ボックスシーツのおすすめ10選！睡眠のプロが夏でも快適に寝れる肌触りの良い商品の選び方を解説

「寝心地のいいおすすめのボックスシーツが知りたい」
「夏用、冬用など季節によって選ぶべきボックスシーツは変わる？」

マットレスに装着することで、睡眠中の汗を吸収して清潔さを保ってくれるボックスシーツ。できれば肌触りが良く、寝心地がいいものを選びたいですよね。

そこで今回は上級睡眠健康指導士の田中宣子さんに、ボックスシーツを選ぶうえで押さえておきたいポイントについて教えてもらいました。

また、おすすめのボックスシーツ10選も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ボックスシーツは、商品によって素材やサイズ、カラーなどがさまざまで、使用する時期や重視するポイントによって適切なものが異なります。

まずはボックスシーツの選び方について、田中さんに教えていただきました。

「使用するシーズンや、好みの肌触りなどによって選ぶべきボックスシーツは異なります」と田中さん

使用するシーズンに合わせて素材を選ぶ

ボックスシーツのおもな素材は綿、麻、ポリエステルです。それぞれ、吸水性や吸放湿性、肌触りなどが異なるので、使用するシーズンに合わせて選ぶことが重要です。

オールシーズン使いたいなら「綿（コットン）」がおすすめ

原材料	洗濯	価格
植物性天然素材	可	中
肌触り	吸水性	吸放湿性

綿（コットン）は衣料品やタオルなどにも使われる、身近な天然素材。吸水性、吸放湿性に優れているため夏はさらっと心地よく使え、家庭での洗濯も可能。保温性があるので冬も暖かく使えます。冬に使用するなら、なるべく厚手のものを使うとよいでしょう。

肌触りが良く刺激が少ないため、お子さんや敏感肌の方にもおすすめです。

接触冷感がある麻（リネン）は夏の使用におすすめ

原材料	洗濯	価格
植物性天然素材	注意が必要	高
肌触り	吸水性	吸放湿性

麻は通気性が良く、吸放湿性に優れており、汗をかいても肌にべたつかないシャリシャリとした感触が特徴。ただ、人によっては肌触りが「ごわごわする」と感じる場合もあります。

触ったときに冷たさを感じる接触冷感があるので、特に夏に使うシーツを探している人におすすめ。麻100％は高級品ですが、綿との混紡なら手軽な価格で麻の良さを手に入れられます。

麻は洗濯をすると縮んでしまう場合があるため、製品のタグを見て家庭での洗濯が可能かどうかチェックしましょう。

「ポリエステル」は綿との混紡のものを選ぶ

原材料	洗濯	価格
化学素材	可	低
肌触り	吸水性	吸放湿性

ポリエステルは接触冷感があり、汗の吸水性も高く、夏の暑さ対策に優れています。丈夫なので洗濯しやすく、速乾性があるのですぐに乾きます。ただし、湿気を吸わないので蒸れやすいのが特徴。湿気をよく吸う綿との混紡を選びましょう。

ポリエステル製品は天然素材に比べて安価なので、コストをかけたくない場合におすすめです。

手入れがしやすいか、特殊加工をチェックする

ボックスシーツによっては抗菌防臭や防ダニ、乾燥機対応など、特殊加工によりさまざまな機能を備えています。特殊加工が施されているものを選べば、より清潔に使用できるだけではなく、手入れの負担を減らすことにもつながります。

抗菌防臭	抗菌剤を繊維表面に塗ることで、においの原因となる黄色ブドウ球菌の増殖を抑え防臭する
防ダニ	高密度に織ることで、ダニやホコリを通さない
防縮	機械を使ってあらかじめ縮めておき、洗濯後の収縮率を抑える
乾燥機対応	繊維の内部を膨張させることで、繊維の大きさを均一に保ち、乾燥機を使った際に繊維や生地が縮むのを防ぐ

