What is this feature?

BLACK KADEN30

「キッチン家電&ツール BLACK KADEN30」とは?

キッチン家電といえば白色が主流でしたが、近年では、台所をスタイリッシュに格上げしてくれる黒色のブラック家電が人気です。デザインだけでなく、機能性に優れたものが多く、キッチン周りにも手を抜かないyour SELECT.読者にぴったりなアイテムがたくさん。「BLACK KADEN 30」では、そんなこだわりのブラック家電から、各ジャンルごとに選び抜かれたキッチン家電&ツールを毎回一つずつご紹介。おしゃれで使いやすい最高のキッチンを作るため、30個のキッチンマストアイテムを厳選していきます。

yS Lab.

「yS Lab.」とは?

your SELECT.編集部による、今話題のアイテムを検証する研究チーム。キッチン家電やツールをはじめ、読者の生活を豊かにしてくれるモノを実際に購入して繰り返しテストを行い、本当にオススメできる新定番を探究します

ここ数年、暮らしを豊かにすることへの関心度が高まり、「毎日使用するものこそ良いものをそろえたい」と考えるようになった人も多いのでは? 食事のときに必ず使用するカトラリーもそのひとつ。

カトラリーはもともと西洋の文化から来たものですが、新潟県には世界に誇るカトラリーの産地があることをご存じですか? 燕市と三条市からなる「燕三条」地域は、古くから金属工業が盛んな地域で、現在では金属洋食器の国内生産シェア90%以上の「金物の街」として知られています。
また、その技術は世界からも注目されていて、Apple社製品の金属加工も燕三条で行われ、その名を世界に轟かせました。

今回ご紹介する「SUGATA」はそんな燕三条の技術を集約させた、美しいデザインが特徴的なカトラリー。実際に使用しながら、いろいろな角度からレビューしていきます。

本記事は、提携する企業のプロモーション情報が含まれます。掲載するサービス及び掲載位置に広告収益が影響を与える可能性はありますが、サービスの評価や内容などはyour SELECT.が独自に記載しています。(詳しくはAbout Usへ)

目次

お箸感覚で使える“和”のカトラリー
As it is「SUGATA」

スプーンのカトラリーを持つ

モダンなフォルムで、手に持った感じもスマートな印象

西洋で発展したカトラリーは、貴族たちの間で流行した大きく装飾的なものから次第にシンプルなデザインに変化してきました。
「SUGATA」はそれとは逆に、究極にシンプルな「箸」から着想を得て生まれたカトラリー。「お箸が進化したらどんなカトラリーになるのか?」という視点で作られました。
ハンバーグやパスタを食べるときに、ついお箸を手に取ってしまうことってありますよね? 日本ではお箸の文化が根付いているため、西洋のカトラリーよりもお箸が手になじむのは自然なこと。そこに目をつけて、日本人の手に合った「お箸感覚で使えるカトラリー」をテーマに研究が重ねられました。

As it is(中野科学)

SUGATA(Black)

価格: ¥13,750(税込)

材質 ステンレス
スプーン【大】 36mm×190mm/重量:40g
フォーク【大】 24mm×200mm/重量:40g
ナイフ 20mm×220mm/重量:50g
スプーン【小】 30mm×140mm/重量:20g
フォーク【小】 18mm×145mm/重量:20g

金物の街の技術を集約した美しいデザインと基本性能

お皿と黒のカトラリー

白いお皿の上だと、シックなブラックの存在感が際立つ

前述したように、新潟県の燕三条は「金物の街」として知られています。特に燕市ではスプーンやフォークなどの洋食器を中心に金属加工が発達しました。
そんな燕市の企業、「中野科学」が専門としているのは、電気や薬品などの科学的な力を用いた金属の表面処理。職人が手で磨く技術とは違う方法で研磨したり、着色せずに表面に色がついたように見せる加工を行っています。
その中野科学が2017年に立ち上げた自社ブランド「As it is」の新シリーズとして、「SUGATA」は誕生しました。

カトラリーの柄の裏側

柄の裏側には「As it is(“ありのまま”という意味)」の刻印

中野科学は金属の表面処理を専門とする会社なので、本体は同じく燕市にある「山崎金属工業」が手がけています。山崎金属工業はノーベル賞の晩餐会で使用されたカトラリーを製造する、日本最高峰ともいえるカトラリーメーカーです。
このふたつの企業が研究に研究を重ね、生まれたのが「究極のカトラリー」と呼ばれる「SUGATA」なのです。

