炊飯器おすすめ7選!キッチンまわり評論家&お米の専門家に聞く炊飯器の選び方

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目次

「炊飯器を買い替えたいけど、どれがいいのかわからない」
「いろんなメーカーの炊飯器があるけど、おいしく炊けるのはどれ?」

炊飯器の買い替えを検討している人のために、今回は「炊飯器の選び方」を紹介。炊飯器は各メーカーでそれぞれ特徴があり、種類も豊富なので、いざ購入しようとなると悩んでしまいます。

そこでキッチンまわり評論家のさわけんさんと、五ツ星お米マイスターの西島豊造さんのお二人に、炊飯器選びのポイントなどをお聞きしました。なお今回は電気炊飯器に絞ってお届けします(以降、特別な場合を除いて「炊飯器」と表記します)。

キッチンまわり評論家・さわけんさんに聞く!
2021年炊飯器トレンド

「ご飯を炊く」という同じ目的なのに、1万円を切るものから10万円台まで、とにかく種類が多い炊飯器。料理研究家にして、年に約1000品の食品や調理器具を実食・検証するさわけんさんに、炊飯器のトレンドを教えていただきました

さわけんさんプロフ

キッチンまわり評論家・科学する料理研究家

さわけんさん

料理を科学的・理論的に分析し、難しいコツや切り方を簡単な方法に置き換えてなおかつ本物に迫る味になるレシピ「沢田けんじのリプレシピ」を展開。2010年よりキッチンまわり評論家として毎月30~50品の食品や調味料を実食・検証し、キッチングッズなども頻繁に検証する。著書に「ぶり大根が15分でできてなんならお客さんにも出せる」(ダイヤモンド社)。YouTube「さわけんずクッキングチャンネル」運営中。

トレンドは圧力IH方式

電気炊飯器にはマイコン方式、IH方式、圧力IH方式があります。

マイコン方式は内釜の下の電気ヒーターで加熱するもので、内釜の上部と低部で温度差ができるため加熱効率はよくありません。しかし1万円を切るモデルも珍しくなく、IH方式などに比べてかなりの低価格です。味へのこだわりが少なく、一人暮らしで“ご飯はときどき炊く”というような方に向いています。

IH(Induction Heating)方式は磁力線の働きで内釜自体を発熱させるので、炊き上がりのムラが少ないのが特徴です。そこに圧力を加えたのが、現在、主流となっている圧力IH方式です。加圧することでお米の吸水がよくなり、もっちりとした食感のご飯を炊くことができます


<炊飯方式によるメリット・デメリット>

炊飯方式 メリット デメリット
マイコン方式 1万円を切るなど、IH式などと比べて安価 底からの一方向の加熱なので、内釜の上部・下部で温度差が生じ、炊き上がりにムラが生じやすい
IH方式 発熱効率がよく、内釜全体に熱が伝わり、炊き上がりにムラがない。温度制御しやすいため保温や炊き分けが得意 2~5万円とマイコン方式に比べると高価。また重量があるため、持ち運びには不向き
圧力IH方式 圧力をかけられるので、より高温での炊飯が可能。お米の芯まで熱が伝えられ、もちもちした炊き上がりに 5万円以上のものが多く、10万円を超えるものも珍しくない
ボタン指し

現在のトレンドは、もっちりとしたご飯を炊くことができる圧力IH方式

売れ筋の価格帯は5~10万円

圧力IH方式のフラグシップモデルは10万円を超えることも珍しくありません。 しかし炊飯器にそこまでお金をかけられないという人は多く、実際に売れているのは5~10万円のミドルクラスが多いようです。

フラグシップとミドルの違いのほとんどは、火力につながるIHヒーターの性能や内釜の素材、プログラムメニューの充実具合です。

さわけんさん1

「おいしいご飯を炊くために各メーカーがどのようなアプローチをしているのかは、フラグシップモデルをみればわかります」とさわけんさん

各社内釜に特徴を打ち出している

象印は高い発熱効率と蓄熱性をもつ鉄、タイガーは遠赤効果のある土鍋、三菱電機ならIHと相性の良い炭釜など、炊飯器のカタログを見ると、各社が内釜に特徴を出していることがわかります。

内釜で重要なのは熱の伝わりやすさを示す熱伝導率や、熱を効率よく全体に伝える発熱効率、そして蓄熱性ですが、実は火力や作動時間のコントロールができる電気炊飯器では、内釜の材質はそれほど気にしなくても大丈夫。ピンとくるものを購入していいと思います。


