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目次
「Webデザイナーになりたい。おすすめのWebデザインスクールは?」
「費用が安いWebデザインスクールはどこ? オンラインでも通える?」
Webデザイナーは在宅やリモートワークが多く自由な働き方ができ、需要も多いため人気の職種です。最近は未経験から正社員のWebデザイナーに就職・転職するケースや実力をつけてフリーランスになったり、副業として副収入を得るなど、さまざまなケースが増えています。
ただ、Webデザインは独学で習得するのは難しい世界。Webデザイナーを目指すならWebデザインスクールで学ぶのがおすすめですが、さまざまなスクールがあり、1校に絞り込むのは大変です。
そこで今回は、日本デザインスクールの校長であり、現役のWebデザイナーでもある久保なつ美さんに、Webデザイナーのリアルな実情やWebデザインスクールを選ぶ際のポイントなどを教えてもらいました。
スクール名 | カリキュラム | 現役Webデザイナー講師によるフィードバック | 卒業生の作品公開 | スクール説明会 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|
デジタルハリウッドスクール Webデザイン・Webデザイナー専攻 | Webデザイナー専攻|49万5000円/6ヶ月ほか | 無料説明会、個別質問可 | 公式サイトへ | ||
テックアカデミー Webデザインコース | 4週間プラン|社会人18万5900円、学生17万4900円ほか | 無料動画、個別質問不可 | 公式サイトへ | ||
SAMURAI ENGINEER Webデザイン 教養コース | 4週間プラン|16万5000円ほか | 無料カウンセリング | 公式サイトへ | ||
デイトラ Webデザインコース | Webデザインコース|9万9800円/1年間の学習サポート | 無料動画、個別質問不可 | 公式サイトへ | ||
東京デザインプレックス研究所 WEBクリエイティブ専攻 | Webデザイン総合コース|48万3000円(140時間(56コマ)+α)ほか | 無料授業体験セミナー、無料個別カウンセリング | 公式サイトへ | ||
デザナル | スタンダード|9800円/月ほか | 無料説明会、7日間無料トライアル | 公式サイトへ |
※価格はすべて税込です
Webデザインスクールの基礎知識
久保さんに、最近のWebデザイナーの需要やWebデザインスクールで学べることなど、基本的なことから聞きました。
久保さんにWebデザインスクールの基礎知識から教えてもらいました
Webデザイナーの需要
Webデザイナーの需要は、インターネット広告市場の拡大にともない、増え続けています。
経済産業省によると、令和3年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は約20.7兆円で、2013年の約11.2兆円から85%程度増加しています。
出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
また求人ボックスによると、Webデザイナーの求人数は2023年12月時点で5万6942人(※求人ボックス「給料ナビ」)で、前年度の4万2922人から約20%以上増えており、Webデザイナーの正社員を目指している人にとって求人を見つけやすい状況といえます。特にコロナ以降、今までオンライン化されていなかったサービスが急ピッチでオンライン化され、さらにWebデザイナーの需要が増しました。
Point
近年は求人のバリエーションが増えています。昔は「Webサイトのデザインやコーディング」がおもな案件でしたが、最近は「YouTubeのサムネイル」や「インスタグラムの広告画像」の制作、「Webサイトのヘッダー部分を作ってほしい」「プロフィール部分の画像を作ってほしい」などの小規模案件がとても増えました。これは週末起業やプチ起業などの起業家が増えたことも大きいでしょう。
これらの案件は、おもに「ランサーズ」や「クラウドワークス」などのクラウドソーシングサービスで募集され、フリーランスのWebデザイナーが受注しています。このように正社員だけでなくフリーランスのWebデザイナーの需要も伸びており、小さな案件から大きなお仕事まで、チャンスが増えているのが現状です。
出典:ランサーズ「Web制作・Webデザインの仕事」
ちなみに近年はコーディングが必要ないノーコード開発プラットフォームが増えているので、Webコーダーに関しては比較的人手が足りています。今はWebサイトのヘッダー部分や広告・キャンペーン画像などをスピーディーにクオリティ高く作れるWebデザイナーが特に求められています。
Webデザインスクールで学べること
Webデザインスクールで学べることは、おもに以下の3つです。
- デザインソフトの使い方
「Photoshop」「Illustrator」「XD」などAdobeのソフトの使い方をおもに学びます - デザイン
上記のデザインソフトを用いた、デザインのノウハウやテクニックを学びます - コーディング
