【2023年】市販の育毛シャンプーおすすめ9選！美容師が男性向け商品の選び方を解説

「自分に合わない育毛シャンプーを使うと、症状が悪化するって本当？」
「手始めに市販品で何か対策をしたいけど、選び方がわからない」

育毛剤を使うほど薄くなっているわけではないけれど、最近抜け毛が増えた気がするので、今のうちに食い止めておきたい――。そんな男性たちから注目が高まっているのが、髪の毛や頭皮のケアに役立つ育毛シャンプーです。

この記事では、毛髪診断士やヘアケアマイスターの資格をもつ栗田卓弥さんに育毛シャンプーに関する基本的な知識、タイプ別の選び方などを伺いました。

近頃は育毛シャンプー、スカルプシャンプーに分類される頭皮（スカルプ）ケアを意識したシャンプーが数多く市販されています。まずは育毛シャンプーとはどのようなものなのか、普通のシャンプーとはどのように違うのか、そもそも抜け毛の原因は何なのかなど、基本的な知識を知っておきましょう。

抜け毛が多くなる原因

髪の毛には毛周期（ヘアサイクル）があり、健康な髪の毛でも発毛して2～6年たつと役目を終えて自然に脱毛します。その数は1日あたり50〜100本ほど。一定量の髪の毛が抜けるのは、自然現象なのです。

しかし、頭皮にトラブルを抱えているとヘアサイクルが乱れ、通常より早い周期で脱毛することがあります。また、睡眠不足や偏った食生活など不健康な生活習慣、過度な飲酒、喫煙、ストレスなども抜け毛の誘因となります。

ただ、こうした環境による抜け毛は意識してケアすることで改善が可能なので、抜け毛や薄毛が気になりだしたら、まずは頭皮ケアができる育毛シャンプーを使うのも一つの手です。

育毛シャンプーと普通のシャンプーの違い

「育毛シャンプーには、頭皮環境を整えるための成分が多く含まれています」と語る栗田さん

一般的なシャンプーと育毛シャンプーの一番の違いは、重視している成分です。男性は比較的汗をかきやすい人が多く、髪の毛にベタつきを感じたり、頭皮の毛穴には汗や皮脂がたまりやすい傾向があります。そこで一般的なシャンプーは洗浄力を重視した成分が多く含まれています。

しかし、強い洗浄力は頭皮への刺激を増やしてしまいます。そこで、育毛シャンプーには髪の毛や頭皮を洗浄する成分に加えて、頭皮にダメージを与えないように保護したり、うるおいを保つ成分を配合したりして、髪や頭皮を大切にする配慮が加わっています。

育毛シャンプーの効果

育毛シャンプーのおもな使用目的は、頭皮環境の改善です。頭皮環境の悪化は抜け毛や薄毛の原因になりやすいので、髪の毛が育ちやすい環境を整えるための成分が配合されています。

よくある頭髪や頭皮の悩みを解消したり、頭皮のトラブルを防止するような効果が期待できます。

育毛シャンプーと育毛剤との違い

明確な違いとして、育毛シャンプーには育毛効果はありません。発毛を促進する成分は入っていないので、毛が生えたり増えたりする直接的な効果は期待しないほうがいいでしょう。

しかし、頭皮のトラブルは抜け毛や薄毛を誘発する大きな要因になります。育毛シャンプーを活用して頭皮トラブルを防いだり、抜け毛が増えないように毛穴周りの環境を良くしていくことで、間接的に育毛を促すことができます。

育毛シャンプーの種類

市販されている育毛シャンプーは、洗浄成分となる界面活性剤の違いによって、ほとんどが次の4つのタイプに分類されます。

育毛シャンプーに配合されている洗浄成分で多いのは、アミノ酸系か高級アルコール系です。頭皮のうるおいや保湿を重視する人向けにはアミノ酸系、皮脂の分泌が多い脂性肌の人向けには高級アルコール系の成分がよく使われています。

1. 頭皮にやさしい【アミノ酸系】

アミノ酸とは、タンパク質を構成する有機化合物のことです。人の体の約20%はアミノ酸でできているので、アミノ酸系シャンプーは髪の毛や頭皮にもなじみやすいのが特徴。頭皮のうるおいを残してくれるだけに、洗浄力はマイルド。自然由来の成分でつくられているので、環境にもやさしいといえます。髪のダメージが気になる人、乾燥肌、敏感肌の人に向いています。

