メイクブラシおすすめ10選！メイクのプロが初心者向けに選び方を解説

「メイクブラシはいいって聞くけど、どう選んだらいいかわからない...」

付属のチップやブラシから変えるだけで、メイクの印象を一気に改善することができるメイクブラシ。ブラシの形や値段などがさまざまで、どれを選べばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、メイクアップアーティストの野口由香さんに自分に合ったメイクブラシを選ぶためのポイントを伺いました。

「メイクに合わせてブラシを使い分けることで、仕上がりも大きく変わります」と野口さん

メイクブラシは大きくベースメイク用とポイントメイク用に分けることができます。ベースメイク用だけでもファンデーションやハイライト、コンシーラーやチークなどさまざまです。

また、同じファンデーション用のメイクブラシでも、パウダーファンデーション向き、リキッドファンデーション向きなど、最適なブラシの形が異なることも。

自分に合ったメイクブラシを選ぶ前に、まずはメイクブラシの種類や形の違いを押さえておきましょう。

へア＆メイクアップアーティストとして活躍する野口さんから伺ったポイントを交えながら、それぞれの特徴を紹介していきます。

ベースメイクで使うおもなブラシ

ベースメイクで使うメイクブラシは、大きく分けて5種類。リキッドファンデーションは指で塗る人も多いと思いますが、メイクブラシなら顔全体にムラなく塗布できるだけでなく、小鼻やほうれい線など細かな部分にもファンデーションをフィットさせられます。

また、メイクの仕上がりを一段上げるために使いたいのがコンシーラーとハイライトブラシ。コンシーラーは指だと肌になじみにくいものもありますが、ブラシを使うことでより高いカバー力をかなえられます。ハイライトもブラシで顔にのせることで、より自然かつ立体的な顔立ちになります。

メリハリのあるフェイスラインをつくるなら、影色を入れて陰影をつけるシェーディングが効果的。シェーディングブラシなら粉の量も調節しやすく、初心者でも簡単に仕上げられます。

ベースメイク用ブラシの形の違い

ベースメイク用のブラシは、同じ用途のものでも毛先の形状がいくつかあり、それぞれ特徴が異なります。また、ブラシの形状によっては複数の用途で使えるタイプもあるので、形の違いを理解しておきましょう。

特に形のバリエーションが多いのはファンデーションブラシです。
カバー力を重視するならフラット型、リキッドファンデーションなら丸平型など、自分の求める仕上がりやふだん使うコスメに応じてチェックしてみましょう。仕上げのフェイスパウダーに使うブラシも、フェイスブラシとしておもにこの4タイプが展開されています。

また、斜め型のメイクブラシはチークの他、ハイライトやシェーディング用として使える場合もあるので、1本持っておくと便利です。

ポイントメイクで使うおもなメイクブラシ

ポイントメイク用のブラシは、アイメイクやリップメイクなどのポイントメイクに使います。
目元や口元はメイクの完成度を左右する重要な部分だからこそ、メイクのポイントに応じて専用のブラシを使い分けるのがおすすめです。

アイシャドウブラシは付属のチップのみだとワンパターンになってしまいがちですが、アイホール用、ポイントカラー用などのメイクブラシをそれぞれ使うと、一気にメイクのバリエーションが広がります。

メイク上級者はアイライナーブラシやリップブラシにも注目してみましょう。アイラインはブラシを使うことで、線の強弱やまつ毛の隙間を埋めるなど、よりニュアンスを引き出したメイクができます。また同じリップでも直接塗ったカジュアルな仕上がりと、ブラシで輪郭をていねいに縁取った仕上がりは大きく異なります。

ポイントメイク用ブラシの形の違い

ポイントメイク用のメイクブラシも同様に、同じ用途のブラシでも毛先の形状がさまざまで、特徴や使い方が異なります。

中でもアイブロウブラシは、眉頭や眉尻など、どの部分に使うかによって最適なタイプが異なるため、形の違うものをそろえておくと安心です。スクリューブラシも、眉毛を描いた後にぼかすひと手間で、より自然で立体的な眉になるので、ぜひ持っておきたいアイテムといえます。