「HTML」「CSS」「JavaScript」などのプログラミング言語を用いて、Webデザインをブラウザ上で見える形にする技術を学びます
多くのスクールは「デザインソフトの使い方」と「コーディング」を教えています。しかし、「デザイン」をしっかり教えているスクールは少ないのが現状です。
Webデザインスクールに通うことでデザインソフトの使い方やコーディングは学べるが……
「Photoshopを使った画像の加工方法」などデザインソフトの使い方を学び、HTMLやCSSが使えるようになれば、Webサイトを作る方法を学ぶことはできます。ただ、これらは表面上のスキルでしかなく、広義の「デザイン」となると、そこに「見やすさ」や「使いやすさ」を表現する技術が必要です。そこまで学べるスクールは、実は多くありません。
Point
Webデザインは、デザインソフトの使い方がわからないと何もできない世界なので、ソフトの使い方を学ぶことは大事です。その点、スクールは独学よりも効率良く学べるでしょう。ただ、ソフトの使い方を学ぶために高いお金を払う必要はありません。受講料の安いWebデザインスクールでも十分学べます。
Webデザインスクールの注意点
前出のとおり、デザインをしっかり教え、プロのWebデザイナーを育成するスクールは多くありません。よくある例は、「このサンプル(Webサイトのヘッダー部分など)の作り方を学びましょう」といったカリキュラムで、そのサンプルの作り方を知ることはできます。しかし本当に必要なのは「プロの現場で使えるデザインスキル」のはずです。
久保さんによると、「デザイン」をしっかり教えるスクールは少ないそう
残念ですが、「Webデザインスクールで学んだけど、最初に思い描いていた内容と違っていた」ということが正直よくあります。日本デザインがWebデザインスクール経験者を対象にアンケートを取った結果でも、「受講当初に感じていた期待と、実際の受講内容にギャップがあった」と感じた方は実に93.7%にのぼりました。これからWebデザインを学ぶのであれば、しっかり「デザイン」を学べるスクールを選びましょう。
出典:株式会社日本デザイン
Webデザインスクールを選ぶ3つのポイント
Webデザインスクールに通っても、なかなか期待どおりに進まないことが多いとわかりました。では、どんなスクールを選べばよいのでしょうか。引き続き久保さんに聞きました。
ポイントは大きく3つあります。
- 現役のWebデザイナーがきちんとフィードバックしてくれる
- 卒業生の作品を見られる
- カウンセリングなど生徒のモチベーションを保つ工夫をしている
1. 現役のWebデザイナーがきちんとフィードバックしてくれる
昔は、デザイナーになるためにはデザイン会社に就職し、実務案件をこなすことが必要でした。先輩から厳しく指導され、フィードバックを受けて徹夜でがんばって成長する……ある意味「修行」が必要な世界でした。
今はWebデザインスクールに通えば、誰でもフリーランスのWebデザイナーを名乗れます。しかし「デザインの修行」を行ってくれるスクールは少なく、デザインスキルを身に付けないまま卒業するケースがとても多いのが現状。これではプロとして通用しません。
Point
プロの現場で必要なスキルは、現場で働く人からしか教えてもらえません。したがって現役でバリバリ働いているWebデザイナーから教えてもらえるスクールで、かつその講師から直接、厳しいフィードバックをもらえることが重要です。生徒が作ったデザインに対してしっかりフィードバックし、イマイチなところを指摘し、「ここはこうした方がいい」と具体的にアドバイスしてくれる講師がいるスクールを探しましょう。
具体的には、スクールのWebサイトに講師のプロフィールがきちんと紹介されており、講師が今までに手がけた作品やポートフォリオ(作品集)を見られるといいですね。Webサイトに掲載されていない場合は、スクール説明会や無料カウンセリングで確認しましょう。
「現役のWebデザイナーから直接厳しいフィードバックをもらえることが大事です」と久保さん
ポートフォリオ制作をサポートしてもらえる
教材を使って「決められたパターンの作り方を学ぶ」だけではなく、実践講座でWebサイトやバナー、広告画像などを実際に作成するカリキュラムがあることが重要。実務に近い形で学習でき、現場で必要な力を身に付けられます。
オリジナルの作品を作ることができれば、それを自分のポートフォリオとして公開できます。ポートフォリオの制作をサポートしてくれるスクールを選びましょう。
添削会を行っている
添削会を行っており、他の生徒が講師からフィードバックを受けているところを見学できると、かなり勉強になります。自分の作品がダメ出しされるのはけっこうヘコむことですが、他人の作品だと「ああ、なるほどね」と受け止めやすいものです。
2. 卒業生の作品を見られる
入学前に、そのスクールの卒業生の作品を見られるかどうかは重要です。スクールのWebサイトで公開している場合もありますし、公開していない場合はスクールの説明会で見せてもらえるか聞きましょう。
