KITCHEN
ホットプレートの選び方!料理研究家が作りたい料理に合わせて選ぶポイントを解説

焼きそばやお好み焼きなどを作るのに便利なホットプレート。最近は肉を焼くことに特化したものや、煮込み料理にも対応できるもの、キッチンに出しっぱなしにしておけるようなおしゃれなものなどが登場し、料理の幅を広げてくれる便利な調理アイテムとして再注目されています。
この記事では、ホットプレート料理のレシピ本を出している料理研究家の上島亜紀さんに、ホットプレートの選び方を教えてもらいました。自分に合ったホットプレートを選ぶ参考にしてください。
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料理研究家
上島亜紀さん
ジュニア・アスリートフードマイスター、パン講師、食育アドバイザー。神奈川県の自宅にて、料理教室「A’s Table」を主宰。女性誌やテレビでのレシピ提供のほか、カフェや企業のレシピ監修なども手掛ける。著書に『ホットプレートで作るまいにちのごはん120』(ワン・パブリッシング)などがある。
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目次
料理研究家が教えるホットプレートの選び方
ホットプレートは商品によって、プレートの形状や加熱方式、機能などが異なり、使いやすさや作れる料理などに差があります。自分に合ったホットプレートの選び方について、上島さんに解説していただきました。

「プレートのタイプによって向いている料理が異なります」
作りたい料理に合わせてプレートのタイプを選ぶ
プレートのタイプは「浅型」「深型」「フラット型」の3種類に大別でき、それぞれ向いている料理に違いがあります。
プレートのタイプ別の特徴
タイプ | 浅型 | 深型 | フラット型 |
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特徴・向いている料理 |
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もっともポピュラーな浅型プレートは、焼き肉、チャーハン、焼きそばなどの焼き料理メインで使いたい人におすすめです。
深型は深さがあるので、すき焼きやおでんなどにも対応できます。焼き肉のときに油はねが少なくて済むのも特徴です。焼き料理だけでなく、お鍋などにも使いたいなら深型を選びましょう。

浅型は焼き料理に適している(左)。深型は煮込み料理にも対応可能(右)
フラット型は、ステーキや鉄板焼きなどを作りたい人におすすめ。蓄熱性が高く、ステーキの表面をカリッと焼き上げ、肉汁を閉じ込めてジューシーに仕上げてくれます。

お肉をおいしく焼き上げたいならフラット型に注目
焼き具合や煙が気になるなら面の形状もチェック
ステーキや焼き肉に使いたい人は、プレートの面の形状にも注目しましょう。波形などになっていて脂が落ちやすい構造のものを選ぶと、お肉の水分も凹んだ部分に落ち、表面がしっとりせずカリッと焼き上がります。脂がプレート下のトレーなどに流れ落ちて加熱されず煙も出にくいので、部屋の空気やにおいが気になる人にもおすすめです。

脂や水分が落ちやすいよう波形になっているプレートだと、煙が立ちにくくなる
交換プレートがあればさらに便利に使える
交換プレート付きのものを選ぶと、より料理の幅が広がります。例えば、たこ焼きプレートがあれば、たこ焼きだけでなく、ベビーカステラやアヒージョ、しゅうまいなども作れます。他にもグリルプレートなどが付属している商品もあるので、作りたい料理に合わせてチェックしてみましょう。

「たこ焼きプレートはいろいろな料理に使えて便利です」
使用シーンや用途に合わせて加熱方式を選ぶ
ホットプレートの加熱方式には、電気ヒーター式、IH式、カセットガス式の3つがあります。
プレートのタイプ別の特徴
加熱方式 | 電気ヒーター式 | IH式 | カセットガス式 |
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メリット |
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デメリット |
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電気ヒーター式は、内蔵された電熱線に電流を流し、その熱でプレートを温める仕組みです。商品数が多く、好みのデザインやサイズのものを探しやすいのが特徴。IHコンロとして使う予定がなく、アウトドアなどでの用途がなければ、電気ヒーター式から選ぶのがおすすめです。
電気ヒーター式を選ぶ際は、電熱線やプレートの仕様に注目しましょう。電熱線ヒーターがプレート全体に行き渡っているものや、プレートの蓄熱性を高めるように工夫された構造のものだと、焼きムラが起こりにくくなります。

