ドライシャンプーのおすすめ12選！毛髪診断士がタイプ別の選び方や使い方を解説

「入浴できないときに使うドライシャンプーと運動後に使うドライシャンプーの違いは？」
「スプレーとミスト、どっちのドライシャンプーが使いやすい？」

入院や災害時など入浴ができないときでも、水を使わずに髪や頭皮を清潔な状態に保てるドライシャンプー。 他にも外出先で髪のニオイが気になるときや、髪を手軽にサラッとさせたいときにも使えて便利なアイテムだけど、スプレーやミスト、シートなどタイプが多く、目的に応じて適したアイテムを選ぶのが難しいところ。

そこで今回は、毛髪診断士で国際毛髪皮膚科学研究所の代表理事を務める本山典子さんに、ドライシャンプーの基礎知識からタイプの違い、選び方のポイントを伺いました。

your SELECT.編集部がピックアップした「タイプ別ドライシャンプー12選」もチェックしてくださいね。

※1 パラベンフリーとは防腐剤のパラベンが入っていないものを指します

ドライシャンプーとは？ 選ぶ前に知っておきたい基礎知識

ドライシャンプーとは、洗い流し不要で頭皮や髪を清潔に保つことができるシャンプーのこと。
ただ、「ドライシャンプー」と名前がついていても、全ての製品が同じ性質をもっているわけではありません。

汗のニオイやベタつきを一時的に解消してくれるものから、シャンプー代わりに使って頭皮を清潔に保てるものまで、製品ごとに性質や用途はさまざまです。スプレーやジェルなどタイプも違えば、配合されている成分も異なります。

それぞれの特性の違いを知ることで製品を選びやすくなるので、まずはドライシャンプーのメリット、デメリットやタイプごとの効果について知っておきましょう。本山さんに、詳しく解説していただきました。

ドライシャンプーを使用するメリット、デメリット

ドライシャンプーの最大の特徴は、水やお湯で流さなくても髪の不快感をリセットできることです。不快な汗のニオイを取り除き、洗い上がりのすっきり感、皮脂のベタつきが取れたサラサラ感が味わえるように工夫されています。

シートタイプのドライシャンプーは拭くことで髪の清潔さをキープ

ただし、シャンプーほどの洗浄力はないので、「ドライシャンプーさえあればシャンプーがいらなくなる」というわけではありません。ドライシャンプーのメリットとデメリットを踏まえたうえで、自分に合う製品を選ぶようにしましょう。

メリット	デメリット
・汗やベタつき、ニオイなど髪の不快感を瞬間的に解消 ・災害時や入院時など入浴できないときも髪を清潔に保てる	・シャンプーほどの洗浄力はない ・敏感肌の人には刺激が強すぎることがある

スプレーやシートなどドライシャンプーの種類は6タイプ

現在市販されているドライシャンプーは、スプレー・ジェル・ミスト・シート・パウダー・ムース、と大きく分けて6タイプ。ドライシャンプーの特徴を各タイプ5段階で評価しました。選ぶ際の参考にしてみましょう。

スプレータイプは初心者も扱いやすい

種類豊富なドライシャンプーのなかから、使用目的に沿った製品をタイプ別に紹介していきましょう。
まずは頭皮の状態や自分の髪質をチェックし、強い刺激で髪に負担をかけないようにすることが大切です。

頭皮のベタつきを解消し、髪のふんわり感を復活させたい｜スプレータイプ

夕方になってふんわり感のなくなった髪を手軽にサラサラにしたいのなら、スプレータイプがおすすめ。微粒子パウダーが配合されている製品が多く、頭皮の余分な皮脂を吸着してサラッとさせてくれるので、ふんわり感も期待できます。オフィスのロッカーやバッグの中に常備しておくと安心です。

職場ではスプレータイプが便利

入院や災害時など入浴できないときに髪や頭皮を清潔にしたい｜ジェルタイプ・ムースタイプ

入浴できないときには、すっきり感を得られるジェルタイプ、ムースタイプがよいでしょう（ムースタイプは、フォームタイプ、泡タイプと呼ばれることもあります）。髪や頭皮につけてもみ込むように使用すると、しっかりとシャンプーをした後のような爽快感を得られます。その分、髪全体がしっとりと濡れるのでタオルドライは欠かせません。