卒業生の作品を確認する際は、広告のランディングページやYouTubeのサムネイルなど、今の世の中で仕事として成り立っている商業デザインに即しているかどうかをチェックしましょう。また作品の数とバリエーションが豊富なことも大事です。バリエーションが少ないと、スクールが教えられるデザインの幅が狭い可能性があります。
出典:日本デザインスクール【受講生作品集】(Pinterest)
SNSでチェックする方法も
卒業生が「#スクール名」のタグを入れてSNSで自分の作品を公開している場合があるので、検索して作品の傾向を見ましょう。ポイントは「卒業生の作品がそれぞれ似ていない」こと。スクールによってはテンプレートがあり、それ以外のものを教えてもらえない場合も。卒業生の作品がバリエーションに富んでいれば、それだけさまざまなデザインを教えてもらえることを意味します。
3. カウンセリングなど生徒のモチベーションを保つ工夫をしている
Webデザインスクールの卒業率は高くありません。途中で辞める人が多い世界です。その理由は「デザインをきちんと教えてもらえない」ケースが多いことと、最近はオンラインスクールがメインですが、オンラインは周りに人がおらず、簡単に休めてしまうので「モチベーションを保ちにくい」ことにあります。
Point
交流会など生徒のモチベーションを上げる工夫を行っていない、行っていても機能していないスクールも多いですね。結果、「デザインで絶対に食べていく」「人生をかける」「本気で仕事を取りに行く」という強い動機がある人以外は、挫折してしまうことが多いようです。。
私が校長を務めている「日本デザインスクール」も、もともとは半分くらいの受講生が途中で辞めていました。そこからカウンセリングやコーチング、交流会などを行って生徒のモチベーションを保つ工夫をし、今では卒業率は92.3%(2022年2月開催時)まで上がっています。
したがって、スクールを選ぶ際は、カウンセリングやコーチング、交流会など生徒のモチベーションを保つ工夫を行っているところを選びましょう。スクールによっては体験会や入学前でも参加できる交流会を行っており、雰囲気を知ることができるので、積極的に参加することをおすすめします。
Webデザインスクールのおすすめ6校
久保さんの解説をもとに、編集部がおすすめのWebデザインスクールをセレクト。現役のWebデザイナーが講師を務めるスクールを中心に選びました。
スクール名 | カリキュラム | 現役Webデザイナー講師によるフィードバック | 卒業生の作品公開 | スクール説明会 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|
デジタルハリウッドスクール Webデザイン・Webデザイナー専攻 | Webデザイナー専攻|49万5000円/6ヶ月ほか | 無料説明会、個別質問可 | 公式サイトへ | ||
テックアカデミー Webデザインコース | 4週間プラン|社会人18万5900円、学生17万4900円ほか | 無料動画、個別質問不可 | 公式サイトへ | ||
SAMURAI ENGINEER Webデザイン 教養コース | 4週間プラン|16万5000円ほか | 無料カウンセリング | 公式サイトへ | ||
デイトラ Webデザインコース | Webデザインコース|9万9800円/1年間の学習サポート | 無料動画、個別質問不可 | 公式サイトへ | ||
東京デザインプレックス研究所 WEBクリエイティブ専攻 | Webデザイン総合コース|48万3000円(140時間(56コマ)+α)ほか | 無料授業体験セミナー、無料個別カウンセリング | 公式サイトへ | ||
デザナル | スタンダード|9800円/月ほか | 無料説明会、7日間無料トライアル | 公式サイトへ |
※価格はすべて税込です
現役Webデザイナーが課題添削を通じて個別レクチャー
デジタルハリウッドスクール Webデザイン・Webデザイナー専攻
カリキュラム | Webデザイナー専攻|49万5000円/6ヶ月 超実践型 就職・転職プラン|59万1800円/6ヶ月 フリーランススタートアップパック|52万8000円/6ヶ月 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | ◯ |
スクール説明会 | 無料説明会、個別質問可 |
※価格はすべて税込です
未経験からWebデザイナーを目指す社会人・大学生向けのコース。個別トレーニング(添削指導)では、Web業界で活躍中のトレーナーが直接指導。セミナー形式のライブ授業では、各分野のプロが現場で使える最新情報やスキルを伝えます。オンライン学習のほか全国38ヵ所に校舎があり、自分の都合に合わせて通い、講師に質問してフィードバックをもらえます。
週2回マンツーマンでメンタリング
テックアカデミー Webデザインコース
出典:テックアカデミー
カリキュラム | 4週間プラン|社会人18万5900円、学生17万4900円 8週間プラン|社会人24万900円、学生20万7900円 12週間プラン|社会人29万5900円、学生25万1900円 16週間プラン|社会人35万900円、学生28万4900円 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | ◯ |