電熱線で加熱する電気ヒーター式。電熱線が全体にいき渡っているものだと焼きムラが出にくい
IH式は電気ヒーター式より熱効率が良くて焼きムラが出にくいのが特徴です。ホットプレートとIHコンロの2wayで使いたい方はIH式を検討してみるのも良いでしょう。
ベランダやアウトドアなど屋外で使いたい場合は、カセットガス式がおすすめです。
細かく温度が調節できるものを選ぶ
温度調節機能はどのホットプレートにも備わっていますが、最高温度やどのくらい細かく温度を設定できるかは商品によって異なります。料理によって適切な温度が異なるので、できるだけ細かく設定できるものを選ぶと調理がしやすくなります。最高温度は250℃程度のものだと、お肉もおいしく焼き上がります。
作る料理と温度の目安
温度の目安 | 料理 |
---|---|
約250℃ | ステーキ |
約200℃ | たこ焼き、鉄板焼き |
約180℃ | 焼きそば、チャーハン |
約140℃ | クレープ、パンケーキ |
保温(または60〜90℃) | 料理が冷めず、温かいまま食べられる |

商品によって設定できる温度が異なる。作る料理に合わせて細かく調節できるものだと使いやすい
また、保温機能があるものを選ぶと、料理が完成した後にいちいち電源を切る必要がなく、食材も焦がさずにすむので便利です。家族や友人と話をしながら食事をしているときなど、料理が冷めず温かいままで食べられるメリットもあります。
お手入れや収納がしやすいものを選ぶ
ホットプレートを使用する料理は、油がはねることが多いので、お手入れがしやすい構造になっているかどうかは、かなり重要なポイント。丸洗いできたり、パーツに分けて掃除できたりするものだと、お手入れがしやすいです。ただし、安価なものは取り外しができなかったり、洗える部分が決まっていたりするものが多いので注意が必要です。
また、プレートにフッ素樹脂加工が施されているものは焦げつきにくく、汚れが落ちやすいので、手入れが簡単です。

パーツを分解できるものだと、隙間についた油汚れも拭き取れる
収納方法もチェック。電源コードや付属品などをホットプレートの内部にすべてしまっておけるものや、分解して立てかけておけるものだと、収納スペースを最小限に抑えられます。交換プレートが付属しているものは、すべてをホットプレートの内部にしまえるかどうか確認しましょう。

立てかけておけるものだとスペースを取らずに収納できる(左)。本体の中に電源コードや交換プレートがすべて収納できると便利(右)
使いやすいサイズを選ぶ
一人暮らしの人やカップルで使う場合は幅が20〜30cmぐらいの小型のホットプレートが使いやすいでしょう。収納スペースが狭い場合も、小型のものであれば収納しやすくて便利です。
ファミリーや友人どうしのホームパーティーなどに使う場合は、40cm超えの大型サイズが適しています。
適切なサイズの目安

ただし、一人で使う場合も、「食パンと目玉焼き、ベーコンを同時に焼きたい」「大きな鉄板で炒め料理を楽しみたい」など、作る料理によってはプレートが大きい方が適しているケースもあります。また家族など複数人で使う場合も、おかずの一品を少しずつ焼きながら食べるようなときは、コンパクトタイプが便利でしょう。どのように使いたいかを想定して適したサイズを選ぶようにしましょう。

「幅37.5cm、奥行23.5cmのこのホットプレートは、一人または二人暮らしなら十分なサイズです」
ホットプレートの選び方|ポイントまとめ
ホットプレートは作りたい料理に合ったプレート形状、人数に合ったサイズ、加熱方式や手入れのしやすさに注目して選びましょう。選び方のポイントをまとめました。
- 焼き料理が中心なら「フラット型」「浅型」、すき焼きなどもしたいなら「深型」を選ぶ
- 煙やにおいが気になる人は、波形プレートに注目
- 交換プレートが付いているものなら料理の幅が広がる
- 作る料理に合わせて細かく温度調節できるものだと便利
- お手入れのしやすさや収納性も要チェック
- 1〜2人で使うなら幅20〜30cm程度、4人以上なら幅40cm以上が目安
ホットプレートに関するよくある疑問 Q&A
ホットプレートについてのよくある疑問点について、上島さんに解説していただきました。

「いろいろなレシピにトライできるのがホットプレートの魅力です」
Q. 無煙ロースターとホットプレートの違いは?
A. 無煙ロースターは、脂が熱源に当たらないようにトレーなどに流れ落ち、煙が発生しにくい構造になっています。ファンが付いていて煙を吸い込んでくれるモデルもあります。ホットプレートは、脂が熱源に当たらない構造のものもありますが、すべてがそうではありません。
焼き肉など煙が出やすい料理の場合は、無煙ロースターの方が快適に楽しむことができるでしょう。ただし、無煙ロースターにはたこ焼きや鍋などができる交換プレートが付属していないので、いろいろな料理を作りたいという方にはホットプレートがおすすめです。

