足枕のおすすめ13選！睡眠のプロが足のむくみや腰痛対策から、高齢者でも使える商品の選び方を解説

「立ち仕事で足が疲れてむくみやすい……足枕で軽減できる？」
「腰痛に悩む高齢の母親に、足枕をプレゼントしたい」

足や腰の負担を軽減してくれるといわれる足枕。 ただ、形状も硬さもさまざまあり、就寝時やデスクワーク時など適した用途も異なるため、自分に合った足枕を見つけるのは難しいですよね。
そこで今回は、上級睡眠健康指導士の加賀照虎（ひどら）さんに、足枕の基礎知識から選び方、効果的な使い方について伺いました。

また加賀さんのお話を参考に、your SELECT.編集部おすすめの足枕もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

睡眠のプロが解説！

足枕の基礎知識

まずは、足枕を使うことで期待できる効果や種類、素材などについて加賀さんに伺いました。

写真は傾斜タイプの足枕。おもに就寝時に使用されることの多いタイプです

足枕の使い方と効果

足枕は、寝姿勢になったときに足を乗せる寝具のことで、別名「フットピロー」とも呼ばれます。仰向けになった際に足を心臓よりも高い位置に置くことで、血液や老廃物の循環を促し、足の疲労感やむくみを軽減するなどの効果が期待できます。
就寝時の他に、座った状態でフットレストとして使用することも可能です。例えば、女性や身長が低い方はイスに座った際に足裏全体が床に届かず、足が疲れやすい場合がありますが、足枕を足元に置くことで、足を休める役割を果たしてくれます。

足を高くすることで、反り腰を軽減し、腰痛を緩和させる効果も期待できます

足枕の種類と特徴

足枕は種類や形状などによって適した用途が異なるため、得たい効果や快適さに応じて使い分ける必要があります。

足枕は、一般的な種類は「波型」や「傾斜型」ですが、他にも「円柱・半円柱型」「巻き込み型」などさまざまなタイプが存在します。

その他にも、穴の部分に足や腕を通す「ドーナツ型」や、横向けで寝る際に太ももの間に挟む「凹型」などがあります。

足枕は形や大きさにバリエーションが多いぶん、用途の向き・不向きやメリット・デメリットがかなり変わってきます。自分の用途や好みの使用感に合うものがどれかを、慎重に検討するようにしましょう。

就寝時に使うもの、座る際に足を乗せるものなど、足枕のタイプはさまざま

足枕の素材について

続いて、使い心地に影響する足枕の素材について解説していきます。

「中身の素材によって、足枕の硬さや使い心地は変わります」と加賀さん

中材

足枕の中身の素材は、おもに「ビーズ」「ウレタン」「ポリエステル綿」に大別できます。それぞれの特徴とデメリットを以下の表にまとめました。

中には硬さを調節するために、ビーズ素材とポリエステル綿を混合したものや、足を乗せる本体上部に低反発の、本体下部の土台となる部分に高反発のウレタンを採用した商品もあります。素材の割合や組み合わせはさまざまなので、商品のタグや公式サイトなどで確認しましょう。

ほかに、ふだんは小さく折り畳んでおいて、使用時に空気を入れて膨らませるエアータイプもあります。エアータイプはビニールでできたものがほとんどで、少し肌にくっつくような感触やごわつきを感じることも。少しでも使い心地を良くしたい場合は、タオルをかけるなどするとよいでしょう。

カバーの素材

続いて、足枕のカバーの素材についての特徴を以下にまとめました。

素材の種類	ポリエステル	合皮
特徴	・肌あたりがやさしい ・張りがある	・高級感がある ・吸水性が低いので、長時間の使用はムレやすい
手触り	・サラッとした感触	・つるつるとした感触
洗いやすさ

足枕のカバーはポリエステル製が主流ですが、合皮製もあります。使用感やお手入れの手軽さはポリエステルに軍配が上がりますが、合皮は見た目に高級感があるので、デザイン重視で選ばれることも。