スクール説明会 | 無料動画、個別質問不可 |
※価格はすべて税込です
「テックアカデミー」は、受講期間中にオリジナルWebサイトを4つインターネット上に公開することをゴールに設定。実務に近い形で学習することが可能です。講師は全員、通過率10%の選考を通過した現役Webデザイナーで、彼らがパーソナルメンターとして付いてくれ、毎日15時〜23時のチャットサポート、週2回のビデオチャットによるメンタリングなど、手厚くサポートしてくれます。
自分のオリジナルWebサイトを制作
SAMURAI ENGINEER Webデザイン 教養コース
カリキュラム | 4週間プラン|16万5000円 12週間プラン|29万7000円 24週間プラン|39万6000円 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | × |
スクール説明会 | 無料カウンセリング |
※価格はすべて税込です
プログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」のWebデザインコース。入学から卒業まで、現役のエンジニアがインストラクターとしてマンツーマンでレッスンを行います。オリジナルポートフォリオ(Webサイト)の作成を重視しており、教材ではなく実践形式でスキルを身に付けることが可能。また講師以外に「学習コーチ」がおり、学習状況を確認しながら目標達成へと導いてくれます。
業界最安級で質問し放題
デイトラ Webデザインコース
出典:デイトラ
カリキュラム | Webデザインコース|9万9800円/1年間の学習サポート |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | ◯ |
スクール説明会 | 無料動画、個別質問不可 |
※価格はすべて税込です
「デイトラ」は約3ヶ月間、9万9800円(税込)という業界最安級のスクール。授業は完全オンラインで、カリキュラムの中には添削課題もあり、現役デザイナーからていねいなフィードバックを受けられます。卒業後も教材を見返すことができるほか、講師に1年間質問をすることができ、自分のペースで学習を続けられます。
渋谷に通学できるなら
東京デザインプレックス研究所 WEBクリエイティブ専攻
カリキュラム | Webデザイン総合コース|53万1300円(140時間(56コマ)+α) Webクリエイティブ総合コース|72万6000円(235時間(94コマ)+α) α=「プレックスプログラム(80プログラム/200時間/2年間)」の受講 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | × |
スクール説明会 | 無料授業体験セミナー、無料個別カウンセリング |
※価格はすべて税込です
「東京デザインプレックス研究所」は東京渋谷にあるデザイン専門校。オンラインはなく、授業はすべて現役デザイナー講師のもと「少人数クラス制」「対面・実践形式」で行われます。実践デザインを多角的に学ぶことができ、ポートフォリオの制作サポートが手厚いのも特徴。無料の体験レッスンや個別カウンセリングなど、入学前にしっかり確認できるのもポイントです。
サブスク型のオンラインスクール
デザナル
出典:デザナル
カリキュラム | スタンダード|9800円/月 プレミアム|2万4800円/月 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | ◯ |
卒業生の作品公開 | × |
スクール説明会 | 無料説明会、7日間無料トライアル |
※価格はすべて税込です
「デザナル」は月額9800円(税込)で始められるオンラインスクール。スタンダードプランで初心者〜上級者向けの教材を閲覧できるほか、プレミアムプランで講師から課題のフィードバックをもらうことができます(月3回まで)。カリキュラムは「エントリーステージ」「アドバンスステージ」「プロフェッショナルステージ」の3段階に分かれており、アドバンスステージ以降は実務案件にチャレンジ可能。学習を継続しながら収入を得ることができます。
【番外編】独学で始めたい場合の動画学習サービス
Schoo UI・UXデザイン
出典:Schoo
カリキュラム | プレミアムプラン|980円/月 |
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現役Webデザイナー講師によるフィードバック | × |
卒業生の作品公開 | × |
スクール説明会 | ― |
※価格はすべて税込です
「Schoo」は社会人向けのオンライン学習サービス。無料で参加できる生放送授業のほか、月額980円(税込)で過去の授業をすべて見ることができます。「Webデザイン」のカテゴリでは「UI/UX」「HTML」「Webデザイン」など全316の授業が存在。「まずは独学で始めてみたい」という方におすすめです。
Webデザイナーはどれくらい稼げる?