無煙ロースターはプレートに穴が空いていたり、ファンがついていたりして煙が出にくいのが特徴(左)。ホットプレートの方が作れる料理のバリエーションが多い(右)
Q. ラウンド型とスクエア型、どちらが使いやすい?
A. 少人数で使う場合は圧迫感が少なくテーブルに余裕が生まれやすいラウンド型、大人数で使う場合はプレートの面積が広く一度にたくさん調理できるスクエア型が使いやすいでしょう。
スクエア型は商品数が多いので、好みのデザインのものを探しやすいメリットもあります。

ラウンド型(左)とスクエア型(右)。スクエア型の方が商品のバリエーションも多い
Q. ホットプレートのお手入れの方法は?
A. 使い終わったら脂が固まる前に汚れを拭き取るようにしましょう。
使い終わってから時間がたってしまうと脂が固まってしまい、脂くささが残ってしまったり、汚れが取れにくくなってしまったりするので、やや温かいと感じるうちに拭いておくとよいでしょう。
どうしても油はねするので、パーツの隙間にも油がついてしまいます。分解して洗えるものは洗剤でしっかり洗い、洗えない部分はウエットティッシュなどでよく拭き取るようにしてください。
Q. ホットプレートを使うときの注意点は?
A. 加工が剥がれないよう、使う調理器具には注意が必要です。
ホットプレートには金属のヘラが使えるものと、使えないものがあります。フッ素樹脂加工のものは金属のヘラが使えないものが多く、加工が剥げる原因になります。プレートを傷つけないよう、使う前に説明書などを確認してみましょう。加工が剥がれてきたときは、新しいものを購入するか、別売りのプレートがあれば買い直すしかありません。

このような金属プレートならヘラを使用できるタイプも
Q. 煙やにおい、油はね対策はどうしたらいい?
A. 煙やにおいの対策としては、ホットプレートを使用するときに換気扇を回したり、サーキュレーターを使用したりして、空気が循環するようにするとよいでしょう。また、お肉の脂が煙やにおいの原因になるので、たくさん焼き肉をする方は脂が落ちる穴あき構造のプレートのものがおすすめです。
油はねはどうしてもしてしまうのですが、プレートに油分があるとそれが飛び散るので、こまめにキッチンペーパーでプレートを拭くようにしましょう。

溝や受け皿に脂が落ちていく構造のものだと、煙やにおいも出にくい

Q. ホットプレートを焦げつかせないためのポイントは?
A. プレートに焦げつき防止加工が施されているものを選ぶのがいいでしょう。
また、ホットプレートは火力が強いものが多いので、早く焼きたいからといっていきなり最高温度にして調理すると焦げつきの原因になることがあります。ホットプレートそれぞれのヒーターの位置によって温まり方に違いや特性が出るので、慣れるまでは少しずつ温度調整することが大切です。
Q. ホットプレートで作れるおすすめのパーティー料理は?
A. 食べ応えのあるメニューなら、パエリアやチーズタッカルビがおすすめ。
チーズフォンデュやアヒージョ、交換プレートを使ってたこ焼きもよいですね。食卓を囲んでアツアツの料理を楽しめるのがホットプレートの魅力。ぜひパーティー料理にホットプレートを活用してみてください。

チーズタッカルビのような汁気のある料理も作れる(左)。付属のプレートでたこ焼きやアヒージョなどを作るのも楽しい(右)
まとめ
- 焼き料理が中心なら「フラット型」「浅型」、すき焼きなどもしたいなら「深型」を選ぶ
- 煙やにおいが気になる人は、波形プレートに注目
- 交換プレートが付いているものなら料理の幅が広がる
- 作る料理に合わせて細かく温度調節できるものだと便利
- お手入れのしやすさや収納性も要チェック
- 1〜2人で使うなら幅20〜30cm程度、4人以上なら幅40cm以上が目安
ホットプレートを食卓に置くことで、家族や友人と一緒に楽しみながら調理をしたり、作れるレシピの幅が広がったりと、日々の食事シーンがにぎやかになります。この記事を参考に、自分に合ったホットプレートを選んでみてください。
▼おすすめ商品を知りたい方はこちら

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