一人暮らし向け洗濯機のおすすめ11選！縦型＆ドラム式の賢い選び方を家電プロレビュアーが解説

「一人暮らしには、どんな容量の洗濯機がおすすめ？」
「乾燥機能付きのドラム式洗濯機が欲しいけど、一人暮らしの部屋に設置できる？」

さまざまなメーカーから多様な商品が販売されている洗濯機。縦型やドラム式、容量も4.5kgの小型モデルから10kgを超えるような大型モデルまで、幅広い選択肢があります。その中で一人暮らしに使うなら、どんな商品を選べばいいのでしょうか。その商品選びのポイントについて、家電プロレビュアーの石井和美さんに伺いました。

また石井さんのお話を参考に、your SELECT.編集部おすすめの一人暮らし向け洗濯機11選も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

一人暮らし向けの洗濯機を選ぶ際のポイント

一人暮らし向けの洗濯機は、洗濯頻度やライフスタイル、住んでいる部屋の事情などによって、適した商品が異なります。それではどのように自分に合った商品を選んでいけばいいのでしょうか。まずは家電プロレビュアーの石井和美さんに、選び方のポイントについて伺いました。

洗浄力重視なら縦型、乾燥重視ならドラム式を選ぶ

洗濯機には大きく分けて、縦型とドラム式の2種類があります。最近ではドラム式も、7kgほどの小型モデルが販売されるなど、一人暮らしの方にも選ばれるようになってきました。それでは、この2つのタイプはどのようにして選ぶといいのでしょうか。
それぞれのメリット・デメリット・向いている人をご紹介します。

	縦型	ドラム式
縦型	2万円台〜	10万円台〜
水道代+電気代の目安（1回／12kg）※	約43.1円	約24.2円
メリット	・洗浄力が強い ・リーズナブルなモデルが多い ・コンパクトで設置しやすい	・優れた乾燥機能 ・衣類が出し入れしやすい ・節電、節水性が高い ・デザイン性が高い
デメリット	・水道代が高くなる傾向 ・衣類が傷みやすい	・価格が高い ・本体サイズが大きい
向いている人	・高い洗浄力を求める人 ・設置スペースが狭い人 ・リーズナブルに洗濯機を購入したい人	・乾燥まで済ませたい人 ・洗濯するランニングコストを抑えたい人 ・インテリア性を重視する人

※参考：ドラム式と縦型　電気代・水道代の違い | Panasonic

縦型とドラム式を選ぶうえで重要なのが、洗浄力と乾燥機能、どちらを重視するのかです。
縦型は一般的に、衣類どうしをこすり合わせ、大量の水で汚れを洗い流す仕組みで、高い洗浄力があります。逆にドラム式の強みは乾燥機能。洗濯物を完全に乾かすことができ、干す作業を短縮できて便利です。洗浄力なら縦型、乾燥機能ならドラム式で選びましょう。

洗浄力なら縦型洗濯機（左）、乾燥機能を重視するならドラム式洗濯機（右）を選ぶ

容量の主流は5～6kg。選択頻度に合わせて選ぶのが◎

洗濯機の容量は、「洗濯・脱水容量」と「乾燥容量」に分かれています。一人暮らし向けの洗濯機を選ぶ際は「洗濯・脱水容量」に注目しましょう。

洗濯・脱水容量は、一般的に縦型が4.5kgから、ドラム式が7kgからラインアップされています。容量は自分の洗濯頻度から考えてみるといいでしょう。特に一人暮らし向け洗濯機で主流なのは、5〜6kgの縦型モデルです。

洗濯容量6kgの洗濯機。一人暮らしであれば、3〜4日分をまとめて洗濯できる

一般的に一人分の洗濯量は、1日あたり約1.5kgといわれています。一人暮らしなら週2〜3回の洗濯で、十分に使っていくことが可能です。このサイズの洗濯機であれば、2〜4万円台と、比較的リーズナブルに購入できます。こまめに洗濯するのが苦ではない人は、このクラスのモデルから検討してみるといいでしょう。

