遮光カーテンのおすすめ11選！インテリアの専門家が遮光等級による違いや選び方を解説

「もっと快適に眠れるように、遮光性の高いカーテンに買いかえたい」
「部屋の雰囲気に合った遮光カーテンの選び方が知りたい」

外からの光を遮ってくれる遮光カーテンは、快適な睡眠環境を整えるために便利なアイテムです。また、光だけでなく、外からの音や熱、紫外線などをカットしてくれる高機能タイプのものもあります。遮光性、デザインや機能が商品によりそれぞれ異なるため、選ぶ際に迷ってしまう人も多いのではないでしょうか？

今回の記事では、株式会社AtelierBox 窓装飾プランナー・インテリアデコレーターの米道莉恵さんにカーテンを選ぶ際に知っておきたい基礎知識や、空間に合ったカーテンの選び方を説明していただきました。

また、米道さんのアドバイスをもとに、your SELECT.編集部が厳選したおすすめの遮光カーテンを紹介。自宅にぴったりの遮光カーテンを選ぶ際の参考にしてください。

遮光カーテンを選ぶ前に知っておきたい基礎知識

「遮光カーテンには光を遮る以外のメリットがあります」と話す、米道さん

遮光カーテンとは、通常のカーテンよりもしっかりと光を遮り、室内をより暗くする機能のあるカーテンのことです。
まずは、遮光カーテンで光を遮るメリットやデメリット、遮光性能の高さを示す遮光等級について見ていきましょう。

遮光カーテンを使うメリットとデメリット

遮光機能のついたカーテンにはさまざまな生地のものがある

一般的なカーテンと比べて、遮光カーテンを使うとどのようなメリットやデメリットがあるのか表にまとめました。

メリット・デメリットを理解したうえで、使用場所に合ったものを選ぶ

遮光性能が高いものはほぼ光を遮断するので、日中に睡眠を取りたい、外の明かりが気になる人に特に適しています。しかし、朝日もほぼ入らないので自然に目が覚めにくくなります。

また遮光性能が高いものほど遮熱効果も高いため、冷暖房効率がアップします。

暗めの色の方が光を通しにくいため、遮光カーテンは無地でダークな色みのものが多く、通常のカーテンと比較すると色やデザインのバリエーションが少ないこともデメリットになるでしょう。

遮光等級とは

「遮光カーテンは、遮光率を基準に、商品によって遮光性の違いがあります」

遮光等級とは、一般社団法人日本インテリア協会（NIF）の基準に沿って、「遮光率」を計測し、1〜3級にランク付けしたものです。遮光性能が高いものから順に以下のように区別され、遮光率100%が「完全遮光」と呼ばれます。

遮光カーテンの等級は、NIF法の「遮光カーテンの遮光評価方法」によって分類されており、その分類方法は照度計ではなく、人間の目で実際に見た状況に応じて等級を決定していきます。 遮光1級のカーテンはさらにA++～Cまでの5段階に分類されています。

写真提供　株式会社サンゲツ

このように、遮光等級によって光を遮る度合いが変わります。ただ等級の高いものを選ぶのではなく、カーテンを使う場所や時間帯などによって、適切なものを選ぶとよいでしょう。

手軽に洗えるウォッシャブル機能をチェック

「特に汚れが目立ちやすい淡い色はウォッシャブル機能付きのものをおすすめします」

光を遮断することに特化した遮光カーテンですが、ついていると使い勝手が良くなる機能はどのようなものがあるでしょうか。あると便利な機能について下記にまとめました。

遮光カーテンを購入する際にまず、確認しておきたい機能は「ウォッシャブル」機能です。使っているうちにほこりがたまる、気になるにおいや汚れがついてしまったとき「ウォッシャブル機能」がついていれば、自宅で洗濯機や手洗いで洗うことができます。

いざというときに安心なのは「防炎機能」です。防炎加工を施すと燃えにくくなるため、火の広がる速度を遅くできます。

また、遮光カーテンの中でも生地が厚めのものは、遮熱効果や紫外線カット、遮音性などの機能がより高くなるものが多いです。そのため、遮光性能のついていない通常のカーテンと比較すると防音効果も期待できます。外の音を遮断したい場合はもちろん、家の中の音をもらしたくない場合にも厚手の遮光カーテンを選ぶと効果的です。