箸のように持ちやすく、シンプルで使いやすい形状

端のように持てるカトラリー

後ろに重心があるので、自然とお箸のような角度で持つことができる

安定感のあるカトラリー

他のカトラリーだと、この位置で持つと前に傾きすぎてしまうものもあるが、SUGATAは軽く指を添えるだけで安定する

シンプルなフォルムのカトラリー

横から見ても、まったく無駄のないシンプルなフォルム

背を上にして持つ

フォークの背を上にして持った場合も、自然と心地よい角度になる

本体のデザインは、山崎工業が今まで世に送り出してきた数々の製品を参考にしながら、「お箸のようなカトラリー」のイメージを形にしていったそう。
キャッチコピーには「削ぎ落とし 削ぎ落とし あらわれた SUGATA」とあるように、無駄のない究極にシンプルな形が特徴的です。

お箸と同じように後方に重心があるので、持ったときに心地よい重さで、自然と日本人が慣れている角度になるように計算されています。
見た目が華奢なので、最初手にしたときの感想は「思っていたよりも重い」でした。ふだん使用しているカトラリーが特に軽いステンレスなので、そう感じたのかもしれません。
ただ、気になるような重さではなく、使用していくうちに心地よく感じるようになりました。

一般的なカトラリーは柄の部分が平べったいものが多いですが、「SUGATA」の柄は細く、丸みがあります。触れた感覚がお箸に似ているので、初めてでも違和感なく手になじみます。

ナイフの柄が一番太い

並べてみると、ナイフの柄が一番太くなっているのがわかる

また、一見すると全部同じように見える柄の部分ですが、実は微妙に太さや角度が違っていて、使用したときに一番心地よい感覚になるように検証されているそう。
究極のシンプルでありながら、細部まで「使いやすさ」を追求したデザインであることが感じられます。

磨きの技術で作りあげる、着色をしないカラーリング

ラグジュアリーな雰囲気

高級感のある艶やかなブラックが、ラグジュアリーな雰囲気をまとう

「SUGATA」のブラックは、シルバーのような黒のようななんともいえない色合いが魅力的です。
これは、ステンレス表面の「酸化皮膜」の厚さを調節し、光の干渉を変化させて見える色。実際には着色やコーティングなどは一切しておらず、ステンレスのまま仕上げられています。そのため、塗装が剥がれるようなことがなく安全、かつ長く愛用することができるんです。

自然光での色の見え方(0:16)

見る角度によって微妙に変化する独特な色調は、塗装とはひと味違った味わい。ステンレスのピカピカの輝きを損なうことなく、渋いブラックを実現しています。

大・小のバリエーションがあり、シリーズでそろえられる

カトラリーのサイズ比較

大小ともに、柄の部分が長く横幅が狭いフレンダーなフォルムが特徴

バリエーションは、大きいサイズのスプーン・フォーク・ナイフに加え、小さいサイズのスプーンとフォークがあります。デザートナイフやティースプーンまで、シリーズでそろえたいという人にはうれしいラインナップ。
縦の長さは、大きいサイズのスプーンが19cm、フォークが20cm、ナイフが22cm。小さいサイズのスプーンが14cm、フォークが14.5cmで、一般的なカトラリーよりもやや柄の部分が長いのが特徴です。

お箸の長さは女性向けが21.5cm前後、男女兼用が22.5cm前後、男性向けが23cm前後、とされているので、その辺りもお箸を意識してデザインされたのかもしれません。

実際の使い心地を細かくチェック!

使い心地を検証

気になるお肉の切れ味などもyS Lab.スタッフがチェック

お箸をデザインソースに、最新の技術を集約して実現させたモダンな見た目が魅力的な「SUGATA」。ここからは実際に食卓で使用しながら、使い心地を確認していきます。

スレンダーなフォルムで使い勝手がいい

一般的なカトラリーと比較

一般的なカトラリーと並べてみると、柄の部分が長く、口に入れる部分は小さい設計なのがわかる

スタッフが検証

いくつかのカトラリーと「SUGATA」を比べて、大きさの違いや口離れの良さなどを検証

「SUGATA」は一般的なカトラリーよりもやや柄の部分が長く、横幅が狭いスレンダーな見た目が特徴です。口に入る部分も小さめの設計になっています。
西洋の文化がベースのカトラリーは日本人にとって、大きいと感じることが多いそう。お箸の文化に慣れた日本人が、「お箸感覚で使える」デザインを追求して行き着いた形です。

