計量カップのおすすめ12選！専門家が選び方のポイントやデザイン性と機能性に優れた商品を紹介

「計量カップは素材も容量もいろいろあるけれど、便利に使えるのはどれ？」
「毎日使う計量カップだから、おしゃれなものが使いたい」

計量カップは一見しただけでは違いがわかりにくいですが、商品によって目盛りの単位や素材、容量などがさまざま。毎日の調理で使うものだからこそ、使いやすさやデザインにこだわりたいものの、どれを選んだらいいのか判断がつかず、つい手に取ったものを買ってしまいがちなキッチンツールです。

そこで、この記事ではキッチンツールに詳しいフードスタイリストのウエキトシヒロさんに、計量カップの選び方や便利な使い方について教えていただきました。

また、ウエキさんおすすめの計量カップ12選もご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

計量カップを選ぶ前に知っておきたい4つのこと

毎日の料理で計量カップを使用する場面は意外と多いもの。しかし、量る食材や調味料、使い方は人によってさまざまです。目盛りの種類や素材など多種多様な商品の中から、使い方や重視したいポイントに合わせて、選ぶことが大切です。

計量カップを選ぶ前に知っておきたいポイントについて、ウエキさんに伺いました。

料理家でもあるウエキさんは、日々の料理はもちろん、レシピ作りにも計量カップが欠かせないという

1. 上からでも見やすい斜め目盛りが便利！ 透明度が低い液体でも確認がしやすい

計量カップの目盛りは、見やすいように工夫されているものが多いです。目盛りの数値がどんな調味料や食材を入れても読みやすい色になっていたり、内側から見ても文字が裏返しにならないよう印刷されていたりなど、さまざまです。

中でも、目盛りが斜めになっている構造のものは上からのぞきこんでも目盛りが見やすく、かがまなくても液体などを注いだ分量が確認できます。醤油や牛乳など、透明度の低い液体でも、文字が隠れないデザインになっており、計量がしやすいです。

上からのぞいても見やすい斜めの目盛りは、テーブルなどに置いたままでもかがんで目盛りを見る必要がない

2. 小麦粉や砂糖なども量るなら専用目盛り付きが使いやすい

計量カップは液体を量ることが多いため、単位がmlやccで表記されていることが多いですが、小麦粉や砂糖など、gで量る粉状のものも量ることができます。ただし、mlやccは容積の単位、gは質量の単位のため、「1ml＝1g」ではありません。また、食材や調味料によって比重が違うので、1gあたりの量はそれぞれ異なります。

そのため、小麦粉や砂糖など液体以外の食材を量る用途で使う場合は、専用の目盛りが付いているものを選ぶと便利です。

計量カップの中には、単位だけでなく量るものの種類ごとに目盛りが付いているものもある。目盛りの色は量るものと同系色でない方が見やすい

3. 細かい分量や単位の違う計量は1つ2役のものに注目

計量カップは容量が200ml以上になると、50ml以下が量れないものがほとんどです。細かい計量が必要な合わせ調味料や、お菓子作りなどで使用する場合は、10mlごとに目盛りがある小さい計量カップを選んだり、大さじの目盛りが付いているものを選ぶと、小さな分量も量ることができて便利です。

写真左は100mlごとの目盛りのもの、写真右は10〜20mlごとの目盛りのもの

また、mlとgどちらにも対応可能で、50ml以下でも計量できるデジタルスケールと一体になっている計量カップもあるので、用途によって使いやすいものを探してみましょう。

4. ステンレス製は温度変化に強く丈夫、耐熱ガラス製なら電子レンジでも使える

計量カップはおもにプラスチック、ガラス、ステンレスの3つの素材で作られています。それぞれ特徴が異なるため、用途によって使い分けるとよいでしょう。

素材	プラスチック	ガラス	ステンレス
画像
特徴	・耐熱プラスチックなら、電子レンジ使用や湯煎がOKな場合もある ・横からでも中身が見やすい ・食材のにおいや色が移りやすい	・耐熱ガラスのものであれば、電子レンジ使用や湯煎が可能 ・横からでも中身が見やすい ・割れやすい	・幅広い温度帯で使用が可能 ・電子レンジは使用不可 ・中身が見えにくい・落としても割れない