遮光カーテンの選び方

遮光カーテンはどんなポイントに着目して選べばいいのか、選ぶ際のポイントについて米道さんに伺いました。

1. 部屋や使う場所ごとの選び方のポイント

遮光カーテンを選ぶうえで重要なのが、どの場所で使うかです。遮光カーテンを使う場所によって「光をどれくらい遮断したいか？」は異なるはずです。そのため、選ぶ際に重視すべきポイントや優先したい機能などが変わります。

2. カーテンの丈は床に沿う長さにする

しっかりと光を遮りたいのなら、カーテンを掛ける窓をすっぽりと覆えるサイズを選びましょう。両サイドや下、カーテンの合わせ目が光漏れしやすいポイントです。

腰高窓の場合は、窓枠の下からプラス15〜20cmが適切です。窓の前に家具などがある際には、じゃまにならないように調整します。

また、掃き出し窓の場合は、通常のカーテンは裾を引きずらないように、床からマイナス1cmの長さにしますが、外から光が入るのを防ぎたい人は、床にぴったり沿う長さにします。

「指でさしている部分が「カン下」でここから床までの長さがカーテンの丈になります」

カーテンをつける際に使うフックには、Aフック・Bフック、どちらにも変形できるアジャスターフックがあります。アジャスターフックはカーテンを引っ掛ける位置を3〜4cm上下に動かすことができます。既製品のカーテンに付属されているフックは、アジャスターフックがほとんどです。

カーテンレールが見えるAフック（左）、カーテンレールが隠れるBフック（中）、フックの位置調整が可能なアジャスターフック（右）

AフックとBフックのカーテンのかかり方の違い

Aフックはカーテンレールを見せるフックで、Bフックはレールを隠すフックです。できるだけ外からの光を遮断するには、窓をしっかりと覆うBフックを使用し、アジャスターフックなら引っ掛ける位置を下に調整しましょう。

また、既製品のカーテンのサイズ表記は、仕上がりサイズがほとんどで、カーテンレールの長さにゆとり分を足した長さ（一般的に両端5cmほど）になります。窓枠のサイズとは異なるので注意しましょう。

3. 落ち着いた雰囲気にしたい寝室にはダークカラーや寒色を選ぶ

同じ色であっても生地の質感によって雰囲気が変わる

部屋にカーテンを掛けた際、パステルカラーなど明るい色（膨張色）のカーテンの方がより部屋を広く感じさせます。部屋を広く開放感のある雰囲気にしたい場合におすすめです。逆に落ち着いた濃い色のカーテンは重厚感があり、部屋全体が引き締まって見えるので、ゆったりと落ち着いた雰囲気にしたい場合に向いています。また、同じ素材であっても、光沢のあるなしなど、生地の質感によっても雰囲気は変わります。

濃いめの色のカーテンを掛けたリビングと明るめの色のカーテンを掛けたリビング

寝室などで、より高い遮光性を求めるのなら、ダークカラーがおすすめです。
例えば、同じ等級や同じ生地の遮光カーテンであっても、ベージュなどの淡い色よりブラウンやネイビーといったダークカラーの方が遮光等級が高い場合があり、より光を遮ることができます。

カーテンの色やデザインは、カーテンを使用する空間の雰囲気やインテリアとの調和を考慮して選ぶのが一般的です。たとえば、リビングであれば、ソファやラグ、クッションなどのファブリックと色みや色調を合わせると自然になじむでしょう。

また、シンプルなテイストのお部屋であれば、植物や動物など自然由来のモチーフを取り入れた北欧柄を選ぶのも、お部屋のアクセントになってすてきです。

カーテンの素材とその特徴について

カーテンの素材は大きく分けると、化学繊維と天然繊維があります。化学繊維の代表的なものはポリエステル・アクリル・ナイロンなどで、天然繊維は綿、麻、絹です。同じ色味であっても、素材によって風合いが異なります。

