キッチンバサミのおすすめ12選！肉や魚の調理にも使いやすい＆分解できる商品を徹底比較

「女性でも扱いやすい、おすすめのキッチンバサミを教えて！」
「刃の素材や形の種類がたくさんあるけど、肉や魚の調理にも使いやすいものはどれ？」

食材を切ったり、料理の下準備にも気軽に使える便利なキッチンバサミ。一本あれば調理で大活躍する、心強いキッチンアイテムです。しかし、刃の素材や形状、サイズなどもさまざまなので、どれを選んだらいいのか迷っている方も多いでしょう。

この記事では、料理道具研究家の北山みどりさんに、キッチンバサミの選び方について詳しく伺いました。

また、your SELECT.編集部おすすめのキッチンバサミ12選もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

キッチンバサミは刃の形状や素材など、さまざまな種類がある

キッチンバサミは台所で使うことを想定し、錆びにくい工夫や調理に便利な機能が施されています。普通のハサミでは調理が難しい肉や魚、堅い甲殻類なども少ない力で切ることができます。

キッチンバサミは、刃の形状や長さ、素材などさまざまな種類があり、向いている食材や使いやすさが異なるので、それぞれの特徴を押さえておくことが重要です。

まずは、自分に合ったキッチンバサミを選ぶためのポイントを、北山さんに解説してもらいました。

刃の長さ｜長いものだと大きくて硬い食材も切りやすい

キッチンバサミの刃の長さは7〜8cmのものが一般的です。

刃の長いキッチンバサミは力が伝わりやすく、硬い食材もラクに切れます。大きな食材を切るときも、刃が長ければ少ない回数で切れるのもメリットです。肉や魚、野菜の茎など硬いものや大きな食材を切る場合は、刃の長さが8cm以上のものを選ぶと使いやすいでしょう。

刃が長いキッチンバサミなら、厚みのある肉も簡単に切ることができる

また、食材を細かく均等に切るなど細かい作業に使う場合は、刃の長さが7cm以下の短めのものをおすすめします。

刃の長さが短めのキッチンバサミは、小回りが利くので昆布などを小さく切り揃えるときなどに便利

刃の形状｜ストレート刃は初心者でも使いやすい。カーブ刃は硬い食材もサクサク切れる

刃の形は大きく分けて、ストレート刃とカーブ刃の2種類あります。

ストレート刃（左）／カーブ刃（右）

ストレート刃は、開閉時に刃がスムーズに重なるので余計な力が加わらず、キッチンバサミ初心者でも扱いやすいのが特徴です。また、洗いやすく汚れも溜まりにくいというメリットもあります。

ストレート刃は開閉が非常にスムーズで、キッチンバサミ初心者でも扱いやすい

近年よく見られるようになったカーブ刃は、上下の刃で長さやカーブの弧が異なるため、包丁のような「引き切り効果」が生まれ、厚みのある肉や硬く太い野菜などもサクサク切ることができます。
トレーや皿に乗った食材の下に刃を滑り込ませやすく、食材を持ち上げずにカットできるのも特徴です。

カーブ刃は引き切り効果で食材を楽にカットできる

また、刃先の形状も合わせてチェックしましょう。

脂身の多い肉や魚など滑りやすいものを切るには、刃にギザギザのセレーション加工が施されたギザ刃のものを選ぶと便利です。食材をしっかりとらえてくれるので、調理がスムーズに行えます。

脂肪や皮で滑りやすい鶏肉などを切るときは、ギザ刃加工のあるキッチンバサミが便利

切っ先が鋭利なものは、細かい作業に最適です。面倒な肉の筋切りも手間なく行えます。また、カニの殻なども切りやすくて便利です。

刃の素材｜切れ味重視ならステンレス製、軽さ優先ならセラミック製

キッチンバサミの刃の素材は、ステンレス製とセラミック製の2種類があります。

素材	ステンレス製	セラミック製
切れ味
耐久性
衛生面
その他の特徴	・種類がたくさんある ・セラミック製より重い	・食材ににおい移りがない ・硬いものを切るのは苦手 ・衝撃に弱い

切れ味を重視するならステンレス製の刃がおすすめです。肉や魚、硬い食材もサクサク切れ、包丁に代わって調理にフル活用できます。耐久性にも優れているので、しっかり手入れを行えば長く使用できます。