「ブランドのコンセプトによって、メイクブラシの特徴も変わってきます」と語る野口さん

ここからは、野口さんに伺ったメイクブラシを選ぶときのポイントを詳しく紹介していきます。

メイクの印象を大きく変えるならメイクブラシセットがおすすめ

ふだんのメイクの印象を大きく変えるなら、必要なメイクブラシがまとめて手に入るメイクブラシセットがおすすめです。
1本1本購入するよりもリーズナブルにそろえることができ、メイクに統一感を出せるのもメリットといえます。

メイクブラシセットは、基本的なメイクブラシがセットになっているものと、ベースメイクやアイメイクなど一部分に特化したセットに分けることができ、用途によって目安となるセット本数と内容が異なります。

パーツごとのメイクの質を上げたい人は、3〜4本のメイクブラシセットがおすすめ。すでにいくつかメイクブラシを持っている場合にも適しています。

メイクブラシセットを初めて買う人は、ベースからポイントメイクまで、基本のメイク工程をカバーできる7〜10本程度のメイクブラシセットがいいでしょう。
アイシャドウやアイブロウブラシの種類が複数あるとより使いやすいです。

いずれのセットも持ち運びできるポーチやブラシを立てて置けるスタンドなどが付いていると便利ですよ。

天然毛と人工毛の違いもチェック

メイクブラシの毛質は、ヤギやリスといった動物の毛を使った天然毛と、ナイロンなどの合成繊維を使った人工毛に分かれます。

	天然毛	人工毛
手入れのしやすさ
価格
肌あたり		〜
特徴	・フェイスパウダーやチークなどに最適	・リキッド系のコスメにおすすめ

両者で異なる点のひとつがリキッド系のコスメとの相性です。
天然毛はリキッド系のコスメの水分を吸い取ってしまうので、つけにくさや手入れのしにくさが目立ってしまう一面も。
汚れがつきやすいリキッドファンデーションやコンシーラーなどは、人工毛のブラシが使いやすいといえるでしょう。

天然毛は専用のクリーナーなどで定期的な手入れが必要ですが、肌あたりの良さや使い心地を求める人にぴったりです。

ベースメイクを格上げするセットや、トータルメイクのバリエーションを広げたい人におすすめの15本セットまで、多彩なメイクブラシセット4選を紹介します。

品質にこだわった化粧筆を多数そろえる白鳳堂のメイクブラシセット。フェイスブラシ、チークブラシ、ファンデーションブラシの3本がセットになっており、ベースメイクの完成度を上げたい人におすすめです。
ブラシの毛には適度なコシと柔らかさをもつヤギ毛を使用。3本とも毛量がたっぷりで、摩擦を感じることなくふんわりとパウダーやファンデーションをのせることができます。
ブラシを長持ちさせるオリジナルの手入れ用せっけんや、毛先をつぶさずに収納できる専用ケースも付くなど、機能性も充実したセットです。

熊野筆を製造・販売する文宏堂のメイクブラシ9本セット。ファンデーションブラシからアイシャドウブラシ、眉毛を整えるブラシ＆コームまで付いて、フルメイクを一気にランクアップさせられます。
肌あたりと粉含みの良いブラシにはアイテムごとにリス、馬、イタチ、水ムジナの毛を使用。アイシャドウブラシは目のキワや二重幅、アイホールなどそれぞれの用途に適した大きさ違いの3タイプをセットしています。
アイライナーブラシやリップブラシはコンシーラーブラシとしても使えるなど、使い勝手の良さも魅力です。