外出先やアウトドアで気になるニオイを一時的に抑えたい｜シートタイプ・パウダータイプ

外出先で、髪を濡らさずに髪や頭皮のニオイを抑えてくれる使い勝手のよさはポイント。シートタイプは携帯性に優れている一方で、パウダータイプは粉の量の加減が難しいため、扱いにくく感じることもあります。

外出先でニオイを抑えたいときはシートタイプ、パウダータイプがおすすめ

ヘアフレグランスとして使いたい｜ミストタイプ

フローラル、柑橘系、ミント系など香りの種類が豊富で、ヘアフレグランスとしても活躍してくれるのがミストタイプ。他タイプのドライシャンプーと比べると水分量が多く潤いも期待できます。また、なかには香りが強い製品もあるため、一度の使用量には注意が必要です。

スプレー・ジェル・ミスト・シート・パウダー・ムース、全6タイプのドライシャンプー。用途や目的に合わせた12製品を編集部が厳選しました。お気に入りを見つけたら、目的ごとに使い分けるのもよいでしょう。

気になる内容をクリック

• 【瞬間的にサラッと】スプレータイプおすすめ2選
• 【すっきり清潔】ジェルタイプおすすめ2選
• 【非常時に最適】ムース（泡）タイプおすすめ2選
• 【携帯しやすい】シートタイプおすすめ2選
• 【しっかり消臭】パウダータイプおすすめ2選
• 【髪にもボディにも】ミストタイプおすすめ2選

※1 パラベンフリーとは防腐剤のパラベンが入っていないものを指します
※2023年 2月17日時点の価格です。価格が変更されている場合もありますので、商品販売サイトでご確認ください。

【瞬間的にサラッと】スプレータイプおすすめ2選

手軽にサッと使えるスプレータイプには、ときにスタイリング剤やヘアフレグランスとして活躍してくれる製品も多数。香りのラインアップが豊富なのがうれしい。

独自の微粒子パウダーが頭皮の汚れや皮脂を吸着してくれるので、気になるニオイ、ベタつきが手軽に解消されてスッキリ、サラサラ髪に。スタイリング剤として活用すれば、夕方になって皮脂が増えてヘタってきた髪のふんわり感が復活。3種のフルーティな香りがあるので、ヘアフレグランスとしても使えます。携帯に便利なミニサイズと、たっぷり使える大容量サイズがあります。

家の外でも手軽に使える「外シャンプー」として若い世代に人気の製品。汗をかいた後のニオイや蒸れ、皮脂のベタつきなどの不快感を解消してくれます。清涼感のある香りのスプレーで、地肌につけるとパチパチとはじけながら、スッとする爽快感があります。乾くとベタついていた髪もサラサラになります。

【すっきり清潔】ジェルタイプおすすめ2選

殺菌や洗浄効果が高いジェルタイプ。天然ハーブ配合で敏感肌でも安心して使えるほか、ほどよい清涼感も感じられるのがポイントです。

アムラとニームという天然のハーブを原材料に取り入れた製品で、肌に優しく、敏感肌の人や子どもでも安心して使えます。手が荒れないので、医療や介護現場で働く看護師さんにとっても使いやすく、虫よけ作用があるので、アウトドアスポーツ後などにも便利です。

ベタつかないサラッとした使い心地で、地肌につけるとフレッシュミントと、上品で華やかなフローラルフルーティーをブレンドした優しい香りが漂います。地肌にじかにつけた後、軽く頭皮をもむようにマッサージすると効果的です。

【非常時に最適】ムース（泡）タイプおすすめ2選

水要らずながら、しっかりと「洗った感」が得られるムースタイプ。低刺激や無香料など、飽きずに長く愛用できそうな点もポイント。

洗浄成分がマイルドで低刺激なので、大人から子どもまで家族全員で使えます。ボトルを振らなくても泡で出るので泡立ては不要、頭皮を優しくマッサージするように洗うのがポイント。茶葉エキスや柿渋などの保湿成分配合で、地肌に潤いを与えます。清潔感のあるシャボンの香り。使用後は十分にタオルドライをしましょう。