優れた現役のWebデザイナーからデザインを教えてもらい、プロとして通用するデザインスキルを身に付けた場合、Webデザイナーはどれくらい収入を得られるのでしょうか。久保さんに聞きました。
「しっかりデザインスキルを身に付ければ、副業で月10~20万円くらいなら稼げるようになります」と久保さん
最近は「副業からWebデザイナーを始めて可能性を模索したい。将来的にはフリーランスになりたい」という方が多いですね。だいたい月収10万円を目指して副業を開始し、1年間くらいかけて月収20~30万円を安定して稼げるようになり、本業にしていくようなイメージです。私の知っているケースを3つご紹介します。
【case1】働きながらスクールに通い、卒業後に転職したAさん
Aさんは携帯電話販売会社に勤務していました。しかし、もともともっていたデザイナーへの夢を諦めきれず、Webデザインスクールに入学。卒業後にWebデザイナーの副業を開始し、小さな案件からコツコツと実績を重ねて半年後に月40万円を稼ぎ、フリーランスとして独立しました。
【case2】大手企業からフリーのWebデザイナーに転職したBさん
Bさんは大手企業に勤めていましたが、「この先、給料が上がることはないな」と将来の不安を感じ、Webデザインの勉強を始めました。スクールに通いながらすぐに副業を始め、「1年以内に月100万円稼げなかったら諦めて本業を続ける」と目標を立てました。結果、スクール入学から半年後に副業の収入が本業の7倍になり転職。現在はフリーランスのWebデザイナーとして活躍中で、月収200万円ほどです。
【case3】手に障がいがありながら在宅WebデザイナーになったCさん
Cさんは手に障がいがあり、以前は障がい者雇用施設で月数万円しかもらえませんでした。そこでWebデザインの勉強を始めてスキルを習得し、卒業後はWebサイトのランディングページを専門で請け負うWebデザイン会社に就職。在宅で仕事をしており、現在は月収30万円ほどです。
Webデザインスクールは卒業率が低く、途中で挫折する方が多いのが実情です。しかしスクール選びに成功し、しっかりとデザインスキルを身に付けた場合、副業で月10~20万円くらいなら稼げるようになります。その上は月30~40万円、もっと稼ぐ人は月100万円以上稼ぎます。月100万円以上稼ぐ人は、体感として10人に1人くらいですね。
Point
お仕事の取っ掛かりは、最初は「ランサーズ」や「クラウドワークス」などのクラウドソーシングサービスや「ココナラ」がほとんどです。月100万円稼ぐような方でも、最初の仕事は1件500円程度で、それを実績として自分のポートフォリオを増やしていきます。中には「知り合いに起業家がいて、仕事を発注してもらった」など、人づてのケースもあります。