<内釜に使われる主な素材と特徴>

素材 メリット デメリット
発熱効率と蓄熱性が高い 重たい
アルミ 熱伝導率が非常に高い/安価 単体ではIH非対応/蓄熱性が低い
ステンレス 蓄熱性が高い 熱伝導率が低い
熱伝導率と蓄熱性が高い 高価
ダイヤモンド 熱伝導率が非常に高い 高価
土鍋 蓄熱性が高い/遠赤効果がある 熱伝導率が低い/衝撃に弱い
炭釜 熱伝導率、発熱効率が高い 衝撃に弱い

では何を重視するかというと、保証期間です。炊飯器は本体とは別に、内釜に保証が付けられている場合が多いです。なぜなら炊飯器の中でもっとも劣化が早い部品だからです。中でも塗装が剥がれるのが1番の破損率でしょう。土鍋なら割れる心配もあります。保証期間の長さは、そのメーカーの自信の表われでもあります。メーカーの中でも種類がわかれていたり、同じ内釜でも炊飯器によって保証期間に違いがあったりするので、カタログなどで確認してみてください。

釜比較

左から象印の「豪炎かまど釜」、タイガーの「本土鍋」、パナソニックの「ダイヤモンド竈(かまど)釜」。自社のヒーターと相性のいい内釜を追求。迷ったら保証期間を参考に

細分化が進む炊き分け機能

昔は「かたい・やわらかい・ふつう」くらいしかなかった炊き分けですが、現在は玄米・雑穀米専用モードや、カレー用、お寿司用、赤飯用などつくりたいメニューに合わせた炊き分けができるようになってきました。特に最近増加傾向の「銘柄炊き」は、「こしひかり」や「あきたこまち」など、お米のブランドによって炊き分けができるもので、多いメーカーでは70種にも対応しています。いまやボタン一つで最適な炊飯プログラムを呼び出すことができるようになりました。

ブランド銘柄

細分化が進む炊き分け機能。現在は銘柄ごとに最適な炊き方をしてくれる「銘柄炊き」が増えている

さわけんさん愛用の炊飯器

さわけんさんお気に入り
象印/NP-BB10
私が愛用している炊飯器は、2013年に発売された象印のNP-BB10です。購入するときに決めていたのは圧力IHであること。そして使っていないときは片付けておきたいので、重すぎないことくらいです。お米の浸水などおいしく炊く手間は省かないので、基本的な機能で十分です。炊き分けは水加減など自前で対応します。まだ現役で活躍してくれていますが、そろそろ買い足そうと思っています。内釜が土鍋のタイガー製品が気になっています。

さわけんさんが教える! 炊飯器選びのポイント

ご飯をおいしく炊くために必要なことは、まず炊飯前にお米にしっかり吸水させること。本来は夏場で1時間、冬場なら2時間が目安です。そして釜全体を熱してムラなく炊き上げることです。

どのメーカーも、吸水時間の短縮や加熱・加圧をコントロールすることで、ご飯をおいしく炊く方法を追求しているのです。

さわけんさん4

各メーカー、アプローチの仕方が異なるだけで「目指すところは同じ」とさわけんさん

各社のアプローチの仕方は、具体的な商品紹介に譲るとして、ここからは上記とは別の視点から炊飯器選びのポイントを5つ紹介します。

<炊飯器選びの5つのポイント>

  1. 大は小を兼ねる?サイズは5.5合炊きがおすすめ
  2. お手入れのしやすさで選ぶ
  3. 炊き分け・炊飯コースをチェック
  4. 炊き上がり後を考慮した便利な機能
  5. 各メーカーのオリジナル機能をチェック

1. 大は小を兼ねる? サイズは5.5合炊きがおすすめ

一人暮らしで1~2合程度しか炊かないという人は3合炊きでも十分ですが、3合以上炊く、または多めに炊いて冷凍保存したいと考えているならば、5.5合炊きがオススメです。

以前は3合炊きで3合炊くより、5.5合炊きで3合炊く方がおいしいといわれていましたが、最近の炊飯器は「3合炊きで3合」もおいしく炊くことができます。それでも5.5合炊きをおすすめするのは、下記のような理由からです。

【理由1】少量炊きができる製品が増えている

一般的に5.5合炊きで1合を炊くと、内釜の上部の空間が広すぎて、炊き上がりにムラが生じるとされています。しかし最近はプログラムで火加減などを細かく調整し、1合からでもおいしく炊ける機能が付いた製品が増えてきています。中でもタイガーは、内釜の中段に中ブタを設置することで、物理的においしく炊けるような工夫がされています。