休日にまとめて洗いたい方は、より大きなモデルを選ぶのがおすすめです。例えば7〜8kgのサイズであれば、4〜5日分を一度に洗うことができます。毛布やシーツなどを洗いたい場合も、このサイズの商品を選べば余裕をもって洗うことが可能です。

洗濯・脱水容量	5〜6kg	7〜8kg
価格帯	2万円台〜	4万円台〜
向いている人	・週2〜3回以上洗濯する人 ・リーズナブルに洗濯機を購入したい人	・休日にまとめて洗いたい人 ・毛布やシーツなども洗いたい人 ・高機能の洗濯機を使いたい人

「メーカーはおおむね7〜8kgほどのモデルから、上位機能が付いた商品をリリースしています。もちろん価格は上がりますが、よりキレイに便利に洗濯したい方は、検討してみるといいでしょう」と石井さん

洗濯機が設置できるのか、防水パンと部屋のスペースをチェック

洗濯機を購入するうえで、設置予定の場所に十分なスペースがあるかもチェックするようにしましょう。

多くの場合、洗濯機は床への漏水を防ぐ「防水パン」の上に置いて使用します。サイズをオーバーしてしまえば、置くことはできません。

各メーカーは仕様書などで、設置可能な防水パンのサイズ（内寸奥行）を記載しています。一般的に部屋の防水パンがそれより大きければ、設置は可能です。防水パンの測り方は以下のイラストを参考にしてみましょう。

「フラットな防水パン」は排水口の手前まで、「四隅に段差がついた防水パン」は排水ホースの通り道を5cm程度空けて測る

また縦型洗濯機は、フタを上に開けるのが一般的。そのためフタを上部にしっかりと開けられるスペースがあるか確認が必要です。ドラム式洗濯機は、フタが前方に開くタイプが一般的で、右開きと左開きがあります。扉を全開にしても、衣類を取り出せるスペースを用意できるようにしましょう。

意外と忘れがちなのが、搬入経路のスペースの確認。購入前に建物の入り口や玄関のドアなど、検討している洗濯機が通れるスペースがあるか、幅や高さをチェックしてみるのがおすすめです。

深夜・早朝に洗濯する方は、運転音が40dB以下の商品がおすすめ

一人暮らし向け洗濯機を選ぶうえで、運転音も確認するようにしましょう。特にマンションなどの集合住宅で、夜間や早朝に洗濯することがある方は、運転音が40dB（デシベル）以下の商品を選ぶのがおすすめです。

40dBは昼間の静かな住宅地や図書館と同程度の騒音レベル。一般的に洗濯時より脱水時の方が音が大きくなるため、脱水時の数値を基準にしてみましょう。

またより静かな商品を使いたいのであれば、「インバーター」搭載モデルを選ぶのもおすすめです。インバーターは洗濯機のモーターの回転数を制御し、脱水時の振動も軽減するため、静かに洗濯できます。

【タイプ別】一人暮らし向け洗濯機のおすすめ11選

石井さんのお話を参考に、一人暮らしにおすすめの「縦型洗濯機」「ドラム式洗濯機」をピックアップ。洗濯・脱水容量5kgのリーズナブルなコンパクトモデルから、12kgの大容量で機能に優れた商品まで紹介しています。

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• 縦型洗濯機のおすすめ7選
• ドラム式洗濯機のおすすめ4選

縦型洗濯機のおすすめ7選

まずは、一人暮らしの部屋にも設置しやすいコンパクトで十分な機能を備えた、縦型洗濯機のおすすめ7選を紹介します。

「ビッグウェーブ洗浄」で、衣類をしっかり洗浄できるモデル。水平・垂直方向に起こした立体水流で、水や衣類を撹拌（かくはん）し、汚れを落とします。衣類が少なく、水位が低いときでも、しっかりともみ洗いが可能です。「槽乾燥」コースや「槽カビ予防」コース、「槽洗浄」コースが搭載され、黒カビを抑制して槽を清潔に保てます。

2本のシャワーで洗浄液を衣類全体にしっかりと浸透させて洗う、「Wシャワー洗浄」が特徴の商品。ムラを抑えて、繊維の奥から真っ白に洗濯します。脱水時間を延長して、部屋干しの時間を短縮する「部屋干しモード」、1kgの衣類なら約10分で洗濯できる「スピードコース」など、便利な洗濯コースが搭載されているのも魅力です。