取引先から一度信用を得たら、発注してくれた方が他の方に自分を薦めてくれたり、他の案件を紹介してくれることで仕事が広がっていきます。
Webデザインスクールに関するQ&A
最後に、久保さんにWebデザインスクールに関する疑問に答えてもらいました。
久保さんにスクール入学前の心得や説明会で聞いておくべきことなどを聞きました
Q. 未経験からでも始められる?
A. 未経験から始める方がほとんどです
Webデザインスクールに入学される方のほとんどは、デザインやソフトの使い方を知らない未経験の方々です。
スクール選びを間違えず、モチベーションを維持して勉強し続けられれば、Webデザインのスキルを身に付けられるでしょう。
Q. スクールに入学する前に行っておくべきことは?
A. 目的を明確にし、今求められている仕事を把握しましょう
漠然とした夢や将来の不安だけでスクールに入学すると、夢のままで終わってしまうことが多い世界です。
Point
まずはWebデザインを趣味でやりたいのか、プロになりたいのか、プロになるならWebサイトが作りたいのか、ランディングページを作りたいのか、YouTubeのサムネイルやインスタグラムの画像を制作したいのかなど、自分がやりたいことをある程度固めておきましょう。そうすれば必要なスキルを導き出し、そのスキルを学べるスクールを探しやすくなります。
またプロになりたいなら、入学前から「今どんなWebデザインが求められているか」を知ることは非常に重要です。
例えば「ココナラ」の「Webサイト制作・Webデザイン」の「サービスランキング」を見れば、今需要のあるWebデザインを知ることができます。クラウドソーシングで募集されている案件を見てみるのもおすすめです。
出典:ココナラ「Webサイト制作・Webデザイン」
それらの需要を知ったうえで、スクールのWebサイトで卒業生の作品をチェックして比較し、お仕事として成り立つWebデザインを学べるかどうかをチェックしましょう。
より本気で取り組むなら、起業セミナーなどの勉強会に参加してみるのもおすすめ。交流会には起業家や個人事業主など、実際にWebサイトやランディングページを求めている人がたくさんいます、その人たちから直接話を聞けば、どんなものが求められているかがわかります。
Q. スクール説明会で聞いておくべきことは?
A. 「講師が現役のWebデザイナーかどうか」と「フィードバックがあるかどうか」は必ず聞きましょう
ほとんどのWebデザインスクールはスクール説明会や無料体験を設けています。
プロのWebデザイナーを目指すなら、「現役のWebデザイナーに教えてもらえるか」と「しっかり厳しくフィードバックをもらえるかどうか」どうかをこの場で必ずチェックしましょう。本当にこの2つは大事なことなので、時間とお金と夢を無駄にしないために、しっかり聞いてくださいね。
Point
「生徒の作品のbefore/afterを見せてもらえるか」もチェックしておきたいところ。講師がきちんと添削しているなら、生徒の課題作品のbefore/afterをもっているはずです。それを見れば「このスクールに入学すると、どこまでできるようになるか」が一目瞭然です。
Q. オンラインと通学はどちらがおすすめ?
A. おすすめはオンラインですが……
基本的にはオンラインと通学に差はないので、通学時間を省けるオンラインがおすすめです。ただ、パソコン初心者の場合は、隣に講師の方がいて、その場でパソコンの操作方法を教えてくれる通学の方がいいかもしれません。
Q. 就職・転職サポートは重視すべき?
A. 「受けられればラッキー」くらいの気持ちで
就職・転職サポートをうたっているスクールも多いですが、あまり信じ込まない方がいいかもしれません。スクールが確保した案件が中心になるので、こちらの希望と折り合わないこともあります。また仕事をあっせんしてくれても1回だけだったり、「あっせんする」と言いつつ、普通にネット上で求人されている案件を紹介されることも多いですね。サポートを重視しているなら、スクール説明会の際に念入りに聞いておきましょう。
Q. 給付などは受けられる?
A. スクールによっては受けられます
Webデザインスクールによっては厚生労働省による「教育訓練給付金」制度を採用しているところもあります。
目的 | 働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図る |
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内容 | 受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給される |
対象条件 | 雇用保険の被保険者(3年以上) |
<「教育訓練給付制度」のあるWebデザインスクールの例>
- ヒューマンアカデミー|「Webデザイナーコース」「Webデザイナー総合コース」
- KENスクール|「Web実践就転職総合コース」「Web実践プロデザイングラフィック就転職総合コース」
また経済産業省による「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」という制度もあり、受講費用の70%(上限56万円)の給付が受けられます。
<「Reスキル講座」のあるWebデザインスクールの例>
- INTERNET ACADEMY|「Reスキル講座」
まとめ
Webデザインは独学で習得するのは難しい世界。Webデザイナーを目指すならWebデザインスクールで学ぶのが基本的にはおすすめです。
しかしWebデザインスクールの多くは「デザインソフトの使い方」と「コーディング」を教えており、「デザイン」をしっかり教えるスクールは少ないのが現状です。
したがってスクール選びが非常に重要。具体的には「現役のWebデザイナーがきちんとフィードバックしてくれる」「卒業生の作品を見られる」「カウンセリングなど生徒のモチベーションを保つ工夫をしている」などのポイントを見て比較検討しましょう。
Webデザインスクールは時間とお金を投資する学びなので、決っして無駄にはしたくありません。Webサイトを見て判断するだけでなく、スクール説明会を利用して上記のポイントを満たしているかどうかしっかりチェックし、自分の目的を明確にし、今求められているWebデザインの案件を把握したうえで受講しましょう。