【専門家厳選】低温調理器のおすすめ6選|今買いたい実力派モデルを徹底比較

おすすめの低温調理器

STAY HOMEをきっかけに料理に興味をもつようになった人が増加。もとからの料理好きも、メニューの幅を広げるいい機会といえます。 そんな中、話題となっているのが「低温調理器」です。低温調理器の代表的メーカーのBONIQ(ボニーク)によると、2020年3-4月期の売上が前年同期比で190%増だったそうです。

そこで低温調理に詳しい料理研究家の川上文代さんと、キッチン家電評論家のさわけんさんの2人に、低温調理器の魅力と選び方についてお話を伺いました!

料理研究家・川上文代さんに聞く、低温調理器の魅力

手ごろな値段で購入できるようになった低温調理器は、家庭の食卓をどのように変えるのでしょうか。日本でいち早く低温調理器に注目し、レシピ本を出版した料理研究家の川上文代さんに、低温調理器の魅力について聞きました。

川上文代プロフィール写真

料理研究家

川上文代さん

辻調理師専門学校を卒業後、同校職員としてフランス三ツ星レストラン“ジョルジュ・ブラン”での研修をはじめ、辻調理師専門学校(大阪)、同グループのフランス・リヨン校、エコール辻東京にてプロ料理人の育成に努める。1996年、渋谷区に料理教室「デリスドキュイエール」を開設。著書に『低温真空調理のレシピ』(グラフィック社)などがある。

低温調理器で変わる食生活

――家庭用の低温調理器が登場したとき、どのように思いましたか?

画期的なことだと思いました。それまでも低温調理器がなかったわけではありませんが、水槽型をした業務用で、価格も大きさも一般家庭で購入できるレベルではありませんでした。それが2014年ごろ、アメリカの「Anova」が、現在主流のスティック型の低温調理器を開発。日本でも並行輸入で、2~3万円で購入できるようになりました。私もすぐに購入しましたが、簡単に低温調理ができることに感動しました。

<川上さん所有の低温調理器>

Anova Precision クッカー(120V)
-USプラグ
Felio Sous vide cooking F9575
anova_kawakamik-ki felio_kawakami-ki
大きな文字盤とダイヤルで操作性は悪くありません。本体にタイマー機能は付いていませんが、スマホアプリと連携させて操作するので不便さはありません。ただマニュアルや公式サイトが英語なので、人によっては敷居の高さを感じるかも Anovaより少し遅れて発売されました。日本語の説明書が付いた機種ということで、料理教室で使うために3台購入。温度や時間は本体で設定。現在販売されている低温調理器の機能を一通り備えています。操作画面が小さくて見づらいのが難点

――低温調理器の魅力について教えてください。

料理人でさえ苦労する温度管理が確実にコントロールできるため、レストランに近い味が楽しめることです。今までパサパサしていたチキンやフィレ肉がしっとりとおいしく食べられるようになりました。高たんぱく低カロリーな鶏胸肉などがジューシーに調理できて、しかも真空状態の保存袋の中に閉じ込めているので栄養価や香り、うま味も逃がしません。ダイエットやアスリートご飯におすすめといわれる理由です。

川上さんが語る低温調理器の魅力

――低温調理器がもたらす生活の変化ですが、他にもありますでしょうか?

料理が楽しくなるという側面は確実にあると思います。低温調理は1℃の違いが仕上がりに大きな影響を与えます。最初はレシピどおりにつくって、「次は1℃上げてみよう」など、自分や家族の好みの味を探すのが楽しい。うちの料理学校では、生徒さんが覚えやすいように“ゾロ目の調理”という言い方をしていて、設定温度の目安を44℃から88℃の間で10℃刻みにしています

<ゾロ目の調理、温度目安>

温度 できあがりの状態
44℃ タンパク質の変性でねっとりした食感に
55℃ ミディアムレアの状態
66℃ ミディアムの状態
77℃ コラーゲンの熱変性
88℃ ペクチンの熱変性

たとえば44℃で魚、ホタテ貝、タコなどを低温調理すると、火は通っていないけれど生ぐささがなくなるんです。好みの温度帯が見つかったら、1℃ずつ変えていってさらにおいしい温度を探してみる。いろんな温度で食べ比べてみるのも楽しいですよ。