保湿成分を配合したコラーゲンにより、髪をしなやかに保ちます。泡ののびが良く垂れにくいので髪や頭皮になじみやすく強めの香料が気になる人にうれしい無香料タイプです。香りでニオイをごまかさずに、ニオイの成分をしっかりと除去。備蓄品として家に1本置いておきたい、たっぷりサイズの常備型です。

【携帯しやすい】シートタイプおすすめ2選

持ち運びに優れたシートタイプ。厚手の大判で拭きやすさに長けているほか、使い心地をより追求した手袋型も登場。

たっぷりとメントール液が含まれている厚手の大判シート。表面に凸凹の穴が開いた特殊加工がほどこされていて、頭頂部からえり足まで地肌にフィットして、汗や汚れを拭きとってもけば立ちにくい仕様。汗のニオイや髪のベタつきだけでなく、ホコリや花粉などの微粒子の汚れもすっきりと拭き取れます。

洗髪用のウェットシートを両手にはめて使える手袋型。両手を使ってもみ込むように、地肌に触れながら「かゆいところに手が届く」使い心地。介護や看護の現場でもよく使われています。男女共用のゆったりフリーサイズです。

【しっかり消臭】パウダータイプおすすめ2選

消臭効果の高いパウダータイプ。天然由来成分を使用していたり、手を汚さずに頭皮に直につけられる容器にも注目。

頭頂部からうなじまで、汗をかきやすい地肌に直接つけられる「ポンポンパウダー」。植物由来成分を配合したパウダーが皮脂を吸収して、ふんわり感を復活させる仕上がりに。手のひらサイズのコンパクトな容器でポンポンと肌に当てるようにして使えば、粉を直接触らずに済むので、手が汚れないのがうれしいアイテムです。

なめらかなパウダー状にしたコーンスターチやグレープフルーツオイル、ライムオイルなどの天然由来成分を使用。肌に残った皮脂や汚れを吸着し、しっかりと取り除いてくれます。粉が飛び散りやすいので、洗面台のそばで使用するのがおすすめです。

【髪にもボディにも】ミストタイプおすすめ2選

リフレッシュ効果のあるミストタイプ。髪だけでなく、ボディミストやマスクスプレーとしても使うことができます。

レモングラス葉／茎エキスやローズマリー葉エキスなど、髪に潤いを与える天然由来のリフレッシュ成分を配合。界面活性剤やシリコンは含まれないため、地肌や髪への刺激が少ないところも売り。 肌に直接スプレーをしてボディミストとしても使用できます。アルコール成分が強いので、アルコール成分が苦手な人は要注意です。

ダマスクローズ蒸留水、植物由来のアルコール、ペパーミントオイル、ローズマリーエキスと100%天然由来成分のミストスプレー。皮脂を包み込むように浮かせて洗浄し、頭皮を乾燥させることなく清潔に保ちます。ヘアだけではなく、ボディミストやマスクスプレーとしても使えます。ペパーミントの清涼感のある香りで、気分をスッキリさせたいときにも役立ちます。

【タイプ別】ドライシャンプーの使い方

ドライシャンプーのタイプ別に、一般的な使い方を紹介します。実際に使用するときは、製品裏面などに記載されている指示に従ってください。

【スプレータイプ】適度に離して吹き付ける

髪を小分けにして地肌が見えるようにし、分け目に噴射

【ジェルタイプ】毛の根元と頭皮に垂らしてなじませる

ハンディサイズの製品は、容器のふたを取るとノズルの先が細くなっているので、ピンポイントで地肌に塗布できます。

分け目に線を描くように塗るのがコツ

【ムースタイプ】泡が消えないうちに頭皮にのせる

【シートタイプ】優しくなでるように、ゴシゴシは厳禁

力を入れすぎずに拭くことがポイント

【パウダータイプ】粉が飛び散るので洗面所などで使う

【ミストタイプ】小分けにした髪の分け目を狙って噴射

最後に、ドライシャンプーにまつわる気になる疑問を、本山さんにお答えいただきました。

Q. 頭皮に影響はないの？ 使いすぎてはげることはない？

A. 確かに、ドライシャンプーの中には人によって強い影響を受ける成分が含まれている場合があります。白髪染めやカラーリング、パーマなどの影響で頭皮環境が悪化したことで、ドライシャンプーに含まれるアルコール成分などに敏感に反応してしまうこともあります。ただし、髪質や頭皮環境は人それぞれなので、一概にはいえません。

