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BLACK KADEN30

「キッチン家電&ツール BLACK KADEN30」とは?

キッチン家電といえば白色が主流でしたが、近年では、台所をスタイリッシュに格上げしてくれる黒色のブラック家電が人気です。デザインだけでなく、機能性に優れたものが多く、キッチン周りにも手を抜かないyour SELECT.読者にぴったりなアイテムがたくさん。「BLACK KADEN 30」では、そんなこだわりのブラック家電から、各ジャンルごとに選び抜かれたキッチン家電&ツールを毎回一つずつご紹介。おしゃれで使いやすい最高のキッチンを作るため、30個のキッチンマストアイテムを厳選していきます。

yS Lab.

「yS Lab.」とは?

your SELECT.編集部による、今話題のアイテムを検証する研究チーム。キッチン家電やツールをはじめ、読者の生活を豊かにしてくれるモノを実際に購入して繰り返しテストを行い、本当にオススメできる新定番を探究します

毎日おいしいコーヒーを淹れたいという人にとって、高性能なミルは憧れの存在です。
コーヒーは挽いた豆の粒度の均一性や微粉の量によって、おいしさが大きく変化するもの。粒がそろっていないと抽出される成分にばらつきが出てしまい、せっかく豆にこだわっても、そのおいしさを最大限に引き出せません。

高性能なミルを購入するなら、性能はもちろんデザイン性にも妥協しない一台を手に入れたいところ。そこでyS Lab.スタッフが注目したのが、香港を拠点とした新興コーヒー器具メーカー、Varia(ヴァリア)の電動ミル「VS3 GRINDER(第2世代)」です。刃の形状や精度に静音性など、気になるその実力をレビューします。

本記事は、提携する企業のプロモーション情報が含まれます。掲載するサービス及び掲載位置に広告収益が影響を与える可能性はありますが、サービスの評価や内容などはyour SELECT.が独自に記載しています。(詳しくはAbout Usへ)

目次

現代的なコーヒー文化にフィットする家庭用ミル
Varia「VS3 GRINDER(第2世代)」

Varia VS3 GRINDER(第2世代)

存在感のあるモダンなデザイン

2020年にニュージーランド出身のラムゼイ・ジェイダ氏によってつくられた新しいコーヒー器具ブランド「Varia」。15歳の頃からコーヒーに携わり、有名ロースターでバリスタを務めてきた経験から生まれる製品は、世界スペシャルティコーヒー協会の「2021ベストニュープロダクト賞」に選ばれたことをきっかけに、全世界から注目されています。

そんなVariaがつくる電動ミルは、1〜2杯分の豆をおいしく、そして無駄なく粉にすることに特化した「シングルドーズ」といわれるタイプ。 発売から2ヶ月足らずで1万台を売り上げた初代モデルを改良し、性能・使い勝手・耐久性を向上させた2世代目がこの「VS3 GRINDER(第2世代)」です。

Varia

VS3 GRINDER(第2世代)

参考価格: ¥52,800(税込)

サイズ 幅90×奥行147×高さ310mm
重さ 約3.5kg
ホッパー容量 約30g(浅煎り豆の場合)

家庭向けハイグレード電動ミルの基本性能

マットブラックのボディ

マットブラックのボディにシルバーのアクセントが高級感を演出

ミニマルな見た目にコーヒー好きが求める機能をギュッと凝縮した「VS3 GRINDER(第2世代)」。静電気の発生をより抑える工夫などが施され、使い勝手が向上しているという電動ミルを、さっそく見ていきましょう。

無段階の挽き目調整は、ダイヤルの重さが心地良い

コーヒーミルのダイヤル部分

0〜9までの目盛りが振られたダイヤル

挽き目を調整するには、顕微鏡のような本体の上部にあるダイヤルを回します。カチカチとクリック感があるタイプではなく、無段階にスーッと回ってくれるタイプ。こだわりのレシピを忠実に再現したいという人にうれしい仕様です。
少し重たい操作感ですが、節度感があり手に精密さが伝わってきます。不意に回って挽き目が変わってしまうような心配はありません。

