蔵王や出羽三山など日本百名山に数えられる山々に囲まれ、美しい自然と文化的な人々の暮らしが調和する山形県のローカルクラフトをお届けします。酒田市出身で、やまがた特命観光・つや姫大使を務めるタレントの堀みづきさんが、山形生まれの上質ないいものを紹介してくれました。

やまがた特命観光・つや姫大使・堀みづきさん

REVIEWER

堀みづき

やまがた特命観光・つや姫大使 タレント

堀みづきさん

1993年生まれ、山形県酒田市出身。2016年に芸能界デビューし、テレビCMやグラビア、バラエティーに出演。「酒田ふるさと観光大使」も務める。1児の母でもあり、息子との投稿にも注目が集まる。

山形県のローカルクラフト3選

菊地保寿堂/究極の鍋 ABE HOME SHOES/帆布バブーシュ ツルヤ商店/籐ハンガー
菊地保寿堂/究極の鍋 ABE HOME SHOES/帆布バブーシュ ツルヤ商店/籐ハンガー
1000年培われた技術でおいしさを実現する鍋 モロッコ発祥の室内履きを国産帆布でリクリエイト 日本の手しごとの繊細な美しさが際立つハンガー
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Craftsmanship
in this Prefecture

山形県の伝統産業とものづくりの魅力とは

山形県の伝統産業とものづくりの魅力とは?

東北地方の日本海側に位置する山形県は、県土面積の約7割を森林が占める豊かな自然の宝庫。美しい山々に囲まれ、母なる川とも呼ばれる最上川の恵みを受けたひよくな土地からは、フルーツ、お米、ブランド肉など、食卓を彩るさまざまな特産品が生まれています。全国から観光客が訪れる「蔵王の樹氷」や、地域ごとの個性が光る多彩な温泉など、観光資源も豊富です。そんな山形を代表するものづくりが、平安時代を起源に約1000年もの歴史を誇る「山形鋳物」。江戸時代中期に産業として大きく発展し、現在では、日用品や伝統工芸品といった「工芸鋳物」と、工作機械部品や自動車部品などを製造する「機械鋳物」の2つの分野で、伝統の技術と精神が受け継がれています。

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目次

山形県山形市 【菊地保寿堂】究極の鍋
400年以上の歴史をもつ伝統技術でおうち料理を格別に

菊地保寿堂は、慶長9年(1604年)に山形城主・最上義光(もがみよしあき)の御用を務めて以来、420年以上にわたって「山形鋳物」を製造しています。日本古来の鉄材・和銑(わずく)の鉄瓶や鉄鍋などの伝統的な製造技術を守り続ける一方、伝統と創造の現代ブランド「WAZUQU(わずく)」を創設。時代のニーズに合わせたモダンなデザインの彩色ティーポットや調理器具は、国内外で多数の賞を受賞するなど高い評価を得ています。

「伝統と革新」をフィロソフィーとする老舗が「いかにおいしい料理をつくれるか?」を追求し、3年の歳月をかけて開発した鉄鍋「究極の鍋」は、使うだけでいつもの料理がワンランク上の味わいになる優れものです。そのおいしさの秘密は、研究しつくされた鉄の厚みと、平安時代に起源をもつ「山形鋳物」の伝統技術にありました。

堀みづきさん

堀みづきさん

米沢牛や山形牛は、山形県が誇る自慢のブランド肉。おいしい和牛のお肉をすき焼きや焼き肉で楽しむときに欠かせないのが、究極の鍋です。食材のうま味を逃さず、遠赤外線効果でおいしさを引き出す設計が特徴で、おいしい料理をつくるには鉄の厚みが重要だと実感しています。化学素材をいっさい使用していないので、安心して使えるところも魅力です。

素材のおいしさを最大限に引き出す鉄の厚み

菊地保寿堂/究極の鍋

山形鋳物は、砂でつくった鋳型に溶かした金属を一気に流し込み、冷やし固めて成形します。伝統工芸品というとふだん使いにはハードルが高いと感じてしまいますが、山形鋳物はどっしりした存在感がありつつも、滑らかな薄い肌とシンプルなデザインが特徴。究極の鍋も、毎日の暮らしにしっくりなじむモダンなたたずまいです。優れた耐久性や保温性の高さ、油なじみの良さといった機能性も、鉄鋳物ならではのメリットです。

菊地保寿堂/究極の鍋

山形鋳物の鉄器は薄肌が特徴ですが、究極の鍋の厚みはなんと17.2mm。ジューシーで深みのある味わいを実現する「究極の厚さ」で、高い蓄熱性と素材のうま味を逃さない遠赤外線効果を引き出します。使用されている鉄の成分も、もっともおいしさを閉じ込める配合に。古くから鋳物に使われてきた伝統の天然漆の焼き付け塗装を施し、化学塗装剤をいっさい使わない安心感もうれしいポイントです。

