ストレッチ用ポールのおすすめ人気9選！初心者・女性向け商品の選び方と部位別のストレッチ法を紹介

「腰や肩をケアできるおすすめのストレッチ用ポールを購入したい」
「話題の筋膜リリースもできる？ どんな効果があるのが知りたい」

身体を簡単にほぐすアイテムとして、ストレッチ用ポールが人気を集めています。しかし、本当に効果があるのか、どのように使えばいいのか、わからないことばかり。また、値段も3000～1万円前後と幅広く、何を基準に選べばいいのか悩んでしまいますよね。

そこでこの記事では、フィットネスインストラクターの横谷りえさんにストレッチ用ポールの基礎知識から選び方まで解説していただきました。your SELECT.編集部おすすめのストレッチ用ポール9選も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ストレッチ用ポールとは、円柱状で丸太のような形をしたフィットネスグッズのこと。ボディポールやエクササイズポール、リセットポール、ヨガポールなどと呼ばれることもあります（ストレッチポール®は株式会社LPNの登録商標で、LPN社の製品のみを指します）。

使用方法や効果など、フィットネスインストラクターとして活躍する横谷りえさんに伺いました。

ストレッチ用ポールの効果

私たちは日常生活を送る中で、関節や筋肉に負担をかけています。ストレッチ用ポールを使用することで筋肉をほぐし、身体の状態を整えることができます。例えば、肩甲骨回りの筋肉や背中の筋肉のこわばりを解消すれば、肩こりや首のこりを緩和できますし、猫背の矯正も見込めます。また、お尻や太ももの筋肉をほぐせば、腰痛の緩和も見込めます。

フォームローラーとの違い

ストレッチ用ポール（左）もフォームローラー（右）も、1回の使用時間は15分以内が目安

ストレッチ用ポールと類似した製品に、フォームローラーがあります。ストレッチ用ポールとの違いは、フォームローラーの方がやや硬さがあり、表面の凹凸によってより刺激を与えやすいこと。ふだんはストレッチ用ポールで腰や肩をケアし、たくさん運動をした後や、筋肉痛を緩和したいなどの場合はフォームローラーを使用するなど使い分けてもよいでしょう。より筋肉に刺激が欲しいときや筋肉をほぐしたいときにはフォームローラーの方が向いています。

ストレッチ用ポール	フォームローラー
比較的柔らかく、表面に凹凸はない おもにストレッチに使用する 姿勢の改善、体幹トレーニングなどの効果が期待できる	比較的硬く、表面に凹凸がある おもに筋膜リリースに使用する 血流促進、肩こりやむくみの解消などの効果に期待できる

なお、ストレッチ用ポールとフォームローラーの使用時間は、1回に5～15分程度を心がけてください。やりすぎると内出血してしまったり、筋肉に痛みを感じたり、だるさやむくみが生じることもあるので注意が必要です。

▼フォームローラーについて、詳しくはこちらの記事をチェック

フォームローラーのおすすめ12選！ボディメイクトレーナーが用途に合った選び方や使い方のコツを解説

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ストレッチ用ポールにはさまざまな形状や長さのものがあり、芯材の素材によっても使用感も異なります。それぞれの特徴や違いを知って、自分の体型や使用目的によって最適なものを選びましょう。

筋トレにもストレッチにも使いたいならスタンダードタイプを選ぶ

ストレッチ用ポールの形状は、おもにスタンダードタイプ、スリムタイプ、ハーフカットタイプの3つに分類できます。

スタンダードタイプ｜しっかり筋トレとストレッチをしたい人向け

一般的なストレッチ用ポールで、仰向けに寝たときに頭からお尻まで乗せることができるサイズが特徴。ロングタイプとも呼ばれます。長身の人は長めのサイズを選ぶと身体をうまく乗せることができます。しっかりと筋トレやストレッチをしたい人、運動量が多い人に向いています。
長さがあるため収納や持ち運びが大変な面もありますが、どのタイプを購入したらいいか迷ったらまずはスタンダードタイプを購入すると良いでしょう。

