いい睡眠を誘う 3つの“好きなこと”で、 毎日をポジティブに

モデル・女優として活躍する堀田茜さん。毎日忙しく過ごしていますが「アロマなどの“香りもの”、運動、音楽という3つの“好き”が、日々の癒やしになっています」と話します。これらを積極的に取り入れたり、深く追求したりするようになったのは「寝つきが悪い」という悩みからでした。

3つの“好き”のおかげで、「ぐっすり眠れるようになったのはもちろん、結果的に心身のリフレッシュにもつながりました。私のOFFタイムをより快適にしてくれる、大切なルーティンです」

それぞれについて聞いてみると、内側からの輝きと健康な体を保つ、彼女ならではのライフスタイルが見えてきました。

堀田さんにとって、好きな“香り”はON・OFFともに欠かせないもの。
出かけるときやバスタイム、朝夜にストレッチするときなど、そのシーンに合った“香り”を選ぶのがルーティンだといいます。「例えば、リラックスするための夜のストレッチタイム。ただ体を動かすだけではなく、そこにお気に入りの香りを添えてみると何倍も癒やされるんです」

そもそも香りを意識するようになったのは、ご両親の影響なのだとか。「子どもの頃から香水を付けている両親に憧れがあって、高校生になってから私も香水を使うようになりました。香りって第一印象を左右するもの。その人らしさが出ると思うので、いつも自分にフィットしたいい香りをまとっていたいですね。夏は爽やかな柑橘系、寒い時期はウッディで重ためなものが好きです」

香り好きになったきっかけは両親への憧れでしたが、寝つきの悪さに悩むようになってから、香りに癒やしを求めるようにもなりました。「アロマなどの香りが、深い睡眠を取るためにいいと聞いて。それからリラックスする目的で、アロマオイルをはじめ、手や首元に塗れるバームなども集め始めたんです」

「たくさんもっていても使いきれませんし、古くなると香りも劣化します。なので、使っているものがなくなったら新しい香りを探すようにしていますね」と、今のお気に入りを見せてくれました。アロマオイルやバームのほか、お風呂に入れるバスオイルやルームスプレーなどを、シーンによって使い分けているそう。

「仕事に行くときは、合間にリフレッシュできるミントなどの爽やかなものと移動時間にリラックスできる癒やし系の2種類をバッグに入れています。最近のスタメンは、『ハッカ油スプレー』（北見ハッカ）（写真一番左）と、『イムネオール100』（写真一番右）。ハッカ油のスプレーは、シャキッと気分を切り替えたいときに、メンソール系のガムを噛むのと同じ感覚で嗅いでいます（笑）。花粉症対策も兼ねてマスクに付けることも。もう一つの『イムネオール100』は、ほっと落ち着きたいとき用。メイクさんがこれを使ってヘッドマッサージしてくれた際、とっても心地よくて購入した1本です」

仕事中だけではなく、おうちで使う香りにもこだわりがあるという堀田さん。「玄関にはウッド系の香りがするディフューザーを置いています。帰宅してドアを開けた瞬間にふわっと香ると、安心するんですよね。自然由来の香りは本能的に落ち着くので、おうちに着いたら即効でOFFモードになれます」

お部屋に置く香りは、ひのきのようなウッディなタイプが好み。「寝室では、寝る前にリラックスできるスリープフレグランススプレーを一振りします。今愛用しているのは、ヒノキやシダーウッドを合わせた『abSalon（アブサロン）』の『NORWEGIAN』。まるで森の中にいるような気持ちよさで、ぐっすり眠れるんですよ」

コロナ禍になってからは「いっそう香りものに癒やされるようになった」と続けます。「無意識にストレスがたまっていたのか、仕事中もおうちでも香りに助けられた瞬間がいっぱいありました。ストレッチをしながらお香をたくことも増えたし、やっぱり生活空間に香りがあるのとないのとではぜんぜん違う！」

そして、ストレッチをはじめとした運動も、心身を癒やす大切な日課なのだそう。「ゆるいストレッチはもちろんですが、ハードな運動も好き。思いっきり体を動かすと、結果的にはリラックスにつながりますしね」と話す彼女に、「体を動かす」ルーティンについても伺ってみました。

学生時代にダンスをしていたこともあって、「もともと体を動かすことは好き」な堀田さん。「睡眠の質を上げたかったのとストレス解消も兼ねて、4年前くらいに週1〜3回ジムに通い始めたんです。それから改めて運動が楽しくなって、ぐっすり眠れるようにもなりました。それだけではなく、体質まで変化したんですよ！」

