外側からも内側からも。 健康的な美肌は “楽しい”でつくられる

高橋さんの美肌の秘密は、ルールなしのスキンケア＆インナーケア。「私、何に関しても“決めごと”をしないんです。その方が気持ちも楽だし、スキンケアも食べるものも、単純に『これがいい！』と感じるものを与えればいいと思うから。ストイックにがんばればよりトラブル知らずのお肌に近づけるとは思うんですが、それよりも日々のお肌とうまく付き合っていくやり方が、私には合っていました」

そして、一番大切なのは「いかにその時間を楽しく過ごすか」だといいます。「スキンケアをしている時間自体を楽しんでいることが、ルーティン化したりお肌の調子を保ったりできる理由だと思います。何ごとも、楽しまなきゃはじまりません！」。そんな彼女のルーティンからは、美肌づくりへの新たなアプローチ法を見出すことができそうです。

スキンケアは「自分の肌と向き合う時間」。
「毎日メイクを落とす前や起きぬけに、鏡を見たり手で触ったりしながらお肌をチェックするんです。『ちょっとベタついているから、昨日の夜は保湿しすぎたかな？』と、前夜に使ったコスメを思い出しながらお肌とスキンケアコスメの相性を見たり、ときには『お、今日は調子いいじゃん！』なんて声が出たりすることも（笑）。毎日、肌と会話をしている感覚ですね」

特に夜のスキンケアは、高橋さんにとって至福のときなのだとか。「ケアしている時間が楽しいから、忙しい朝よりもゆとりのある寝る前のスキンケアタイムを大切にしています。お風呂に入りながら『今日はどんなケアをしようかな？』って考えるのもわくわくするし、洗面所でスキンケアコスメを選ぶ時間も楽しみで。こうして毎日楽しく1日を終えるから、肌も心もいつだって前向きに過ごせています」

その日に使うスキンケアコスメは「体感したコンディションによって決めている」という彼女。このルーティンになったワケは、ひどく肌荒れしたときに「同じスキンケアコスメを使い続けることが、必ずしもいいとはかぎらないと気がついた」からだと話します。

「気分やホルモンバランスなど、女性のコンディションは日々変化します。だから毎日お肌と会話しながら、そのときに合ったケアをする。とはいえ、何よりも大切なのは楽しむこと！　やっぱりマインドってお肌とリンクするから、例えばポツッと吹き出物ができて落ち込んでも『さぁ、どうケアしてあげようか？』って前向きに考える。ハッピーでいればお肌もいきいきするし、お肌がきれいだと気持ちも上がるから、いい循環が生まれるんです」

毎日お肌と向き合っているから、「スキンケアコスメのスタメンも、短いスパンで変わります」。選ぶ決め手は、見て使って「わくわくするかどうか」。オーガニックコスメや韓国コスメ、デパコスなど、一つのジャンルに偏らずいろいろ使うのが高橋さん流。美容に詳しい仕事仲間や友人からおすすめされたものは必ず店頭で試してみるそうです。

数多くのコスメを手にしているから、何段階も重ねてケアしているのかと思いきや……実は「面倒くさくて、オイル1本で済ませてしまうこともあるんです（笑）」と、意外な一面も。ですが、乾燥肌＆敏感肌ゆえに「保湿だけは重要視しています」と話します。

そんな彼女のスキンケアで最近長らくスタメン入りしているコスメがあるとか。「さらっとしているのにすごい保湿力！」という逸品は、発酵に着目し、米ぬかのエキスを熟成させた独自の「美活菌発酵液」によるスキンケアアイテムを展開する「ソフィスタンス」の美容液です。「美容液という名前ですが、お肌につけるとサラッとするので化粧水の代わりに使っています」

日々変わる高橋さんのスキンケアですが、ときには「何もしない」こともあるのだとか。「肌が荒れたときに、何を試してもダメで落ち込んだことがあったんです」。そこで、スキンケア自体をストップすることに。「何をやっても効かないので、1週間何もせずにお肌をデトックスしました」。そうすると、荒れたお肌がきれいに治ったといいます。

「スキンケアに方程式はないということを学びましたし、同時にコスメに頼るだけではなく、お肌自体の治癒力を上げることも大事なんだと気がついて」。その経験から、「与えるだけではなく、ときには引き算したりアプローチを変える」ことを考えるようになったとか。具体的には「お肌の外側だけではなく、内側からもケアすること。コスメだけに頼らず、カラダの中からケアすることにも目を向けるようになりました」

そう、高橋さんの美肌の秘密は食生活にもあるんです。もちろんルールはなく、「自分に向いていない食材を控えたりオーガニック食品を取り入れてみたりするなど、楽しい！　おもしろい！と感じたことを繰り返しているだけ」

美肌づくりのためには体質を知ることもおすすめだといい「遺伝子検査をすると、お肌とよりいい付き合いができるかも。調べてみると意外なことがわかっておもしろいですよ」とのこと。「おおげさに聞こえますが、ネットでキットを購入して必要な試料を返送するだけなので、手軽にできます。合わない食材や生まれつきの肌質を診断してくれるので、すごく助かりました。私はカプサイシンやカフェインが向いていないというデータが出たんですが、それまでまったく気がつかなくて。食べるものって、好きだけど自分のカラダには不向きなものもあるんだなと」

「何があっても揺るがない完璧なお肌をつくろう！って考えると、すごく大変だと思うし、余計な疲れがたまると思うんです。なのでインナーケアにおいても『今はお肌が揺らいでいる時期だから、これを取り入れようかな』程度に、気楽に考えます。向いていない食材がわかっているなら調子が悪い時期は控えるなど、自分のカラダのことを知っていれば自然と調整できるはず」

高橋さんの注目するオーガニック食品も近年ではおいしいものが増えており、選択肢の幅が広がったといいます。「特に最近のお気に入りは、間食にちょうどいいピープルツリーのオーガニックチョコレートや、マイナーフィギュアズのオーツミルク。温かい紅茶をこのミルクで割って飲むことにハマっています」

「自分のカラダに合うものを知って、気ままに取り入れる」。最近は、畑での野菜づくりをはじめたことでも「食べるもの」への意識が変わったといいます。トマトとナス、キュウリからスタートして「この間、ニンジンとカボチャができました！」とうれしそうな彼女。自身でつくった野菜を通して、嫌いだった“あるもの”が食べられるようにもなったのだとか。

「大嫌いだったナスが食べられるようになったんですよ……！　自分が育てたものって、かわいいんですよね。触りながら、あ〜大きくなったね〜って話しかけたりとか（笑）。それに、今までは何気なくスーパーで手に取っていた野菜にも、生産者さんへのありがとうの気持ちがより芽生えましたね。そうしてつくり手を感じながら食べる野菜っておいしいし、お肌だけではなく心にも栄養を与えてくれると思うんです」

スキンケアをきっかけにインナーケアを意識するようになり、畑づくりから食べ物への興味も深まっていった高橋さん。「楽しい！とはじめたモノゴトだけど、結果的に全てがつながっているから不思議なもの。きれいの秘訣（ひけつ）はやっぱり、 “楽しい”なんですよ！」