【理由2】数年先の生活の変化を考える

炊飯器は一度購入したら、長く使うことが前提となるキッチン家電です。結婚、出産、同居、二世帯など、人生のさまざまなイベントで、生活人数の増減もあることでしょう。そのたびに炊飯器を買い替えるのはちょっと大変です。余裕をもったサイズで選んでおく方がいいでしょう

2. お手入れのしやすさで選ぶ

毎日使うキッチン家電なら、お手入れのしやすさも重要なポイントです。圧力IH方式の炊飯器の場合は、内釜と内ブタ、蒸気口の3点が、基本的に毎回お手入れが必要な部品になります。

お手入れの仕方はメーカーによってまちまちで、例えば日立は3点以外に、蒸気を回収し炊飯や保温時のスチームに利用する「オートスチーマー」という部品のお手入れが必要です。逆に象印は構造上蒸気口セットがない機種もあり、その場合は内釜と内ブタだけでOKです。

また、においを低減させる「お手入れモード」を搭載した機種も増えているので、購入の際に確認してみてください。

手入れが必要な部品

内釜と内ブタ、蒸気口の3点が毎回手入れが必要な部品だが、細かくはメーカーによってまちまち。写真のパナソニックはスチーム用の水容器(右奥)の手入れも必要

3. 炊き分け・炊飯コースをチェック

トレンドの項でもふれましたが、最近の炊飯器は炊き分け・炊飯コースがかなり細分化されています。お米の銘柄が決まっている人なら「銘柄炊き」は不要かもしれませんし、玄米や雑穀米を頻繁に食べる人なら「玄米・雑穀米モード」は便利でしょう。各社のフラグシップモデルであれば、たいていのモードには対応していますが、機能を削ったミドル以下のモデルでは、自分が必要とする機能に対応しているか確認しましょう

タイガー機能

ミドル機、エントリー機は、フラグシップモデルから機能を削減したものが多い。自分が使いたい機能に対応しているか確認しよう

4. 炊き上がり後を考慮した便利な機能

毎食炊くのは大変なので多めに炊いて保温したり、冷凍保存して都度解凍したり、という人は多いのではないでしょうか。

最近は釜内を真空にしたり、高温スチームを使ったりして、炊き立てに近い状態を長時間キープできる機種が増えています。また冷凍保存することを前提にして炊き上げる「冷凍用モード」も、トレンドの一つになっています。ご自身のスタイルに合わせて選んでみてください。

保温

象印の上位モデルに採用されている「極め保温」は、炊き立ての状態を40時間キープできる

5. 各メーカーのオリジナル機能をチェック

「おいしいご飯を炊く」ことが炊飯器の最大の目的で、各社さまざまなアプローチで実現していますが、それだけでは差別化は難しいですよね。そこで注目したいのが、各メーカーのオリジナル機能です。

お米をおいしく炊くために必要な“浸し”にこだわったのが東芝と日立。東芝の真空機能は、お米の吸水に効果を発揮し、大幅な時間短縮が期待できます。日立は季節によって変化する水温を感知し、浸し時間や火加減を調節。安定した炊き上がりを実現しました。

パナソニックは、最新機のSR-VSX1シリーズからスマホアプリとの連動を取り入れています。毎年のお米の出来栄えにあわせて炊き方をアップデートしたり、外出先から予約時間を変更できたりと、総合家電メーカーらしいアプローチです。

アイリスオーヤマは、炊飯量や銘柄に応じて最適な水量を測定できる「水計量」、よそったご飯のカロリーを表示する「カロリー計量」がユニークです。

国産7メーカーのフラグシップモデルを紹介

今回は国産主要7メーカーのフラグシップモデルをピックアップ。さらに容量は5.5合タイプに絞りました。さわけんさんには、各メーカーの特徴や気になる機能などを解説していただきました。

メーカー/商品名 商品イメージ 炊飯方式/炊飯名/内釜 公式サイト価格 詳細
象印/NW-LB10 象印 ・圧力IH方式
・炎舞炊き
・豪炎かまど釜
13万2000円 詳細へ
タイガー /JPL-G100 タイガー ・圧力IH方式
・土鍋ご泡火炊き
・本土鍋
14万800円 詳細へ
パナソニック/SR-VSX101 パナソニック ・圧力IH方式
・おどり炊き
・ダイヤモンド竈釜
11万4648円 詳細へ
東芝 /RC -10ZWP 東芝 ・圧力IH方式
・炎匠炊き
・備長炭かまど本羽釜
オープン価格 詳細へ
日立/RZ-W100EM 日立 ・圧力IH方式
・圧力&スチーム
・大火力 沸騰鉄釜
8万7780円 詳細へ
三菱電機/NJ-AWB10 三菱電機 ・IH方式
・連続沸騰
・本炭釜
オープン価格 詳細へ
アイリスオーヤマ/RC-IF50 アイリス ・IH方式
・極一粒炊き
・瞬熱真空釜
5万4780円 詳細へ