スマートなカトラリー

3本並べてもボリューミーな印象はなく、スタイリッシュでスマートな佇まい

横幅が狭いため、食卓の上でも幅をとりません。他のカトラリーなら、スプーンとフォークでいっぱいになってしまうカトラリーレストも、スプーン・ナイフ・フォークを並べて置くことができます。
コンパクトなので、家族分をセットでそろえても収納場所で幅をとらないところも優秀です。

口離れが良く、優しい口当たりと舌触り

口に自然に入る

口に自然に入って、スッと出ていく心地よい感覚がやみつきに

口に入る部分は、開発時にいろいろな人の口の大きさを測り、大きな口を開けなくても自然に入っていく大きさ・形状を徹底的に研究したそう。
実際に口に運ぶと、スプーンもフォークもスッと入りスッと出ていく。引っかかる感じや、歯に当たる感覚もありません。今までカトラリーを使用していて、「口離れ」ということを意識したことはなかったのですが、「SUGATA」を使用してみて初めて「“口離れがいい”とはこのことか」と実感しました。

そしてもうひとつ、特にスプーンを使用して感動したのが、素材のなめらかさです。表面のツルツルとした質感が舌や唇に心地よく、小さめの「つぼ(スプーンの皿)」が上唇に優しく沿ってスッと出ていく……この感覚はやみつきになりそうです。

スプーンは小さめでも、液体をきちんとすくえるデザイン

スプーンですくう

小さめながらつぼの深さがしっかりあるので、スープなどの液体も十分にすくうことができる

スプーンのつぼが小さめなので、液体をきちんとすくえるのかは検証が必要なところ。
まずはスープで試してみましたが、問題なくすくえて、口に運ぶことができます。
「すくえる量が少ないので口に運ぶ回数が多くなる」などの感覚も特にありませんでした。
開発時に小さすぎてもすくえない、でも大きすぎても口離れが悪い、この相反する要素の一番いいバランスを考えられて設計されたそう。

ステンレスのスプーンのもうひとつの懸念点である「熱々のスープを飲むときにスプーンまで熱くなってしまう」という点ですが、こちらも特に気になりませんでした。ただし熱さの感覚には個人差があるのと、ふだんスープを飲むときに木のスプーンを使用している人などは気になる点かもしれません。

フォークは適度な重さがあり、お皿の上で安定する

フォークでパスタを食べる

適度な重さがあり、枝(フォークの刺す部分)もしっかりしているので、くるくると巻きやすい

フォークも口に入る部分が小さめで、背の方を上にして口に入れた場合も、カーブの部分が下唇に優しく沿ってスッと出ていきます。今まではもう少し大きめのフォークを使用していましたが、これくらいの大きさで十分だと感じました。

また適度な重さがあるため、パスタを巻くときにお皿の上で滑らず、安定感があります。ふだんはパスタをお箸で食べてしまうこともありますが、これなら使い勝手が良いので出番が多くなりそうです。
日本人にちょうどいい大きさ・重さが計算されていて、男性にも女性にも使いやすいフォークといえそうです。

ナイフはギザギザがなくてもラクに切れる

ナイフ

カーブの部分にはよく見ないとわからないほど繊細な刃付けが

ナイフも一般的なディナーナイフよりもコンパクトな作りで、一見頼りない印象があります。しかもギザギザがついていないので「お肉などを切れるのか」という点が気になるところ。
しかし、その心配は無用でした。よく見ると刃の部分に繊細な刃付けが施されています。実際にステーキを切ってみたところ、今まで使用していたギザギザつきのナイフよりもスムーズに切れる感覚がありました。

お肉にも少ない力でスッとナイフが入る

お肉にも少ない力でスッとナイフが入る

柄の形状や太さがお箸に似ているので、グリップしたときの感じが心地よく手になじみます。
さらに、刃がお皿に当たったときに、自然と手に力が入るように刃のカーブまで計算されているそう。そのような人間工学的な視点で「使いやすさ」が徹底的に追求されています。

ステーキをカットする様子(0:17)

和洋問わず、さまざまな料理を楽しめる

カトラリー3種

スプーン・フォーク・ナイフを並べれば、ワンプレート料理がより素敵に見える

黒の和食器との相性も抜群

とろろなどの、お箸では食べづらい料理にはスプーンがぴったり。黒の和食器との相性も抜群

「SUGATA」シリーズは、コンパクトなサイズ感でさまざまな料理を楽しむことができます。
洋食はもちろん、お箸では食べづらい丼ものまで、使い方は自由。高級感のある艶やかな質感と、塗装では出せない渋いブラックが洋食器にも和食器にも合い、お料理を引き立ててくれます。
特別なパーティやふだんの食事まで、いろいろなシーンで活躍してくれそうです。