プラスチックは商品の種類が多く、軽くて扱いやすいのが特徴の素材です。形状や目盛りの種類も多く、見やすいものを探すことができます。食材のにおいや色が移りやすく、耐熱温度が低くて高温だと変形してしまうものがあるため、水や普段使いの調味料を量ることが多い人におすすめです。

ガラスは、シンプルでスタイリッシュなデザインが多い素材。耐熱ガラスのものは、熱湯など熱いものでも量ることができ、電子レンジにも対応している商品が多いです。熱湯や熱いだし汁を量るとき、ゼラチンをお湯でふやかすときなど、温度が高いものを扱うときに便利です。

ステンレスは軽くて丈夫で、耐熱温度と耐冷温度の幅が広く、調理の現場でも昔から愛用されている素材です。食材のにおいや色も移りにくく、量るものを選びません。繰り返し洗っても壊れにくいので、計量カップの使用頻度が高い人、牛乳やにおいの強い食材を量るときはステンレス製をおすすめします。

専門家が選ぶ計量カップのおすすめ12選

ウエキさんおすすめの計量カップを紹介します。目盛りが見やすい定番商品や、デザイン性の高いスタイリッシュなものなど、12商品を選んでいただきました。自分の用途や好みに合うものを探してみてください。

ユニバーサルデザインのキッチンツールを多く世に送り出してきた、「OXO」の代表的な商品のひとつ、アングルドメジャーカップのシリーズです。かがんだり持ち上げたりしなくても、テーブルに置いたまま上から楽に読めるようになっている、傾斜のついた目盛りが画期的。

ハンドルは親指が添えられる形状になっており、軟らかく滑りにくい素材で、グリップが安定するようになっています。他に60ml、500ml、1000mlのサイズがあり、用途に合わせて選べます。

底に付いたマグネットで金属にピタッとくっつき、キッチンの使いやすい場所に収納が可能。シンク近くに逆さまにしてくっつけておけば、水切れもよく、衛生的に使用できます。

100mlごとに段差があり、量るときにわかりやすい構造です。さらに10mlごとの目盛りも付いているので、細かく計量することができます。お菓子を作る人にもおすすめです。

小ぶりで持ちやすい、昔ながらの定番の計量カップ。落としても凹まず、うっかりコンロの近くに置いても溶けません。水場で使っていても、18－8ステンレスという非常にさびにくいステンレスで作られているのもうれしいポイントです。

型押しの目盛りは印刷のように消えてしまわないため、丈夫で長く使える計量カップです。業務用でよく使われており、容量は100〜5000ccまで8種類と、幅広く展開しています。

ファイヤーキングで有名な、アメリカの老舗耐熱ガラスメーカー「アンカーホッキング」の計量カップ。厚みのある耐熱ガラスにしっかりと目盛りが焼き付けてあり、オーブン、電子レンジ、食洗機、冷蔵庫、冷凍庫とあらゆる環境に対応できます。

本体に重さがあるので、テーブルなどに置いたまま、ボウル代わりにして材料を混ぜることも可能。クッキーやパンを作るのに便利だと、長く愛されている商品です。

SNSでスタイリッシュで便利なアイテムが話題沸騰のインテリアメーカー「山崎実業」の計量カップは、見た目のデザインからユニーク。本体の素材にはトライタン樹脂が使われ、高温や衝撃に強く、食洗機で洗えます。

また、横からだけでなく、さまざまな方向から見ても見やすい100mlごとの「段差メモリ」を採用。段差ごとに100mlの区切りがわかるため、楽に計量できます。10mlごとの目盛りも付いており、少量ずつ計量したいときにも便利です。

長めの持ち手が付いている計量カップ。持ち手を押さえて中で卵を割り混ぜたり、そのまま注いだりなどが楽にできます。また、熱湯でも使えるので、湯煎でチョコレートを溶かしたりバターを溶かしたりと便利に使えます。

深さがあるので、調味料の計量をしてそのまま食材を漬け込む、あえ物を作るなど、調理用ボウルとしても利用可能。シンプルな持ち手は、フックなどに引っ掛けて本体の収納をすることができます。

調理道具の使いやすさと性能に定評のある「貝印」の計量カップ。注ぎ口がなく、どこからでも中身が注げる構造が特徴的です。

シンプルながら、10ml刻みや、砂糖や小麦粉専用の目盛りが付いており、醤油などの色がついた調味料も量りやすい2色の文字印刷など、見やすい工夫が多く施されています。手に取りやすい価格も魅力です。