見た目や風合いの良さは天然繊維が優れていますが、シワになりにくい・カビに強い・お手入れが簡単など機能性を重視するなら化学繊維のものを選ぶのがおすすめです。

また、ポリエステル70％・麻30％など、化学繊維と天然繊維が混紡された、両方の良さを取り入れたものもあります。

遮光カーテンのおすすめ11選

窓装飾プランナー・インテリアデコレーターの米道莉恵さんに教えていただいた、ポイントやアドバイスをもとに、your SELECT.編集部がおすすめの遮光カーテンを厳選しました。

光沢を抑えたマットでなめらかな質感の生地を使ったカーテンは、シンプルながらも機能性は十分。外からの光はもちろん、紫外線もしっかりとカットします。遮熱効果も高く、夏場は外の熱気を、冬は冷気をしっかりと遮るため、室内の冷暖房効果もアップ。1年中、室内を快適に保つ効果も期待できます。

シルクのような光沢のある厚手の生地は、外からの光をほとんどカット。また、室内の光が外に漏れるのも防ぐため、部屋の様子が外からわかりにくく、プライバシーも守れます。夏・冬ともに外の空気を遮断、室内の冷気・暖気の流出も防ぐエコ仕様で、オールシーズン快適に使えます。また、洗濯機で丸洗いしても裾がバラバラにならず、美しさを保てるのも特徴です。

絞り染めのようなグラデーションのあるストライプが美しい上質な生地は、リビングや和室、寝室などゆったりと落ち着いて過ごしたい空間にぴったりの一枚です。洗濯機で丸洗いできるのでお手入れも簡単。形状安定加工が施されているため、美しい落ち感を保てます。いざというときに安心の防炎機能もついています。

しっかりと織り上げられた厚手3層構造で、高い遮光性を実現。部屋の明かりも漏れにくいので、プライバシーを守りたい人にもおすすめです。年中お部屋を快適に保つ加熱保温機能やUVカット機能もついています。形状記憶加工により、洗濯機で丸ごと洗っても半永久的に均等なドレープが保たれるのもうれしいところです。

昼間の外からの視線もガードしてくれる、レースのミラーレースカーテンもついたお得な4枚セット。ボタニカルリーフをモチーフにしたオシャレな北欧柄は、お部屋のアクセントにもぴったり。洗濯機で丸洗いOKと手入れが手軽なところも魅力です。

シックな色に大胆な箔押しプリントの高級感あるデザインは、お部屋のアクセントとしてもぴったり。三重織りでしっかりとした厚みがありながらも、ふわふわと絹のようにやわらかで上質な手触りが特徴です。断熱性にも優れているので、夏・冬ともにエネルギーコストの節約にも。ピンチプリーツで取り付けも簡単です。

全120種とサイズバリエーションを豊富に取りそろえているため、既製品ながらもより窓の大きさに合ったカーテンを選ぶことができるのが大きなポイントです。遮熱性に加え、断熱効果率:46%以上、保温効果率:32%以上と省エネ効果も高く、一年を通じて室内を快適な状態へと近づけてくれます。

お部屋をぱっと明るくしてくれそうなモダンな北欧柄の一枚は、北欧インテリアショップIKEAのもの。 お部屋のアクセントになるような大胆なデザインのカーテンをお探しの方におすすめです。遮光等級が低めなため、光を遮りながらも、わずかに光を感じたい人向けです。

カーテン生地の裏面にアクリル樹脂をコーティング加工することで、いっさいの光を通さない遮光率100%を実現。昼間にしっかりと眠りたい人、今お使いの遮光カーテンに不満のある人におすすめです。また、完全受注生産品のため、窓の大きさにぴったり合ったカーテンを購入できるのも魅力です。お届けまでに時間がかかるため、時間に余裕をもって購入しましょう。

大小さまざまな花が描かれたデザインは華やか＆大胆ながらも、どんな部屋にもなじみやすいのが特徴です。カーテンはお部屋の大きな面積を占めるので、お部屋の雰囲気を変えたい人にもぴったりでしょう。わずかに光を感じる遮光等級3級は、光を遮りつつも光を感じることが可能です。

つるりとしたやわらかな手触りとマットな質感、三重構造でしっかりとした厚みもあります。昼間、カーテンを閉めた状態では目の前にいる相手の表情がわからないほどの遮光率。しっかりと目の詰まった高密度な生地のため、熱・冷気どちらも通しにくいので、冷暖房効率が高まるメリットもあります。

