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目次
自然豊かな場所で暮らしたい、趣味を充実させたい、ON・OFFのメリハリをつけたい、などさまざま理由でデュアルライフ(二拠点生活)をする人が増えています。
最近では、コロナ禍によってリモートワークが普及し、住む場所の選択肢が広がったこともあり、さらに注目度が高まっています。
この記事では、15年間デュアルライフを送り、東京と千葉の南房総をつなげる活動をしている馬場さんに、デュアルライフの始め方やメリット・デメリットを聞きました。
そして、デュアルライフで人気のエリアや、デュアルライフを送っている3名の経験談も紹介します。
デュアルライフ(二拠点生活)とは
デュアルライフ(二拠点生活)とは、二つの地域に拠点をもち、行き来して生活することです。
例えば、平日は東京で生活し、土日は二拠点目に移動してオフを過ごす、などの暮らし方を指します。
自然豊かな場所で暮らしてみたい、サーフィンやアウトドアなどの趣味を満喫したいなどの理由で、デュアルライフを始める人が多いくいます。
デュアルライフをする場合、以下のような方法があります。
- シェアハウスに入る
シェアハウスは賃貸よりも割安な家賃であることが多いため、気軽に始めやすいです。しかし、自分の住みたいエリアに必ずしもシェアハウスがあるとはかぎりません。 - 賃貸物件を借りる
賃貸でマンションや家を借りる方法です。デュアルライフをやめたくなった場合は解約すればよいので、土地や家を買うよりはハードルが低いです。 - 土地や家を買う
地方は都市部に比べれば相場が安いため、土地や家を購入するという選択肢もあります。初期費用が高くなるので、場所選びを慎重に行う必要があります。
このように、それぞれメリット・デメリットがあるので、しっかり検討しましょう。
デュアルライフに人気のスポット
本記事で取材した4名の方によれば、デュアルライフの二拠点目を選ぶときは、都市部とは違う環境を求める人が多いため、以下のような条件に当てはまる場所を探すケースが多いようです。
- 電車や車などで、自宅から片道90分~2時間以内
拠点間の移動が多くなるので、自宅から遠すぎない距離にある場所を選ぶ。 - 海や山などの自然が近い
都市部とは違う自然豊かな場所を選ぶ。
以上を総合すると、東京近郊に住んでいる人がデュアルライフをする場合、以下のようなエリアが候補となってきます。
- 神奈川県の湘南エリア
電車で1時間~1時間半ほどで到着でき、海が近い。 - 千葉県の房総エリア
車でアクアラインを利用すると、1時間~1時間半ほどで到着。海も山もある環境。 - 山梨県
特急を利用すれば、都心からも近く自然豊か。
これらは、都心から距離の近いエリアですが、新幹線や飛行機を利用しての移動が可能な場合は、空港や駅に近い地方都市のほとんどがデュアルライフの候補地になります。
デュアルライフ専門家に聞く!
デュアルライフの始め方
デュアルライフを始めたいと思ったら、どのように準備を進めていけばよいのでしょうか。
東京と千葉の南房総とのデュアルライフを15年以上継続している馬場さんに、デュアルライフの始め方について教えていただきました。
<デュアルライフを始めるまでのステップ>
- 目的や滞在頻度を考える
- 家族や周囲の理解を得る
- デュアルライフの場所を選ぶ
- 初期費用やランニングコストを考える
1.目的や滞在頻度を考える
まずは、デュアルライフの目的を定めることが重要です。
デュアルライフを始めるときの不安や恐れを、「私はこれをやりたい!」という好奇心やワクワクが上回ってはじめて行動に移せます。
以下のようなことを、まずは考えてみましょう。
- デュアルライフで実現したいことは何か
目的がはっきりすれば場所選びの基準が明確になり、モチベーションもあがります。 - 二拠点をどのくらいの頻度で行き来するのか
自宅をメインにして週末だけ行くのか、それとも東京の拠点を縮小して二拠点目をメインにするのか、などの方針によって選ぶ場所や暮らし方が変わります。
2.家族や周囲の理解を得る
家族がいる場合は、家族の理解を得ることも必要です。
私自身や周囲のデュアルライフをしている人の様子を見ていると、机上の話し合いよりも同じ景色を見て共通の体験をすることで、イメージや価値の共有が進むと感じています。
「デュアルライフをしたい」と急に話すよりも、実際に同じ場所で同じ空気を吸って、一緒に新たな生活を想像することが大事です。
実際に家族でデュアルライフをしている人は、家族でキャンプをしていた、世界を旅していたなど、日常とは違う風景を一緒に見てきた人たちが多い印象があります。
一方で、家族の同意がどうしても得られない場合は、「家族は常に一緒にいなくてはいけない」という思考の枠を外すのもひとつの方法です。