スリムタイプ｜小柄な人向け

長さは通常タイプと同様ですが、直径が10cm程度で細身のストレッチ用ポールです。直径が大きなスタンダードタイプと比べてバランスが取りやすいのが特徴です。通常の太さでは身体にフィットせず扱いづらいと感じている人、小柄な女性におすすめです。

ハーフカットタイプ｜トレーニング初心者や高齢者向け

名前のとおり、円柱を半分にした形状の、コンパクトなストレッチ用ポールです。底面が平らになっているため、円柱状のタイプのように転がらず安定した状態で使用できることが最大の特徴。2個セットで販売されていることが多く、縦に並べることでスタンダードタイプのようにポールの上に寝てエクササイズができます。
また、腕や肩、太もも、足首など気になる場所の筋肉をほぐしたいときなど、部分的に使用することもできるタイプです。持ち運びを前提としている人や入門編として軽い負荷から始めたい人、高齢者に向いています。一方で、しっかりと負荷をかけてストレッチをしたい人には向いていません。

長さは90～100cm程度のものが使いやすい

「スタジオで使用している2つのストレッチ用ポールの長さは、90cm弱と97cm。長い方をメインに使用しています」と横谷さん

ストレッチ用ポールは、自分の頭から尾てい骨まで乗せられるサイズであることが基本です。背骨にしっかりと沿わせて使用する場合、最適な長さは身長によりますが、おおむね90cm程度。身長が高い方でも100cm程度あれば問題なく使えます。足の筋肉をほぐすなど気になる部位に使用する用途であれば、もっと短いサイズでも問題ありません。また、安定しやすくバランスが取りやすいよう直径は15cm程度の製品が使いやすくおすすめです。

手軽にトレーニングを始めたいならEVA樹脂がおすすめ

ストレッチ用ポールは、製品により芯材が異なります。芯材として使われる素材の特徴を下記の表にまとめました。

芯材	PE（ポリエチレン）樹脂	発泡オレフィン系樹脂	EVA樹脂
硬さ	硬め	やややわらかい	もっともやわらかい
メリット	安価で気軽に購入しやすい	適度なやわらかさと耐久性を兼ね備えている	適度な弾力性があり、身体にフィットしやすい
デメリット	硬く耐久性に欠け、重さで変形しやすい	高品質な分、高価な傾向	発泡オレフィン系樹脂よりは安価

ストレッチ用ポールの素材は、おもにPE（ポリエチレン）樹脂、発泡オレフィン系樹脂、EVA樹脂があり、近年販売されている製品の多くが、発泡オレフィン系樹脂かEVA樹脂によるものです。

機能と価格のバランスが良く、手軽にトレーニングを始めてみたい方には、EVA樹脂がおすすめです。また、発泡オレフィン系樹脂は、ストレッチをしっかりと行いたい方や、高品質な製品を選びたい方におすすめです。

男性の場合、やわらかい製品だとすぐにへたってしまうため、ある程度の硬さがある方が長く使用できます。一方、子どもや高齢者が使用する場合は、硬いと身体に触れたときに痛みを感じることがあるので、ある程度やわらかめの製品を選ぶといいでしょう。

ストレッチ用ポールがやわらかいと筋肉への刺激が入りづらい一面もあります。フォームローラーの代用としても使用したい方は、硬めの製品を選ぶことをおすすめします。

初心者は身体にフィットするやわらかい素材のものから始めてみるといい

数あるストレッチ用ポールの中から、your SELECT.編集部おすすめのストレッチ用ポールを紹介します。

発泡オレフィン系樹脂製のため適度なやわらかさと弾力があるだけでなく耐久性もあり、長く愛用できるストレッチ用ポール。使い慣れている人はもちろん、同社の基本エクササイズであるベーシックセブンが収録されたエクササイズDVDやスタートブックが付属しているため、初心者でも安心して始めることができ、幅広い層におすすめ。合成皮革のカバー付きで、お手入れも簡単です。