2.たっぷり泡でベタつきをすっきりさせる【高級アルコール系】

育毛シャンプーに多い高級アルコール系シャンプーの魅力は洗浄力の高さです。汚れと一緒に皮脂をしっかりと落とす洗浄力があるので、頭皮のベタつきが気になる脂性肌の人や、たっぷりの泡ですっきり、さっぱりと洗いたい人に向いています。

石油や植物油を化学合成してつくられた界面活性剤を使っていることが多く、洗浄力の高さに比例して頭皮への刺激が強いので、乾燥肌や敏感肌の人には向きません。

3.天然成分で洗浄力がある【石けん系】

頭皮への刺激は少ないけれど洗浄力はあり、汚れをしっかりと落としてくれます。

天然由来の界面活性剤を使用している安心感はありますが、アルカリ成分が多いので髪の毛のキューティクルが開いてしまい、髪の毛にきしみを感じることもあります。コンディショナーなどを併用して使う人が多いようです。

4.刺激が少ない【ベタイン系】

アミノ酸系と似た特徴がありますが、ベタイン系シャンプーの洗浄成分は植物由来で、刺激が少ないため敏感肌の人に向いています。洗浄力が穏やかなので、他の系統の洗浄成分とダブルで配合されている育毛シャンプーもあります。

育毛シャンプーを選ぶときには、自分の体質や肌質に合ったものを選ぶことが大切です。特に、汗をかきやすく皮脂が出やすい人と、乾燥肌・敏感肌の人とでは、適したシャンプーの傾向が大きく異なります。頭皮トラブルをあまり感じていない人も、体調や季節によって頭皮の状態は変わります。

まずは、「髪のハリやコシがなくて気になる」「フケやかゆみが気になる」「頭皮のベタつきが気になる」など、自分の頭皮で気になる悩みを解消するシャンプーを選びましょう。

「頭皮の状態は変化するので、いくつかの育毛シャンプーを使い分ける手もあります」と語る栗田さん

髪のハリやコシがなくて気になる人

髪がダメージを受けて表面のキューティクルが傷つくと、髪の毛の主成分である水分やタンパク質が抜け出てしまい、ハリやコシが失われます。根元から立ち上がる力が弱くなってボリューム感がなくなり、毛量が少なくなったように見えてしまいます。

髪のハリやコシを取り戻して、ボリュームをアップさせたいときには、失われたタンパク質を補給する栄養成分や、髪の毛のダメージを補修するような成分が含まれている育毛シャンプーを選びましょう。

・タンパク質を補給する栄養成分 … 加水分解ケラチン（羊毛）、アルブミン、グルタミン酸 など
・髪のダメージを補修する成分 … 加水分解コラーゲン、セラミド、ペプチド など

頭皮ケアを重視したい人

抜け毛や薄毛が気になるときには、頭皮への刺激はできるだけ避けたいものです。気になる頭皮の汚れは落としつつも、うるおいが残るような保湿成分が含まれているシャンプーがおすすめです。

顔をスキンケアするように、頭も頭皮ケアしたいなら、植物エキスなどの天然成分が配合されている育毛シャンプーを選んで、頭皮の栄養補給をしましょう。

・うるおいを保つ保湿成分 … 各種植物エキス、加水分解シルク液 など

フケやかゆみが気になる人

頭皮トラブルに多いフケやかゆみ。特にフケは、誰でも出ますが、頭皮環境が悪化すると量が増えるので困りものです。

フケには脂性フケ、乾性フケの2種類のタイプがあります。脂性フケの場合は、原因となる菌の影響も大きいため、フケの原因菌を退治する薬用成分が配合されている育毛シャンプーを選びましょう。
乾性フケの場合は、保湿成分の含まれた育毛シャンプーを選び、ゴシゴシと洗いすぎないように注意しましょう。

・フケの原因菌を退治する薬用成分 … ミコナゾール硝酸塩、ピロクトンオラミン　など
・炎症を抑えてかゆみを防止する成分 … グリチルリチン酸2K、ヒノキチオール など

	乾性フケ	脂性フケ
特徴	・細かい粉のような白い角質 ・水分量が少なくて乾燥している	・黄みがかった白いかたまり ・水分量が多くてベトついている
症状	・髪から落ちて肩や衣服につく	・毛穴をふさいで炎症を起こす
原因	・間違った洗髪（洗浄成分の刺激が強い／シャンプー量が多すぎる） ・頭皮の乾燥	・間違った洗髪（すすぎ不足／皮脂汚れが残っている） ・皮脂を好む原因菌が増殖
増えやすい時期	・乾燥しやすい秋～冬にかけて	・湿気が増える梅雨～夏にかけて
向いているシャンプー	・フケの原因菌を退治する薬用成分が配合されている育毛シャンプー	・頭皮を保湿する成分が含まれた育毛シャンプー