実際に、私がデュアルライフを送っている南房総では、家族仲が良くても1人で南房総とのデュアルライフをしている人も少なくありません。
デュアルライフは仕事の転勤などとは違い、必然性があることではないので理解されにくいことも。
家族の同意なしで二拠点目をもつことが難しい場合は、親しい友人の家を定宿にするといったことから始めてもいいと思います。デュアルライフだからといって、必ずしも住所や不動産を所有する必要はありません。
私の周りにも、ときおり訪れるサードプレイスのような場所として、南房総に来ている人もいます。
デュアルライフについて、いろいろな捉え方や始め方があっていいのではないでしょうか。
3.デュアルライフの場所を選ぶ
デュアルライフの場所の選び方は、以下のように目的によって変わります。
目的 | 場所の選び方 |
---|---|
畑仕事がしたい | 畑仕事をする土地が必要で、日当たりのよさも重要 |
好きな風景やエリアがある | 好きな風景のあるエリアで重点的に探す |
満喫したい趣味がある | サーフィンがしたいなら海の近く、アウトドアがしたいなら山の近くを探す |
好きなコミュニティがある | 親しい友人が住んでいるなど、コミュニティ先行型で場所を決める |
デュアルライフで地元の人とどこまで関わるかは好みがありますが、長く住む場合は地域のコミュニティとの関わりをもつ機会が増えてくると思います。
住む前に、どんな雰囲気なのかを知りたい場合は、住もうと思っているエリアのイベントなどに参加してみるのもおすすめです。
田舎は共同作業が多いので、地域のイベントが都心部よりも多いです。例えば、一緒にお餅をついたり、収穫体験をしたり。
イベントは地域おこし協力隊などが開催しているので、行きたい場所の地方公共団体のホームページなどの情報をチェックしてみましょう。
デュアルライフでの家選びは、車選びと似ていると思います。
車が壊れて、「すぐに次の車を見つけなきゃいけない」と思って探していても、なかなか良い車には出会えない。
しかし、なんとなく好きな車をいつも探していると、急に出会えたりする。
そんな具合に、「どこで暮らしたいだろう?どんな家に住みたいかな?」と考えながら行動していると、いい出会いが転がりこんでくるのではと思います。
それに、ネットで探せる不動産情報には限りがあります。
週末の田舎暮らしを長く続けていて知ったのは、地方には、そもそも貸そうと思っていない空き家が意外と多いこと。
所有者と知り合いになると、「借りたいなら月2万円でいいよ」と簡単に交渉がまとまったりすることも珍しくありません。
このように、住みたい土地の人とのつながりをつくっていくことでも、出合える物件は増えていくと思います。
興味がある地域のイベントやボランティアに参加
地元の人とつながりをつくるには、地域のイベントやボランティアに参加するといいでしょう。
個人的におすすめなのは、農家のボランティア。農家さんは地域に密着しているので、空き家情報などを知っていることも多いんです。
そして、農家さんとつながれて、農作業ができておいしい作物をもらえるなど、一見(いちげん)なのに濃い体験ができます。
例えば、全国農協観光協会のWebサイトでは、農業ボランティアや田舎暮らし体験などの情報を検索できます。
4.初期費用やランニングコストを考える
初期費用やランニングコストは、物件を購入するか借りるかによって違いますが、以下のようなものがかかります。
意外と負担になるのが、拠点間の移動にかかる交通費です。
初期費用 ・敷金 ・礼金 ・家財道具(購入の場合は物件購入費) |
ランニングコスト ・家賃 ・水道光熱費 ・交通費(拠点間の移動時) ・通信費 ・日用品 ・火災保険(購入の場合は固定資産税など) ・(畑仕事をする場合)重機の手入れ、燃料代など ・獣害対策など |
中古物件を購入する場合のチェックポイント
中古物件を購入する場合は想定外の費用がかかることがあるので、以下についてチェックしておきましょう。
- 残置物がどのくらいあるか
- 建物の状態
建物の傷み具合によっては改装が必要になり、業者に頼むか、自分たちでDIYをするかによっても費用が変わります。
また、中古物件の場合は、断熱リフォームをおすすめします。
古い家は隙間が多く夜はびっくりするくらい冷え込むので、寒さ対策ができていると暮らし心地がかなり違うんです。
都心部の家と同じくらい快適にする必要はないですが、行くのが楽しみだと思える環境の方が、デュアルライフを続けやすいと思います。
例えば、私が南房総に購入した家は水洗トイレがなく、私はそのままでもいいと思ったのですが、家族の要望もあり水洗トイレにしました。
今思えば、いろいろな人が来るので水洗にしておいてよかったと思います。
こうした衛生環境や居心地の良さの感覚は個人差があるので、一緒に利用する家族がいれば、あらかじめ話しておくようにしましょう。
デュアルライフ専門家に聞く!