※価格はすべて税込です

全てはおいしいご飯のために。炊飯器メーカーの王道象印|NW-LB10

出典:https://www.zojirushi-direct.com/item/NWLB10_BZ.html

価格(公式サイト) 13万2000円(税込)
炊飯方式 圧力IH
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 27.5×35×23.5
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 豪炎かまど釜(プラチナコート)/2.2mm/内釜洗米可/5年
炊き分け 炊き分け5通り/「わが家炊き」121通り
炊飯メニュー エコ炊飯/鉄器おこげ/白米特急/白米急速/炊きこみ/やわらか/おかゆ/お弁当/すしめし/熟成炊き/麦ごはん/金芽米/無洗米/雑穀米/雑穀米がゆ/玄米/玄米がゆ
保温機能 極め保温(40時間)/高め温保/保温なし
お手入れ部品 内釜、内ブタ ※クリーニング機能(におい低減)あり

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

公式サイトへ

2021年7月発売。ミドル機にあたるNW-PS10より2つ多い、6つのIHヒーターを搭載。2つずつをローテーションで加熱することで激しい対流を起こす「炎舞炊き」と、鉄を仕込んだプラチナコート内釜「豪炎かまど釜」により、甘み成分、うまみ成分を引き出し、ふっくらとした粒感の炊き上がりに。また前回炊いたご飯の感想を入力することで、121通りの炊き分けをしてくれる「わが家炊き」は、“おいしいご飯”を追求する象印ならではの発想です。

さわけんさんプロフ

もともと魔法瓶からスタートしている会社ですが、いまや炊飯器づくりの王道をいくメーカーです。大火力と激しい対流を実現するIHヒーターの研究、それを生かす高い発熱効率と蓄熱性をもつ内釜の開発、フタ内部の圧力センサーなど、全ての志向が「いかにおいしいご飯を炊くか」ということに向かっています。内釜の保証が5年と長いことも、炊飯器メーカーとしての自信が感じられます。

土鍋の遠赤効果で弾力ある炊き上がりにタイガー|JPL-G100

出典:https://www.tiger.jp/product/ricecooker/JPL-G.html

価格(公式サイト) 14万800円(税込)
炊飯方式 圧力IH
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 29×35.1×22
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 本土鍋/最大約5mm/内釜洗米可/5年
炊き分け 「70銘柄巧み炊き分け」/「5段階炊き分け」(白米)
炊飯メニュー 「一合料亭炊き」/早炊き/エコ炊き/炊込み(白米、一合、麦、雑穀、玄米)・おかゆ/玄米/雑穀/麦めし押麦/麦めしもち麦/おこわ
保温機能 おひつ保温
お手入れ部品 本土鍋、内ブタ ※圧力洗浄コース(におい低減)機能あり

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

公式サイトへ

2021年6月発売。本体底に組み込まれた「遠赤土かまど」が本土鍋にしっかり熱を伝え、最高約280度の高火力で優しく泡で包む「ご泡火炊き」。さらに多段階圧力機構で甘みを、新搭載の「ハリつやポンプ」がご飯のハリと弾力を引き出します。70ブランドのお米に対応した「銘柄炊き分け」や、少量からおいしく炊ける「一合料亭炊き」、余分な熱と蒸気を放出し、ご飯の香りと弾力を保つ「おひつ保温」など、こだわりの機能が目を引きます。

土鍋
さわけんさんプロフ

象印と並んで、炊飯器の王道メーカーです。内釜の材質は各社いろいろ工夫されていますが、やはり土鍋というのはインパクトがあります。タイガーの本土鍋は「萬古焼(ばんこやき)」の名称で知られる、三重県四日市市で作られています。遠赤効果と保温効果に優れた、土鍋ならではの細かな泡でお米を包み、うまみ成分のでんぷんを閉じ込め、もっちりとした食感に炊き上げてくれます。