頭皮のベタつきが気になる人

皮脂の分泌量が多いと、頭皮はベタつきやすくなります。男性は、女性よりも皮脂が出やすい傾向があります。また、汗をかくと皮脂の分泌が増え、ニオイの原因にもなります。
高級アルコール系のシャンプーなど、皮脂を分解する洗浄力が高い育毛シャンプーを選びましょう。

・皮脂を分解できる洗浄成分 … ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど

栗田さんのお話を参考にyourSELECT.編集部がセレクトした、目的に合わせたおすすめの育毛シャンプー9選を紹介します。商品選びの参考にしてみてください。

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• 【髪を元気に】ハリ・コシをアップさせたい人におすすめの育毛シャンプー3選
• 【保湿と栄養】頭皮ケアを重視したい人におすすめの育毛シャンプー2選
• 【フケ・かゆみ防止】薬用成分入りのおすすめ育毛シャンプー2選
• 【ベタつきをすっきり】脂性肌の人におすすめの育毛シャンプー2選

【髪を元気に】ハリ・コシをアップさせたい人におすすめの育毛シャンプー3選

髪のハリやコシがなくなったと感じている人、髪のボリューム感を取り戻したい人におすすめな育毛シャンプー3選です。

頭皮環境を整える成分の研究を繰り返して、16回もリニューアルしたスカルプシャンプー。ビタミンやミネラルなどの髪に大切な栄養が豊富なイラクサとシーバックソーン（サジー）、頭皮を健やかに保つ成分が含まれたユッカなどが高濃度で配合されています。ニオイ抑制効果や、髪の毛の補修効果も期待できます。

毛穴詰まりの原因となる余分な皮脂を吸着したうえで、髪のうるおいを保持してくれるシルクパウダー（シルク末）を新たに配合。髪のきしみを抑えて、しっとりとした手ざわりにしてくれます。エアレスポンプで、2回目以降は付け替え用パックをそのまま使える独自容器は、最後まで使い切りやすいすぐれものです。

独自成分のジンゲルシックス（ショウガ根茎エキス）の他、保湿効果のあるオーガニックエキスをたっぷりと配合したスカルプシャンプーです。すすぐときにコンディショニング成分が働くコアセルベーション処方で、髪の質感を向上させます。たっぷりのオーガニック成分が、髪の毛と頭皮の両方にアプローチして栄養を補給。あまり泡立てずに、塗り込むように髪になじませてから洗うのがポイントです。

【保湿と栄養】頭皮ケアを重視したい人におすすめの育毛シャンプー2選

髪を洗いながら頭皮を保湿したり栄養を補給したりして、育毛ケアに導きたい人向けの育毛シャンプー2選です。

アミノ酸系洗浄成分の濃密な泡で髪や頭皮の汚れを吸着するスカルプシャンプー。ノンシリコン処方で頭皮をさっぱりと洗浄しながら、髪のコンディションを整えるリンス成分（ポリクオタニウム-10）を配合。ニンニク根や高麗人参、センブリ、アシタバなどの植物エキスが行き渡り、頭皮の活力をサポートします。3種類の香りは、洗髪中にふんわりと香る微香タイプです。

頭皮の洗浄、保湿、栄養補給を1本でかなえるオールインワンケアを目指した育毛シャンプー。

【フケ・かゆみ防止】薬用成分入りのおすすめ育毛シャンプー2選

フケやかゆみなどの頭皮トラブルを解消したい人、体質的にフケが出やすい人などにおすすめの育毛シャンプー2選です。

製薬グループが開発した、フケやかゆみの原因菌の増殖を抑えてくれる「ミコナゾール硝酸塩」と、抗菌・抗酸化作用のある有効成分「オクトピロックス」をダブル配合した薬用スカルプシャンプー。フケ、かゆみなどの頭皮トラブルに加えて、汗のニオイも防いでくれます。

肌を健やかに整える有効成分「ピロクトンオラミン（オクトピロックス）」と「グリチルリチン酸ジカリウム」がフケやかゆみの発生を抑制。9種のアミノ酸、4種のビタミン、植物エキスなど、保湿効果のある成分が頭皮の角質層まで浸透して、うるおいを保持します。