高級感のあるデザインが目を引くSIXPLUSのメイクブラシセット。歯ブラシ型のマルチファンクションブラシは眉のカラーリングやリップブラシとして、ディテールブラシはアイラインや目のキワにアイシャドウを引く際など、マルチに使えるブラシがセットになっています。
フェイスブラシやチークブラシなどオーソドックスなメイクブラシももちろん網羅。またブラシを持ち運べる収納ケースは、反対に巻くとブラシ立てにもなるなど細かい部分にもこだわっています。

DUcareの15本入りメイクブラシセットは、メイクブラシを使い分けて、よりこだわってメイクをしたい人に最適。カバー力のあるフラット型ファンデーションブラシや丸型でナチュラルに仕上げられるフェイスブラシ、ノーズシャドウなどに使えるブラシがセットになっています。
アイシャドウブラシはS・M・Lサイズがある他、アイホールにカラーをぼかしやすいブレンディングブラシ、キワにシャドウラインを引きやすいペンシルブラシがセットになり、仕上がりのバリエーションがぐっと増やせます。

ここからは、your SELECT.編集部が厳選した顔パーツごとにおすすめのメイクブラシをブランド別に紹介していきます。

プロ仕様のテクニックを簡単に再現できるM・A・Cのベースメイク用ブラシ。中でも#170 シンセティック ラウンド スラント ブラシは、斜めにカットされたブラシが小鼻など細かな部分にも密着。
リキッドファンデーションを均一に塗布でき、テクニックいらずで毛穴を自然にカバーしながらツヤのある仕上がりになります。 丸く厚みのあるカットのブラシは肌触りも抜群。専用のブラシクリーナーも販売しているので、あわせて購入すればお手入れもスムーズです。
コーヒースタンドのテイクアウト用カップを思わせるミニマルデザインですが、ステンレス製のボディが高級感を感じさせます。スクリュータイプのフタには飲み口がないので、毎回外して飲むことになりますが、その分ダイレクトに、香りや味わいを楽しむことができます。

DECORTÉのメイクブラシは、パウダーをしっかり吸着する毛質のMicro Porous Fiberが均一な仕上がりを実現。毛にくびれのようなネック部分をつくることによる、高い柔軟性と上質な肌触りもポイントです。
アイシャドウ ブラシⅠ は丸みのある大きめの形状なので、まぶた全体にすばやくアイシャドウをなじませられます。アイカラーを際立たせつつも、自然な目元に仕上げたい人にぴったりです。
コーヒースタンドのテイクアウト用カップを思わせるミニマルデザインですが、ステンレス製のボディが高級感を感じさせます。スクリュータイプのフタには飲み口がないので、毎回外して飲むことになりますが、その分ダイレクトに、香りや味わいを楽しむことができます。

ファッションショーの現場で活躍するプロのテクニックを取り入れた「バックステージ」シリーズのメイクブラシ。
ちょうどいい角度にカットされた斜め型のブラシが頬骨にフィットし、プロが仕上げたような立体的な印象から、ナチュラルな印象まで思うままに描けます。パウダーチークやクリームチークの他、ハイライトブラシとしても活躍する使い勝手の良さも魅力。
コーヒースタンドのテイクアウト用カップを思わせるミニマルデザインですが、ステンレス製のボディが高級感を感じさせます。スクリュータイプのフタには飲み口がないので、毎回外して飲むことになりますが、その分ダイレクトに、香りや味わいを楽しむことができます。

ブラックの高級感のあるデザインが印象的なCHANELのメイクブラシ。
「パンソー デュオ スルスィル N°207」は、眉毛をシャープに描ける斜め型のアイブロウブラシと、アイブロウパウダーをナチュラルにぼかせるスクリューブラシが1本に。
ほどよい硬さのアイブロウブラシは、眉毛の足りない部分に描き足すようにパウダーをのせたり、眉尻を描いたりと多彩な使い方が可能。 最後にスクリューブラシでぼかせば、こなれ感のある眉毛が簡単にできあがります。