可変圧力&大火力の2つの炊き技でお米が踊るパナソニック|SR-VSX101

出典:https://panasonic.jp/suihan/p-db/SR-VSX101.html

価格(公式サイト) 11万4648円(税込)
炊飯方式 圧力IH
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 27.5×36.1×23.4
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 ダイヤモンド竈釜/2.5mm/内釜洗米可/5年
炊き分け 「おまかせ見極め炊き」(鮮度炊き分け/銘柄炊き分け63銘柄/出来栄え炊き分け)/「食感自在炊き分け」13種類/「玄米炊き分け」2種類
炊飯メニュー 白米・無洗米・玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米・炊込み・赤飯・おこわ・寿司・カレー用・おかゆ・玄米がゆ・発芽/分づきがゆ・雑穀米がゆ/スチーム高速コース/冷凍用ごはんコース
保温機能 スチーム保温(24時間)/量ピタスピードスチーム再加熱
お手入れ部品 ふた加熱板、内釜、うまみ循環タンク、水容器
※お手入れ機能(におい低減)あり

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

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2021年6月発売。IHは底とフタ、側面4段の6段階。可変圧力と大火力IHの、2つの炊き技でお米を激しく躍らせるのが「おどり炊き」。さらに独自技術の高温スチームで、しっかりうまみを閉じ込めます。秀逸なのが、お米の鮮度、銘柄、その年の出来栄えなどを見極めて炊き分ける「おまかせ見極め炊き」。多少古くなったお米でも新米のようなおいしさが味わえます。

さわけんさんプロフ

「おまかせ見極め炊き」「食感自在炊き分け」「冷凍用ごはんコース」など、使う側の目線からのネーミングが特徴的です。出来栄え炊き分けは、年に1度、スマホでその年のお米の出来栄えの情報をもとにプログラムを更新します。2021年9月に発売予定の調理モードを搭載した「ライス&クッカー」SR-UNX101もスマホとの連動が強化されるようです。総合家電メーカーらしいアプローチですね。

真空機能で驚異の時短炊飯が可能に東芝|RC -10ZWP

出典:https://www.toshiba-lifestyle.com/jp/rice-cookers/rc-10zwp/

価格(公式サイト) オープン価格
炊飯方式 圧力IH
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 24.5×32.8×22.8
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 備長炭かまど本羽釜/7mm(釜底)/内釜洗米可/5年
炊き分け 白米・無洗米:「かまど名人」11通り/「甘み炊き」3通り
炊飯メニュー 早炊き/エコ炊飯/おかゆ/炊込み/少量/お弁当/玄米/麦ご飯/雑穀米
保温機能 真空保温(白米40時間、エコ炊飯・玄米・白米混合・麦ご飯・雑穀米 12時間)
お手入れ部品 内釜、内ブタ、蒸気口
※お手入れコース(におい低減)機能あり

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

公式サイトへ

2020年7月発売。業界トップクラスとなる1420Wの大火力で一気に炊き上げる「炎匠炊き(ほのお たくみだき)」は、お米の芯まで熱が伝わりふっくらと仕上げてくれます。内釜はダイヤモンドチタンコートを施した羽釜。丸底になっており、大きな熱対流を起こして加熱ムラを抑制します。注目したいのが内釜の中を真空にする真空機能。前モデルから採用されていましたが、真空気圧をさらに高めて、約55分だった炊飯時間が約38分にまで短縮されています。

さわけんさんプロフ

真空機能はとても理にかなっていると感じます。お米はしっかり水を吸うことで、内部まで熱が伝わり、でんぷんの糊化が進みおいしくなります。この機種は、お米の空気を強制的に抜くことで、芯までしっかり吸水することができるのです。浸しの手間が大幅に省け、時短にもつながります。真空機能は保温にも採用されていて、ご飯の黄ばみや水分の蒸発を抑えてくれるのもメリットですね。

粒の輪郭とお米の甘みが際立つ“外硬内軟”日立|RZ-W100EM

出典:https://kadenfan.hitachi.co.jp/kitchen/lineup/rzw100em/spec.html

価格(公式サイト) 8万7780円(税込)
炊飯方式 圧力IH
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 24.8×30.2×23.4
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 大火力 沸騰鉄釜/不明/内釜洗米可/6年
炊き分け 白米・無洗米・雑穀米・玄米(発芽玄米)・麦ご飯:「極上コース」(しゃっきり・ふつう・もちもち)/白米・無洗米:「極上コース」(すしめし)
炊飯メニュー 少量炊飯/快速/炊込み/おこげ/おかゆ/おこわ
保温機能 スチーム保温(40時間)
お手入れ部品 内釜、ふた加熱板、オートスチーマープレート

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

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2021年7月発売。底のIHに加え、側面、フタにもヒーターを搭載した全周断熱構造。京都の料亭で老舗米屋でもある「八代目儀兵衛」のノウハウを取り入れ、粒の輪郭とお米の甘みが際立った「外硬内軟(がいこうないなん)」を、圧力&スチーム技術により再現しています。好評の「蒸気カット」も引き続き搭載しています。炊飯時の蒸気を、蒸らし工程の高温スチームとして利用する優れた機能です。内釜保証が6年と長いことも高ポイントです。