小さいサイズはドリンクやデザートにぴったり

デザートにもあう

華奢なサイズのスプーン&フォークがおやつ時間を上品に演出

スモールサイズのスプーンとフォークは、飲み物やデザート・果物などを食べるときに重宝するサイズ。漆のような艶やかなブラックなので、和のスイーツともよく合います。
こちらも一般的なティースプーンやデザートフォークよりも柄の部分が長めになっているので、カップに入ったスイーツなどを食べるときにも便利です。

指紋は光の反射によって目立つことも

指紋がつく

指で触れた柄の部分をよく見ると、黒っぽい指紋が

ステンレスのカトラリーで注目しておきたい点といえば指紋です。
「SUGATA」ブラックは表面に光沢があるため、指で触れる部分にはどうしても指紋がついてしまいます。室内で、通常の自然光で見る分には目立つというほどではありませんが、直接光が当たると、角度によっては白く浮き出て目立ちます。その点は、マットな質感のものと比べるとややマイナスになるかもしれません。

洗ってそのままだと水垢が気になる?

水滴が乾いて白く跡に

水滴が乾いて白く跡になっているのがわかる。特に面積の広いナイフは目立つので注意

最後はお手入れ方法です。
公式サイトによると、柔らかいスポンジなどに食器用中性洗剤をつけて洗い、乾いた柔らかい布で水気を拭き取る。クレンザーやスチールウール、たわし、酸性洗剤、強アルカリ洗剤、塩素系洗剤、有機溶剤などは表面に傷をつけたり、変色の可能性があるので使用はNGです。

とはいえ、毎回洗った後に布で拭くのはちょっぴり面倒ですよね……。そこで手洗いした後に水切りに入れて、自然乾燥したらどうなるか検証してみました。
すると、ところどころに水滴が目立つ残念な結果に。いつもきれいな状態で長く使用するためには、用法どおりに洗って水気を拭き取るのが良さそうです。

カトラリーをふく

ちょっぴり面倒ではありますが、このひと手間がきれいを保つ秘訣

また、「SUGATA」ブラックは食洗機の使用が可能です。食洗機では弱アルカリまたは中性洗剤を使用し、80℃以下で洗浄します。注意点は、乾燥時に温風が直接当たる温風吹き出し口付近にカトラリーを設置しないこと。他の食器やカトラリーどうしがぶつからないように固定すること。

試しに食洗機でも洗ってみましたが、乾燥まですると手洗いで自然乾燥したときよりも水滴跡がたくさん目立ちました。しかも、乾いてしまった水滴跡を拭き取るのはなかなか大変だったので、食洗機での洗浄はおすすめしません。

レビュー結果

As it is(中野科学)「SUGATA」の見た目から使い勝手まで、yS Lab.のスタッフが判定します。

お手入れのしやすさ
3.0
使い勝手のよさ
4.0
機能・性能の充実度
5.0
デザイン性・おしゃれ度
5.0
サイズ感
5.0

認証

和洋問わず、いろいろなシーンで活躍してくれる

yS Lab.のキッチンに仲間入り!

カトラリーの総評
yS Lab.

総評

「お箸のようなカトラリー」と聞いても、はじめはあまりイメージがわきませんでした。しかし、実際に手にしてみると、違和感なく手になじんで「お箸感覚で使える」という意味を理解。一般的なカトラリーよりも華奢な作りなので、使い勝手の面でやや心配でしたが、きちんと機能を果たしますし、このサイズで十分なんだと新しい発見がありました。
ただ、スプーンはカレーやチャーハンを食べるときには若干の物足りなさを感じ、「万能」という観点では満点をつけていません。
カトラリーでありながら、ブラックの色味と光沢感が漆のようでもあり、和の食卓にもぴったり。お箸と並べてもマッチするデザインは、日常のいろいろなシーンで活躍してくれそうです。また、口に入れたときの心地よさも秀逸。なめらかな質感と、口離れの良さはやみつきになりそうです。お手入れの部分では、水滴跡がつきやすいので注意。毎日使う道具だからこそ、大切にお手入れして長く愛用していきたいと思いました。

As it is(中野科学)

SUGATA(Black)

価格: ¥13,750(税込)

材質 ステンレス
スプーン【大】 36mm×190mm/重量:40g
フォーク【大】 24mm×200mm/重量:40g
ナイフ 20mm×220mm/重量:50g
スプーン【小】 30mm×140mm/重量:20g
フォーク【小】 18mm×145mm/重量:20g