヘッドの形を確認して選ぶ
- 導入美顔器は、スキンケアの中に組み込みやすいものを選ぶ
- 操作が簡単で直感的に使えるものを選ぶ
- 使いやすいサイズ・重さかをチェックする
- 機能についてのエビデンス、レビューは良いかを調べる
※リフトケア…引き上げるように動かすこと
美顔器に関するよくある疑問Q&A
美顔器に関するよくある疑問について、吉田さんにお答えいただきました。

美顔器の使用歴は20年以上という吉田さん。多忙につき使う頻度は週に1~2回程度だとか
Q. 美顔器はいつ使うのが効果的?
A. 基本的には自分が使いやすいタイミングで問題ありませんが、個人的なおすすめは朝。メイク前に使うと引き締まって、メイクのノリも良くなり夕方以降の「お疲れ顔」の予防にもなります。
Q. どれくらいの期間使うと効果を感じられる?
A. リフトケア※美顔器は1~2週間で「すっきりした」とか「引き締まった」と感じる人が多いようです。導入美顔器は保湿力を高めることで肌が整ってくるので、「何となく良くなってきた」と感じるには1ヶ月程度はかかると思います。使い方の注意点としては、1ヵ所につき数秒は置いておくこと。下から上へという意識でずっと動かしている人も多いのですが、熱を与えたり、化粧水などを浸透※させるため一定の時間は同じ場所に置いておくことが必要です。NEWAリフト+など「クルクル動かす」という使用法が定められているものもあります。
※リフトケア…引き上げるように動かすこと

激しく動かしながらではなく、ポイントポイントに置くようにゆっくり動して
Q. 複数の機種を併用しても大丈夫?
A. リフト系、導入系、トーンアップ系など目的が違うものであれば併用することで総合的にケアできます。ただし、使いすぎは肌に負担をかけるので複数の美顔器を使う場合は、それぞれ週1回程度にしておくのが安心です。

吉田さんもその日の肌状態によって使い分けているとか
Q. 専用ジェルや化粧水の購入は必要?
A. ふだん使っている化粧水などで代用できるのであれば購入しなくていいと思います。ただ、油分のあるものを使うと故障の原因になる機器もあるので、どんな成分が入っているのか確認してから使うようにしましょう。

専用の化粧品を使うことでスキンケアの効果がアップする利点もあります
Q. 最新機種の方が効果が高いの?
A. 各社とも研究開発に力を入れているので、最新機種の機能性が高い傾向にあります。ただ、美顔器は使いやすさが重要なので、新しいものを購入して操作が複雑で結局使わなくなってしまったというのでは意味がありません。自分が気に入っているものがあれば、必ずしも買い替える必要はないと思います。
皮膚科医が教える美顔器の基礎知識
美顔器を使うときの一般的な注意点や使い方を、美容クリニック「S Clinic Yokohama」の院長で美容皮膚科医の篠田令奈先生にお聞きしました。

S Clinic Yokohama 院長 篠田令奈さん
美容皮膚科・形成外科Dr. 医学博士
聖マリアンナ医科大学病院形成外科の医局で臨床経験を積み、PRPの研究で博士号取得。横浜の美容クリニックで副院長として勤務し、2022年3月に「通いやすく続けやすい美容医療」をコンセプトにS Clinic Yokohamaを開業。
こんな使い方はNG!美顔器の注意点
肌のケアはしたいけれどエステやクリニックに通う時間がない、痛みや熱さを伴う治療に抵抗あるという人でも使うことができるのが、家庭用美顔器の利点です。

美顔器を強い力で押し当てる、同じ場所を何度もグリグリするなどの使い方は避けてください。「摩擦」は肌にダメージを与えるので、シミや肝斑(かんばん)などの色素沈着が悪化してしまう可能性があります。そして、海外製の美顔器の場合、日本人の皮膚に合わない(出力が強すぎる)こともあるので注意が必要です。取扱説明書などで事前に確認した方が安心です。また、レーザーやフォトなどクリニックの治療と併用する場合には、治療から数日空けて使用してください。糸リフトなどリフトアップ系の施術の場合は「いつから使っていいのか」医師に相談してから使いましょう。
まとめ
- リフトケア※美顔器は、肌悩みに合った機能のもの、導入美顔器は、継続して使いやすいものを選ぶ
- 操作が簡単で、使いやすいサイズ・重さのものがおすすめ
- 使い方によっては肌トラブルにつながることもあるので注意が必要
- 美顔器は朝に使うとメイクのノリも良くなり、手ごたえを感じやすい
※リフトケア…引き上げるように動かすこと
今回は美顔器スペシャリストの吉田さんに、お悩みに合わせた美顔器の選び方をお聞きしました。この記事を参考に、自分にぴったりの美顔器を見つけてください。
▼おすすめ商品を知りたい方はこちら

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