リーズナブルでありながら、洗濯槽は丈夫で汚れに強いステンレス製。またうれしい便利機能が多数搭載されています。例えば、槽洗浄コース・槽乾燥コースが搭載され、清潔に保つことが可能です。最低水位は13Lで、少しだけ洗いたいときや色柄物・タオルなどを分けて洗いたいときも、無駄なく節水できます。

最大の特徴は「ステンレス穴なし槽」。穴がないので槽内に黒カビや汚れが侵入せず、清潔に使うことができます。また洗浄方式は「高濃度洗浄」を採用。少ない水量から洗いはじめ、高い洗剤濃度でガンコな汚れも分解します。

洗濯容量8kgの大きめサイズの洗濯機。週末にまとめて洗いたい方におすすめの商品です。液体洗剤・柔軟剤の自動投入など、便利機能も多数搭載。高濃度の泡で汚れを浮かせて洗い落とす「スピンバブル洗浄」で、衣類のガンコな汚れもキレイに落とせます。

｢DDインバーターモーター｣採用で、低騒音・低振動に優れたモデル。周囲への騒音に配慮したい早朝や夜間でも音や振動を抑えて洗濯できます。しつこい皮脂汚れや黒ずみをすっきり落とす｢白さ追求｣コース、柔軟剤の香りをしっかりつける「香アップ」コースなど、多彩な洗濯コースを備えているのも大きなポイントです。

大きな特徴が、濃度の高い洗剤液と強力な水流で汚れを洗い落とす「ナイアガラ ビート洗浄」。優しく衣類を洗う仕組みで、色あせやほつれを防ぐことも可能です。また洗濯のたびに洗濯槽の見えない部分を水で洗い流す「自動槽洗い」機能も搭載。手軽に洗濯槽を清潔に維持することができます。

ドラム式洗濯機のおすすめ4選

続いて、一人暮らしの部屋に設置しやすいコンパクトなドラム式洗濯機のおすすめ4選を紹介します。

一人暮らしの部屋にも置きやすい、コンパクトなドラム式洗濯機。内寸奥行540mm以上の、一般的な防水パンに設置可能です。搭載したセンサーによって、状況に合わせて効率よく洗濯・乾燥を実施。DDインバーターによる低騒音設計で、夜間や早朝も洗濯できます。

便利な乾燥機能を多数搭載したモデルです。例えば、外気の取り入れとセンサーによる制御で、温風で衣類を優しく乾燥。ふんわりとした手触りに仕上げます。またふんわりシワ取りコース搭載で、乾燥によるシワを軽減。ワイシャツもアイロンがけ要らずで仕上げます。

「3D見張りセンサー」で衣類の片寄りを補正するなど、たっぷりの洗濯物もキレイに洗い上げる仕組みを搭載。温水洗浄にも対応し、皮脂汚れや黄ばみなどの除去も可能です。また低温の大風量で乾かす乾燥機能で、衣類に優しくシワを抑えながら乾かすことができます。

洗濯容量が12kgと大きなモデルでありながら、一般的な防水パンに設置が可能な商品。特に注目したいのが「Ai学習機能」です。洗剤量や時間など、洗うたびに学習。汚れが落ちきらないなど、仕上がりに不満が残る洗濯を減らすよう自動で調整されていきます。

一人暮らし向け洗濯機を買う前に知っておきたいこと

続いて、石井さんに聞いた一人暮らし向け洗濯機の主要メーカーの特徴や、投入口やフィルターの形状など、買う前に知っておきたいことについて紹介します。ぜひ購入する際の参考にしてみてください。

