シェラカップのおすすめ13選！キャンプのプロが厳選した人気商品や選び方のポイントを紹介

「シェラカップを選ぶ際のポイントは？ おすすめの商品はどれ？」
「使い勝手が良くてデザイン性にも優れたシェラカップが欲しい」

キャンプで大活躍の万能アイテムといえばシェラカップ。コップや取り皿としてだけではなく、直火にかけられて調理に使用できるものもあります。しかし、素材やサイズなどさまざまな種類があって、どれを選んだらいいのか悩むもの。それぞれの違いがわかると、自分のスタイルに合うシェラカップが見つかるはずです。

この記事では、キャンプコーディネーターの佐久間亮介さんに、シェラカップの選び方を伺いました。

さらに、佐久間さんがおすすめするシェラカップ13選も紹介します。選ぶ際の参考にしてください。

専門家が教える！

シェラカップ選びのポイント

シェラカップはサイズや素材の違いによって、対応可能な用途や使いやすさが変わります。たくさんの商品があるけれど、どれを基準に選べばいいのかわからない……。そんな悩みを解消すべく、自分に合ったシェラカップを選ぶポイントを佐久間さんに伺いました。

サイズ、素材によって使い方の幅は変わる

シェラカップとクッカー（コッヘル）、メスティンの違い

選び方の説明に入る前に、シェラカップと似たアイテムであるクッカーやメスティンとの違いを押さえておきましょう。

シェラカップはそもそもアメリカの自然保護団体「シェラクラブ」を発祥とする、金属製のカップです。定番なのは300〜320ml容量ですが、昨今ではキャンプブームから派生して大小さまざまなサイズがリリースされ、素材も多彩にそろってっています。

メスティン（左上）、クッカー（右上）、シェラカップ（下）

クッカー（コッヘル）、メスティンとの違いは、「調理に特化していないこと」。シェラカップは調理にも使用できるものもありますが、飲み物を飲んだり、料理の取り皿などとして使うのが一般的です。対してクッカーやメスティンは火にかけて調理をするのが主目的の調理器具です。

シェラカップよりも容量が大きく、底部に向かって広がりのあるカップは「ロッキーカップ」とも呼ばれていますが、シェラカップの部類として広く認識されています。

容量が約300mlの定番サイズのシェラカップ（左）と容量が400mlのロッキーカップ（右）

カップや取り皿として使うなら300〜320mlの定番サイズ、調理にも使うなら大型サイズが便利

取り皿としてなら定番サイズ（写真中のカレーライスが入ったスプーン入りのシェラカップ）がちょうどいい

自分に合うシェラカップの実用的なサイズ感は、用途で考えるとわかりやすいです。

約300〜320mlの定番サイズはコップや取り皿としてちょうどいい使いやすさなので、キャンプでは人数分あると便利ですし、かさばりも気にならないでしょう。

約100〜200mlの小型サイズは、取り皿としてはやや小さく不十分です。ディップソースやつまみを入れたり、エスプレッソやお酒を飲んだりするのに適しています。

320ml以上の大きさになると、取り皿としては余裕たっぷりで調理器具としての使いやすさも増します。煮込みや炒め物などしやすく、器としても丼ものや麺類を食べるのに役立ちます。

300mlサイズ（上）、900mlサイズ（下）のシェラカップ

使いやすさを重視するなら手入れが楽で頑丈なステンレス製、持ち運びやすさを重視するならチタン製がおすすめ

シェラカップのおもな素材としては、ステンレス、チタン、真鍮、樹脂、アルミが挙げられます。

ステンレス製（左）、チタン製（右）

シェラカップの素材でもっとも多いのはステンレス製です。安価で耐久性が高く、定番のサイズでも単体ならさほど重量を感じません。家庭用の鍋でも多用されている素材で、熱伝導率はやや低いです。汚れは落としやすく手入れも簡単なので、最初に購入するシェラカップとしておすすめです。

チタン製は同サイズのステンレス製シェラカップと比較すると半分くらいの軽さ。登山などで重量の負担を少しでも減らしたい人におすすめです。加熱することで独特の変色をするため、オリジナル感を出すことができます。ただし熱伝導率が極端に低いため、フライパン代わりに調理で使う際にはコツがいります。バーナーの炎が底面に当たる範囲を気にしたり、風の影響について他の素材よりもシビアに対処したりする必要があります。