使うだけで「料理上手」への近道に

菊地保寿堂/究極の鍋で肉を焼いている様子 菊地保寿堂/究極の鍋を使用している様子

レストランでも使われるなど、プロからの支持も厚い究極の鍋。うま味を閉じ込めたジューシーな味わいを引き出してくれるので、すき焼きやステーキ、焼き肉など、肉料理との相性がバツグンです。もちろんお肉だけでなく、鉄板焼きやお好み焼など「焼く」料理ならなんでもオススメ。素材の味を包み込み、焼きムラが少ないので、お店のような焼き加減を自宅でも楽しめます。

「究極」という言葉には特別な響きがありますが、究極の鍋は特別な料理のための調理器具ではありません。いつものお肉や魚、野菜を焼くだけで、ぎゅっとおいしさの詰まった仕上がりになることにおどろくはず。そして熟練の職人が時間と手間をかけてつくる究極の鍋には、もっているだけでうれしくなる高級感が漂います。使い込むほどに、料理の腕も、料理へのモチベーションも高めてくれる、キッチンのたのもしい相棒です。

What is this feature?

「山形鋳物」とは?

「山形鋳物」とは?

山形市とその周辺に伝わる山形鋳物の発祥は平安後期。当時、この地方を転戦していた源頼義軍に従軍していた鋳物職人が、山形の砂と土質が鋳物づくりに最適であることを発見し、定住したことが始まりです。江戸時代に入ると産業として大きく発展し、出羽三山参りのお土産として仏具や日用品が人気となったことから、全国的に知られるようになりました。その後、梵鐘や灯籠といった大型鋳造品や、鉄瓶や茶の湯釜といった美術工芸品、さらには機械部品などの機械鋳物へと生産分野が拡大。現在も山形鋳物は「機械鋳物」と「工芸鋳物」の2つの分野で、時代に合わせた進化を続けています。

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菊地保寿堂

究極の鍋

参考価格: ¥41,800(税込)

山形鋳物の伝統技術と現代の知恵をかけ合わせた鉄鍋。3年の歳月をかけて、遠赤外線効果と蓄熱性を最大限に引き出す鍋の厚みと鉄の配合を研究し、料理のおいしさを究極に高める鍋として完成。伝統の本漆に天然カシュー剤を配合し、天然素材のみで表面の焼き付け処理を行っている。IHにも対応。

山形県西村山郡河北町 【ABE HOME SHOES】帆布バブーシュ
室内履きひとすじの老舗メーカーが手作業生産

帆布バブーシュ

「ABE HOME SHOES」は、河北町の地で大正8年(1919年)に創業した室内履きメーカー、阿部産業株式会社が「家に帰ったら、ゆったりとした時間を過ごしてほしい」との想いから立ち上げたファクトリーブランド。すべての製品が一つひとつていねいな手作業でつくられています。

帆布バブーシュ

帆布バブーシュは、モロッコ発祥のバブーシュを、現代のライフスタイルに合わせたホームシューズとしてデザインした、ABE HOME SHOESの代表作。素材は綿100%の帆布生地なので、洗濯機で丸洗いOK。清潔さをキープしながら、快適に使い続けることができます。

帆布バブーシュ

かかとを倒して履いても、かかとを起こして使ってもOK。ラクに脱ぎ履きしたいときはかかとを倒してスリッパのように、階段の上り下りなどしっかりホールドしたいときは、かかとを起こしてルームシューズのようにと、シーンに合わせた2WAY使いが可能です。中じきはクッション性が高い素材で、長時間履いても疲れません。

堀みづきさん

堀みづきさん

雪国なので冬は寒く、四方を山に囲まれた盆地が多いので夏は暑い山形県で、一年中、おうちで心地よく過ごすために欠かせないアイテムです。冬は冷え予防になりますし、夏に素足で履いても、綿100%なので足の裏が荒れずに快適です。毎日履くものなので、汚れても丸洗いできるのが安心。カラー展開も豊富で、選ぶ楽しさがあります。

必ずピッタリのものが見つかる5サイズ9カラー

帆布バブーシュ

ビビッドな原色から、インテリアに溶け込むナチュラルカラーまで、帆布バブーシュは全9色のバリエーションがあり、必ずお好みの色が見つかるはず。キッズサイズからXLまでの5サイズを展開しているので、自分の足にピッタリ合うサイズを選べます。

帆布バブーシュ

左右の区別がない帆布バブーシュには、いつでもサッと履ける気楽さがあります。軽くて丈夫な帆布素材は、洗うほどにやわらかく、風合いを増していくのが特徴。一般的なバブーシュよりあえてかかとを高くしているのは、履き心地の良さを追求して生まれたこだわりです。

自分にも、人にもプレゼントしたい室内履き

帆布バブーシュ

履き心地が良く、デザイン性が高くて、気軽に洗濯でき、手に取りやすい価格。帆布バブーシュの使い勝手の良さを思うと、一時期は2ヶ月待ちだったという人気も納得です。バリエーションが豊富なので、家族やゲスト分も合わせて好きな色を選びたくなりますし、親しい人へのプレゼントにも最適! クッション素材の中敷きのおかげで防音性も高いので、じつは職場の内履きとして使うのもオススメです。