さわけんさんプロフ

日立の炊飯器で注目しているのは、“浸し”へのこだわりです。お米は水温が高いほど吸水しやすいのですが、夏と冬では水温がかなり違いますよね。日立の最新の炊飯器は“浸し”の工程で水温に合わせて火加減や浸し時間を調整することで、1年を通して理想的な炊き上がりを実現しています。

あえて圧力をかけない“粒立ちご飯” 三菱電機|NJ-AWB10

出典:https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/suihanki/product/honsumi/nj-awb10/spec/

価格(公式サイト) オープン価格
炊飯方式 IH(非圧力)
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 28.5×32×24.9
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 本炭釜/10mm(釜底中央部)/内釜洗米可/3年
炊き分け 「炊き分け名人」15通り/「銘柄芳潤炊き」50銘柄
炊飯メニュー 合ピタ(ピッタリ加熱)/少量名人/まとめ炊き(冷凍用)/冷凍/おこげ(白米・無洗米)/芳潤炊き(玄米・発芽玄米)/美容玄米/金のいぶき(玄米)/麦飯/うま早・お急ぎ/エコ炊飯/長粒米
保温機能 たべごろ保温/一定保温/保温切
お手入れ部品 内釜、内ブタ(2重)

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

公式サイトへ

2020年8月発売。内釜の本炭釜は、職人が一つ一つ、約100日かけて削り出したもの。炭だから内釜全体が一気に発熱し、遠赤効果も加わり芯までしっかり火が通ります。ヒーターは底(3重)、胴回り(4重)の他、フタにも付いており全面で加熱。圧力式をあえて採用せず、特許を取得した「連続沸騰」で勝負しています。新メニューとしてジャスミンライスとホシユタカ専用の「長粒米」モードが追加されています。

さわけんさんプロフ

三菱電機は炊飯器の主流となっている圧力式を採用していません。その分、高火力を生む「本炭釜」や、大火力の8重の全面ヒーターでカバーしています。圧力式はもっちりとした食感に炊き上げることができますが、圧力で保水膜が崩れるため、お米の粒がつぶれてしまうという側面があります。このことから三菱電機が“粒立ちご飯”を目指していることがわかります。

瞬間加熱が生み出す粒立ちツヤご飯 アイリスオーヤマ|RC-IF50

出典:https://www.irisohyama.co.jp/s-shinku-gama/

価格(公式サイト) 5万4780円(税込)
炊飯方式 IH(非圧力)
容量 5.5合
幅×奥行×高さ(cm) 24.9×35.3×23.9
内釜/釜厚/内釜洗米/保証 瞬熱真空釜/不明/不明/3年(アイリスプラザ会員4年)
炊き分け 量り炊き/銘柄炊き50銘柄/こだわり炊き分け(おむすび、冷凍、丼、カレー、すし飯)
炊飯メニュー 無洗米/白米(新米、省エネ、早炊き)/炊込み/おかゆ/ヘルシーメニュー(玄米/麦飯/おこわ/低糖質)
保温機能 不明
お手入れ部品 不明

※炊飯メニューは、各メーカー表記に準じています

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2021年8月上旬発売。電気機器の冷却や熱交換に活用されている熱伝導技術「ヒートパイプ」を採用。外釜と内釜の二重構造で、内部に作動液を閉じ込め真空状態にしています。底面ヒーターを加熱すると、作動液が瞬時に沸騰し釜全体を超高速で均一に加熱。同社従来品比で熱伝導率が約100倍にアップしました。釜内部の温度差を最小限にすることで対流を抑え、あえてお米を躍らせず、粒立ちのいいツヤのあるご飯を炊き上げることができるようになりました。

さわけんさんプロフ

安いのに高機能。家電メーカーの中で独自のポジションを築いているのがアイリスオーヤマです。お米の分量に合わせて最適な水量を計測してくれる「量り炊き」や、よそったご飯の量からカロリー目安を算出する「カロリー計算」など、アプローチがとてもユニークです。8月発売の「RC-IF50」は圧力式ではなくなりましたが、「量り炊き」「カロリー計算」「銘柄炊き」は、引き続き採用しています。

五ツ星お米マイスター・西島豊造さんに聞く!
ご飯をよりおいしく炊く方法

西島さん1

お気に入りの炊飯器が見つかったなら、お米の扱い方も知っておいた方が絶対にいいですよね。お米自体も以前に比べたら大きく進化しています。ご飯をよりおいしくいただくため、お米のスペシャリスト、西島豊造さんにお話を伺いました