真鍮製（左）、樹脂製（中央）、ステンレス製（右）

真鍮は銅と亜鉛の合金で、英語でbrass（ブラス）と表記されることもあります。ピカピカに磨いてもよし、経年変化でくすんだ味わいにするもよし。熱伝導率が高いため、熱い飲み物を注いだ際にはヤケドに注意しましょう。ポピュラーなステンレス製と比較するとややクセがあるので、2つ目以降に手に入れて違う雰囲気を楽しみたい人向きです。

樹脂製は加熱することができないですが、カジュアルなカラーラインナップが魅力です。道具にアクセントを加えるのにもいいでしょう。

アルミ製は軽量で熱伝導率が高く万能です。クッカーとしての魅力を十分に備えていますが、若干大きめ。ただし、300〜320ml程度の定番サイズはあまりありません。

目盛り付きなら軽量カップとしても使用可能。ハンドルが畳めるとクッカーに収納しやすい

シェラカップを選ぶ際には目盛りやハンドルの折りたたみなど、機能にも注目をしましょう。

目盛りが付いているシェラカップなら軽量カップとして使えるので、調理の際に便利です。アウトドアではもちろん、家庭のキッチンでもかさばらず使いやすいのでおすすめできます。

目盛りがあると調味料の分量を正確に計れるので、レシピ通りに料理を作るときに役立つ

ハンドルはさまざまな形状があるので注目。ハンドルが指にひっかかりやすくてピタッと固定できるものはしっかり握れるので、食事の際などに安心感があります。

指のかかりやすさにこだわった形状のハンドル（左）。箸が固定できる形状のものなら箸がテーブルに触れないため衛生的（右）

ハンドルが畳めるタイプのシェラカップならコンパクトになり、クッカーの中にきれいに収納できます。反面、同型のシェラカップは畳んだハンドルが引っかかったりしてきれいに重ならないので、複数を購入する場合は注意が必要です。

ハンドルを畳めるタイプならシェラカップより大きめのクッカー内に収めることができる

専門家おすすめのシェラカップ13選

佐久間さんがおすすめするシェラカップを13選ご紹介します。汎用性の高い定番サイズ、用途で使い分けると便利な小型・大型サイズ、素材やデザインが特徴な個性派（番外編）と分けて紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

気になる内容をクリック

• 汎用性の高い定番サイズ6選
• 用途に応じて活躍する小型・大型サイズ4選
• 快適な調理を楽しめる変わり種3選

汎用性の高い定番サイズのおすすめのシェラカップ6選

多彩なシーンで扱いやすい300〜320mlの定番サイズでおすすめの、加熱できる金属製のシェラカップを6つ紹介します。

とても軽量で持ち運びに便利なチタン製のシェラカップです。熟練の職人がていねいに加工を施し、多彩な色合いから選べます。シルバーのほか、イエロー、ピンク、ブルー、マルチカラーの5色が展開されています。

持ちやすさを追求したスノーピーク特有のハンドルデザイン。チタン製で驚くほど軽いシェラカップなので、どこにでも持ち運びやすいです。内側に目盛りが付いているため、計量カップとしても便利に使えます。

一般的なシェラカップはフチを巻いてハンドルを固定しており、巻いた部分に水や汚れが溜まりやすいデメリットがあります。本商品は従来の発想を覆し、ハンドルは溶接で留めているため、フチに巻きがなくフラットで衛生的です。フチにはなめらかな角度をつけ、口当たりが良い作りになっています。

チタン酸化皮膜による、黒の発色を施したステンレス製シェラカップ。耐熱性が高く約500℃まで対応し、直火での湯沸かしや調理に使ってもOK。塗装やメッキと異なり、劣化によって剥がれる心配はありません。

金物の街として知られる、新潟県燕三条エリアで生産されている匠の技が詰まったシェラカップです。バーナーや焚き火などの直火でも使えますし、目盛りも付いているので計量カップとしても活躍します。