−20〜150℃と、対応温度が幅広い厚手の耐熱ガラスを使った計量カップ。冷凍庫でも使えて、熱湯などの熱い液体をそのまま注いでも割れにくくなっています。厚みの割に軽いのはうれしいポイントです。

ハンドルが一体成形されたシンプルでスリムなデザインと、見やすい目盛りは、キッチンでもスタイリッシュな存在感を出してくれます。テーブルにそのまま出しても違和感のないデザインです。

クリアな見た目で清潔感のある、ホウケイ酸ガラス製の計量カップ。コーヒーなどの色がついた液体を注ぐと、個性的な目盛りのデザインが目を引きます。

ホウケイ酸ガラスは、急な温度変化に強い耐性をもっているのが特徴で、化学実験器具にもよく使われている身近なガラスです。注ぎ口が付いているので、熱い液体でも分量を調整しながら注ぐことができます。

計量カップの真ん中に傾斜のついた目盛りがあり、上から液体を注ぎながらでも見やすい構造。真ん中に目盛りがあることで、左利きでも右利きでも使いやすくなっています。どんなキッチンにもなじむ、色味を抑えたシンプルなデザインです。

目盛りはml表記の他に、小麦粉やお米を量れる専用の目盛りも付いているので、幅広い食材や調味料に対応できます。

100年以上続く老舗の耐熱ガラスメーカー「HARIO」のごくシンプルな計量カップ。mlの目盛りの表記は100と200の2つだけ。ビーカーなどガラス製の理化学器具も作っているHARIOならではの簡潔なデザインです。

mlの2つの数以外に、1という数が表記されています。こちらは日本酒1合の目安になる目盛り。熱に強く電子レンジで使用でき、においうつりもしにくいので、これをグラスにして日本酒の熱かんを楽しむ、という使い方も可能です。

計量カップにシリコーンゴムのフタが付いている商品。大きな文字の目盛りは、どんなものを注いでも見やすいメタリックブルーがおしゃれです。注ぎ口がなく、どこからでも注げるフチの形状になっています。持ち手がないので、同じシリーズのサイズ違いを入れ子にしてコンパクトに収納できます。

フタには密閉性がないため、保存容器ではなく計量したものを一時的に置いておくときや、ちょっと冷蔵庫で冷やしたいときに活用できます。コップとしても活用しやすい形です。

計量カップの目盛りを使いこなすコツ

「粉状の調味料がうまく量れない」「調味料を計量したいけど、持っている計量カップにぴったりの目盛りがない」、そんなときに知っておくと便利な計量カップでの正しい量り方や、目盛りを活用するコツをご紹介します。

計量カップの目盛りの単位は、日本では「ml」が主流になっている。だが、うまく活用すれば「g」や「合」などを量ることが可能

計量カップを使った正しい量り方

計量カップは、平らなところに置いて量るのが基本です。液体を量る場合、注いだばかりだと液面が揺れているので、落ち着くまで待ちます。ささいなことのようですが意外と差が出てしまうので、焦らずに量りましょう。

小麦粉や砂糖など粉状のものを量るときは、計量カップを上から下へ優しく落とすようにトントンと底を軽くテーブルなどに当てて、粉の表面を平らにならします。お米や粗塩など、粒が大きいものも同様です。こうすることで余分な空気が抜け、より正確に量れます。このとき、上からぎゅうぎゅうと押し込んでしまうと、密度が高まり重くなってしまうので避けましょう。

目盛りが2ヵ所以上あるときは、どの目盛りにも均等に表面が届いているかを確認するとよいでしょう。

粉状のものを量るときは、まず大まかな量を入れてから、スプーンなどで少しずつ足していくとよい

mlの計量カップでgを量るコツ

日本で使われている計量カップの多くは単位が「ml」になっています。「cc」の場合はそのまま「ml」に置き換えて問題ありませんが、「g」に換算するときには少し異なります。

それは、「容積」の単位を「重量」の単位に置き換えるためです。食材や調味料の比重はそれぞれ異なるため、同じ種類の食材でも容積と重量の数字は必ずしも同じにはなりません。おもな調味料や食材を換算する目安を表にまとめたので、参考にしてみてください。

