いびきや呼吸の乱れなどその日の眠りを点数化!Withingsの睡眠トラッカー・Sleepの実力を検証
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目次
朝起きたときに疲れが残っていたり、昼間も眠気におそわれやすかったり、現代人の多くは睡眠の悩みを抱えているもの。その原因について、気になるし改善したい、という人は多いのではないでしょうか?
そんな“自分のふだんの睡眠状態が気になる”という人に向けて、睡眠時間や睡眠の質、睡眠パターンなどの情報を計測してくれるデバイスが睡眠トラッカーです。
今回はフランスの電子機器メーカー「Withings(ウィジングス)」の提供する睡眠トラッカー「Sleep」をレビューします。睡眠健康教室の講師などで活躍する眠りの専門家、安達直美さんと、睡眠トラッカーの使用は初めてというモデルのSadiaさんにレビュアーとしてご協力いただき、徹底検証していきます。
今回レビューする新定番は
Withingsの睡眠トラッカー「Sleep」
「Withings Sleep」は、睡眠の専門医師監修のもと開発された、ベッドマットレスの下に敷くだけの睡眠トラッカー。専用アプリ「Withings Health Mate」と連動することで、睡眠リズム、心拍数、いびきの回数などを検出し、睡眠の質を測ることができます。このような睡眠トラッカーには、ほかにも腕時計タイプやリングタイプのものがありますが、それと比べて「Withings Sleep」は身につける必要がないのが大きな特徴です。
実際に専用アプリ「Withings Health Mate」とペアリングし、分析画面を見てみましょう。睡眠リズム、眠った時間、眠りの深さ、眠りが中断された回数、眠るまでの時間、起きるまでにかかった時間などの項目が表示されています。
さらに心拍数やいびきをかいた時間などもわかり、自分の睡眠の質を詳しくチェックすることができるのです。
「Withings Sleep」の使い方は簡単? 設置方法やアプリでの見方をチェック
マットレスの下に敷いて眠るだけで、簡単に眠りが計測できる「Withings Sleep」。まずは、詳しい使い方や、アプリの分析画面の見方を確認していきます。
本体はマットレスの下に敷くだけで設置完了
まずは「Withings Sleep」をマットレスの下に敷きます。このとき、ベッドに横たわった際の自分の胸の下に本体が位置するように設置しましょう。次に、ケーブルをコンセントに挿して、本体の緑のランプが点灯したら設置完了の合図。ケーブルは十分長いので、延長コードをつなげて使う必要もなさそう。
設置が完了すると、本体がブーッっと音をたてながら膨らみます。これは「キャリブレーション」といって、マットレスに合わせて本体が自動で膨らみ、最適に計測できるように調整してくれる機能です。
キャリブレーションが完了するまで10分程度かかりますが、その間にベッドに座ってしまうと正しく作動しないので注意。
「Withings Sleep」はアプリと連動させて使用する睡眠トラッカーなので、専用アプリ「Withings Health Mate」をスマートフォンにダウンロードし、会員登録を済ませておく必要があります。
専用アプリ「Withings Health Mate」で本体とペアリング
続いて、アプリの方で初期設定をしていきます。
スマートフォンがWi-Fiに接続されていることを確認し、本体がそばにある状態でアプリを開き、「Withings Sleep」とのペアリングをします。
睡眠データの詳しい見方を専門家が解説!