折りたたみ式のハンドルを採用したチタンモデルです。ハンドルにはストッパーが付いているので使用時に安定感があります。ハンドルを折りたたむことでクッカー内に収納でき、かさばらずに持ち運びができます。

用途に応じて活躍する小型・大型サイズのおすすめのシェラカップ4選

おちょこのような小さいタイプや大容量のシェラカップを紹介します。用途やシーンごとに使い分けることでより快適になります。

100ml容量の小型なステンレス製のシェラカップです。酒用の器としてもちょうどいいですし、ちょっとしたツマミやディップソースなどを入れるのにも便利に使えます。また、目盛りも付いており、計量カップとしても活躍してくれます。

直火にも対応するステンレス製の大型シェラカップです。フライパン代わりに使って炒め物をしたり、ラーメンを茹でたりするのにもちょうどいい大きさ。調理をしたらそのまま食卓に運び、ワンプレートで完結できます。

ハンドルが特殊な形状をしており、箸やフォークなどを挟むように固定できて便利です。容量は600mlとたっぷりあり、ラーメンを作ってそのまま食べられますし、ファミリーでのキャンプなら盛り付け用の皿としても活躍します。

軽さを追求するならおすすめのチタン製深型タイプ。ラーメンを茹でたり、丼飯やサラダなどを盛り付けたりと、汎用性が高いサイズです。折りたたみ式ハンドルのため、より大型のクッカーにスタッキングが可能です。目盛りが付き、計量カップとしても活用できます。

【番外編】カラーコーディネートや快適な調理を楽しめる変わり種のおすすめのシェラカップ3選

ホーロー製、樹脂製、マルチに使える丼タイプと、変わり種のシェラカップを紹介します。

樹脂製のシェラカップで、カラーはベージュ、オレンジ、カーキ、イエロー、グリーン、グレーと全6色から選べます。直接火にはかけられませんが、カップや取り皿として使えますし、スタッキングができます。目盛りが付いているので計量にも使えて便利です。

ロゴスのクラシコホーローシリーズにラインナップされた、熱に強くて保温性も高いクラシカルな雰囲気のホーロー製シェラカップです。スープボウルに最適なサイズで、火にかけることもできます。

熱伝導が良いアルミ製で、中面にはフッ素コーティングが施してあるので調理時に焦げつきにくく、汚れも落としやすいです。また注ぎ口があり、汁ものを注ぎやすく湯切りも楽々。さらにフタも付いていて炊飯もお手のものという、シェラカップとクッカーのいいところを凝縮しています。ソロキャンプにちょうどいいサイズです。

シェラカップを買う前に知っておきたいこと

シェラカップは便利なアイテムですが、扱い方を間違えると、やけどなどの事故につながったり、破損してしまったりするので注意が必要です。シェラカップを買う前に知っておきたい注意点や便利な活用方法を紹介します。

1. シェラカップの使用時の注意点と手入れ方法

シェラカップは直火に対応したものがほとんどですが、樹脂製のみ火にかけることができません。また、シェラカップをバーナーや焚き火などの熱源に載せて使う際はハンドル部分が熱くなるため、グローブや軍手を着用するなどをして、ヤケドをしないように気をつけましょう。

サビやカビができないよう、洗ったあとはしっかり乾かそう

シェラカップを長く使うためにはお手入れが大切です。使用後は洗剤を使って洗って汚れを落とし、しっかりと乾燥させましょう。

2.シェラカップの意外な活用法

カップや取り皿としてだけではない、シェラカップの便利な活用法を紹介します。

・フタとして使う

同型で同サイズのシェラカップがあればフタとして使えます。炊飯のほか、つまみ用のソーセージやナッツなどをスモークする際などに便利です。

・お玉として使う

お玉を忘れたときの裏技で、300〜320mlの定番サイズが使いやすいです。スープやカレーなどをよそう際に使えます。

・風防のために使う

深さのあるロッキーカップならアルコールストーブをすっぽり収めることで風防になります。これにより、風による炎のブレを低減できます

ハンドル固定が固定されている同サイズのものは、スタッキングがしやすく収納に便利

ファミリーキャンプなら、ひとりにひとつずつのシェラカップは最低限欲しいところ。調理時には野菜のくず入れやお玉置き、ひっくり返して鍋敷きにするなど活躍しますので、さっと思いつきで使える用に人数プラス2つくらい用意しておくと便利です。しかし数が増えるとかさばるため、うまくスタッキングできるものではないと持ち運びや収納に不便です。