一人暮らし向け洗濯機の主要メーカー

さまざまなメーカーが、販売している一人暮らし向けの洗濯機。その主要メーカーの特徴について、一覧で紹介します。

「各メーカーで重視しているポイントは違います。それぞれの特徴や機能から選んでみるのもおすすめです」

「洗剤・柔軟剤の投入口」「フィルターの形状」にも注目する

「投入口」「フィルターの形状」は使い勝手に関わる部分です。より使いやすいモデルを選択するために、購入する前にぜひ注目してみましょう。

まず洗剤の投入口は一般的に、洗濯機の手前か奥に設置されています。例えば背の低い方であれば、手前にあった方が洗剤を入れやすいでしょう。ただ手前に洗剤がかかってしまい、洗濯物を取り出す際についてしまうこともあります。一長一短があるので、好みに応じて選択しましょう。

また比較的上位のモデルには、投入口を引き出して入れるタイプもあり、口が広いものが多い傾向です。特に自動投入機能付きであれば、洗濯物の量を計測し、適量の洗剤・柔軟剤を自動で投入することもできます。量る手間を省き、入れすぎや不足防止にもつながるため、こうした機能もぜひチェックしてみましょう。

投入口が奥に付いたモデル

また、縦型洗濯機のフィルターの形状は、大きく分けてネットタイプとプラスチック製の2つ。プラスチック製はパカッと開くだけでキレイにゴミを捨てることができて便利です。おもに上位モデルに採用されている傾向がありますが、ぜひ注目して見てみましょう。

プラスチック製のフィルター。外して開くだけでゴミを捨てることが可能

一人暮らし向け洗濯機に関するよくある疑問 Q&A

最後に、一人暮らし向け洗濯機に関するよくある疑問について石井さんに答えていただきました。

Q. 洗濯機を長く使うためのコツは？

A. こまめにメンテナンスをして、黒カビを発生させないことが大切です。黒カビが洗濯槽にこびりついてしまうと、すべてを取りきるのはなかなか大変。洗濯してもニオイが残り、買い替えることになることも多いです。

メンテナンスで大切なのは、まず乾かすこと。縦型洗濯機であれば、使わないときはフタを開けておく、「槽乾燥」や「送風乾燥」などの機能があれば週に1回を目安に行うようにしましょう。また月に1回はクリーナーなどで、槽洗浄を行うのもおすすめです。

ドラム式洗濯機は乾燥機能があるため、黒カビは生えにくいですが、注意は必要です。ドラム式洗濯機には電気代を抑え、槽を乾燥させる「槽乾燥」機能が付いています。洗い終わった後には毎回行うのがおすすめです。また月に1回を目安にドラム式専用の洗浄液を使って、洗濯槽を洗うようにしましょう。

槽洗浄機能が付いた洗濯機。定期的に使用し、槽を乾かすと黒カビ防止に効果的

Q. 型落ちの洗濯機って購入しても大丈夫？

A. まったく問題ありません。最上位のモデルであれば、毎年AIなどを活用した最新機能搭載のものがリリースされていくこともありますが、一人暮らし向けは型落ちであってもそれほど大きな変更はありません。リーズナブルに買えるのであれば、型落ちの商品も、3年ほどを目安に考えてみるといいと思います。

Q. 業者に洗濯機の設置をお願いする際の注意点は？

A. 設置まで行ってくれる販売業者で購入するようにするのがおすすめです。別で手配するより手間がかからず、費用も抑えられます。自分で設置する方も多いですが、洗濯機のアース線は工事の資格をもっている人でないとつなげられません。特にネットで購入する場合は、「設置まで行ってくれるか」を確認して買うようにしましょう。

Q. 洗濯機を下取り・処分する際の注意点は？

A. 下取りに出す場合は、キレイに掃除するようにしましょう。キレイにしておけば、下取りの価格も変わってきます。また処分する際は、回収料金やリサイクル料金も必要です。購入した業者に依頼できれば処分費用を安くできることもあるので、購入前に確認してみるのもおすすめです。

一人暮らし向け洗濯機のAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気ランキングをチェック

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでは一人暮らし向け洗濯機の売れ筋ランキングをチェックできます。どれを買おうか迷ったときは売れ筋ランキングを参考にしてみてもよいでしょう。

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まとめ

今回は石井さんのお話をもとに、一人暮らし向け洗濯機の選び方や使い方についてご紹介しました。ぜひ今回の記事を参考にぴったりの商品を見つけ、快適な生活につながればうれしいです。