ゾロ目の調理の温度目安

上の写真は、スーパーで普通に売られているイクラです。左上から反時計回りに、44℃、66℃、77℃、88℃で低温調理器に10分間かけています。44℃はほぼ生ですが、魚介類特有のくさみがなく、透明感もしっかり残っています。88℃になると見た目にも違いがわかり、味にコクが出てきます

低温調理器を持つメリット・デメリット

低温調理器が1台あれば、家庭の食生活は大きく変わるでしょう。ここでは、低温調理器を持つことで生まれる、さらなるメリット、そしてデメリットについても聞いてみました。

“ほったらかし調理”ができるのが大きなメリット

最大のメリットはプロ並みの料理がつくれることですが、それ以外にもたくさんあります。たとえば最初に温度と時間の設定をすれば、仕上がりまで自動で管理してくれるのが低温調理器のいいところ。待ち時間を使ってもう一品つくることができます。
また同じ設定温度のレシピなら、同時に調理が可能ということもメリットです。それ以外にも、火を使わない、キッチンが汚くならないといったことが挙げられます。

雑菌の混入・繁殖などには要注意

菌や寄生虫がいないとされる牛肉でも、後から表面に菌が付着することもあります。雑菌が繁殖しやすいのは30~40℃。50℃以上の調理であればだいたいの菌は死滅します。最近は食品用の除菌スプレーがあるので、それを使ってもいいと思います。また、鍋をテーブルやクロスに直置きすると低温やけどのように変色してしまう場合があります。鍋敷きを使うなど工夫してください。

<低温調理器のメリット・デメリット>

メリット デメリット
  • プロ並みの料理がつくれる
  • “ほったらかし調理”が可能
  • 同じ温度設定の素材なら同時調理が可能
  • 火を使わないので安全
  • キッチンが汚れない
  • 雑菌の混入・繁殖に注意
  • 時間がかかる
  • 鍋を直置きするとテーブルなどが変色
  • 川上文代さんが低温調理器に求めるもの

    ――川上さんが低温調理器に求めること、選ぶときに重視したい部分はどのようなことでしょうか?

    安心できるメーカーに越したことはありませんが、構造自体は単純なので、個人的にはノンブランドの安い物でもいいと思っています。特に家計を預かる主婦(主夫)であればコスト面は重視したいはず。
    実際に料理教室の生徒さんも、それぞれの予算に合わせて購入していますが、大きな不満は出ていないようです。個人的にはコンパクトさや、キッチン映えするデザインも重視したいですね。

    川上文代さんが低温調理器に求めるもの

    ――現在、気になっている低温調理器はありますか?

    「BONIQ 2.0」ですね。性能、デザイン、ブランド力、どれを取っても魅力的です。見ると欲しくなっちゃうので、情報を入れないようにしたいのですが、仕事柄そういうわけにもいかず、欲求との戦いです(笑)。

    BONIQ 2.0

    boniq20

    出典:BONIQ

    サイズ(最大径×高さ) 100mm×310mm
    重量 1kg
    消費電力 1000W
    設定温度 5~95℃(温度誤差:+/- 1℃)
    設定時間 1分~99時間59分
    固定方式 クリップ&マグネット式
    価格(公式サイトより) 2万2000円(税込)
    公式サイトへ

    BONIQの最新機種。前モデルの「BONIQ Pro」をベースに、消費電力やボディ素材を見直しコストダウン。初代BONIQに比べて約36%サイズダウンし、コンパクトかつシンプルなデザインに。5月下旬入荷予定。

    キッチン家電評論家・さわけんさんに聞く、低温調理器の選び方

    料理研究家にして、年に約1000品の食品や調理器具を試すさわけんさんに、信頼できるメーカーを中心に、1万円切りのスタンダード機からプロ顔負けの高機能品まで、低温調理器を選ぶときの基準を教えていただきました。

    さわけんプロフィール用写真

    キッチン家電評論家・料理研究家

    さわけんさん

    料理を科学的・理論的に分析し、難しいコツや切り方を簡単な方法に置き換えてなおかつ本物に迫る味になるレシピ「沢田けんじのリプレシピ」を展開中。(※リプレシピ:リプレゼンテーション、リプレイス)2010年よりキッチンまわり評論家として毎月30~50品の食品や調味料を実食検証し、キッチングッズなども頻繁に検証。
    YouTubeチャンネル「さわけんずクッキングチャンネル」でレシピ動画を公開中。