専用アプリ「Withings Health Mate」の睡眠データからは、具体的にどんなことが読み取れるのか、安達さんにお聞きしました。
「『Withings Health Mate』では、大きく分けて5つのデータをチェックすることができます。グラフで表される睡眠リズム、その日の眠りを点数化した睡眠スコアとその詳細、心拍数、呼吸の乱れ、いびきです。では、それぞれのデータをどのように見たらいいのか、一つ一つ解説していきますね」
「まずは睡眠リズムから。睡眠リズムは、“起きている状態”“とても浅い眠り”“浅い眠り”“深い眠り”の4つに色分けされ、時間軸のグラフで表されます」
ここで注目すべきは、前半と後半に占める“深い眠り”と“浅い眠り”の割合なのだと安達さんは言います。
「質のいい睡眠リズムとは、就寝したらすぐにもっとも深い眠りに入り、その後浅い眠りが増えていく状態なんです。眠りの始めに脳と体を休めてメンテナンスをし、徐々に起きるために浅い眠りが増えて目覚めるという仕組みになっています。グラフでいうと、始めに濃いブルーの“深い眠り”を経てから、どんどん薄い青の“浅い眠り”の時間が増えている状態がベストな睡眠なので、そこに注目してチェックしてみてください」
「次に睡眠スコアとその詳細を見てみましょう。スコアの内訳として、“睡眠時間”“深さ”“規則性”“中断回数”“眠るまでの時間”“起きるまでの時間”という6つの項目が表示されています。タップすれば、それぞれの項目の詳細をチェックできます」
それぞれの項目をタップした際に表示される詳細ページ
「続いて心拍数のデータを見てみましょう。心拍数は、1分間に心臓が拍動した回数がbpmという単位で表示され、全体の睡眠における平均心拍数を導き出してくれます。通常、睡眠中は体が熱を放散して体温を下げ、内臓の働きも下がるので心拍数がゆっくりになるんです。だいたい、平均心拍数が60台だと正常といえますが、80台を超えると体がリラックスして眠れていない可能性があります」
「最後に“呼吸の乱れ”と“いびき”のデータを見てみましょう。“呼吸の乱れ”は、低・中・高でわかりやすく色分けがされていますね。睡眠中は筋肉がゆるむタイミングがあるため、健康な人でも喉の筋肉が弛緩(しかん)して気道が少し狭くなります。気道が狭くなると体がうまく酸素を取り込めず、呼吸が乱れたり、止まったりしてしまいます。いびきをかくのもこれが原因です」
「Withings Sleep」は正確に眠りを計測できる?
3日間使ってみた結果
今回は、一般レビュアーのSadiaさんにも実際に「Withings Sleep」を自宅で使用していただきました。ここからは、その睡眠データを安達さんと一緒に見ながら、検出されたデータの精度や、得られた結果をどう生かしていくべきかについても解説していただきました。
設置とペアリングは簡単だった?
安達さん:私はクイーンサイズのマットレスの下に敷くのに、たった30秒しかかかりませんでした。本体を差し込むように入れるのですが、抵抗なくマットレスの下で滑るので本当に一瞬! ですが、フラットなプレートの上にマットレスが載っているタイプのベッドでないと使用するのは難しそうなので、布団や隙間の大きいすのこベッドでは使えないかもしれません。
Sadiaさん:私も設置はすごく簡単だなと感じました! 本体をマットレスの下に敷く際に、マットレスを持ち上げなければならないので、そのときだけ少し力がいりますが、女性でも簡単に設置できると思います。
設置方法については合格ということですが、アプリと本体のペアリングについては不安が残ったそう。
安達さん:一番最初に本体とアプリをペアリングするのに、実はとても困りました。一度トライしたものの、エラーメッセージが表示されつながりませんでした。アプリをアンインストールし、Wi-Fiに接続し直したらペアリングができました。一度ペアリングに成功すると、その後はスムーズに使えるので問題はありませんでした。初期設定の方法自体はとてもシンプルで簡単なはずなのに、残念なポイントでした。
Sadiaさん:実は私もかなり苦戦しました……。私の場合は、エラーメッセージが出た際に、本体裏側にあるリセットボタンを押して一度工場出荷時の状態にリセットしたら、すぐにペアリングができました。一番最初のペアリングでつまずくと、ここで使うのを諦めてしまう人も多そうです。
睡眠リズムのグラフは正確に表示されている?