挽き目の調整方法は一般的なミルと同じく、締め切った状態から少しずつ緩めていきます。細かな粒度が必要なエスプレッソから、粗挽きのフレンチプレスや水出しなど、どんな抽出方法にも対応可能です。

挽き目の調整方法

  1. ダイヤルを時計回りに回して締め切る
  2. ▲の目印が「0」に合うように反時計回りに回す(ここがゼロ点となる)
  3. ダイヤルを反時計回りに回し、好みの挽き目に調整
マグネット式のフタ

ふたは6ヵ所の磁石で固定するマグネット式

ダイヤルは豆を投入するホッパーを兼ねており、ふたを開けるだけで入れることが可能。回すようにして上に引っ張るとスムーズです。

鋭い刃で豆を切るように粉砕するコニカル式

ダイヤル兼ホッパーを取り外す

ダイヤル兼ホッパーを取り外すと刃が露出する

コーヒーミルの刃は「コニカル式」「臼式」「プロペラ式」などいくつかのタイプがありますが、「VS3 GRINDER(第2世代)」はより本格的なモデルに採用されることが多いコニカル式。 外側に固定された刃と、その内側で回転する2つの刃の間にコーヒー豆を通す仕組みで、豆を切り刻むイメージで粉砕します。
すりつぶす臼式や、高速回転する刃を豆にぶつけて粉砕するプロペラ式に比べて、粒度の均一性や微粉の少なさが格段に良いのが特徴です。

「VS3 GRINDER(第2世代)」は窒素を添加することで耐久性を高めたステンレス製の刃を採用していて、モーターの力強いトルクを受け止めながら、長期間の使用にもしっかり耐えてくれる仕様です。
また、耐熱性チタンコーティングなどにより高度な加工を施した替え刃も3種類販売されており、本体の購入後のカスタムも可能。刃にもとことんこだわったミルであることがうかがえます。

一度に挽けるコーヒー豆の量は最大30g。鮮度にこだわった設計

コーヒーミルに豆を入れる

シティローストのグアテマラ30gを使用

「VS3 GRINDER(第2世代)」は、豆の鮮度にもこだわりたいという人向けの電動ミル。大量の豆を一度に挽くことは想定されていなくて、豆にもよりますが約30gでホッパーはいっぱいになります。豆をあらかじめセットしておくような使い方はできないので注意が必要です。
逆に、コーヒー豆を数種類常備して気分で使い分けるという人や、一杯ごとに豆の量を量って挽く工程も楽しみたいという人にはぴったりです。

ドージングカップの底面は磁石付き

ドージングカップの底面は磁石付きのため、カップは常に定位置に収まる

ちなみに、粉を受けるドージングカップは30g以上の容量があるため、豆を挽くときにもカップを別に用意する必要はありません。

豆の挽き残りゼロを目指した排出設計&静電気対策でお手入れも簡単

真下にコーヒー粉が落ちる設計

横から見ると真下にコーヒー粉が落ちる設計になっていることがわかる

「VS3 GRINDER(第2世代)」の大きな特徴でもあるのが、豆残りが少ないということ。
ミルは構造上、どうしても内部に粉が残ってしまったり、周囲に飛び散ってしまったりすることがあり、ストレスの原因にもなってしまいます。
ただし、「VS3 GRINDER(第2世代)」はそれらを最小限に抑える工夫が施されています。10gのコーヒー豆を挽いても本体に残るのは、なんと0.1g以下だとか。

それを実現しているのは、まずホッパーから排出口までが地面に対してほぼ垂直で、重力で豆が落ちるようになっていること。さらに、豆が飛び散る原因になる静電気を抑制する「RDT(Ross Droplet Technique)」というテクニックが公式に使えることにあります。

RDTとは、挽く直前の豆に少量の水を含ませることで、静電気の発生を抑えるというもの。シングルドーズのミルでよく用いられるテクニックですが、電動ミルは電化製品のため、これまで推奨するメーカーはありませんでした。「VS3」では公式に推奨されているだけでなく、RDT用の小型スプレーも付属するのが他にない特徴。万が一の故障にも保証の対象なので安心です。