遮光カーテンに関するよくある疑問 Q＆A

「気になる点を解消したうえで、適切な遮光カーテンを選びましょう」

遮光カーテンに関するよくある質問や疑問点などについて、米道さんに伺いました。

Q. 遮光カーテンでもレースカーテンはあった方がいい？

レースカーテンにはさまざまな機能が付加されたものが多い

A. 日中、ドレープカーテンを開けたときに、外から室内の様子が見えてしまっても気にならない、もしくは外からの視線が気にならない立地であれば、レースカーテンは必須ではありません。
具体的には、日中使用することのない部屋や、カーテンを開けて日光を入れる必要がない部屋、窓自体がすりガラスになっていて外から室内の様子がわからない場合などです。

しかしながら、レースカーテンを使用するメリットはたくさんあります。薄手で透過性があり、視線を遮りつつも光を取り入れてくれるなど、さまざまな機能をもつものもあります。

そのような、さまざまな機能のついたレースカーテンを併用することで、家具やフローリングの日焼けのもととなる紫外線をカットする・遮熱効果を高めるなどの効果が期待できます。 カーテンにより高い機能性を求める人は、さまざまな機能をもつレースカーテンとの併用がおすすめです。

Q. お手入れの頻度や方法を教えて

「ウォッシャブル機能付きのものを選ぶと、お手入れのランニングコストを抑えられます」

A. カーテンの汚れのほとんどは、空気中のほこりによるもの。そのため、日頃のお手入れとしては、カーテンの生地を傷めないように軽く振りはたく、掃除機のブラシなどを使って表面についたほこりをヒダに沿って吸い取るなどがおすすめです。特に、ヒダの部分にはほこりがたまりやすいので念入りに取り除きます。頻度は月に1回程度で大丈夫です。カーテンそのものだけでなく、カーテンレールや窓の汚れもチェックしましょう。カーテンレールや窓の汚れはカーテンへと移りやすいうえ、ほこりやごみが水分を含むことで、カビが発生してしまうことも。

また、洗濯できるものに関しては、カーテンなら年に1回程度、レースカーテンは年2回程度がおすすめです。洗いすぎると生地の傷みや縮みにつながってしまうこともあるので注意しましょう。また、生地によっては、シワや色落ちが起こる場合もあるため、事前に必ず洗濯ラベルを確認することが大切です。

Q. カーテンで結露防止はできる？

A. 結論からお伝えすると、カーテンだけで結露を防ぐことは難しいです。
結露が起こる大きな原因は、外気と室内の温度差です。そのため、起こらないようにするためには、外気の影響を受けにくくし、断熱性を上げることが効果的です。

具体的には、窓ガラス自体を複層ガラスにかえる、内窓・または二重窓にするなどが挙げられます。

Q. ブラインドとカーテンの違いとは

A. ブラインドには横型（ベネシャンブラインド）と縦型（バーチカルブラインド）があります。今回は一般的な横型のブラインドで考えていきましょう。
大きな違いを一言で伝えると、カーテンとブラインドでは開き方が違います。それぞれの特徴を見てみましょう。

これを踏まえたうえで、ブラインド＝縦長窓や小窓向き、カーテン＝掃き出し窓や腰高窓におすすめだといえます。

Q. 買い替えのタイミング（耐久年数など）について

「お部屋の中で大きな面積を占めるカーテンを変えると雰囲気がぐっと変わることも」と話す、米道さん

A. 一般的にカーテンの寿命は、5年程度が目安とされています。 もちろん、カーテンの素材や厚み、日当たりなどの環境や使用状況、洗濯の頻度などにより、大きく異なります。

特に、日差しの強い南側や西側の窓にあるカーテンの場合は、紫外線の影響により経年劣化も早くなります。使っていて、ちょっとくたびれてきたと感じるようになったら、検討するのがおすすめです。

遮光カーテンの人気ランキングをチェック

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まとめ

今回は、窓装飾プランナー・インテリアデコレーターの米道 莉恵さんの監修のもと、「遮光カーテン」を選ぶ際のポイントやおすすめの商品などについて解説しました。

遮光カーテンの買い替えを検討中の方や、新たに遮光カーテンの購入をお考えの方は、ぜひこの記事を参考に、生活環境に合った「遮光カーテン」を選んでみてください。