仕事でもプライベートでももっと輝くために、癒やしの時間を大切にする。毎日せわしなく過ごしている私たちには、そんな“自分を甘やかす”マインドが必要です。だから心からおいしいと思えるものをたっぷり食べて、思い切り自分を甘やかしてみるのはいかがでしょうか。
「小さいころから緑に囲まれて暮らしていたから、私にとって自然は対等な友達のような存在なんです」と笑う高橋さん。最後に紹介する彼女のルーティンは、そんな自然からの恵み、「食べ物」にまつわる癒やしの習慣です。ここ数年、環境問題やフードロス問題にも興味が湧き、SNSを通じて情報発信をしている彼女は「体に優しいだけじゃなくて、環境にも優しい食べ物を選ぶ」ことを習慣にしているのだそう。「なるべく自然なやり方で育てられた食べ物を選ぶと、体にもいいですし、地球にも優しいことをしているので気分良く過ごせるんです」
- オーガニックの野菜と平飼い鶏の卵で朝を始める。
- フードロスへの興味をきっかけに出合った、新しい価値観。
- 育てることにも挑戦してみる。
- “たまにていねい”な習慣が、私を癒やす。
オーガニックの野菜と 平飼い鶏の卵で朝を始める。
昔から健康への意識は高かったそうですが、新型コロナが問題になってから、より体にいい食べ物にこだわるようになったのだとか。「前よりもオーガニックなものや、自然なやり方で育てられたものに興味を持つようになりました。朝ごはんには無農薬のベビーリーフと平飼い鶏の卵を食べるのが習慣です」
「自分が食べるものがどうつくられているのか」ということへの興味から、最近は農業を学ぶ学校にも通い始めたという高橋さん。「なるべく農薬を使わないものを食べるようにしていますが、使わないと農家さんが大変なんだということも学びました。それでも、実際に養鶏場を見に行ったりもして、自然なやり方でのびのびと育てている方が好きだなと思いました。それで平飼いの鶏が産んだ卵や、オーガニックの野菜を選ぶようにしています」。学んで、自分で納得したものを選ぶことで、食べることへの意識も変わり、ポジティブになれるのだとか。
訪れたキャンプ場で炭火BBQを楽しみながら食べ物への興味を語ってくれました。
フードロスへの興味を きっかけに出合った 新しい価値観。
高橋さんが「フードロス」「規格外野菜」という言葉に興味を持ったきっかけは、2020年11月に新宿御苑で開催されたサステナブルなファッションショーだったそう。「環境問題がテーマのショーだったので、会場に規格外野菜のマルシェがあって。そこで初めて、規格外野菜というものがあると知りました」
規格外野菜とは曲がっていたり、傷がついていたりして大きさや色・形が決められた規格に合わず、そのままでは市場に流通しない野菜のこと。カット野菜やジュースなどに加工される以外は、ほとんどが廃棄 = ロスにされてしまうといいます。
「みんなにも規格外野菜というものがあることを知ってほしいと思ってインスタに投稿したら、結構反響があって。『私も知らなかった! 見た目なんて気にしないのに、もったいない』って言ってくれる方が多かったんです。そういう規格があって、フードロスにつながっているということ自体を知らない方が多いので、私が発信して何かが変わったらいいなと」
新型コロナの影響で中止になってしまいましたが、2021年7月に規格外野菜のマルシェを開催予定だったそう。「この状況が落ち着いたら、全国をまわってマルシェをやりたい」と語ります。「規格外野菜は大きさがバラバラなので、段ボール箱に入れると隙間ができるんです。だから、輸送のときに揺れると傷んじゃったりして。本当は、移動せずに地産地消が理想。閉まっている飲食店が多く、フードロスが増えている今こそ、地方でマルシェをやりたいんですけどね」
育てることにも 挑戦してみる。
フードロスをきっかけに、生産者の方とも関わる機会が増え、農業の学校にも行き始めた高橋さんは、実際に自分で育てることにも挑戦しているのだとか。「種を冷蔵庫に入れていなければ、植えたら生えてくるって聞いたのがきっかけで、今アボカドを育ててみているんです。最初、水だけで植物を育てる水耕栽培から試してみたら芽と根が出てきて。その後、鉢に土を入れて植え替えもしました」
最初に挑戦したアボカドは途中で調子が悪くなったりもしたそうですが「学校でいろんなことを学んで、鉢が狭かったんだ、もっと広くないとダメなんだと、実験をするのが楽しいです」と高橋さん。食べることへのこだわりから、つくる人、つくることへの興味へつながり、彼女のワクワクする探究の範囲はどんどんと広がっているようです。
“たまにていねい”な習慣が 私を癒やす。
こだわりを持って食べ物を選ぶことは、体にとっても環境にとってもいいことですが、その一方で、手間がかかる、面倒なイメージもあります。家でアボカドを育ててみたり、休みの日には豆からコーヒーをいれてみたりと、「たまに手間がかかることをする」高橋さんは、なぜあえてそういう習慣を選ぶのでしょうか。
「便利なものは便利なもので好きなんですけど、なんででしょうね。“たまにていねい”なのが好きなのかもしれません。コーヒーも手で豆からひいた方がおいしそう!って思うんです」。“たまにていねい”に息をしてみる、自然に触れて“たまにていねい”にぼーっとしてみる……。力が入りすぎない、こういうほぐれた考え方自体が、高橋メアリージュンさんの癒やしの秘訣なのかもしれません。
ポンチョ¥49,500(税込)/ラシュモン(アペリア) ●お問い合わせ/アペリア 03-6876-2655
撮影/田形千紘 スタイリング/松野下直大 ヘアメイク/堀絋輔(プラスナイン) 構成・文/赤木百(Roaster) 撮影協力/Private Garden West OHARA
Features 高橋メアリージュンをOFFにする3つのRoutine
OTHER Feature
“OFFにするRoutine”
シリーズ
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