「筋肉量が増えて代謝がよくなったのか、汗もかきやすくなりました。湯船につかったときは特に、代謝の巡りがよくなったなと感じて。そして何よりも、メンタルが安定したのは大きかったです。運動をしてよく眠れるようになってからは、悩みがあっても次の日にはけろっと忘れるようになって、うじうじ悩むこともなくなりました。メンタルを保つことにもつながるんだと実感したので、睡眠問題が解決した後もコンスタントに運動するようになりましたね」

中でも最近は、キックボクシングにハマっているとか。なかなかハードなイメージですが……「練習中はアドレナリンが出て、ONモード全開！　その分、帰宅してがくっとOFFになれる感覚が心地いいんです（笑）」

「キックボクシングはもともと興味があったのと、いつか挑戦したいと思っているアクション系のお芝居にも役立つかなと思いスタートしました。性格に合っていたのか、想像以上に楽しくて。週1くらいで通っているのですが、頭の中がクリアになるし、スカッとして気持ちいい！　生きていると悩みは避けられないけれど、キックボクシングをしているとそんな気持ちが吹き飛ぶので、ストレスを抱えている人におすすめしたいですね」

そして日常的に体のON・OFFを切り替えてくれるのが、おうちでのストレッチ。「私の場合は、朝起きたらまずストレッチ！　体を目覚めさせてから出かける準備をします。夜はお風呂上がりに10分。ゴロゴロしながら太ももや首を伸ばすだけでも、その後ずっと快適な気持ちで過ごせて、寝つきもよくなる。1日の中でも好きな時間です」

ストレッチタイムでスイッチを切り替えるときは、空間づくりもポイントだとか。「朝晩ともに、お香や香木のパロサントをたいて好きな音楽をかけています。五感を“好き”で満たしてあげることで、体の目覚め方はもちろん、心身のゆるみ方がぐっと変わる気がします」

音楽は「人生において、なくてはならないもの」。雑誌で音楽関連の連載をもつほど、洋楽から邦楽、インストバンド、ヒーリングミュージックまで幅広いジャンルを聴く音楽好きの堀田さん。日常のさまざまなシーンで音楽をかけるため、自宅には3つもスピーカーがあるのだとか！「リビングと寝室、バスルーム用で分けていて、メーカーはすべてBOSEです！　気が向いたり時間があったりするときはレコードプレイヤーで流すこともありますね。まだそんなにレコードをもっていないので、スピーカーを使うのがほとんどですけど（笑）」

出かけるときは、AirPodsとBOSEのヘッドフォンを愛用。「基本的にAirPodsを使っていますが、飛行機や新幹線での移動のときはノイズキャンセリング機能がしっかりしているヘッドフォン一択。プライベートではカジュアルな服装が多いので、コーディネートのアイテムとして身に着けることもありますね」

選曲については、シーン別のフェイバリットソングを選曲したプレイリストをつくっているそうで「OFFタイムのお気に入りは『yonawo（ヨナヲ）』っていうバンドの『矜羯羅（こんがら）がる』。
お風呂に入っているときや、ちょっと癒やされたいなと感じたときにかけています。すごく好きなので、皆さんにも聴いてほしい」

もちろん寝るときも、お気に入りの音楽は欠かせません。「ベッドに入ったら、雨や波音などのヒーリング音楽を流します。かけるようになってから、より熟睡できるようになった気がしますね」と堀田さん。「自然の中にいるような心地よさがあって、気がついたら眠りについている感じ。タイマー付きのスピーカーなら一定時間がたつと自動で止まるから、かけっぱなしでも心配ないんです」

さらに「歌が入っていないインストバンドもよく聴きます」とのこと。「メロディーだけの曲は体を動かすことに集中できるから、朝夜のストレッチ中はインストバンドがほとんど。最近は『toe（トー）』っていうバンドが多いかな？　やっぱり私のルーティンに、音楽は欠かせません」

「こうして話してみると、1日のはじまりから終わりまで、私の生活は “好き”であふれていますね」。忙しいとどうしてもON・OFFの切り替えが難しかったりするもの。そんなときは「朝起きてから寝るまでの間のどこかに、何かしら好きなモノゴトを取り入れてみると、常にフラットでいられる気がします」

「24時間の中で、ほんの一瞬でも『これ、好き！』っていう気持ちの高まりや癒やしがあると、生活にメリハリが出ます。私のきっかけは睡眠を誘うためですが、疲れ気味だったりライフスタイルにマンネリを感じていたりする人も、リラックスにつながる “好き”を見つけて取り入れてみてください。きっとそれがナチュラルないい笑顔を引き出してくれますし、毎日がもっと楽しくなると思います」