タオルケットのおすすめ8選！【睡眠のプロ監修】夏でも快適に寝れる肌触りの良い商品の選び方を解説

「夏でも快適に眠れる肌触りのいいタオルケットが欲しい」
「オールシーズン使えるおすすめのタオルケットはどれ？」

夏の暑い夜やお昼寝時に、さらっとかけられるタオルケット。できれば肌触りが良く、快適に使えるものを選びたいですよね。それに吸湿性や冷感など機能面も気になります。

そこで今回は上級睡眠健康指導士の田中宣子さんに、タオルケットの特徴や手入れ方法、おすすめのタオルケットを教えてもらいました。

また、田中さんおすすめのタオルケットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

まずは田中さんにタオルケットを選ぶ前に知っておきたいことをお聞きしました。

タオルケットの特徴や織り方の違いを教えてくれた上級睡眠健康指導士の田中さん

タオルケット、ガーゼケット、ブランケットの違い

「タオルケット」と、「ガーゼケット」や「ブランケット」の違いがわからない方も多いと思います。いずれも体の上にかけて使う薄手の掛け寝具である点は共通していますが、織り方や用途などが異なります。

タオル地で作られるのが「タオルケット」です。タオル地とは、パイル織り（表面に小さな糸のループを作る織り方）で編んだ織物のこと。生地にループがあることで寝汗の吸水性・吸湿性が高まり、ループの中に空気を取り込んで保温性も高めてくれます。高温多湿な夏に、特に好まれる寝具です。

タオルケットはループが特徴の「タオル地」（左）／ガーゼケットは荒い目の平織りを重ねて作られている（右）

ガーゼケットは、ガーゼ織り（目の粗い平織り）で編んだ、薄手の掛け寝具。ループはありませんが、タオルケットの種類の中に含まれる場合もあります。タオルケットよりも軽量でやわらかく、乾きやすいのが特徴。掛け心地がふんわりと気持ち良く、涼しく寝られるので、タオルケットよりもさらに夏場の使用に適しています。

「ブランケット（blanket）」を和訳すると「毛布」という意味になります。ただ日本では「体の上にかけて使う、薄手の掛け寝具」として販売されることが多く、おもに寒さを感じたときに、体の上にかけて保温性を補う目的で使われます。

ブランケットは保温性を補う毛布類のことを指す

タオルケットは織り方によって肌触りや吸水性が異なる

前出のように、タオルケットは「パイル織り」で織られることが多いですが、他にも「ジャガード織り」「マイヤー織り」「ガーゼ織り」「ワッフル織り」などがあります。それぞれの織り方の特徴は以下のとおりです。

もっとも一般的な「パイル織り」

織り方	糸をループ状に織る
吸水性
耐久性
肌触り	ふわふわ

タオルでもよく使われる標準的な織り方。吸水性に優れ、汗をしっかり吸ってくれます。

多様な色柄、しっかりした厚みと重みがある「ジャガード織り」

織り方	染色した糸で、表と裏をループ状に織る
吸水性
耐久性
肌触り	ふかふか

複雑な色柄やデザインを織りで表現可能。柄物のタオルケットが好みの場合におすすめです。表と裏をループ状に織るため、厚みと重みがあります。

薄手でほつれにくく、耐久性に優れる「マイヤー織り」

織り方	糸を地糸に絡ませ、表と裏をループ状に織る
吸水性
耐久性
肌触り	ふわもこ

表と裏の地糸に糸を絡ませてループ状に織るため、糸が抜けにくく、耐久性に優れています。両面にループがあるためタオル特有のふわっとした肌触りと弾力があります。

肌に優しく、軽くて涼しい「ガーゼ織り」

織り方	目の粗い平織り
吸水性
耐久性
肌触り	ふわさら

2重ガーゼ、5重ガーゼなど、ガーゼを重ねて作ります。肌に負担をかけにくく、医療用や赤ちゃん用寝具に使われます。

肌にべたつかず、見た目がおしゃれな「ワッフル織り」

織り方	糸を縦と横にクロスさせて編む
吸水性
耐久性
肌触り	さらさら

お菓子のワッフルのように凹凸があり、肌に密着しません。また、インテリア性が高いため、リビングにも気軽に置けます。

タオルケットの素材はおもに綿。他素材との組み合わせで特徴が変わる

タオルケットは織り方と素材の組み合わせで選びましょう。おもな素材は綿ですが、綿100％のほか、麻や化学繊維素材との混紡があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