    【低温調理器選びの4つのポイント】

    1. 信頼できるメーカーで選ぶ
    2. 使用する鍋や容器で選ぶ
    3. 感覚が大事!操作性で選ぶ
    4. 過不足を理解して、機能で選ぶ

    1. 信頼できるメーカーで選ぶ

    低温調理器を販売しているブランドは多種多様です。1万円を大きく割る低価格帯のものは、中国でつくられたノンブランドやOEM(※)商品が多いです。ブランディングされていないものは割と早く販売終了になりやすく、故障などのトラブルに対応してもらえない可能性があります。リスクを承知で購入するのもアリですが、回避したいならある程度信頼できるメーカーを選ぶのがいいでしょう。

    ※OEM…Original Equipment Manufacturerの略。他社ブランドの製品を委託されて製造すること、またはその企業

    BONIQを持つさわけんさん

    さわけんさんおすすめの低温調理器メーカー&ブランド

    低温調理器ブランドのグレード表
    • BONIQ(ボニーク)
    • 低温調理器専門のメーカーです。低温調理器一本で勝負しているので、一番本気度が高いのは間違いありません。公式サイトも充実していて、レシピから注意喚起まで、低温調理器に関するあらゆるデータがそろっています。一番おすすめできるメーカーです。
    • Anova(アノーバ)
    • 初めて家庭用の調理器を開発した会社です。古くから低温調理器に注目していた人にとってはあこがれのブランドでもあります。ただアメリカの会社なので、並行輸入での購入となり、コンセントプラグも海外仕様。公式サイトもマニュアルも英語なので、日本人にはハードルが高いかもしれません。
    • アイリスオーヤマ
    • 皆さんも聞いたことがあるメーカーではないでしょうか。いろんな家電をつくっていますが、モノづくりには定評があります。安心して購入できるメーカーの一つでしょう。
    • 富士商
    • 生活雑貨の輸入製造販売会社です。Felioというブランド名でキッチン用品を展開していますが、Anovaの登場後、いち早く日本語に対応した低温調理器を販売しました。
    • サンコー
    • サンコーはアイデア系の生活家電の製造販売を手掛ける会社です。日本のメーカーなので、初期不良などのトラブルがあっても安心感があります。
    • モダンデコ
    • モダンデコはインテリアや家具などを販売する会社。幅広い商品を扱っているので、アフターケアという面ではきちんとしていると思います。

    <さわけんさん所有の低温調理器>

    サンコー SOVDCOOK 簡単に低温調理ができる
    マスタースロークッカー
    thnko_sawaken-ki
    2017年に発売されたモデルで、現在は販売終了しています。低温調理器としての必要十分な機能を備えていて、操作パネルも大きく、家庭で使うには十分です。現在のトレンドのスティック型と違って、頭が重く収納時に立てかけづらいのと、タッチ操作の感度が少し悪いのが難点ですが、慣れてしまえばさほど気になりません

    2. 使用する鍋や容器で選ぶ

    購入を検討している人が、最初にするべきなのは、使おうと思っている鍋や容器のサイズを知ることです。大事なのは深さと口部分の形状です。
    低温調理器にはそれぞれ下限水位、上限水位が設定されています。多くの機種が推奨するのが20cm。鍋が浅すぎて下限水位に満たなかったという悲劇を避けるためにも、使用したい鍋の深さは測っておきましょう。

    低温調理器のサイズ比較

    上の写真は左からBONIQ、サンコー、アイリスオーヤマ、さわけんさん所有のサンコー

    現在の低温調理器の固定方式は、Anovaのねじ式をのぞけば、ほとんどがクリップ式です。寸胴型の鍋であれば通常のクリップ式で問題ありませんが、口部分が花弁のように広がっているタイプの鍋だと斜めに固定されてしまう場合があります。

    そんなとき便利なのが、サンコーの機種に見られるギザギザ型のクリップ。ギザギザの隙間を利用すれば、多少の角度なら十分対応できます。もっとも優秀なのはBONIQ。底の部分にマグネットが仕込まれており、磁石がつくタイプの鍋であればクリップがなくてもしっかり自立します。