一方、柔らかいものを切る機会が多いならセラミック製のキッチンバサミがおすすめです。切れ味はステンレス製に劣りますが、海苔やしらたきなどを切るのは得意です。また、軽いので長時間使用しても手が疲れにくいのもメリット。さらに金属イオンが発生しないので、食材へのにおい移りがなく、変色も防げます。

持ち手｜グリップがゴムや樹脂製のものを選べば、手が痛くなりにくい

持ち手部分のサイズや素材もキッチンバサミを選ぶ大切なポイントです。

グリップ内に指が3本以上収まるサイズだと開閉しやすい（左）／持ち手がクッション性のある樹脂製のものなら、手に衝撃が伝わりづらい（右）

持ち手のグリップ部分に指がしっかりと入るものなら、長時間使用しても手が疲れにくいでしょう。また、持ち手がゴムや樹脂製のものを選べば、硬い食材を切る際にも手が痛くなりにくいです。

分解できれば手入れがしやすい。包丁代わりに使えるものも

キッチンバサミの中には、分解できるものがあります。

分解できるキッチンバサミなら、すみずみまで洗って、しっかり乾かせるので衛生的

分解できるキッチンバサミは、汚れが溜まりやすい留め具部分まで洗うことができ、衛生管理の観点から非常に優れています。

分解して包丁のように使えるキッチンバサミもある。鶏のササミの筋取りなど、細かい作業に便利

また、分解後の刃を、包丁や果物ナイフのように使えるものもあります。万能ネギの小口切りや肉の筋取りなど、ちょっとした作業に便利です。

「ぜひ、自分にぴったりの長く使えるキッチンバサミを見つけてください」と北山さん

ここからは北山さんのアドバイスをもとに、編集部が厳選したおすすめキッチンバサミを12本を紹介します。
　

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• 調理で包丁代わりに使いたい人におすすめのキッチンバサミ5選
• 使いやすさ重視の人におすすめのキッチンバサミ4選
• お手入れを重視する人におすすめのキッチンバサミ3選

調理で包丁代わりに使いたい人におすすめのキッチンバサミ5選

毎日の料理で、包丁代わりにキッチンバサミを使いたいと考えている人におすすめの5選です。

新潟県三条市のハサミ総合メーカー鳥部製作所で使いやすさを追求し、開発されたキッチンバサミのキッチンスパッター。
一見、持ちづらそうな持ち手は、手にすると自然になじみます。動かしてみると、刃がまるで吸い付くように開閉し操作がしやすいのが魅力です。また、切っ先が鋭利で細かい作業に最適です。
高価な商品ですが、長く使えるキッチンバサミを探している人に向いているでしょう。公式サイトにて、刃の研ぎ直しや修理対応も受け付けています。

グリーンベルは、世界三大刃物工業都市のひとつ岐阜県関市に工場を構える刃物メーカー。こちらは同社で人気のキッチンバサミです。
上下で長さの違うカーブ刃は、包丁で切るような｢引き切り効果｣が得られるのが特徴。ギザ刃加工が施されており、食材が滑らず安定して切ることができます。
持ち手部分は平面に置いても中心部分が浮く湾曲（アーチ）設計で、手に取りやすいデザインになっています。左右の刃を分解できるうえ、食洗機に対応しており、お手入れも簡単です。

ドイツの老舗メーカー、ヘンケルスのキッチンバサミの中でも、気軽に購入できる価格帯の定番品です。刃の開閉はスムーズ、持ち手も握りやすく誰にでも使いやすい形に設計されています。
分解はできず、食洗機には未対応ですが、それを差し引けば文句なし。お手入れが苦にならない方には、ぜひおすすめしたい商品です。

切れ味が良いと評判が高い関孫六シリーズのキッチンバサミです。ギザ刃で脂身の多い肉や魚のような滑りやすい食材も楽に切れます。
カーブ刃で食材の下に刃を入れやすく、テーブルの上で料理をそのまま切り分けのにも便利な一本です。

三条刃物鍛冶メーカー下村工業のヴェルダンシリーズは、燕三条の熟練職人がなめらかな切っ先に仕上げた軽い切れ味が特徴です。
どんな人にも扱いやすい標準的な刃の長さで、独自の2段構造のギザ刃が施されており、硬いものから柔らかいものまで少ない力でサクサク切ることが可能です。
弱点は、少し重さがあるので、長時間の作業にはやや不向きであることです。