【ベタつきをすっきり】脂性肌の人におすすめの育毛シャンプー2選

汗かきで髪や頭皮のベタつきが気になる人、すっきりとした使用感が好きな人におすすめの育毛シャンプー2選です。

髪を構成するアミノ酸の中から保湿効果のある「ヘアプロテイン５（グルタミン酸・アルギニン・トレオニン・セリン・ジメチルジアセチルシスチネート）」を厳選して配合。皮脂汚れをすっきりと落とし、乾かしたときにはボリューム感のある力強い髪にしてくれます。

男性用スカルプケアブランド「アデノゲン」シリーズのシャンプー。アデノシンMP（生体内成分アデノシン・ミネラル・ポリクオタニウム‐11 ハリ・コシ成分）を配合。爽快感のあるシトラスグリーンの香りが、気になる頭皮臭もカバーしてくれます。

育毛シャンプーを使用するにあたって、気になる疑問を栗田さんにお答えいただきました。

「育毛シャンプーは成分が違うだけで、基本的な使い方は一般的なシャンプーと同じです」と語る栗田さん

Q. 育毛シャンプーの使用頻度は？

A. 皮脂の出やすい人は、できるだけ毎日洗って頭皮を清潔な状態に保つことをおすすめします。特に、整髪料やスタイリング剤などを使う場合は汚れがたまりやすくなるので、洗い落としておかないと頭皮トラブルを招きます。肌が乾燥しやすい時期や、敏感肌の人で洗いすぎが気になる場合は、保湿成分の配合されている育毛シャンプーを使うようにするといいでしょう。

回数よりも、注意したいのはシャンプーの使用量や洗い方です。適量を守って、顔を洗うときのように、やさしく洗うようにしてください。

Q. 育毛シャンプーの効果的な使い方は？

A. 洗髪のタイミングは1日の汚れがたまった夜がベストです。育毛シャンプーに含まれる頭皮のケア成分を効果的に働かせるためにも、頭皮の毛穴の汚れを洗い流すイメージで、髪の毛だけでなく地肌をていねいに洗うことが大切です。

Q. 育毛シャンプーと合わせて使用すべきコンディショナーは？

A. コンディショナーは必須ではありません。コンディショナーの目的は、髪のキューティクルの表面を整えて、ツヤを出したりクシ通りをよくすること。髪のきしみが気になるときには一緒に使ってもいいですが、気にならないのであれば特に必要はありません。洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーなら、髪にうるおいも残ります。

コンディショナーを使うときには、地肌を十分にすすぐようにしてください。コンディショナーには油分が多く含まれているので、せっかく育毛シャンプーで洗った頭皮に、余分な油分が残ってしまわないように注意しましょう。

「コンディショナーを使うなら毛先を中心に。地肌には油分を残さないようにしましょう」と語る栗田さん

Q.メンズ向け育毛シャンプーは女性でも使える？

A. 皮脂の分泌量などの肌環境にも男女差があることから、通常の育毛シャンプーは男性向けにつくられていることが多いです。男性を意識してつくられている育毛シャンプーを女性が使うと、洗浄力が強すぎて頭皮への刺激になってしまう場合もあります。

育毛シャンプーには、男女兼用で使えることを明記していたり、女性向けをうたった商品が登場しています。頭皮のうるおいを残す成分や、パーマやカラーリングで傷んだ髪のダメージケア成分が配合されていたりするので、女性用の育毛シャンプーを使う方が安心でしょう。

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでは育毛シャンプーの売れ筋ランキングや口コミを見ることができます。
どれを買おうか迷ったときは、売れ筋ランキングを参考にしてみてもよいでしょう。

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育毛シャンプーには、育毛剤のような発毛効果はないので、効果を感じるまでしばらく使い続ける必要はありません。育毛をサポートするために頭皮環境を改善することが目的なので、使ってみて頭皮の調子がいいと感じられるものを選びましょう。

フケやかゆみなどの頭皮トラブルが発生したら、それは自分に合わない成分が入っている証拠なので、すぐに使用を中止して他のものに変えることをおすすめします。

髪の毛や頭皮に悩みが出てきたときが、頭皮ケアの始めどきです。この記事でおすすめした選び方を参考に、自分に合う育毛シャンプーを見つけてみてはいかがでしょう。