軽くやわらかなEVA樹脂素材によるストレッチ用ポールです。手頃な価格で、身体にファスナーが当たらない二重構造も使いやすく、ストレッチ用ポールを気軽に試してみたいみたい初心者におすすめ。カラーバリエーションが豊富で、好みに合わせて10色から選べます。PUレザー（合成皮革）のカバーのため、お手入れも簡単です。

数年使用してもへたりにくい発泡オレフィン系樹脂製。合成皮革のカバー付きで汗や皮脂などの汚れが付着しても拭き取りやすく使いやすいうえ、手を出しやすい価格です。また男女を問わず使える標準的なサイズで、初心者から日常的に運動をする方まで、幅広い層にフィット。耐久性が高いため、家族で共用したい方や使用頻度が高い方にもおすすめです。

筋肉に電気刺激を与えるEMSトレーニングで人気のメーカーから誕生したストレッチ用ポール。スタイリッシュなデザインが特徴で、SIXPADの他の製品とライン使いをしたい方におすすめです。手頃な価格帯も魅力。700gと軽量なため、持ち運びにも便利です。ただし、カバーが付属していないため、汗などの汚れには注意が必要。こまめなお手入れを心がけてください。

フィットネスクラブによる製品で、スタンダードタイプの約半分の長さのショートサイズ。部分のストレッチはもちろん、筋肉ほぐしや筋膜リリースにも最適です。カバー付きで手入れがしやすく、6色展開で好きなカラーを選べるのもポイント。メイン利用としても、持ち運びに便利なサブ用としても活躍しそうです。

安定感のある半円型でショートサイズのストレッチ用ポールです。芯材がEVA樹脂でやわらかく弾力があり、耐久性にも優れています。カバーも耐水性に優れた合成皮革で、汚れが付いても拭き取りやすく、傷付きにくい素材です。動画でトレーニング方法をチェックできるQRコードと図解が掲載された説明書がセットになっているため、初心者でも気軽に始めることができます。

ハーフカットタイプのストレッチ用ポールですが、マジックテープで2つの半円型から1つの円柱型にすることができる仕様。安定感のある半円の状態で1つずつ使用するもよし、2つを並べてスタンダードタイプのように使用するもよし、円柱にしてアクティブなエクササイズに使用することもできる多機能タイプです。

スタンダードタイプのストレッチ用ポールでは太すぎて身体にフィットしないと感じている方におすすめしたい、直径10cmと細身の製品です。長さは91.5cmと若干短め。小柄な方や痩せ型の方、高齢者などが無理なく使用できるサイズ感です。カラーは6色展開で、好みに合わせて選択が可能。手頃な価格でストレッチ用ポールを試してみたい方にも向いています。

直径が12.5cmとスリムなタイプです。お尻や太もも、ふくらはぎなど気になる場所に当てて軽く転がし、ストレッチやリラクゼーションに使用できます。PVCのカバー付きで汚れが付いても拭き取りやすく、ファスナー部分がカバーで覆われ身体に当たりにくい作りになっていることもポイントです。

ストレッチ用ポールは、正しく使用することで、より大きな効果が期待できます。はじめに使用方法と注意点を見ていきましょう。

ストレッチ用ポールの使用方法と注意点

「解説本やDVD、YouTubeなどの動画サイトで事前に正しい動きを調べてから始めてください」と横谷さん

ストレッチ用ポールを使用する際は床などの平らな場所に設置し、周囲には物を置かないようにします。仰向けで背骨に沿うように乗る縦乗りが基本姿勢です。ポールの先端に座るようにお尻を乗せて背中から寝るとラクに乗ることができます。両手を床についたまま、腰・背中・頭の順でストレッチ用ポールへ身体を倒します。

注意点は、腰や頸椎（けいつい）に余計な負荷をかけると、腰痛などを改善するつもりがかえって痛めてしまうことがあるため、手でサポートをしながらバランスを崩さないように行いましょう。

なお、身体に痛みがあるとき、ストレッチで解消しようと負荷をかけてしまいがちですが、自己判断でストレッチ用ポールを使用することはおすすめできません。軽度のこりや筋肉痛程度なら問題ありませんが、いつもと違うと感じるときは事前に医療機関を受診し、指示を仰いでください。