西島さんプロフ

五ツ星お米マイスター、株式会社スズノブ代表

西島豊造さん

東京都目黒区にある、こだわり米、差別化米に強い、米の専門店「スズノブ」の代表。農業土木の近代化コンサルタントを経て、家業である「スズノブ」を継ぐ。五ツ星お米マイスター(認定第302-13-077号)として、「満点☆青空レストラン」(日本テレビ系)など、多数のメディアで、お米の情報を発信している。

精米技術が上がったことで研ぎすぎに注意

お米を研ぐのは、くさみの元となる糠(ぬか)を取るためです。一昔前までは、手のひらを使ってギュッギュッとこするようにしていましたが、最近は精米技術が上がって、お米に糠がほとんど残っていません。だから優しく研ぐだけで十分なんです。昔はよくないとされていた内釜での洗米がOKな炊飯器が増えたのは、内釜の進化だけでなく、お米の品質向上も一役買っているんです。

洗い

研ぎすぎるとお米の表面をキズつけて風味を落としてしまうことに

古いお米は金網ザルで再精米

精米技術が上がった現在は、金網ザルでの洗米は推奨されていませんが、実はあえて金網ザルを使った方がいい場合もあります。それは古くなったお米を炊くときです。水につけずに金網ザルに入れて、こすりつけるように100回程度かき混ぜてください。すると表面の酸化した部分が剥がれ落ちるんです。いわば再精米ですね。あとは普通に炊くだけでOKです。

西島さん2

「多少古くなったお米でも“再精米”することでおいしく食べられるんです」と西島さん

西島豊造さん愛用の炊飯器

西島さんお気に入り
タイガー/JPG-S100
仕事柄炊飯器はたくさん持っていますが、コンロ型やガスカートリッジ式が多いです。今回の取材では、この機種でご飯を炊きます。2019年の製品なので比較的新しい方ですね。天面はふだんは暗いのですが、作動中は操作盤が浮かび上がりおしゃれな感じです。一番気に入っているのが「おこげ」機能。他メーカーの上をいっていると感じます。さすが土鍋式です。

お米のスペシャリストが教える、おいしいご飯の炊き方

西島さんにおいしいお米の炊き方を教えていただきました。

炊き方1
炊き方2
1. お米を量るときは計量カップを使う
まず計量カップいっぱいにお米をすくい、表面を箸などで軽くスライスして余分なお米を落とし、ボウル(または内釜)に入れます。今回は3合炊くので、3回繰り返します。

<POINT>
計量カップをトントンとしてお米を目いっぱい詰め込む人がいますが、あまり推奨できません。正確に量るならキッチンスケールなどを使いましょう。(1合=150g)
炊き方3
炊き方4
2. 最初は浄水器の水で洗う
最初は浄水器やミネラルウォーター(軟水)を使います。このときは研ぐというより洗う感じで。お米を沈めるように軽くかき混ぜたらすぐに水を捨てます。

<POINT>
最初に吸水させるのは浄水器などのお水で。ただしミネラルを多く含む硬水は、吸水が阻害されパサパサになってしまうので注意。水を注いでから捨てるまでは10秒程度で終わらせるようにしましょう。
炊き方5 3. 2度目は水道水でOK
2度目からは水道水でOK。すすぐようにかき混ぜてから、やはり10秒程度で水を捨てます。

<POINT>
すすぎは水を入れながら。水を切るまでに時間がかかりすぎないように注意しましょう。
炊き方6
炊き方7
炊き方8
4. 1回目の研ぎ。軽く手を開いて合計20回研ぐ
ソフトボールを握るように手を開き10回。広がったお米を中央に寄せてから、もう10回かき回します。

5. 水を加えて研ぎ汁を捨てる
合計20回かき回したら、軽くすすぎながら水を加え、すばやく水切りをします。

6. 2度目の研ぎは10回
4~5の要領で2度目の研ぎ。10回程度かき回したら、水を加えながらすすいですばやく水切りをします。

<POINT>
1回目の研ぎ汁はかなり濃いので、水を加えるときは研ぎ汁を浮かせて分離させるようなイメージですすぎましょう。
炊き方9 7. もう一度水を加えて軽くすすいで捨てる
ここで水を切った後は、3度目の研ぎはしません。

<POINT>
ここまでくれば、すすぎの水は透明に近くなっているはずです。気になるようでしたら7をもう一度繰り返します。
炊き方10
炊き方11
8. 研いだお米を内釜に移し、浄水器の水を加える
水を切ったお米を内釜に移し、炊飯用の水を入れます。水は浄水器やミネラルウォーター(軟水)を使います。