固形・粉状		液状
食材・調味料	200ml（1カップ）あたりの重量	食材・調味料	200ml（1カップ）あたりの重量
小麦粉	約110g	油	約180g
片栗粉	約130g	酢	約200g
上白糖	約130g	醤油	約230g
グラニュー糖	約180g	本みりん	約230g
食塩	約240g	みりん風調味料	約250g
粗塩	約180g	酒	約200g
味噌	約230g	牛乳	約200g

例えば小麦粉を100gを量りたいとき、200ml分では多すぎるので、そこから大さじ1杯分くらいをマイナスすれば、だいたい100gになります。

誤差が出るので、表はだいたいの目安と考えてください。お好み焼きやホットケーキなど、大量の小麦粉をおよその量で量るのには向いていますが、マカロンなどの繊細なお菓子を作るときは、はかりを使った方がよいでしょう。

計量カップでお米1合を量る方法

日本ではお米は「合」で量ることがほとんどです。お米専用の目盛りが付いた計量カップを使っている方も多いでしょう。では、目盛りがmlだけの計量カップを使う場合はどのように量ればよいでしょうか。

お米1合は180ml（cc）、重量としては150gです。20mlごとに目盛りがあるものであれば、問題なく量れます。50mlごとの目盛りの場合は、200mlよりやや少なく計量するか、炊くときの水加減で調整するようにしましょう。

お米を量るときも、まずは表面を平らにならすことが肝心。1合は1カップ（200ml）よりやや少ない量と覚えておくと、キャンプのときなどに便利

計量カップに関するQ&A

計量カップに関するさまざまな疑問について、ウエキさんに教えていただきました。

「計量カップは容量や素材違いでいくつか持っていると便利です」とウエキさん

Q. 100円ショップの計量カップでもきちんと量れる？

A. 量れます。ただし、安価なものだと対応している温度の幅が狭いことがあるので、熱湯や電子レンジを使う場合には注意してください。100円ショップの商品には長く使えるシンプルなものもありますが、気楽に買い足したい、特定の食材や調味料を量る専用のものが欲しい、というときに利用するのがおすすめです。

Q. 計量カップに食材を入れたまま保存してもいい？

A. あまりおすすめしません。温度差で計量したものが劣化したり、蒸発して量が変わってしまったりすることがあるためです。一時的な保存以外は保存用の容器に入れ替えてください。計量したものを冷蔵庫で少し冷やす程度なら、食品用ラップをかぶせたり、フタ付きのものを活用したりしてもよいでしょう。

計量したものを冷やすなど、一時的な保存以外は計量カップでの保存は避けよう

Q. 計量カップを洗うときに気をつけることはある？

A. プラスチック製のものは洗うときに傷がつきやすいので、柔らかいスポンジなどで優しく洗うようにしてください。ガラス製は、薄手のものはもちろん、厚手のものでも落とすと割れてしまうため、落とさないように注意が必要です。ステンレスなどの金属は軽くて丈夫ですが、内側が見えにくいため底に汚れが残りやすいので、洗い残しがないように気をつけましょう。

また、耐熱温度が低いものを食洗機で洗うと変形する場合があるので、食洗機に対応しているかを確認しましょう。それぞれの素材に合わせて、洗い方を工夫してみてください。

ガラスの計量カップは割れやすいので洗うときは注意しよう。洗剤が残らないようよくすすぐことも大事

Q. 計量カップがいくつもあるとかさばる…。良い収納方法はある？

A. スタッキングできるものを選びましょう。持ち手のないものは、サイズ違いでスタッキングしやすいのでおすすめです。持ち手が付いていても、スタッキングしやすい設計になっているものもあるので、選ぶときに確認しましょう。

ビーカーのような持ち手のない計量カップは、サイズ違いでスタッキングできすっきり収納が可能

計量カップのAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気ランキングをチェック

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでは計量カップの人気商品をランキングで紹介しています。どれを買おうか迷ったときには、以下のランキングを参考にしてみるのもおすすめです。

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まとめ

計量カップは素材や目盛りのデザインなどによって、使いやすさが変わります。用途や好みに合った機能、デザインを選べば、毎日の料理などを快適に進める手助けをしてくれます。

ぜひ本記事を参考にして、自分にとって使い勝手の良い、ぴったりの計量カップを探してみてください。