使いやすさ重視の人におすすめのキッチンバサミ4選

使い心地に優れ、機能性も高いおすすめのキッチンバサミ4選です。

今回紹介する中で全長が一番大きいOXOのキッチンバサミは、力を入れやすく、硬い食材を切るのにもってこいです。刃にはマイクロエッジング加工が施されており、肉類など滑りやすい食材や、カニなど甲殻類の処理も行いやすいです。
樹脂製の持ち手は弾力性に長け、力強く握っても手に痛みを感じません。持ち手が大きいので、男性や手の大きな人にもおすすめです。

スイスにあるヨーロッパ最大の刃物メーカーVICTORINOX（ビクトリノックス）のキッチンバサミです。刃の素材には包丁に使われるハイカーボンステンレス鋼を使用しており、切れ味に優れています。
刃が薄く、先に向かって細く作られているので、薬味を切るなど、細かい作業にも使いやすいです。また、刃にはマイクロエッチング加工が施されており、切るものをしっかりとらえてくれます。
分解はできませんが、シンプルなつくりなので洗いづらいということもありません。

とても軽くて扱いやすいファインセラミックス製のキッチンバサミ。金属イオンが出ないので、食材へのにおい移りや変色が防げ、風味を損なわないのがメリットです。
大きめの野菜や肉類を切るには、刃が短く少し使いづらいですが、しらたきや海苔など柔らかいものを切るのには活躍してくれるでしょう。
衝撃に弱いため、取り扱いには注意が必要です。

8通りの使い方ができる多機能なキッチンバサミです。基本のハサミ以外に、うろことり・骨切り・ナイフ・皮むき・殻割り・栓抜き・缶開けの機能が備わっています。
安価なうえ、収納ケース付きなので、アウトドア専用に準備してもよいでしょう。
分解して、ナイフ・皮むき・うろことりに使えるのと同時に、洗いやすくお手入れがしやすいのもポイントです。

お手入れを重視する人におすすめのキッチンバサミ3選

次にお手入れ重視の人におすすめのキッチンバサミ3選を紹介します。

ステンレス刃にチタン強化コーティングを施した、キッチンバサミ。食材の汚れやニオイが残りにくいのでお手入れが楽で、切れ味の良さが長続きしやすいのが特徴です。
ナッツクラッカーとボトルオープナーが付いていて、1本で3役をこなす優れもの。持ち手にはやや弾力のある素材を用いており、握りやすさにもこだわって設計されています。
分解して、ナイフ・皮むき・うろことりに使えるのと同時に、洗いやすくお手入れがしやすいのもポイントです。

名前の通り、分解できて洗えるキッチンバサミです。シンプルな作りで洗浄しやすく、食洗機にも対応しているので、お手入れ重視の人にぴったりでしょう。
全長に対して持ち手が大きい分、刃が短めなので、食材を切る際はやや力が必要です。鶏肉や肉の脂身など弾力があり滑りやすいものよりも、厚い刃が得意な硬いものを切るのにむいています。

文具メーカー「プラス」のキッチンバサミは、人気の文具用ハサミ「フィットカットシリーズ」の工夫やメリットをそのまま継承したキッチン版。大きめで内側に厚みがあり、持ちやすいと評判の「ぴったりグリップ」は、握る力を逃さず伝えます。
食材をつかむ最適な刃角度（約30度）をキープする「ベルヌーイカーブ刃」、ゆがみにくい「ワイドシェイプ刃」と「マイクロギザ刃加工」で、抜群な切れ味を発揮。さらに、「がたつき防止リング」でなめらかな使い心地を実現しています。
分解でき、食洗機で洗え、刃の表面を平滑にして汚れ落ちをよくする「電解研磨仕上げ」も施されているので、抜群にお手入れしやすい商品です。