デュアルライフのメリット、デメリット
デュアルライフを始めるには費用がかかりますし、メリットもあれば、デメリットもあります。自分にデュアルライフは合っているのか、迷っている人もいると思います。
デュアルライフを15年以上続けている馬場さんならでの視点で、デュアルライフのメリット・デメリットについてお聞きしました。
デュアルライフのメリット
デュアルライフには、以下のようなメリットがあります。
- ON・OFFのメリハリがつく
- 気持ちが楽になる
- 趣味が充実する、新たにやりたいことが見つかる
ON・OFFのメリハリがつく
私は文筆の仕事をしているのですが、土日の拠点である南房総の家には、書き物仕事は持ち込まないようにしています。
南房総では一日中外で動いているので、夕方家に戻る頃にはヘトヘト。パソコンを開く気力はないですし、お酒を飲んで寝たいんですよね(笑)
今は「金曜までにここまで終わらせておこう」と決めているので、平日の仕事も効率的に進められるようになりました。
気持ちが楽になる
デュアルライフの話をすると「大変そうだね」とよく言われるのですが、私はデュアルライフによって気持ちが楽になっています。
というのも、ひとつの場所で悩み事があったとしても、もうひとつの場所に行くことで、環境や人間関係が変わるのでリセットできるからです。
多少、面倒くさいことがあったとしも、「私には他にも居場所がある」と思えるんですよね。
個人差があると思うので、1拠点が楽な人もいれば、3拠点以上ある方がいい人もいると思います。デュアルライフをすることで気づけたメリットです。
趣味が充実する、新たにやりたいことが見つかる
デュアルライフをすることで、都市で暮らすのとは違うスキルが身につき、思いもよらない学びや気づきにつながることがあります。
例えば、私は田舎暮らしをする前は山歩きも畑仕事もしたことがありませんでした。でも、今は「私は山仕事が好きなんだ」と気づきました。
昔はハイキングコースしか歩くことのなかった自分が、今は道のない山をアドベンチャーのように歩くのが楽しいんです。
この暮らしを始めてから、新しいことをたくさん学びました。
魚や星の名前、野草の知識、こうした知識をもって自然の中にいると、目の前の景色が違って見えます。
結局人は、自分の知識の中で生活をしていくことになるので、さまざまな知識をもっている方が、多くのアクティビティを楽しめるのだと実感しています。
もともとは子どものために始めたデュアルライフでしたが、何年も通ううちに私自身の目的もできました。
長くデュアルライフをしていくと、東京の暮らしをシュリンク(小さく)する選択肢ももてます。
例えば、東京の部屋を狭くして、二拠点目を充実させることもできる。
選択肢を複数もてるという意味合いでも、デュアルライフをしていてよかったと思います。
デュアルライフのデメリット
デュアルライフには、以下のようなデメリットがあります。
- 交通費や移動時間がかかる
- 天候に左右される
- 家族間のスケジュール調整が必要
交通費がかかる
二拠点を行き来するので、どうしても交通費がかかります。
デュアルライフの場所を選ぶ際は、交通費についても想定しておくといいです。
同じ場所の行き来に関して、交通費が減免されるようになったら、デュアルライフがもっと普及するのではと思います。
天候に左右される
二拠点目でアウトドアやスポーツ、畑仕事など屋外で過ごすことが多い場合、天候に左右されることが多くなります。
私の場合、土日しか南房総に行かないので、週末の天気をいつも気にしています。
天候が悪いと、アクアラインが止まってしまったり、人を招待していたのにお断りしないといけなかったりすることもあります。
天候は予測やコントロールが難しいので、神経質な人はストレスがたまるかもしれません。
今では自分が関与できないことは、しょうがないと思えるようになりました。