RDTの手順

  1. コーヒー粉の受け皿、もしくはグラスなどに挽く分量のコーヒー豆を入れ、2〜3回スプレーをプッシュ
  2. 口を手でふさぎ、軽くシェイクして水分を全体に行き渡らせる
  3. ホッパーに投入して通常の手順で豆を挽く
コーヒーミルのベロー

ダイヤルの上に装着する蛇腹式のシリコンパーツが「ベロー」

また、「ベロー」と呼ばれるパーツを使うと、内部に残った粉やチャフ(コーヒー豆の薄皮)を風の力で押し出すことが可能です。これもコーヒー粉が通る道が垂直に設計されているからこそ。コーヒー豆の残りが気になったときにサッと行えるので、メンテナンスが面倒な人にもうれしい仕様です。

想像以上にコンパクト。ちょっとした隙間に収納できる

1.5Lのペットボトルと同じくらいのサイズ感

1.5Lのペットボトルと同じくらいのサイズ感

シングルドーズのミルはもともとコンパクトな傾向がありますが、「VS3 GRINDER(第2世代)」は特に省スペースです。本体サイズは幅90×奥行147×高さ310mmで、ペットボトルと比べると1.5Lより大きく、2Lより小さいため、キッチンのちょっとしたスペースにも収納可能。

一方、重さは3.5kgと持つとずっしりしていますが、電動ミルなので持ち上げる機会が少ないこと、重い方が安定性がいいことなどから、重量が問題になることはないでしょう。

静音設計だから夜でも気兼ねなく豆を挽ける

グラインドの様子

コンセントにつなぎ、本体側面のスイッチを押すだけでグラインドが始まる

電動ミルには音がうるさいというイメージがありますが、「VS3 GRINDER(第2世代)」の静音性は非常に高く、他の部屋で家族が寝ている夜にコーヒーを飲みたいときでも気兼ねなく使えるほどです。本体の機械部分の精密さや密閉性の高さから、モーター音や豆を砕く音、振動はほとんど気になりません。
それでいてパワー不足を感じることもなく、約10g(ペーパードリップ用)の豆を挽くのにかかる時間は約10秒。家庭で使うには十分なスピードです。

粒度ごとの挽き分け(0:51)

気になる豆の挽き心地をレビュー

グアテマラのシティローストで検証

検証に使用するのはグアテマラのシティロースト

ここまで「VS3 GRINDER(第2世代)」の機能を紹介してきましたが、ここからは実際に豆を挽き、その実力を検証していきます。

エスプレッソからフレンチプレスまで、豆は均一に挽ける

コーヒー豆を挽いた様子

ミルの性能で何よりも重要なのは、コーヒー豆を均一に挽くことができるかどうか。コニカル式では2つの刃の間をコーヒー豆が通過するため、刃の精度が悪いと粒度にばらつきが出てしまいます。
そこで今回は、エスプレッソ(挽き目:4)、ペーパードリップ(挽き目:12)、フレンチプレス(挽き目:18)の3用途を挽き分けてテスト。

挽いたコーヒー豆

切るように挽けているため、角がしっかり立っている

結果は、どの挽き目でもコーヒー豆が粗いまま残ってしまうことはなく、粒の大きさがそろったコーヒー粉にすることができました。
刃の精度が高いため、かなり細かな粒度まで追い込んだ調整が可能で、特にエスプレッソ用の豆を挽くときには大きなメリットになりそうです。

右が微粉

右が微粉。エスプレッソ用の粉のように細かい

また、コーヒー豆を挽いたときにはどうしても出てしまう微粉。これは刃の形状や方式によって発生する量が変わりますが、少なければクリアな味に、多すぎると雑味の原因になってしまいます。

「VS3 GRINDER(第2世代)」で挽いたペーパードリップ用のコーヒー豆10gを茶こしでふるいに掛けてみると、出た微粉は約0.3g。量としては非常に少なく、実際に淹れてみても、雑味の少ないクリアな味のコーヒーに仕上がりました。