綿100％	ふんわりとした肌触りで肌に優しく、暑い夜に体を冷やさない程度の適度な保温性があるのが特徴。汗の吸湿性が高く、天然素材ならではの心地良さがある。
綿と麻の混紡	麻は吸放湿性に優れ、肌にべたつかないシャリシャリとした感触が特徴。麻100％は高級品だが、綿との混紡なら手軽な価格で手に入れられる。10～20％麻が入るだけでも質感はかなり変わり、綿のやわらかさと麻のシャリ感、双方の掛け心地と涼しさを楽しめる。
綿と化学繊維の混紡	レーヨンが入ると肌触りがしっとりとし、ソフトな感触が生まれる。ポリエステルとの混紡のものは価格が安く、乾きが早い。特殊機能加工が施されたポリエステルやナイロンは体に触れるとひんやりとした冷感機能があり、汗の吸水性も高く、夏の暑さ対策に優れている。

「タオルケットの基本は綿で、他素材との組み合わせで特性が変わってきます」と田中さん

タオルケットのサイズ

タオルケットのおもなサイズはハーフ、シングル、セミダブル、ダブルです。寝具として使う場合はシングル以上が適しています。大柄の方で、ゆったり使いたい場合はセミダブルを選びましょう。ダブルは2人で一緒に使いたい場合におすすめです。ハーフは子ども用、昼寝用、ひざ掛け用に適しています。

ハーフ	140×100cm
シングル	140×200cm または 150×200cm
セミダブル	160×200cm
ダブル	190×210cm

タオルケットの有名産地・ブランド

タオル素材の有名な産地は、愛媛の今治です。今治タオルを使用したタオルケットは肌触りが上質で掛け心地が良いと評判です。今治産には、今治タオル工業組合の許可を受けた「imabari towel japan」ブランドのロゴが付いている商品もあります。

「imabari towel japan」のロゴが付いた今治産のタオルケット

麻素材のタオルケットの有名産地は、滋賀県の近江です。琵琶湖に近い高温多湿な気候は、良質な麻の栽培に適しており、この地で作られる麻は「近江麻」と呼ばれます。

タオルケットの有名メーカー・ブランドには、寝具メーカーとしても有名な西川、昭和西川、ロマンス小杉などがあります。特に西川、昭和西川のタオルケットは今治タオル、綿100％使用タオル、オーガニックコットン使用など、綿にこだわって作られています。

田中さんにおすすめのタオルケットを教えてもらいました。

今治産の綿を100％使用したタオルケット。丈夫でありながら、ふんわりと肌触りが良く、男性女性ご年配からお子様まで幅広く使用できます。家庭で洗濯でき、洗濯するとボリューム感がアップ。使い込むほど肌触りが良くなります。

天然の綿を100%使用したガーゼケット。通気性と吸湿性に優れ、夏場でも快適に眠ることができます。使い込むほど肌触りが良くなり、やわらかな風合いに。家庭で洗濯でき、洗濯するとふんわり感がアップします。

タオルの名産地、今治で織り上げられたタオルケット。細めの糸を使用しており、なめらかな触り心地を実現。カラーは4種類あり、少しくすみを帯びた色で落ち着いた雰囲気が特徴です。

綿75％、麻25％の混紡のタオルケット。天然繊維ならではの通気性と吸水性があり、放湿性も高いため、暑い夏も汗によるムレを軽減してくれます。ジャガード織りにより、複雑な模様が織り方で表現されています。

オーガニックコットンを100％使用したタオルケット。パイル織りで、触り心地がふわっと軽く、やさしく体に寄り添ってくれます。夏はこれ1枚で、秋冬は掛け布団と合わせてインナーケットとしても使うことができ、オールシーズン活躍します。

ハーフサイズ・子ども用のおすすめ3選

ハーフサイズはシングルの約半分の大きさ。寝具というよりは、ひざ掛け用やソファでのお昼寝用などの使用がおすすめです。子ども用はハーフサイズよりもさらに小さく、お子さんや赤ちゃん用に適したタオルケットです。

140×100cmのハーフサイズ・タオルケット。かさばらないので、ひざ掛けや車中での使用、アウトドアで携帯用ケットとしてなど、マルチに使えます。独特のウェーブ構造で体とタオルケットの間に適度な空間をつくり、空気を暖めて保温性をアップ。寝返りを打っても体にフィットするので、暖かい空気を逃がしません。

赤ちゃんが感じる気持ち良さを実現した、ふんわり肌にやさしいシリーズ「ベビーフィール」のタオルケット。天然の綿を100%使用しており、驚くほど軽く、ふんわりとソフトな肌触りで、優れた吸水・速乾性があります。

フィンランドで長く愛されてきた「フィンレイソン」シリーズの今治タオルケットです。肌に優しい天然素材の綿を100%使用しています。フィンランド建国100周年を記念してデザインされた「ムート」柄で、ピュアなカラーリングは赤ちゃんや子どもにぴったりのデザインです。