家族間のスケジュール調整が必要
必ずしもデメリットではないですが、家族みんなでデュアルライフをしている場合、スケジュール調整が必要です。
我が家もデュアルライフを始めた頃は、子どもたちが小学生以下だったので、親の予定でスケジュールを決めて、3人の子ども達を連れて行っていました。
でも、長男が中学生になり、部活などが土日に入ることが増えてきました。
しかし、南房総の家は2週間以上空けてしまうと、草が伸びすぎてしまったりするので、長く行かないわけにはいきません。
そこで、都合の合わないときは長男を置いて南房総に行くことになったのですが、最初は不安がありました。
しかし、今では私がいないときは子どもが料理をするように。
我が家のルールも「南房総に一緒に行く人はあらかじめ申告する」というものに変わっていきました。
デュアルライフの始め方別おすすめサービス
デュアルライフを始めようと思っている人におすすめのサービスについて紹介します。
1.賃貸で物件を借りる
賃貸物件を検索してみたい人は、不動産会社の情報を検索してみるのもおすすめです。例えば『房総R不動産』では、海や自然を楽しめる立地にある賃貸物件や売買物件を掲載しています。
出典:http://www.realbosoestate.jp/
<おすすめポイント>
- 全国のシェアハウスを検索できる
京都、大阪、神戸、福岡、鹿児島などの物件も探せます。 - エリアの魅力を伝えるコラムを掲載
房総ツアーの様子、エリアレポートなど、地域の魅力を伝えるコラムがあります。
また、賃貸物件の情報は地元の人しか知らないものも多いので、ネットでの検索だけでなく、住みたいエリアの人たちと顔見知りになり教えてもらうのもおすすめです。
公式サイトへ→2.シェアハウスに入る
ミニマムな予算で、デュアルライフを始められるシェアハウスは人気です。シェアハウス専用のサイト『ひつじ不動産』などで探してみましょう。
または、「地域名 シェアハウス」などで、Webで検索するのもいいでしょう。
注意点としては、自分の住みたい地域に必ずしもシェアハウスがあるとはかぎらないことです。
<おすすめポイント>
- 全国のシェアハウスを検索できる
日本全国のシェアハウス物件を探せます。 - 入居者インタビューなどのコンテンツがある
シェアハウスで暮らす様子がわかるインタビュー記事なども掲載されています。
3.土地や家を購入する
土地や家を購入して家を所有する方法もあります。まずは、気に入った土地で賃貸やシェアハウスなどで暮らしてみて、長く住もうと決めたら検討してみましょう。
例えば、全国の地方自治体が管理している空き家や空地の情報を集めている『空き家バンク』というWebサイトがあります。
出典:https://www.homes.co.jp/akiyabank/
<おすすめポイント>
- 全国の地方自治体が管理している空き家や空き地の情報をチェックできる
各地方自治体のWebサイトを見る前に、まとめて検索ができます。 - 空き家の活用や移住に関連したコラムがある
地方移住の注意点や、土地勘のない人が移住を検討するポイントがわかる記事を掲載しています。
土地や空き家を探すときは、ネットだけの情報ではなく地元の人に聞いてみることをおすすめします。貸しに出していないけれども使っていない空き家や土地は意外に多く、そうした情報は地元の人からしか聞けないことも多いからです。
公式サイトへ→これからデュアルライフをするなら、安く土地だけを買って水回りの整った小屋を建ててみるという方法もあります。
例えば、『無印良品』の300万円の小屋はサイズは小さいですが暖かく、快適に暮らしやすそうです。
出典:https://www.muji.com/jp/mujihut/
また、『小屋大全』などの本を読み、DIYで小屋を建てるという選択肢もあります。
デュアルライフを送る人に聞いた!