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ABE HOME SHOES

帆布バブーシュ

参考価格: ¥3,080〜(税込)

モロッコの伝統的な履き物のバブーシュを、日本の現代生活にフィットするルームシューズとしてデザイン。綿100%で丈夫な日本製帆布生地を採用。2018年の発売以来、履き心地の良さと質の高さで人気商品となり、2019年に山形エクセレントデザイン賞を受賞している。

Kids ¥3,080
S、M ¥3,410
L ¥3,630
XL ¥3,850

※価格はオンラインサイトでの販売価格(すべて税込)

山形県山形市 【ツルヤ商店】籐ハンガー
実直な手仕事を守り続ける国産籐(=ラタン)製品

籐ハンガー

明治40年(1907年)に創業したツルヤ商店は、いまや東北地方で唯一の籐(とう=ラタン)製品の製造メーカーです。昔から鋳物、刃物、たんす、漆器など、伝統的なものづくりが盛んだった山形市で、時代の変化に流されずに、日本人の繊細な手仕事による国産籐製品をつくり続けています。

籐ハンガー

天然素材の籐は、しなやかで力強く、軽量かつ水に強いという特徴があり、日本では古くから武具や弓矢などに使われてきました。その特性を生かした「曲げ」「編み」「巻き」という工程により完成するツルヤ商店の籐製品は、すべて職人が膨大な時間と手間をかけてつくり上げています。

籐ハンガーのつなぎめ

籐の無垢(むく)材を使い、表面を無塗装で仕上げたハンガーは、手触りの良さと掛けた服の滑りにくさを両立。天然素材の籐は使うほどにあめ色のツヤが増していき、独特の風合いを帯びていきます。軽さや丈夫さに加えて、こうしたエイジングによる変化も籐製品の魅力です。

堀みづきさん

堀みづきさん

見た目はしっかりしているのに軽く、とても使いやすいハンガーです。上品なデザインで、インテリアとしてお部屋にあるだけでもおしゃれですし、真ちゅうのフックもお気に入り。私がハンガー選びで重視するのは服に跡がつかないことですが、どれも肩部分に丸みがあり、ニットなどやわらかな素材も跡がつきにくいところが好きです。

使い込むほどに風合いの増す天然籐素材と真ちゅうのフック

籐ハンガーを使用する様子

ツルヤ商店の籐ハンガーの形は3種類。真ちゅうのフックがドレッシーで、跡がつきづらいようにどれも肩に丸みがつけられています。中でも「shoulder」はネーミングのとおり、中央から肩に向けて広がった形状。掛けたときの重さが分散するので、冬物のコートなどを掛けても安心です。

籐ハンガーshoulder

シンプルなデザインが「eye」と「T」。「eye」は上下のアーチが目のような形をつくり、下側のアーチにはストールやマフラーなど掛けて、上着と一緒に保管できます。「T」は服を掛けたときに重心が偏らずバランスが取りやすいよう、フックの根本にT字形の黒の編み込みが入っています。

日本的な郷愁とモダンな上品さが同居する

籐ハンガー

「日本の職人が造る籐製品」を守り続けてきたツルヤ商店の籐ハンガーには、洗練された上質な気品があふれています。それは伝統的な日本のものづくりを受け継ぐ誇りが生み出すものなのでしょう。年月の経過とともにあめ色のツヤが増していくさまを、じっくりと手元でながめたくなる逸品です。

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ツルヤ商店(写真上から)

籐ハンガー shoulder、eye、T

参考価格: ¥4,620(税込)

ツルヤ商店が手掛ける「籐源郷」は、しなやかで強い籐の特性を生かし、日常で使われる道具に改良を重ね、落ち着いた雰囲気にまとめ上げたシリーズ。籐ハンガーは同シリーズの人気商品で、あえて無垢素材・無塗装の天然籐を使用することで、独特の風合いと自然の滑り止め効果が備わっている。

堀みづきさんが思う、山形県のものづくりのこれから

やまがた特命観光・つや姫大使堀みづきさん

自然が豊かな山形県は、とにかく食文化が魅力! フルーツやブランド米「つや姫」などの代表的な名産品以外にも、日本海のとてもおいしい海産物など、自慢のグルメがたくさんあります。仲間や家族と一緒に河原に集まって、鍋を囲んで食べる「芋煮会」は大切な秋の一大行事。いたる所に温泉がありますし、蔵王をはじめウィンタースポーツを楽しめるスポットも多くあります。

古くからさまざまなものづくりが行われてきた山形県は、今回ご紹介した山形鋳物のように、伝統を守り続けると同時に、時代のニーズに対応した最先端のものづくりの研究も盛んです。豊かな自然に囲まれ、食に、文化に、たくさんの魅力があふれる山形県のクラフトマンシップが、これからまだまだ進化していくことを、私自身もとても楽しみにしています。

撮影/yoshimi 文/齋藤春子 編集/阿久澤慎吾・小野光梨(Roaster)