タオルケットを長く使い続けるために、ふだんからどのように手入れしておけばいいでしょうか。田中さんに聞きました。

タオルケットの洗い方｜洗濯ネットを使って毛羽落ちを防ぐ

タオルケットは基本的に自宅で洗濯できます。ただそのまま洗うと、タオル表面のループが他の洗濯ものに引っかかり、糸が抜け落ちる「毛羽落ち」を起こしやすいので、洗濯ネットに入れ、他の洗濯ものとは分けて単体で洗いましょう。

具体的な手順はまず、洗濯ネットの大きさに合わせてタオルケットを渦巻き状にたたみます。シミや汚れがある場合は、その部分が表面に出るようにたたむと、汚れが落ちやすくなります。

そしてタオルケットを洗濯ネットに入れ、洗濯機に縦に入れて洗えばOKです。

タオルケットを洗濯する際は渦巻き状にたたみ、洗濯ネットに入れて単体で洗う

洗濯する頻度は、夏場は汗をかきやすいので2～4日に1度がおすすめ。夏場でも寝室でエアコンを使用している場合や、夏以外の季節は1週間に1度程度でよいでしょう。

タオルケットの干し方｜干し竿にたるませるようにかける

洗濯・脱水後、長時間放置すると雑菌が繁殖しにおいの原因になるので、洗ったらすぐに取り出して干しましょう。

ベランダで干す場合は、2本の干し竿を平行に置き、タオルケットをたるませるように掛け、洗濯ピンチでしっかりと留めます。部屋干しの場合はサーキュレーターを使って乾燥時間を短縮させましょう。部屋干しで濡れている時間が長いと雑菌が繁殖しにおいの原因になります。

タオルケットをベランダで干す場合は、干し竿にM字になるようにかけて干しましょう

乾燥機の使用に関しては、基本的にガーゼケットは縮みが発生し、化繊素材は劣化につながる可能性があるので避けましょう。そのほかの素材の場合は、タオルケットに付いているタグで確認してください。また乾燥機の説明書でもタオル類を洗ってよいか確認しておきましょう。

タオルケットの手入れ・保管方法｜糸のほつれには要注意

タオルケットの糸がほつれて、伸びてしまった場合は、引っ張らずにハサミで切りましょう。伸びたループを切ってしまえば、それ以上のほつれを防ぐことができます。

伸びたループを引っ張るのはNG。根元からハサミで切るのが正解

またタオルケットを保管する場合は、保管前に洗濯し、乾燥させてから収納します。タオルケットは圧縮袋に入れてもOKなので、収納スペースを節約したい場合は、圧縮袋に入れて保管しましょう。

最後に、タオルケットに関する疑問を田中さんに答えてもらいました。

田中さんにタオルケットを長く使うコツなどを聞いた

Q. タオルケットを長く使うには？

A. タオルケットを長く使うコツは衛生的に使うこと。定期的に洗濯し、汚れをタオルケットに付着させたままにしないことが重要です。また品質の良いタオルケットを選ぶこともポイント。高品質のタオルケットは洗濯後の劣化が少なく、耐久性も高くなります。

Q. 寝心地の良い、質の良いタオルケットをネットで購入したい場合の注意点は？

A. 良質な睡眠をとりたい場合は、「吸水性が高い」「感触が心地良い」「耐久性が高い」などの条件を満たした、高品質のタオルケットを選びましょう。

インターネットで高品質のタオルケットを求める場合は、やはり有名な産地・メーカーのものを選んだ方がよいですね。具体的には「おすすめ8選」でも紹介した、今治産、西川、昭和西川、ロマンス小杉などがおすすめです。

「高品質なタオルケットは長持ちするので、安いものを頻繁に買い換えるよりもお得になることが多いですよ」と田中さん

Q. タオルケットは秋冬でも使える？

A. タオルケットは、実はオールシーズンで使えます。暑い季節は1枚で、寒い季節は掛け布団と併用して使います。

寒い季節では、掛け布団の内側にタオルケットを入れることで「掛け布団カバーのひんやり感をなくす」「肩口から入る冷気から体を守る」「掛け布団への寝汗による汚れを回避する」ことができます。

また冬に使用するタオルケットは、厚手よりも薄手のガーゼ織りのものが良いでしょう。薄手でふわふわしていると空気を多く含み、体温の熱を逃しません。掛け布団と2枚掛けしてもそれほど重くならず、気持ち良い寝心地を維持してくれるでしょう。

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今回は、上級睡眠健康指導士の田中宣子さんにタオルケットの選び方や扱い方を教えてもらいました。

選ぶ際は好きな肌触りに合わせて織り方を選び、綿素材を基本にし、特性によって他素材との混紡を検討しましょう。本記事で紹介した内容を参考に、長く使い続けられるタオルケットを見つけてくださいね。