「近年では、付加機能やお手入れが楽になる工夫の施されたキッチンバサミも多くなりました」と北山さん

キッチンバサミを買う前に知っておきたいことについて、北山さんに解説していただきました。

キッチンバサミの便利な機能をチェック

キッチンバサミには、切る以外にも便利な機能が備わっているものがあります。以下に、おもなものをまとめました。

機能	特徴
ボトルオープナー（栓抜き）	持ち手の内側に滑り止めの凸凹加工が施され、瓶の蓋を挟んで楽に開けられるものや、刃の片側一部やハンドル先端が栓抜きの形になっているものなどがある
缶開け	ハンドルの先端に突起があり、調味料などの缶の蓋が開けられる
くるみ割り（殻割り）	ハンドルの内側にペンチのような加工がされており、くるみやナッツを挟んで殻を割ることができる
ハーブストリッパー	刃の噛み合わせ部分が穴状になっていて、ハーブの茎から葉をはがす

食洗機対応や防汚・防錆加工のものなら手入れの負担を軽減できる

食洗機で洗える商品なら、高温洗浄できるので衛生的なうえ、時短にもつながります。

刃にチタンのコーティングがされていると、錆びる心配がない

また、刃にチタンやフッ素などの加工が施され、汚れが付きにくいものや錆びにくさをうたったもの、独自の防汚加工を施した商品も発売されていますので、ぜひチェックしてみてください。

左利きの人は、両利き対応のものに注目

右利き用、左利き用、両利き兼用など、利き手に対応しているかなども、購入前にきちんと確認しておきたいポイントです。

キッチンバサミは右利き用に作られている商品が多いので、左利きの人は注意が必要です。本来は利き手専用のキッチンバサミを使うのが理想ですが、左利き用の商品は多くありません。左利きの人は、握り手部分が「左右対象」になっているものを選ぶとよいです。どの方向から握っても使える作りになっているので、利き手に関係なく操作しやすいでしょう。

握り手が左右対称に作られているものなら、どちらの利き手の人でも使える

最後に、キッチンバサミについての疑問点をまとめて紹介します。活用法やお手入れの仕方など、北山さんに教えてもらいました。

「きちんとお手入れしてあげれば、キッチンバサミは長く使える調理道具です」と北山さん

Q. キッチンバサミのお手入れ方法は？

A. 使用後は毎回、食器洗い用洗剤で洗いましょう。分解できるものは分解して、できないものは綿棒などで隙間に入り込んだ食材・汚れを取り除くようにしてください。

「デコボコ部分に汚れが溜まりやすいので、しっかり洗いましょう」と北山さん

洗い終わったらすぐに、キッチンペーパーなどで水分を拭き取り、錆びを防ぎましょう。分解できないものは、必ず刃の部分を開いてタオルなどの上に広げ、しっかり乾かすことが長持ちさせるコツです。

Q. 切れ味が悪くなってきたら研ぎ直しできる？

A. キッチンバサミは基本的に研ぐことはできません。ただし、分解できるものでギザ刃加工が施されていないステンレス製の中には、研げるものもあります。しかし、技術を要するので専門業者に研ぎに出すのをおすすめします。

応急処置として、アルミホイルを折り重ねて何度か切るという方法があります。少し切れ味が復活するので、ぜひ試してみてください。

Q. オールステンレスなのに錆びてしまった。どうしたらいい？

A. キッチンバサミや包丁に使われているステンレスは、切れ味を良くする加工がされているため錆びてしまうことがあります。

使用後のお手入れを欠かさず行い未然に防ぎたいところですが、万が一、錆びてきてしまった場合は、サビ消しゴムやクレンザーを用いて錆びを落としましょう。

Q. 100円ショップのキッチンバサミは使える？

A. 100円ショップで売られているキチンバサミは種類が豊富ですが、高いものと比べて切れ味が劣ります。実際に手にして比べてみれば握り心地や開閉のしやすさなど、使いやすさにも差があることがわかるでしょう。
また、100円ショップのものは切れ味が悪くなるのも早いので、長く使いたいのであれば避けた方がよいでしょう。

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングではキッチンバサミの売れ筋ランキングを見ることができます。
どれを買おうか迷ったときは売れ筋ランキングを参考にしてみてもよいでしょう。

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キッチンバサミは、刃の形状や長さ、素材などさまざまな種類があり、向いている作業や使いやすさが異なることがわかりました。

キッチンバサミを選ぶ際は、まずは用途に合った刃の長さや形を確認し、次に握り心地やお手入れのしやすさをチェックしてみるのがよいでしょう。

この記事で紹介したおすすめ商品も参考にして、ぜひ自分にぴったりのキッチンバサミを見つけてください。