KOBAKOのベースメイク用ブラシは肌悩みに合わせてタイプOとDの2タイプを展開。タイプOはオイリー肌で毛穴が気になる人、タイプDは乾燥肌で小ジワが気になる人におすすめです。
「フェイスブラシO」は、ヤギの喉元部分にある「粗光峰（そこうほう）」と呼ばれる毛を使った天然毛のブラシ。細くて柔らかく、粉含みが良いことが特徴です。
顔の中心から外側に向かってくるくるとフェイスパウダーをなじませることで、なめらかで毛穴の目立たない肌に整えます。

高品質なメイクブラシがプチプラで買えると評判のROSYROSA。「コントアメイクアップブラシ」は、パウダー系のハイライト、シェーディングに使えるブラシで、極細毛が密集した柔らかな肌触りがポイントです。
斜めにカットされたブラシが頬や顎など顔の凹凸にぴったり沿い、立体感のある顔立ちをつくれます。ブラシが大きすぎないので、パウダーの量を調節しながらナチュラルに入れられるのも特徴です。

最後にメイクブラシの気になる疑問について、野口さんにお答えいただきました。

Q.メイクブラシを取り扱うブランドによって差はある？

A.メイクブラシを取り扱うブランドは、単品の種類が豊富なものからセットに特化したものまで特徴はさまざまです。
以下、編集部おすすめのメイクブラシブランドをピックアップしたので、参考にしてくださいね。

（※）通年販売しているメイクブラシセットの有無を編集部調べにて記載（2022年8月時点）

Q. メイクブラシのお手入れ方法は?

A. どのメイクブラシにも共通ですが、使い終わったらその都度ティッシュで汚れを拭くようにしましょう。洗浄方法は人工毛と天然毛で異なります。

洗い残しがないようにしっかりすすぐのがポイント

人工毛の場合は、汚れが気になったタイミングで中性洗剤をぬるま湯で薄めたものに浸して振り洗いします。
よくすすいだら水分を拭き取って、形を整えて自然乾燥させてください。ドライヤーなどで乾かすと毛先が広がってしまうため注意しましょう。

天然毛の場合は商品によって推奨するお手入れ方法が異なりますが、基本的にはメイクブラシクリーナーを使うといいでしょう。購入したブランドが専用のクリーナーを販売していることも多いため、チェックしてみてくださいね。

Q. メイクブラシを上手に使うコツは？

A. フェイス系のブラシの場合は、ブラシのカット（角度）に沿って顔にあてるといいでしょう。

ブラシは垂直に立てるのではなく、斜め45°くらいで優しくあてるイメージ

チークやフェイスパウダー、ファンデーションなどは少しずつブラシにとり、ティッシュなどで余分な粉を落としてから使いましょう。

その後、ブラシのカットに沿って側面を顔にあて、何往復かして粉をのせるようにするといいでしょう。垂直にあててしまうと、粉が多くついて仕上がりにムラができてしまうため、ブラシの形状に合わせて角度を調整することがポイントです。

Q. 100円ショップのメイクブラシって実際どうなの？

A. 商品によって異なりますが、耐久性の面では不安があることも。

メインのメイクブラシとしてではなく、メイクブラシの扱いに慣れるための練習用や、外出先のメイク直し用などで使うのがいいでしょう。

購入の際は、衛生的に保管できるかも確認しておきましょう。例えばリップブラシの場合、簡易的なプラスチックキャップではなく、繰り出し式や専用のキャップが付いているものを選ぶのがおすすめです。

今回はヘア＆メイクアップアーティストの野口由佳さんにお話を伺い、メイクブラシの選び方について教えてもらいました。

メイクブラシは使う部分やメイクの工程によって最適な種類、形状が異なるため、それぞれの違いを理解したうえで選ぶことが大切です。

「付属のチップやブラシから専用のメイクブラシに変えるだけで、一気にメイクの腕が上がったと思うほど印象が変わりますよ」と語る野口さん。
いつものメイクをワンランクアップさせたい人は、この機会にぜひメイクブラシの購入を検討してみてくださいね。