    低温調理器のグリップの違い

    上の写真は左がアイリスオーヤマ、右がサンコー

    3. 感覚が大事!操作性で選ぶ

    次に大事なのは操作性。まず操作パネルの位置。大きくはBONIQに代表される天面タイプと、Anovaが採用している斜めタイプに分かれています

    上からのぞき込む天面タイプは、スマートでスタイリッシュではありますが、鍋を置く位置が高いとパネルの確認がしづらくなります。購入前にキッチンのどの場所で使うのかを確認しておいた方がいいでしょう。

    BONIQの操作パネル

    天面タイプのBONIQ。すっきりとしたスマートなデザインがおしゃれ

    タッチセンサーの感度も大事な要素です。BONIQはさすがの高感度でストレスを感じさせません。多少感度が悪くても慣れてしまえば気にならなくなりますが、個人的にはパネルをポチポチとするよりは、ジョグダイヤルで感覚的に設定できる方が操作しやすいと感じます。これは個人差もあると思うので、できれば店頭などで実機を触ってみてください。

    サンコーのジョグダイヤル

    上の写真はサンコー。直感的に操作できるジョグダイヤルを採用

    4. 過不足を理解して、機能で選ぶ

    低温調理器に必要な機能は、実は案外多くはありません。99時間59分までタイマー設定が可能だったり、最高温度を99℃まで上げられたりするものもありますが、さすがに100時間かかる低温調理のレシピは、私が知るかぎりではありません。パワーも800Wが主流だったのが、最近は1000Wの機種がスタンダードに。ハイエンド機で1200Wのものも登場してきていますが、よほど大量につくる必要がないかぎりは1000Wで十分でしょう。

    さわけんさん取材の様子

    低温調理器の機能で注目すべきなのが“撹拌(かくはん)力”です。スティック型の低温調理器の下部にプロペラが仕込まれていて、それが回転することで鍋の中のお湯を常に撹拌し対流を促します。こうすることで鍋の中のお湯の温度が均一になり、素材をまんべんなく温めることができるのです。

    サンコーの金属羽根

    サンコーは以前から大きめの金属羽根を採用

    ただし撹拌力の数値化は難しく、各メーカーも公開しているわけではありません。こちらも実機に触れる機会があれば目視で確認してみてください。羽根が大きければ撹拌力は強くなるし、材質によって耐久性も変わるでしょう。水流の出口の数や大きさなども目安になると思います。

    低温調理器の羽根を比較

    上の写真は左から、BONIQ、サンコー、アイリスオーヤマ、さわけんさん所有のサンコー

    目的別、今買いたい!人気の低温調理器6選+α

    低温調理器に求められる機能は、一定の温度で一定時間温めるというシンプルなもの。その性能はどの機種もほとんど変わらないのが実情です。では何を基準に選べばいいのでしょうか。ここではコストを一つの基準として、さわけんさんのアドバイスをもとに、信頼できるメーカー、ブランドの6機種をセレクトしてみました。

    1. 低温調理器の2大トップブランドをロックオン!~ハイエンド機

    日本のメーカーながら低温調理器に特化し、川上文代さんも気になると言っていたBONIQ。そして世界で初めて家庭用低温調理器を開発したAnova。本気度で他のメーカー&ブランドと一線を画す2大トップブランドは、食欲だけでなく所有欲をも満たしてくれそうです。

    BONIQ(ボニーク) BONIQ Pro

    boniqpro_kiri

    サイズ(最大径×高さ) 100mm×310mm
    重量 1kg
    消費電力 1200W
    設定温度 5~95℃(温度誤差:+/- 0.1℃)
    設定時間 1分~99時間59分
    固定方式 クリップ&マグネット式
    価格(公式サイトより) 3万2780円(税込)
    公式サイトへ

    公式レシピサイトには700に迫るメニュー。さらにコンテナや深鍋、専用スタンドといったアクセサリーも取り扱う低温調理器のトップブランド「BONIQ」。その中でもハイエンドモデルなのがこの機種。1200Wのハイパワーで、一般家庭だけでなく飲食店でも使用されることも。シンプルでおしゃれなデザインに、クリップ+マグネットで安定感抜群の固定方式。すべてにおいてワンランク上の満足感が得られる。