「乾燥機に対応しているボックスシーツは、丈夫で縮みにくいといえます」と田中さん

汗をかきやすい夏場に使用するなら、抗菌防臭のものを選ぶとよいでしょう。またシーツが縮むのを避けたい場合は、防縮や乾燥機対応のものを選びましょう。

ボックスシーツのサイズを選ぶ際は「マチ」に注意

ボックスシーツのサイズは、取り付けるマットレスのサイズに合わせて選びます。基本的にはシングル、セミダブル、ダブルですが、中にはスモール（セミシングル）、クイーンなどもあります。

ただし、ボックスシーツのサイズは、「厚み」ではなく「マチ」の長さが表記されているので選ぶ際は気をつけましょう。マチとは厚み＋底部に敷き込む部分の長さの合計のこと。底部に敷き込む部分は一般的に5cm程度必要で、それよりも短いとシーツがめくれあがってしまう場合があります。

底部に敷き込む部分の長さは5〜10cmが目安

マチのサイズ	取り付けられるマットレスの厚み
15cm（浅型）	10cmまで
30cm	25cmまで
40cm	35cmまで
45cm	40cmまで

※商品にもよります。各商品の詳細をご確認ください

また、可能であれば取り付けるマットレスのサイズを測ってから選ぶことをおすすめします。理由は、同じサイズ名でもベッドメーカーによって実寸サイズが異なる場合があるから。

例えば「クイーンサイズ」と表示されたマットレスでも、メーカーによって幅が160cmのものもあれば、170cmや150cmのものもあります。

スモール／セミシングル	80×200cm／30cm
シングル	100×200cm／30cm
セミダブル	120×200cm／30cm
ダブル	140×200cm／30cm
クイーン	160×200cm／30cm

部屋の印象や寝つきにも影響するカラーもチェック

「ブルーなどの寒色系は副交感神経を刺激し、安眠につながります」と田中さん

室内におけるベッドの存在感は大きく、その色みは心理的にも影響を及ぼします。したがってベッドを覆うボックスシーツの色は、実は部屋の印象や寝やすさを大きく左右します。ボックスシーツの色選びの観点は次の3つに分けられます。

1. 安眠できる色

シーツの色がブルーなどの寒色系だと眠りにつきやすくなります。睡眠時は、自律神経が交感神経から副交感神経に切り替わり、副交感神経が優位になります。

寒色系の色は、この副交感神経を活発にするといわれています。逆に赤や濃い色、エネルギッシュな色は交感神経を刺激してしまいます。寝ているときによく目が覚めて、なかなか寝られないという方は、寒色系の穏やかな淡いトーンを選びましょう。

寝つきの悪い人は、ブルーなどの寒色系のシーツがおすすめ

2. 部屋に合わせた色

シーツの色を床や壁の色に合わせると、リラックスできる空間をつくることができ、入眠しやすくなります。寝つきが悪い方は試してみるとよいでしょう。具体的にはホワイト、ナチュラル系、ベージュ系がおすすめです。

モノトーンで統一した部屋で、これらの色を好まない場合、グレーという選択肢もあります。ただ、グレー系は鎮静色ではありますが、不安感を呼ぶ色でもあるので、安眠を考えると積極的にはおすすめしません。

シーツの色を床や壁の色に合わせると、リラックスできる空間をつくりやすい

3. 汚れの目立たない色

「汚れが目立ちにくい色のシーツを選びたい」という方もいらっしゃいます。シーツに付着する汚れの種類は、汗ジミによる黄ばみやホコリ、ハウスダストなどで、白や黄色っぽい色が多いです。

したがって、生成り系のアイボリー、ライトベージュ、ナチュラル、クリーム、ベージュなどがおすすめ。逆にダークカラーなど濃い色は、白っぽい汚れが目立ってしまうのでおすすめしません。