デュアルライフをはじめた理由、初期費用、現在の満足度は?
理想のデュアルライフを考えるにあたって、デュアルライフを実践している3名の方に体験談をお聞きしました。なぜデュアルライフをはじめたのか、どんな生活を送っているのかなど、参考になるお話が盛りだくさんです。
【千葉×埼玉】月10日ほど趣味のサーフィンに没頭!40代男性
1人目は、趣味のサーフィンに行く機会を増やしたいと考え、千葉県の外房に拠点を借りた武嶋さんです。
- デュアルライフを始めた理由
サーフィンのために千葉の海に行く機会は多かったです。さらに大型犬を飼いはじめてから、伸び伸びと遊ばせられる場所があったらとも考えるようになり、海に近い拠点をもちたいと思うようになりました。
はじめは土地を購入して家を建てることも考えましたが、「大型犬飼育可・サーフボードを置ける・薪ストーブがある」という自分の希望にぴったりの賃貸物件を見つけました。 - お住まいの地域
千葉県長生郡/埼玉県 - デュアルライフのスタイル
賃貸で家を借りて、月に1週間~10日ほど滞在 - 準備期間や初期費用
物件を見つけてからはすぐに決めました。大型の家具付きの物件だったので、購入した家電は冷蔵庫と寝具のみ。すぐにデュアルライフを始められました。
初期費用は、敷金・礼金がなかったので仲介手数料の1ヶ月分のみで約10万円です。 - デュアルライフへの満足度
直近はコロナ禍でリモートワークが増えたため、月に10日ほど千葉の家で暮らしています。コロナ禍で外出しにくくなりましたが、住む家を変えることで気分転換にもなっています。
週末は家族と一緒に来ることもありますが、平日は1人で来ることも。サーフィンをする機会が増えて大満足です。
今後の計画としては、犬と遊べるキャンプ場を作りたいという思いがあります。土地を購入して家を建て、自分が利用していないときはエアビー(Airbnb)などで貸すことも考えています。
【逗子×東京】湘南に住みたいという夢を実現!現在はシェアハウスのオーナーに。50代女性
2人目は、「いつか住みたい」と思っていた湘南と東京のデュアルライフを送っている河本さん。シェアハウスに入居した後、現在は自らシェアハウスを経営しています。
- お住まいの地域
東逗子(神奈川県)/東京都 - デュアルライフを始めた理由
湘南に住みたいという気持ちをずっともっていました。
将来的には自らがシェアハウスを運営することも視野に入れて、江の島でのシェアハウス住まいをスタートしました。 - デュアルライフのスタイル
2014年5月に神奈川県の江の島のシェアハウスに入居し、2015年11月までシェアハウス暮らしをしていました。その後、家族で東逗子に土地を購入しシェアハウスを建設。現在は12名のメンバーが暮らすシェアハウスのオーナーに。東京と逗子とのデュアルライフを送っています。 - 準備期間や初期費用
湘南で暮らすことを検討しはじめたのは2014年3月頃。2ヶ月ほどでシェアハウスへの入居を決めました。初期費用は敷金や事務手数料、初月家賃などで12万6600円、家賃は6万5000円でした。 - 現在のデュアルライフへの満足度
「拡大家族」というテーマで、血のつながらないシェアハウスのメンバーと家族のように暮らし、お互いを受け入れて認め合いながら、暮らしています。月1回の自治会で近況や気持ちをシェアする時間を大切にしていて、お互いのことを尊重しながら暮らし合っています。
今後も、実家のある東京と行き来しながら、デュアルライフを続けていきます。
【岐阜×東京】フルリモートOKの会社に勤め、自然豊かな場所で暮らす。20代男性
3人目は、コロナ禍をきっかけに、自然豊かな岐阜県に拠点を移した廣山さん。会社は東京にありますが、基本的にはリモートワークだそうです。出社のときは、実家やホテルを利用してデュアルライフを送っています。
- お住まいの地域
岐阜県美濃市/東京都 - デュアルライフを始めた理由
実家は都内の多摩地区にあり、就職をきっかけに23区内で1人暮らしを始めました。勤務先はもともとフルリモートOKで、コロナの影響もあり自宅にいる時間が増加。
すると、家の狭さや近隣の住民など住環境が気になってきました。
付き合っている彼女が就職で岐阜に引っ越していたため、メインの拠点を岐阜に移そうと考えはじめました。 - デュアルライフのスタイル