    マグネット固定で安定感抜群のBONIQ
    さわけんプロフィール用写真

    低温調理器専門のメーカーなので、現時点で日本の低温調理器のトップブランドです。中でも「BONIQ Pro」は1200Wのパワーに、Wi-Fi対応と妥協のないスペック。ただし一度に大量の調理を行うのでなければ、一つ下位で1000Wの「BONIQ 2.0」(2万2000円税込)で十分対応できるはず。

    Anova(アノーバ) Anova Precision Cooker Pro

    サイズ(最大径×高さ) 88mm×350mm
    重量 1.29kg
    消費電力 1200W
    設定温度 0~92℃(温度誤差:+/- 0.05℃)
    設定時間 -
    固定方式 ねじ式
    価格(公式サイトより) 4万4888円(税込・2021年3月24日現在)
    公式サイトへ

    世界で初めて家庭用の低温調理器を開発・販売した「Anova」の最上位機種。従来機に比べてパワー、耐久性、温度管理の精度などが大幅に向上したプロ向けモデル。「Anova」の低温調理器はWi-FiやBluetoothに対応しており、スマホアプリと連携させることが可能。操作し慣れた自分のスマホでタイマーや温度の設定ができ、離れた場所にいても調理の完了を知ることができる。

    さわけんプロフィール用写真

    元祖家庭用低温調理器のメーカーです。並行輸入での購入、コンセントプラグの違い、英語のアプリ、ねじ式固定など、日本人には難度が高いのですが、製品そのものは間違いなしです。車にたとえるなら「アメ車が好き」といった感覚でしょうか。こちらも、1000Wで2万円台の「Anova Precision Cooker」、750Wで1万円台の「Anova Precision Cooker Nano」と下位機種があるので、用途に合わせて選んでみてはいかがでしょう。

    2. 信頼のブランドを末長く使いたい!~ミドル機

    スタンダード機とミドル機の性能差は、実はほとんどありません。それでも1万円超えの低温調理器を選ぶなら、より信頼できるブランドかどうか。長く使い込みたいならアフターケアがしっかりしたメーカー、ブランドを選びましょう。

    アイリスオーヤマ 低温調理器 LTC-01

    iris_ltc01

    サイズ(最大径×高さ) 130mm×400mm
    重量 約1.4kg
    消費電力 1000W
    設定温度 25~95℃(0.5℃単位)
    設定時間 1分~99時間59分
    固定方式 クリップ式
    価格(公式サイトより) 1万1880円(税込)
    公式サイトへ

    高さ40cmと大きめだが、そのぶんパネルが大きくて見やすいのは利点。消費電力は1000W、防水仕様もIPX7相当。タイマーは1分単位で設定が可能で、調理完了時にアラームが鳴るので仕上がりも正確。ヒーター部のカバーの取り外しにドライバーが必要なため、手入れ時はやや手間に感じるが、逆に言えば使用中に簡単には外れないということ。長く愛用したい人におすすめ。

    アイリスオーヤマの大きな操作パネル
    さわけんプロフィール用写真

    ここ数年、生活家電で存在感を示しているメーカーです。操作パネルは斜め型ですが、今回紹介している6機種の中でもっとも大きく、使用する場所や鍋によっては扱いづらさが出るかもしれません。一方で撹拌力や温度復帰は悪くありません。深鍋を持っている人なら高い順位で選択肢に入ってくるでしょう。

    富士商 Felio スーヴィードクッキング

    サイズ(最大径×高さ) 160mm×370mm(前機種参考)
    重量 約1.3kg
    消費電力 1000W
    設定温度 ~95℃(0.5℃単位)
    設定時間 -
    固定方式 クリップ式
    価格(公式サイトより) 1万9800円(税込)
    公式サイトへ

    消費電力1000W、0.5℃刻みの温度設定と、低温調理器の機能を過不足なく装備。多くの低温調理器は、温度を保つためにオンオフを繰り返すコイル式ヒーターを採用しているが、この機種は温度が上がると電流が流れにくくなるPTCヒーターを採用。一度温まると無駄な電力を消費しないため省エネに一役買ってくれる。