汗ジミなど汚れの目立たない色にしたい場合は、白や黄色っぽいシーツを選ぼう

田中さんセレクトによるおすすめ3選と、田中さんに教えていただいた選び方をもとに、your SELECT.編集部が選んだおすすめ7選を紹介します。

西川の「エアー」や昭和西川の「ムアツ布団」など、厚み9cmまでの薄型マットレスに対応したボックスシーツ。底部全周がゴム入りのマチになっており、簡単にマットレスに装着できます。速乾生地を採用しており、洗濯後は、生地の芯まですばやくしっかり乾かせます。

シングルベッドを2台並べて、ワイドキングのベッドとしてお使いの方におすすめのボックスシーツ。綿花からとれる中でも特に長い繊維を使った「超長綿」という肌に刺激の少ない高級綿を使用。通常の平織りよりも糸が長いサテン織りのため、シルクのようになめらかな肌触りを楽しむことができます。

昭和西川のハウスダスト対策寝具「SNフレッシュプロ」のボックスシーツ。高密度織りによりダニを通しにくく、アレル物質を不活性化させるSNフレッシュ加工でハウスダストを低減、バクテリアの繁殖を抑えるポリジン加工で抗菌防臭を実現しています。

オーガニックコットン100％の綿を使用。綿本来の風合いを生かすため、洗いざらしで仕上げています。つるりとした肌触りで、季節を問わず一年を通じて使用可能。厚み10cmまでの浅型マットレスに対応しています。カラー展開が多いのもポイントです。

使うほどにやわらかさと風合いが増すリネンを100％使用したボックスシーツ。肌にべたつかず、やわらかいながらもざらっとした質感で、涼しく寝ることができます。麻なので吸湿性が高く、寝汗を吸った後に湿気として放湿し、じめっとした感じがありません。

裏側がゴム入りのマチになっている、ベッドメイクがしやすいボックスシーツ。厚み30cmまでのマットレスに対応しています。生地は綿100%の平織り。優しい肌触りで通気性が良く、シワになりにくいのが特徴です。

ループのあるパイル織りで作られた、タオル地のボックスシーツ。肌に触れる部分は綿100% のやさしい肌触りで、糸を絡ませてある地がポリエステルでできています。ゴム入りで、ベッドメイキングも簡単です。

Tシャツやカットソーで使われる「天竺ニット」でつくられたボックスシーツ。肌に当たる部分は綿100％を使用。薄くて軽く、伸縮性があり、通気性に優れたサラッとした肌触りが特徴です。カラー展開が多いのもポイントです。

綿花の中でも希少価値の高い超長綿を採用。繊維の長さが3.5cm以上と長く、なめらかな肌触りと上品な光沢が特長です。1インチ四方に使用する糸の本数を400本と超高密度にすることで、きめ細かな生地を生み出し、薬剤を使わずに天然の防ダニ効果を実現しています。

ベッドパッドと一体型のボックスシーツ。表地は綿100%で、タオルでよく使われるループのある「パイル織り」の、ループの先端部分を平らに切りそろえた「シャーリング生地」でつくられています。これによりベルベットのような艶やかさとなめらかな肌触りが生まれています。

ボックスシーツを買う前に押さえておきたいポイントについて、田中さんに教えていただきました。

「ボックスシーツのたたみ方にはコツがあります」と田中さん

ボックスシーツの取り付け方とセットで用意すべきもの

マットレスの上に直接シーツを敷くと、寝汗をかいたときに汗がマットレスに染み込んでしまうので、ベッドパッドを用意してシーツとマットレスの間に敷きましょう。綿やウールなど天然素材のベッドパッドは吸放湿性が高く、じめじめせず、快適に眠ることができます。

マットレスを汚さないためには、シーツだけでなくベッドパッドも必要

ベッドパッドを敷いたら、その上にボックスシーツをかぶせましょう。取り付けること自体は簡単で、マチのゴム部分を引っ張って、マットレスの四隅をくるめばOK。あとはゴムが縮み、マットレスにフィットするのでカドをそろえましょう。