10g挽いて10g排出。飛び散りも少なくてストレスが少ない

0.1g単位が量れるデジタルスケールで計測

0.1g単位が量れるデジタルスケールで計測

公式サイトでは10g挽いたときに本体に残るコーヒー豆は0.1g以下と記載されていますが、はたして本当でしょうか。
実際に挽く前と後で量ってみると、どちらも表示は10g。これは飛び散りが少ないということでもありますから、掃除の手間を省けるのもうれしいポイントです。

コーヒー豆が排出される

コーヒー豆は見事に真下に排出された

「VS3 GRINDER(第2世代)」の刃が比較的ゆっくりと回るため、発生する静電気が少ないことが飛び散りが少ない要因のひとつ。ホッパーや刃の部分に粉が残ってしまうとメンテナンスの頻度も増えてストレスになりますが、その心配がないというのも大きなメリットです。

粉が飛び散る様子

静電気が発生すると排出口に粉が付着し、周りにも飛び散ってしまう

ただし、粉が大きく飛び散ってしまうケースも。テスト中、一度に挽ける最大量である30gをRDTなしで挽いてみたとき、大きく飛び散ってしまう場合がありました。
粉の飛び散りは、発生する静電気の量に左右されますが、マニュアルには挽いたコーヒー豆が累計2kgを超えたころからどんどんと減少していくと記載があります。そのため特に購入直後は静電気対策をしっかりと行うのが良さそうです。

分解清掃も簡単だから常にクリーンな状態を保てる

ブラシでメンテナンス

付属する清掃用のブラシで簡単にメンテナンスできる

せっかく高性能なミルを買っても、日々の清掃が行き届いていなければ宝の持ち腐れ。古いコーヒー豆が残ったまま使い続けていては、せっかく豆にこだわっても台無しです。
そこでメンテナンス性も重要なポイントになりますが、「VS3 GRINDER(第2世代)」は付属の工具ひとつだけで刃を分解することができるため、簡単に清掃することができます。

分解した様子

ホッパーのふたやリングはマグネット式のため分解が簡単

分解するには、ホッパーを最大減に緩めて取り外し、内刃を固定しているナットを緩めるだけ。外刃は手で取り外せます。分解・組み立ては、それぞれ2分もあれば終わるので、とっても手軽。
そのため、極論をいえば使うたびに掃除するのが理想ですが、難しければ週1〜月1くらいの定期に加えて、挽く豆を変えるときにも分解清掃をするのがベストです。

レビュー結果

Varia「VS3 GRINDER(第2世代)」の見た目から使い勝手まで、yS Lab.のスタッフが判定します。

お手入れのしやすさ
5.0
使い勝手のよさ
4.0
機能・性能の充実度
5.0
デザイン性・おしゃれ度
5.0
サイズ感
4.0

認証

こだわりが詰まったミルでコーヒーのおいしさもUP!

yS Lab.のキッチンに仲間入り!

コーヒーミルの総評
yS Lab.

総評

Variaは新しいブランドということもあり、「VS3 GRINDER(第2世代)」の実力が気になっていたというコーヒー好きの人も多かったはず。実際に目の前にしてみると、まずコンパクトさに驚かされ、どこに置いても絵になるデザインに惚れ惚れし、商品自体の魅力は期待以上のものがありました。
性能面では、その精度の高さはもちろん、静電気対策による飛び散りの少なさと静音性が突出しており、家庭向け電動ミルに求めるものはすべて網羅しているといっても過言ではありません。電動ミルは10万円を超えるものもあるなか、5万2800円という価格でここまでの性能を実現できているという点も特筆すべきで、初心者から上級者まで万人にオススメできる電動ミルといえそうです。
加えて、替え刃を買い足せば自分好みのカスタムも可能とくれば、この一台で末永く、充実したコーヒーライフを楽しめること間違いなしです。

Varia

VS3 GRINDER(第2世代)

参考価格: ¥52,800(税込)

サイズ 幅90×奥行147×高さ310mm
重さ 約3.5kg
ホッパー容量 約30g(浅煎り豆の場合)