次に、部位別のおすすめの使い方を横谷さんに教えてもらいました。

背骨をリセットしたいときの使い方

寝転がって身体を左右にコロコロと動かして揺らすだけで、背骨を正しい位置に戻すことが期待できます。パソコンやスマートフォンを使用することが多い人によく見られる、スマホ首（ストレートネックともいわれる、顎が前に出てしまう症状）などに効果的です。　

肩こりのケアをしたいときの使い方

肩甲骨回りや肩回りが気になる、こりを感じているという方は、寝転がった状態で手の甲を床につけて円を描きます。手の上げ下げも効果的。こうした動きにより、肩甲骨回りの血のめぐりをサポートし、可動域が広がります。

腰痛をケアしたいときの使い方

腰痛の人は、腰へダイレクトにストレッチ用ポールを当てるのではなく、お尻の筋肉をほぐします。横向きになり、お尻の筋肉にストレッチ用ポールを当てて、コロコロと前後に動かします。

外ももの張りのケアしたいときの使い方

ももの外側にストレッチ用ポールを当ててコロコロと動かすと、ももの外側がほぐれます。痛みを感じる場合は負荷を軽くし、ゆっくりと様子を見ながら行ってください。

外ももの張りは自身で気づかないこともあります。靴底やヒールの外側だけすり減っている方は、体重が外側に乗っている可能性があり、ももの外側に負荷をかけている傾向にあります。ももの外側が張り、股関節まで痛みが出る方も多いです。

ストレッチ用ポールに関するよくある疑問 Q&A

最後に、ストレッチ用ポールを正しく使用するために注意すべき点や疑問について、横谷さんにお答えいただきました。

「寝る前にストレッチ用ポールの上に仰向けになり、コロコロと軽く揺らすだけで深い眠りにつくことができます」と横谷さん

Q. 筋膜リリースはストレッチ用ポールを使ってもできる？

A. 筋膜リリースといえば、フォームローラーを使って硬い筋肉をゴリゴリとほぐす様子を思い浮かべる方が多いと思います。間違ってはいないのですが、実際には硬い筋肉を揺らす程度でも効果があることを知らない方が多いようです。しっかりと運動をした日にはフォームローラーの使用が効果的ですが、日常の筋肉ほぐしならむしろ、ストレッチ用ポールで十分に役割を果たします。

筋膜リリースを行うことで、筋肉の柔軟性や関節の可動域が取り戻され、血液やリンパ液の流れもよくなる

Q. 正しいお手入れ方法は？

A. ストレッチ用ポールに限らず、フィットネスグッズは肌に直接触れるため、汗や皮脂が付着します。カバーありのものであれば、使用した後に乾いた布で拭くことで清潔な状態を保てます。外で使用した場合は、濡らしたタオルで拭いた後にからぶきをすればOKです。

Q. 買い換える目安は？

A. 一部に凹みが見られる、表面のカバーに亀裂が入った、破れているところがある、円形が崩れているように感じるなど、ひとつでも当てはまるのであれば、買い替えのサインです。パフォーマンスを十分に発揮できるよう、買い替えを検討してください。

Q. あると便利な付属品は？

A. 使用方法を説明してくれる冊子やDVDが付属している製品であれば、ストレッチ用ポールを手にするのが初めての方も正しい方法で使用できます。付属していない場合は、YouTubeなどの動画サイトで事前に正しい使用方法を確認してください。

Q．一緒に買うと便利なアイテムは？

A. ふかふかのじゅうたんが敷いてある家などは、ストレッチ用ポールに身体を乗せて転がしづらいためヨガマットがあると便利です。

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今回は横谷さんの監修のもと、ストレッチ用ポールの種類や使い方などについて解説しました。

ストレッチ用ポールがあれば、自宅で思い立ったときにストレッチができ、肩や首のこり、腰痛の緩和や猫背の矯正などさまざまな効果が見込めます。気軽に身体をほぐしたいと考えている方はこの記事を参考に、ぜひ自分にぴったりのストレッチ用ポールを選んでみてください。