会社は都内ですが出勤の機会が少ないため、基本的には岐阜県で過ごしています。東京で仕事がある場合は、実家やホテルに泊まるなどして、デュアルライフを過ごしています。 - 準備期間や初期費用
岐阜への引っ越しを考え始めたのが2020年6月頃。物件を見つけて東京の1人暮らしの家は解約し、8月中旬に引っ越しました。初期費用は、仲介手数料や保険、敷金・礼金などで25万円ほどでした。 - 現在のデュアルライフへの満足度
実家が東京の多摩地区にあって、もともと自然が好きなんです。岐阜の家は長良川に近く、登山にも気軽に行ける自然豊かな場所です。仕事の合間に河原を散歩したりして癒されています。
緊急事態宣言の影響で、ここ3ヶ月ほどはずっと岐阜にいたせいか、少しのんびりしてしまったので、コロナの状況が落ち着いたら定期的に東京に行き、刺激を受けてこようと思っています。
デュアルライフのお試し体験をしてみよう
デュアルライフをしたいと思ったものの「続けていけそうか心配」という人もいるでしょう。そんなときは、デュアルライフのお試し体験をしてみるのがおすすめです。
お試し体験には、以下のような選択肢があります。
- お試し移住などの行政サービスを利用する
- 月額制のサブスクリプションを利用する
1.お試し移住などの行政サービスを利用する
地方公共団体では、地域おこし協力隊などを中心に、移住体験ツアーなどを企画しています。体験後にモニター調査に協力する場合などもありますが、安く体験できることが多いのでおすすめです。
例えば、『ニッポン移住・交流ナビ』では、移住の体験プログラムや地域のイベント情報を検索できます。
※一般の移住・交流希望者は、『ニッポン移住・交流ナビ』経由ではなく、所属自治体や法人経由での参加申し込みが必要です。
<おすすめポイント>
- 全国各地のイベント情報をチェックできる
通年や期間限定の体験プログラム、地域でのイベント情報をチェックできます。 - 地域の魅力がわかる動画や写真情報
自然の美しさや暮らしや文化などの各地の魅力を伝えるコンテンツが掲載されています。
2.月額制のサブスクリプションを利用する
最近では、さまざまな拠点で生活ができる月額制のサブスクリプションが増えています。
デュアルライフを試したい人におすすめのサービスを紹介します。
ADDress(アドレス)
<おすすめポイント>
- 月ごとの宿泊上限数がない
月間の宿泊上限数がないため、全国のさまざまな施設で暮らせます。 - 生活をサポートする「家守(やもり)」がいる
各拠点には、「家守(やもり)」といわれるコミュニティマネージャーがいて、コミュニケーションをとりながら交流の懸け橋となってくれます。
サービスの特徴
月額費用 | 4万4000円(税込) ※滞在先の光熱費、ネット回線料金を含みます |
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初期費用 | なし |
拠点数 | 日本各地に139拠点 (43都道府県 ※富山、石川、新潟、福井はなし)※2021年3月現在 ※オープン予定を含む |
予約の仕組み | 同時予約日数の上限は14日まで。同じ個室は連続7日間予約可能 |
設備 | Wifi・個室の寝具・キッチン・調理道具 家具・洗濯機が全ての家に完備 |
同伴者 | 二親等、固定のパートナー1名まで追加費用なし ※パートナーの変更は3ヶ月に一度可 |
契約期間 | 1年間(最低利用3ヶ月) |
『ADDress(アドレス)』は、全国の空き家や別荘を利用できるサービスです。個室を予約できるので、プライバシーを守って生活ができます。(一部、ドミトリーのみの拠点もあります)
公式サイトへ→HafH(ハフ)
<おすすめポイント>
- ワーケーションをしたい人におすすめ
仕事をしながら、旅するワーケーションを試したい人におすすめです。 - 世界36の国と地域、423都市に拠点がある
国内だけでなく、世界36の国と地域にも拠点があるので、選択肢の幅が広い。
サービスの特徴
月額費用 | 毎月の宿泊上限数に応じた4種類のプラン 3000円(1泊)※お試しプラン 1万6000円(5泊) 3万2000円(10泊) 8万2000円(1ヶ月) ※すべて税込 |