ボックスシーツのたたみ方

ボックスシーツのたたみ方にはコツがあります。以下の手順を参考にしてみてください。

画像	手順
	①シーツのゴム部分を上にし、シワを伸ばして広げる
	②シーツ下半分のカドを裏返しにする
	③シーツの下半分を上半分に入れ込み、カドとカドを合わせる
	④キレイに重なるように整えて半分に折り、さらに収納しやすい形に折りたたむ

ポイントは②の「シーツ下半分のカドを裏返しにする」こと。上の写真のようにカドに手を入れて、③のように上半分のカドと合わせると、キレイに重ねることができます。

使わないときの収納方法

収納する際は必ず洗濯し、きちんと乾燥させてから収納しましょう。そのまま収納すると湿気や汚れが残り、カビの原因になります。上記のたたみ方を参考にしてコンパクトにたたんだら、他の寝具と一緒にしまいましょう。

またボックスシーツは圧縮袋に入れてもOKです。予備用や夏用・冬用など季節ごとに使用する場合は、圧縮袋に入れてコンパクトに収納するのがおすすめです。

最後に、ボックスシーツに関する疑問を田中さんに答えてもらいました。

「ボックスシーツはひとつのベッドにつき、2枚あるといいですね」と田中さん

Q. そもそもボックスシーツとは？

A. 「ボックスシーツ」は、ベッドのマットレス用のシーツを指します。「マットレスカバー」と呼ばれることもあり、マットレスに取り付けやすいよう底部にゴムがついているのが特徴です。

睡眠時の汗を吸収し、マットレスに汗や皮脂などの汚れがつくのを防いでくれるほか、睡眠時に重要な寝心地に大きく関わります。

ボックスシーツは、ベッドのマットレスにかぶせて使うベッド用のシーツを指す

Q. ボックスシーツを洗濯するときの注意点は？

A. ボックスシーツは、衣類と同じ洗濯の仕方で大丈夫です。ただし、シーツは衣類よりも大きいので、いつもよりも水を多く入れましょう。たっぷりの水で洗濯した方がキレイに洗えますよ。洗濯の頻度は1週間に1度程度がおすすめです。

また、タオル素材のボックスシーツは、タオル表面のループ部分の糸が抜け落ちる「毛羽落ち」が起き、他の洗濯物に付着する可能性があるので単体で洗濯しましょう。

タオル地のシーツは、ループ部分が抜ける「毛羽落ち」が起きるので、単体で洗濯しよう

Q. ボックスシーツは何枚くらいもっておくといい？

A. 洗い替えのことを考え、ボックスシーツはひとつのベッドにつき、2枚あるといいですね。乾燥機を使用しない場合は、予備を含めて3枚用意しておくと安心です。

また、普通の綿のシーツのほかに、麻やポリエステルなど夏用のひんやりシーツや、マイクロファイバー素材など冬用のあったかシーツを用意し、季節に合わせてシーツを替えるのもおすすめです。

Q. ボックスシーツの買い替えどきは？

A. 特に使用期限はありませんが、「シーツの生地が薄くなった、傷んできた」と感じたときは買い替えどきです。その他、マットレスのサイズが変わったときも買い替えどきですね。

ボックスシーツの耐久年数は、良い商品ほど長くなります。品質の良い商品を長く、使い続けるのも賢い方法です。

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今回は、上級睡眠健康指導士の田中宣子さんにボックスシーツの選び方や扱い方を教えてもらいました。

ボックシーツを選ぶ際は綿素材を基本にし、ひんやり感が欲しいときは麻も選択肢に入れましょう。サイズを選ぶ際は、自宅のマットレスに使用できるか、マチの長さをチェックすることが重要です。

本記事で紹介した内容を参考に、長く使い続けられるボックスシーツを見つけてくださいね。