大切なのは、自分の頭皮の状況や髪質に合うドライシャンプーを使用することです。肌に優しい成分がたくさん入っていても、自分にとっては合わないという場合もあるので、万が一、使っていて頭皮にかゆみなどの刺激や異常を感じたら、できるだけすぐに使用をやめるようにしてください。

Q. ベビーパウダーはドライシャンプーの代わりになる？

A. 髪のニオイやベタつきを解消したいのならばベビーパウダーが便利という声がありますが、使用後の爽快感やさらさら感なども期待できません。毛穴詰まりを防止するためにも、もしドライシャンプーの代替品として用いる際は、使用後にしっかりブラッシングするようにしましょう。

Q. どれくらいの頻度で使えばいいの？

A. 髪の不快感を取りたいだけなら、気になるときにいつでも使用して大丈夫です。ただし、洗浄成分が肌にずっと残っている状態は望ましくないので、寝る前に洗い流して、頭皮を清潔にしておきましょう。洗い流せないときは、ジェルタイプやミストタイプ、ムースタイプなどの殺菌効果のあるタイプで頭皮を清潔にした後、しっかりとタオルドライをして洗浄成分をできるだけ拭き取ってください。

逆に、白髪染めやカラーリング、パーマなどで髪にダメージが蓄積している人は、毎日シャンプーを使うよりも、週2回程度はドライシャンプーに置き換えることをおすすめします。頭皮を清潔にしつつ、多くのシャンプーに含まれる界面活性剤による刺激から髪と地肌を守るためです。

界面活性剤は洗浄成分で汚れを落とすのに有効ですが、効果が強すぎると、髪の健康のために残しておきたい皮脂まで洗い落としてしまい、髪や頭皮が乾燥しやすくなります。特に、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naなどの硫酸系の界面活性剤はその傾向が強いので、肌の弱い人や敏感肌の人は肌トラブルを招く場合があります。

ドライシャンプーの中にも界面活性剤が含まれる製品はあります。シャンプーの置き換えとして使いたい場合は、成分表をよく確認して、肌に優しい製品を選ぶようにしましょう。

Q. 前髪のベタつきを抑えるには、どのように使えばいいの？

A. 前髪を軽く持ち上げてスプレータイプのドライシャンプーを根元に吹き付けてなじませると、余分な皮脂が吸着されて髪が立ち上がりやすくなり、ふんわり感が復活します。

Q. ドライシャンプーはドラッグストアで買える？

A. ドライシャンプーはドラッグストアで買うことができます。実際に製品を目にして、手軽に購入できるのは魅力でしょう。ただし、店によって品ぞろえにバラつきがあり、気になる製品が置いていないことも。製品をまんべんなく比較しながら自分に合うものをじっくり選びたいのであれば、オンラインでの購入をおすすめします。

Q. ドライシャンプーに使用期限はある？

A. 製品ごとに異なりますが一般的に、未開封のものであれば製造から3年程度は品質が保たれ、開封後は1年以内が目安になるでしょう。防災備蓄品とうたわれている製品は5年間保存ができるものもあります。長期保管したい場合は、容器に購入日を記入しておくと安心です。
また、スプレータイプの製品は保管場所に注意しましょう。直射日光の当たるところで温められた状態で保存していると、成分が変化したり、缶が膨張して破裂したりする危険性があります。

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ドライシャンプーは6つのタイプに分かれ、タイプごとに特徴が異なります。まずは自分の髪質を知り、自分の頭皮環境や髪質に合った製品を選ぶようにすることが大切です。
どのようなシーンで使うか、どんな効果を求めているかによって最適な製品は変わってくるので、一つの製品だけに頼らずに、複数の製品を賢く使い分けてみてもいいでしょう。