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初期費用 | なし |
拠点数 | 36の国と地域、509 都市で735拠点(国内508拠点) ※2021年3月末現在 |
予約の仕組み | 利用プランに応じて月間の宿泊上限数が違う。ネット予約ができ、90日先まで予約可能 |
設備 | 滞在施設により異なる HafHの運営拠点、ホテルやゲストハウスなど (施設によってはドミトリーしかない場合も) |
同伴者 | 2名以上になる場合、施設によっては追加料金を支払えば利用可能な場合もある |
契約期間 | 月額制のサブスクリプション |
※金額はすべて税込
『HafH(ハフ)』は、国内外735拠点を利用でき、「世界中を旅しながら働く」ことを実現するCo-living (コリビング)サービスです。Co-livingとは、シェアハウスとコワーキング施設がつながり、居住スペースと仕事をする空間とが一体化したものを指します。
ホテルなどの施設で個室を利用する際は、HafHコインが必要となる場合があります。HafHコインは契約プランや期間によって付与される独自の仕組みです。
公式サイトへ→HOTEL PASS
出典:https://livingpass.goodrooms.jp/
<おすすめポイント>
- 悠々自適のホテル暮らしができる
掃除やゴミ捨て、洗い物などの家事に時間をとられないので、時間を有意義に利用できます。ホテルは便利な立地にあることが多いため、飲食店なども充実しています。 - セキュリティに安心感がある
ホテルスタッフがいるため、セキュリティも安心です。
サービスの特徴
月額費用 | 6万9800~56万5800円 ※滞在するホテルの料金タイプにより、金額が異なる |
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初期費用 | 申し込み時に以下のお支払いが必要です ・初回登録料: 9800円 ・初月の会員プラン料金(日割り) ・次月の会員プラン料金 ・水道光熱費:300円 × 泊数分 |
拠点数 | 1拠点を選択して滞在 (提携先は) |
予約の仕組み | 3日〜30日先まで予約できます。最短14泊~最長入居開始の翌月末まで予約可 |
設備 | 滞在施設により異なる |
同伴者 | 宿泊人数を2人で予約すれば2名で利用可能 ※予約期間すべてに1泊500円の追加料金が発生 |
契約期間 | 月額制のサブスクリプション |
※金額はすべて税込
『HOTEL PASS』は、全国でホテル暮らしを実現できるサービスです。予約は14泊以上から可能です。
掃除やゴミ捨てなどの家事をする必要がありません。注意点としては、宿泊するホテルによって、月額費用が変わることです。
SANU
<おすすめポイント>
- 自然の中に滞在して、遊べる拠点を提供する
「自然と共生する」をテーマに、こだわりのある「SANU 2nd Home」を運営予定。
サービスの特徴
月額費用 | 5万円~(予定)※2021年3月現在 |
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拠点数 | 10拠点(予定)※2021年3月現在 (桐⽣、秩⽗、軽井沢、奥多摩、館⼭、逗⼦、⼀宮、野尻湖、⽩⾺、みなかみ) |
『SANU』は自然の中に滞在して、遊べる拠点を提供するサブスクリプションサービスで、2021年春にサービス開始を予定しています。
公式サイトへ→まとめ
デュアルライフをするには、シェアハウスに入る、賃貸物件を借りる、土地や家を買うなどさまざまな選択肢があります。
いざ始めようと思うと、時間や予算などはもちろん不安や恐れなどさまざまな想いがよぎります。そんなときに支えてくれるのは「私はこれがしたい!」という好奇心やワクワクです。
デュアルライフを始めてみようと思ったら、気になる地域のイベントに参加したり、月額制のサブスクリプションサービスなどを利用したりして、お試し体験をしてみるといいでしょう。
そして、自分なりのデュアルライフの目的や場所を定めたら、地域のボランティアに参加するなど、地元の人とのつながりをつくっていくと、良い物件などにも巡り合いやすくなります。