Sadiaさんの3日間の睡眠グラフ(左から1日目、2日目、3日目)
安達さん:睡眠時間が7時間ほどで、しっかり眠れた体感のある日のグラフは “質のいい眠りのリズム”になっていたし、睡眠時間が少なかった日は、深い睡眠はとれていたものの、眠りの後半に多いはずの“浅い眠り”が少ないデータになっていたので、正確に計測されているのを感じました。
Sadiaさん:実際の睡眠時間とアプリで計測された睡眠時間はほぼ同じだったので、正確に計測されていると思います。ただ、ベッドに入ってからスマホを長時間見てしまった日はうまく計測できなかったので、ベッドに入ってからスマホを見たり、本を読んだりする習慣のある人は注意です。
心拍数の数値の正確さと、そこから読み取れることとは?
Sadiaさんの3日間の平均睡眠時心拍数(左から1日目、2日目、3日目)
安達さん:3日目は睡眠時間が一番長かったにもかかわらず、平均心拍数は高くなっていますね。何か思い当たることはありますか?
Sadiaさん:3日目は、寝る直前にお酒を飲んでから眠りました。
安達さん:なるほど。お酒を飲むと、体の消化器官がアルコールを分解するために活発に働き出すので、心拍数も高くなるんです。それがきちんとデータに表れているので、心拍数も正確に計測できているのがわかりますね。
「Withings Health Mate」には、心拍数を上げる原因にはどんな理由が考えられるかを教える読み物もあります。出典も記載されている正確な情報なので、これをしっかり読んでいけば自分の健康のバイブルになるのでは、と安達さんも感心している様子でした。
いびきの計測は正確? いびきをかくのは良くない?
Sadiaさんの3日間のいびきのデータ(左から1日目、2日目、3日目)
いびきの計測が可能な「Withings Sleep」。健康状態の指針になるといういびきですが、どのような状態なら問題ありと考えられるのでしょうか?
安達さん:1日目はいびきが3分間記録されています。2日目は9分間、3日目は8分間と1日目と比べて少々長めに記録されていますね。アルコールを摂取すると、筋肉が弛緩して舌の付け根が奥に落ちて気道を狭くし、いびきをかきやすくなります。
Sadiaさん:たしかに、お酒を飲んだ3日目はいびきが8分間と長めに記録されていますね。
眠るまでの時間”を意識して改善するとデータに変化はある?
Sadiaさんの3日間の眠るまでにかかった時間(左から1日目、2日目、3日目)
安達さん:1日目はさっき見たとおり心拍数が60台と安定していましたが、眠るまでの時間に1時間ほどかかっていますね。
Sadiaさん:はい、1日目はベッドに入ってからスマホを見てしまって、眠りに入るのが遅くなってしまいました。それで2日目はベッドにスマホを持ち込むのをやめたらすぐに眠ることができたんです。アプリのデータでもちゃんと“眠るまでの時間”が短くなっているのがわかってうれしかったです。毎日データを確認して、原因を探って改善する、という一連の流れが大切なんですね。
レビュー結果
眠りのプロ・安達さん自身と一般レビュアーSadiaさんの2名でじっくり検証を進めた「Withings Sleep」。眠りの質を高めるアイテムとして信頼できる商品といえるのか、総評していただきました。
設置のしやすさ |
4.0 |
---|---|
アプリとのペアリングのしやすさ |
3.0 |
アプリの内容の充実度 |
4.0 |
継続のしやすさ |
5.0 |
継続的に眠りのデータを評価したい人の新定番に認定
- 睡眠トラッカーを初めて使う人
- 充電するのが面倒な人
- 腕時計やリングなど、寝るときに装着することが苦手な人
- いびきをしているか気になる人
- 敷布団で寝ている人
- ベッドの中でスマホに触れたり本を読んでいる人
- 子どもやペットなどと一緒に寝ている人
先入観から、初心者には扱えないのでは?という印象もある睡眠トラッカーですが、「Withings Sleep」なら、自分自身で睡眠の質を変えていくことができそう。健やかな心と体をキープするため、眠りの計測を習慣にしてみませんか?