<POINT>
炊飯用の水は、最初と同じく浄水器の水やミネラルウォーターで。事前に冷蔵庫で冷やしておくとベストです。水加減は、こだわりがなければ内釜の線に合わせましょう。
炊き方12 9. 炊飯中~炊き上がり
今回は普通の白米モードです。炊き上がったら炊飯器は蒸らしの工程に入ります。だいたい10~20分ほどです。
炊き方13
炊き方14
炊き方15
10. 蒸らしが終わったら“ほぐし” へ
蒸らし終了の合図が鳴ったら、フタを開けて最後のほぐしに入ります。まずしゃもじで十文字に切り分けます。その1/4を他の3/4の上にひっくり返すように乗せて、くっついているお米どうしを切り離すようにしゃもじを入れます。残りもそれぞれ同様に繰り返します。

<POINT>
十文字に切るときは奥からしゃもじを入れて、手前に引くようにします。またお米を切り離すときは、ご飯粒がつぶれないように軽く切るようにしましょう。
炊き方16 11. 完成!
ほぐしが終了したら完成です。ふっくらと炊き上がり、米粒がしっかり立っているのがわかります。

もっと知りたい!炊飯器とお米Q&A

炊飯器やお米に関する素朴な疑問を、さわけんさんと西島さんに聞いてみました。

さわけんさん3

「内釜の保証年数が買い替えの目安になる」とさわけんさん

Q. 炊飯器の買い替えの目安ってありますか?

A. 炊飯器は丈夫な家電で、10年以上使っている人もいます。しかし長く使えば思うような火力が出せなくなるなど、劣化は避けられません。毎日使っていると気づきにくいかもしれませんが、内釜の保証年数が一つの目安になると思います。例えば5年なら7~8年、3年なら5年。保証年数の1.5倍くらいを目安にしてはいかがでしょうか。

Q. 炊飯器で低温調理や圧力調理ができると聞いたのですが

A. 炊飯器はご飯を炊くことに最適化された家電であって、おかずを調理するためのものではありません。各メーカーも炊飯以外に使用しないよう、強く注意喚起をしています。しかしタイガーなど「調理モード」を搭載している機種もあります。炊飯器調理に興味がある人は、「調理モード」を搭載した機種を購入するようにしましょう

Q. 上位機種が魅力的なのですが、価格的に手が出ません

A. 気になるメーカーがあるなら、前モデルを狙ってみてはいかがでしょう。炊飯器は毎年マイナーチェンジをしていて、フルモデルチェンジは数年に1回です。マイナーチェンジなら大きく機能は変わりませんし、タイミングによっては半額近くまで下がることもあります。新機種が発売されるタイミング(2021年は6~7月に集中)を狙って、通販サイトなどで在庫をチェックしてみましょう。

西島さん3

「お米博士」の異名をもつ西島豊造さん

Q. 無洗米を炊くときに注意することはありますか?

A. 研ぐ必要はありませんが、軽くすすぐことをおすすめします。無洗米は普通米と違い、糠がないので表面が乾きやすくなっており、吸水に時間がかかります。炊飯器に「無洗米モード」があるなら、積極的に使うようにしましょう。また古くなった無洗米は、金網ザルで20~30回、軽くかき混ぜてから炊くと、おいしさが戻りますよ。

Q. お米の保存方法を教えてください

A. お米は空気にふれることで酸化していきます。一度開封したらできるかぎり空気にふれないように保存しましょう。理想的なのは1回に使う分、例えば2合ずつをジップロックに小分けして、冷蔵庫の野菜室に入れること。下に敷き詰めて野菜や果物を乗せれば、トマトなどの丸い野菜も安定するし、お米が保冷材の代わりもしてくれて、電気代の節約にもなります。

まとめ

炊飯器は5~10年と、長持ちするキッチン家電。これから買い替えようとしている人は、現在の炊飯器のトレンドを知って驚いているのではないでしょうか。特に炊き分け機能は目を見張るほどの進化を遂げています。

今回は、各メーカーの特色がわかるようにフラグシップモデルを中心に紹介しました。価格もそれなりにしますが、ご自身が必要とする機能を絞り込んでいけば、比較的手が届きやすいミドルクラス以下のモデルも選択肢に入ってくるかもしれません。またタイミングが合えば前年度モデルを超特価で購入できるチャンスもあります。

炊飯器の目的は、「おいしいご飯を炊く」ことにあり、アプローチの仕方に違いはあれど、その思いはどのメーカーも同じです。ご自身の環境に合った炊飯器を選んで、おいしい“ご飯ライフ”を送りましょう。

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