足枕の選び方

これまでの基礎知識を踏まえ、足枕の大きさや高さ、お手入れのしやすさなど、足枕の選び方のポイントを解説していきます。選び方を間違えると体に負担がかかってしまう可能性があるので、しっかりと確認しましょう。

就寝時に使う：傾斜型か巻き込み型で、高さ10cm以上のものが◎

小型の足枕を就寝時に使用すると膝が浮いてしまい、重みで負担がかかってしまうので避けましょう

足枕を就寝時に使用する場合は、膝からふくらはぎを広範囲で支えてくれる、傾斜型もしくは巻き込み型の足枕がおすすめ。足首しか支えられない小型の足枕を就寝時に使うと、膝に負担がかかってしまうので、避けた方が無難です。
仰向けではなく、横向きで寝ることが多い場合は、足に挟む凹型を選ぶとよいでしょう。横向きで寝た際の体を安定させてくれます。

そのうえで、足を置いた状態で10cm以上の高さが保たれる高さを選びましょう。やわらかい素材は足の重みで沈み込み、使用時に10cmよりも低くなってしまうものも出てくるので、注意が必要です。
ビーズやポリエステル、綿、低反発ウレタンのようなやわらかい素材のものを選ぶ際は通常時に15cm以上のものを、逆に高反発ウレタンのような硬めの素材なら15cmより低いものを選ぶのがおすすめです。

ちなみに穴部分に足を差し込んで使用するドーナツ型は、介護の現場で使用されることがあります。要介護者の足首のほかに膝下や肘などにつけることで、床ずれやそれによる傷を予防します。

就寝時に足枕を使用した際に足が10cm以下の高さだと、十分な効果を発揮できない可能性も

座って使用する：小型で身長や足の長さに合った高さがおすすめ

「座った状態で足枕を使うと、足の裏を安定させつつ、太もも裏の座面に当たる部分の圧迫が軽減されます」と加賀さん

一方、デスクワークや飛行機、新幹線利用時など、長時間座る際のフットレストとして使用する場合は、小型の波型や円柱型、半円柱型を選ぶのがおすすめ。
特に波型や半円柱型はスペースも取らないので、オフィスや飛行機の座席など狭い場所でも使用しやすいでしょう。円柱型は長いものもあるので、ふだんはフットレストとして使用し、就寝時に抱き枕として使用するなど用途も広がります。

また高さについては、座って使う場合も地面から10cm程度の高さが望ましいという点は変わりません。ただし、楽な姿勢や足の長さは人によって違うため、身長が高く足が長い人は10cmより低いものを、そうでない人は10cmより高いものを選ぶといいでしょう。
また事前に箱や台、クッションなどで代用して、自分が楽に感じる足の高さを確認して購入するのもおすすめです。

足枕を座って使用する際は、自分の身長や足の長さはもちろん、椅子の高さ等も考慮して選びましょう

使い心地と手入れのしやすさで素材をチェック

足に直接触れる足枕は、使い心地も大事なポイント。例えば圧迫感のないやわらかさやフィット感を重視したいなら、ビーズ素材やポリエステル綿、低反発ウレタンなどの足枕をチェックしましょう。一方、高反発ウレタンはフィット感で劣るものの、弾力性が高いため沈み込みにくく、足を支える耐久性に優れています。よりしっかりと足を支えてくれるものを求めている人におすすめです。

また手入れのしやすさは、カバーの素材をチェックしましょう。ポリエステルや綿などで構成された布製の多くは、洗濯機で洗えます。合皮製やビニール製は水を弾くので、汚れたときは布でさっと拭き取れますが、洗濯機に対応していない場合がほとんどです。見た目に高級感を求めるなら合皮製を選ぶとよいでしょう。またビニールは空気を入れて使用するエアータイプに使用されることが多いので、足枕を持ち歩いて手軽に使用したい人に向いています。
足枕を清潔に保ちたい方は、カバーが洗濯機で洗えるポリエステルや綿でできたものを選びましょう。