ハンドルがカップに固定されているタイプなら同サイズを重ねても隙間がほぼできません。保管場所も取らず持ち運びにも便利です。対して、ハンドルが折りたたみ式のものは重ねると多少の隙間ができ、複数をきれいに重ねられません。

ハンドルが固定されているタイプは同型同サイズのものを重ねてもかなり省スペース（左）。折りたたみ式のハンドルのものはコンパクトに収納しにくい（右）

シェラカップに関するよくある疑問Q&A

シェラカップに関する疑問について佐久間さんに伺いました。

Q. シェラカップでできるおすすめの料理は？

A. アヒージョはとにかく簡単でおすすめです。お酒のツマミとしてもいいですし、ファミリーやグループでのキャンプなら具材の違うアヒージョを作ってみても楽しいでしょう。バーベキューグリルの隅にシェラカップを置き、バゲットもカリカリに焼いて添えればいつもと違うアクセントになります。

Q. シェラカップでご飯は炊ける？

A. シェラカップは炊飯にも使えます。

定番サイズのシェラカップであれば、多くて0.5合程度の量を炊けます。ここでは、300mlサイズのシェラカップを使い、少し少なめの0.3合ほどを炊いた様子を紹介します。気温や風の状況により、炊きあがりの加減は異なります。特に風がある場合は風防を使うなど対策をしましょう。今回は気温20℃、無風の状況で炊いています。

	①研がずに済む無洗米を使用。米の分量は100mlの目盛りあたりが目安。
	②約140mlのところまで入れて20分程度浸しておく。水の量は多少増減があってもOK
	③シェラカップをバーナーの五徳に乗せ、同型のシェラカップをフタにして火にかける。フタがズレてしまうのを防ぐため、石などの重しを置くとよい。火はシェラカップの底面全面に当たる程度にして、吹きこぼれたら弱火にする。
	④弱火にして約10分熱したら火を止める。その後約10分蒸らしたら完成。

Q. シェラカップとセットでそろえると便利なアイテムは？

A. 複数持ちに必須のシェラカップケース、熱に強く目印にもなるハンドルカバー、マルチに活躍するカッティングボードがあると便利です。

・シェラカップケース

複数のシェラカップをまとめて収納できるケースです。写真のシェラカップケースはハンドルがはみ出るタイプですが、全部収まるタイプもあります。ジッパーでフタをすることでホコリなどの侵入を防ぎ、整理整頓にも役立ちます。

・ハンドルカバー

ハンドルカバーのメリットはシェラカップを熱した際にハンドルから伝わる熱を和らげ、素手で持ちやすくなることです。また、複数名でのキャンプでは自分のシェラカップを認識するための目印にもなります。

・カッティングボード

シェラカップにピッタリフィットするカッティングボードは小さいながら万能です。食材をカットする際のまな板としてはもちろん、炊飯時のフタや鍋敷きとしても使えます。

Q. 100円ショップのシェラカップの実用性は？

A. 100円ショップで売られているシェラカップはプラスチック製かステンレス製です。ステンレス製でも直火での使用が不可とされているものがほとんどで、調理具としては使えません。ハンドル部分は簡単に溶接してあり、アウトドアメーカーの商品より耐久力は低いですが、器としては十分活躍します。同サイズのものをそろえれば重ねて持ち運べるので、コップや取り皿として使うなら値段の割に実用性は高いといえるでしょう。

シェラカップのAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの人気ランキングをチェック

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングではシェラカップの人気商品をランキングで紹介しています。どれを買おうか迷ったときには、以下のランキングを参考にしてみるのもおすすめです。

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まとめ

キャンプの必需品といわれるシェラカップは、とてもシンプルなアイテムだからこそ、さまざまな使い道があります。サイズや素材などの特性を理解し、お気に入りを手に入れましょう。

この記事を参考に、ぜひ自分に合ったシェラカップを選んでください。