    編集部コメント
    富士商はいち早く日本語に対応した低温調理器の販売を手掛けた会社。現在多く出回っている商品は2017年に発売された「F9575」(本記事の前半で、川上文代さん所有の低温調理器として紹介)。バックライト付きのモノクロ液晶で、他機種に比べると画面が小さく見づらい。2021年1月に後継機「F20403」(写真)が登場。本記事の検証までに入手できなかったが、写真を見るかぎり操作パネルはLEDとなり見やすくなっているのがわかる。どのような改良が加わったのか楽しみ。

    3. コスパ重視で手軽に始めたい~スタンダード機

    初めて使うものなので、あまりコストはかけられない。そんな人には、1万円を切るスタンダードなタイプがおすすめ。とはいえ低温調理器に必要な機能は十分満たしています。

    サンコー マスタースロークッカーS

    thanko_master_s

    サイズ(最大径×高さ) 90mm×320mm
    重量 800g
    消費電力 850W
    設定温度 25~99.9℃(0.1℃単位)
    設定時間 1分~99時間59分
    固定方式 クリップ式(ギザギザ)
    価格(公式サイトより) 9800円(税込)
    公式サイトへ

    水道いらずのタンク式食洗器や弁当箱型炊飯器など、アイデア家電が豊富にそろうサンコーから発売。現在発売されているのは、さわけんさんが所有しているハンマー型から、進化し、下限水位7cmとコンパクトに。タッチパネルとジョグダイヤルの併用、ギザギザ型のクリップなど、随所にサンコーらしいアイデアが盛り込まれている。0.5℃単位での温度設定が主流の中、0.1℃単で設定できるのも魅力。

    サンコーの操作パネル
    さわけんプロフィール用写真

    消費電力が850Wと、他機種に比べると劣りますが、最初からある程度温めたお湯を使えばいいこと。操作もパネルとジョグダイヤルの併用で快適。そして最大の特徴が下限水位の深さで、7cm以上あればOK。個人的な使用感ですが、撹拌力もかなりいい。コスパに優れた低温調理器です。

    モダンデコ SUNRIZE低温調理器 soiree

    moderndeco_kiri

    出典:MODERN DECO

    サイズ(最大径×高さ) 80mm×310mm
    重量 約1kg
    消費電力 1000W
    設定温度 0~90℃(0.5℃単位)
    設定時間 0~99時間59分
    固定方式 クリップ式
    価格(公式サイトより) 9999円(税込)
    公式サイトへ

    狭いスペースでも収納しやすいスマートな縦長デザイン。一方でヒーター部分の防水性能は、約1mの深さに30分間沈めても影響が出ないIPX7に準拠するなどタフさもあわせもつ。1000Wのハイパワーで大きな食材もしっかり加熱。調理の完了をアラームで知らせてくれるのもうれしい機能。

    さわけんプロフィール用写真

    このモデルは撹拌力がいいという印象です。消費電力が1000Wあるので、温度復帰も早めです。操作性で少し戸惑うかもしれませんが、タッチパネルの感度も良好。1万円を切って、このデザインと機能は魅力です。

    4. これがあればさらに便利! 低温調理器関連商品

    低温調理器だけでもおいしい料理はつくれるけれど、これらのアイテムがあればさらに便利に。中でもお肉の中心温度が測れる肉用温度計は、できれば持っておきたいところです。

    ThermoProデジタルオーブン調理用温度計 TP-06

    さわけんさんの調理用温度計
    さわけんプロフィール用写真

    肉の中心の温度を知るとできあがりのタイミングや殺菌時間の計測開始のタイミングがわかって、より上手に安心して低温調理を楽しめます。本来、低温調理には、何度で何分加熱したら中心が何度になるのか、その温度で食中毒を回避するための必要加熱時間のデータが必要です。肉用温度計があれば、目標温度がわかっていれば失敗なくできるし、できあがりの確認もできて安心です。

    BONIQ(ボニーク) 12Lバルクアップコンテナ

    BONIQの専用コンテナ

    出典:BONIQ Online Shop

    さわけんプロフィール用写真

    自宅に対応できそうな鍋がない場合は、専用のコンテナを購入することも視野に。また高価な低温調理器を買うならコスパのいい製品を選んで、差額でコンテナを購入するのも手です。買うなら低温調理器を知り尽くしたBONIQブランドのものがおすすめです。

    川上文代さん考案!