「カバーがなく、本体と一体になったものもあります。カバーの有無やお手入れ方法も確認しておきましょう」と加賀さん

【睡眠のプロが監修】おすすめの足枕13選

ここからは、加賀さんのお話をもとにyour SELECT.編集部が選んだおすすめの足枕10選と、番外編としてエアータイプの足枕3選を紹介します。リーズナブルな商品も多いので、初めて足枕を購入する方もぜひチェックしてみてください。

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• おすすめの足枕10選
• 【番外編】エアータイプの足枕3選

おすすめの足枕10選

まずは、足枕10選を紹介します。さまざまなタイプをピックアップしたので、用途や好みの使用感に合わせて、自分に合った足枕を見つけてください。

足に心地よくフィットする、波型の足枕。体圧分散性に優れたマイクロビーズを採用しているのが特徴で、足の動きに合わせて自由に変形します。カバーは伸縮性の高いファブリック素材を使用しており、洗濯も可能。毎日使用しても清潔に保てます。

就寝時に足に巻きつけて寝るだけで、足のむくみや疲れの緩和が期待できる足枕。ふくらはぎ全体がクッションに包まれるので、足が冷えやすい人にもおすすめです。出張先や旅先などへの持ち運びに便利な手持ちバンド付き。

さまざまなシーンや用途に使える円柱型の足枕。ほどよい硬さで弾力性も高いため、抱き枕やお子様のクッション、肘置きなどにも使えて便利です。合皮製のカバーは着脱可能で、洗濯はできませんが、お手入れがしやすいです。豊富なカラーバリエーションがそろい、サイズ違いも販売されています。

人間工学に基づいて設計された半円柱型の足枕。足置きの他、膝の間に挟んだり、腰枕として使ったりするなど、用途の幅は広いです。

ベロア生地のカバーはふわふわで肌あたりがやさしいため、敏感肌の人にもおすすめ。洗濯も可能ですが、生地を傷めたくない人には手洗いが推奨されています。

膝裏からふくらはぎまで、足全体をしっかり支えてくれる足枕。サイズが大きく、安定感もある傾斜型のため、寝返りを打っても足が落ちにくい構造になっています。カバーはゴム仕様で、着脱が簡単。通気性の高い「ダブルラッセル」という生地を採用している点も魅力です。

寝たきりの方や車椅子の方向けに設計された足枕。ふだん使いの場合、就寝中の足枕としてはもちろん、手や足、頭などさまざまな部位に使用できます。面ファスナー付きで着脱しやすく、サイズ調節も簡単。本体サイズは、S・M・Lから選べます。ご高齢の両親へのプレゼントにもおすすめです。

両足の間に挟んで使う凹型の足枕。柔軟性の高い低反発ウレタンが、個々の体の形状に合わせてフィットします。特に、横向きの姿勢で寝ることが多い人におすすめ。ジッパーを外せば、カバーを洗濯機で洗うことも可能です。

くぼみに足首が心地よくフィットする波型タイプの足枕。ポリエステル素材に極小のビーズを混合し、もちもちとした弾力性と、足に吸いつくような密着性を実現しています。ただし、長時間の使用や暑い時期はムレやすさを感じるかもしれません。

低反発と高反発のウレタンが2層構造になった足用マットレス。膝下からふくらはぎを、沈み込みすぎることのない適度な硬さで支えてくれます。ベロア生地のカバーは高級感があり、洗濯機で洗えるのもうれしいポイント。

下面に滑り止め加工が施され、デスクワーク時の足置きにピッタリな、半円柱型の足枕。国内の試験機関で耐久性の高さが認められた、高品質なウレタン素材を採用しています。

肌に触れる部分はメッシュ素材になっているため、通気性にも優れています。

【番外編】エアータイプの足枕3選

最後に、エアータイプの足枕を3つご紹介します。膨らませる前はコンパクトで軽量なため、持ち運びやすいので便利です。

ボタンひとつで膨らみ、3段階で高さを調整できるエアークッション。付属の収納ポーチはカバーとしても使用できるため、飛行機や車、新幹線の床に置いても本体は汚れません。また縦や横の向きを問わないので、場所のスペースに合わせて使えるのも魅力。

足の高さを上げて疲れを軽減する、傾斜型のエアー足枕。人間工学に基づいたデザインで、足に快適にフィットします。空気の量を調整することによって、お好みの硬さと高さにできます。就寝中はもちろん、体を預けてくつろぎたいときのクッションとしても◎。

3段階で高さを調整できるエアータイプの足枕。自宅はもちろん、車内やバスの長時間の移動中、オフィスでの休憩時などさまざまなシーンで活躍します。汚れを防止するカバーとしても使える収納ケース付き。

足枕に関するQ&A

最後に、足枕に関する疑問について加賀さんにお答えいただきました。

Q. 一般的な足枕とエアータイプの足枕の違いは？

A. エアータイプの足枕は、空気を入れて高さや硬さを調整できます。ただ空気をパンパンに入れると足が乗せづらいので、少し沈むぐらいの量に調整するのが快適に使うコツです。
また、エアータイプはビニール製が多いですが、ペタペタと肌に張りつき不快に感じる場合があるので、カバー付きがおすすめ。カバーがない場合は、タオルなどをかぶせて自分で使い心地を調整するのもいいでしょう。

「劣化した商品は使い心地が悪いだけでなく、効果を十分に発揮できなくなる可能性もあります」と加賀さん

Q. 足枕の寿命はどのくらい？買い替えどきは？

A. 素材にもよりますが、通常の枕の寿命と同じ3年前後とお考えください。ただし、3年が経過していなくても、中の素材が劣化して使い心地が悪くなったり、カバーの毛玉や汚れが気になったりしたら買い替えどきです。別売りのカバーがあれば、新調して交換するのもいいでしょう。

Q. 足枕のお手入れ方法（洗い方・干し方）は？

A. ポリエステルなどの布製のカバーであれば、ふだんどおり洗濯をして干せば問題ありません。合皮製やビニール製のカバーの汚れは、固く絞った布で拭き取ってください。
中材に使われるビーズやウレタンは紫外線に当てると加水分解が発生し、傷みや黄ばみの原因になります。風通しのいい日陰で干すのがベストですが、濡れると劣化する可能性があるため、雨水などが当たらない場所に干してください。

Q. 就寝時、うつ伏せや横向きになるときはどうしたらいい？

A. 一般的な傾斜型などの足枕は、仰向けで寝るときに使用します。そのため、うつ伏せや横向きになって使いたい人は、足に巻きつける巻き込み型や円柱型、足に挟む凹型のものを選びましょう。特に凹型などの足に挟むタイプは、仰向けより横向きの寝姿勢の方が安定しやすいです。

Q. どのくらいの時間なら使い続けていい？制限はある？

A. 特に時間の制限はありません。もし就寝中に寝返りが打ちづらく、足枕を邪魔に感じたら使用を中止しても大丈夫です。本来、リラックスするべき入眠の際に使用方法などを気にすると、かえって寝つきが悪くなってしまいます。

Q. 高齢者が足枕を使う際の注意点はある？

A. ご高齢の方は関節の機能が落ちている可能性が考えられるため、傾斜型など膝に負担がかかりにくい足枕を選びましょう。その場しのぎでも、膝を支えられない足枕を使用するのはおすすめできません。ただ高さなどに関しては、一般的な目安で選んでいただければ大丈夫です。

「高齢者でも使用目的などは変わりませんが、より体に合うものを選びましょう」と加賀さん

Q. クッションを足枕に代用できる？

A. 長時間使うならクッションではなく、自分の用途や形、好みのやわらかさに合った足枕を選ぶのが一番です。ただ、クッションは自分に合った足枕を見つけるための検討材料になります。例えば、座ったまま足を上げたときに楽に感じる高さや、就寝時に足を上げてむくみが軽減するかなどを調べるうえで、クッションは参考になります。

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まとめ

今回は加賀さんのお話をもとに、足枕の選び方のポイントを解説しました。
足枕は、種類の違いによって使用方法や効果が異なるリラグゼーションアイテム。うまく活用できれば、足の疲労感やむくみ、腰痛などが和らぎ、それによって質の高い睡眠も得られるかもしれません。
ぜひ本記事を参考に、自分にぴったりの足枕を見つけてください。