    低温調理器を利用した簡単レシピ

    これまでに2冊、低温真空調理のレシピ本を出版された川上文代さんが、your SELECT.のために考えてくれた超簡単レシピを紹介!

    レシピ本を出版された川上文代さん

    肉のテリーヌ(80mlの型2個分)

    川上さんの肉のテリーヌ
    材料 豚ミンチ肉100g、玉ねぎ30g、赤ワイン20ml、コンビーフ25g、塩1g、コショウ 少々、ナツメグ 少々、バター5g
    つくり方 1. 玉ねぎはみじん切りにする
    2. フライパンでバターを熱し、玉ねぎを炒め、赤ワイン、コンビーフを入れてほぐしながら水分を飛ばし、粗熱を取る
    3. ボウルに豚ミンチ肉、2、塩、コショウ、ナツメグを入れて混ぜる
    4. 型に等分に入れて押して空気を抜き、表面を平らにする
    5. ラップで1つずつ包み、ジッパー付きの密閉袋に入れる
    6. 低温調理器の温度を77℃、時間を30分に設定。水圧で空気を抜いて、ジッパーを閉める
    7. 30分たったら冷水に密閉袋ごとつけて冷やして完成。好みでハーブやピンクペッパー、バゲットを添えて

    キャベツと昆布の即席漬け

    川上さんの即席漬け
    材料 キャベツ150g、シソの葉2枚、細切り昆布5g、しょう油大さじ1/2、柚子こしょう 小さじ1/3
    つくり方 1. キャベツは4㎝長さの短冊に切る。シソはせん切りにする
    2. ジッパー付きの密閉袋にすべての材料を混ぜて入れる
    3. 低温調理器の温度を66℃、時間を30分に設定
    4. 圧縮袋の空気を抜くように、材料を袋の上から軽く押して丸めながら空気を抜いて、ジッパーを閉じる
    5. 冷水につけて室温まで冷やしたらできあがり

    低温調理器に関するQ&A

    低温調理器、低温調理に関する素朴な疑問にお答えします!

    Q1. 低温調理器のお手入れってどうすればいいの?

    A. お湯、水にしかつからないので、簡単な水洗いで大丈夫な場合がほとんどです。ただし、定期的なクエン酸洗浄は必要になってくるはずです。それぞれの機器の説明書に従ってください。

    Q2. 凍ったお肉をそのまま低温調理器にかけても大丈夫?

    A. 急激な解凍は素材の繊維を損なう可能性があるので、解凍してから調理するようにしましょう。一晩かけての冷蔵庫解凍がベストですが、時間を節約したければ、真空にして氷水につけて解凍してください。水の中は熱伝導率がいいので1~2時間ほどで解凍できます。

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    Q3. できあがった料理の保存方法や賞味期限は?

    A. 冷凍でも冷蔵でもかまいません。塩や砂糖、アルコールなどで調味しているうえに真空状態なので、野菜なら1週間程度はもちます。お肉なら3日くらいで食べきるようにしましょう。

    Q4. 作り置きしてレンジで温めたら味が変わる?

    A. 低温調理器でつくったものをレンジにかけるのは避けましょう。せっかくロゼ色のミディアムに仕上がったものがウェルダンになってしまいます。低温調理器を使って温め直すようにしましょう。

    まとめ

    家庭でもローストビーフやサラダチキンなど、本格料理が作れると人気の低温調理器。たくさん種類があってどれを選べばよいのかわかりづらい低温調理器ですが、その仕組みは実は単純。機能にも大きな違いがなくなってきています。
    今回ご紹介した低温調理器はどれも信頼できるメーカーの機種です。選び方は第一に、自分のキッチンの環境(使いたい鍋の大きさやコンロの高さ)。次にダイヤルの回しやすさやタッチパネルの反応といった操作性。そして、アフターフォローに通じる、付属レシピの多さや公式サイトが充実しているかどうかも大切です。

    低温調理器は家庭でプロレベルの料理ができるすばらしいアイテムです。ぜひこの機会に自分にぴったりのものを見つけて、豊かな食生活を送りましょう!

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